おっさんが幻想入り   作:柊の花

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妖怪

はぁ~食った食った。

慧音が作ったスープ(のようなもの)はとにかくおいしかった。おいしかったが、そんなことを言う気分でもない

 

結局、俺の居場所はどこなのか……

野宿とかそういう話でなく、幻想郷かもとの世界か……

 

いや、まて。やっぱりそんなのはまだ考える事じゃない。

夕飯をいただいたのだから、ここに長居するわけにもいかない。さっき風呂を勧められたが、あっちも早く帰ってほしいに決まっているんだからな。

 

私は慧音に感謝の言葉を述べてここを後にした。

 

 

 

「冷たっ」

私は河原で体を洗うことにした。

暦の上では今は夏らしいが、体感ではもう秋にさえ感じる。

 

「まさか風邪ひかないよな」

そんなことを考え体を水で流していく。

 

 

 

そして、人里から少しはなれた森へ来た。昨日は人里で野宿したせいで人々の邪魔になってしまった。だからこういう人がいないところで寝ることにしたのだ。

 

それにしてもこんなに段ボールが快適だとは思わなかった。大きいサイズのため、下に敷くことも上にかけることもできる。なんてすばらしい。

 

……しかし、さっきから人の気配がするんだよな

それも大勢の

「誰かいるのか?」

返事はないが、その瞬間一気に静まり返った。

 

やはり、だれかいる。そう思った瞬間

 

 

急にあたりが暗くなった。というか、まったく見えない。

嫌な予感がした俺はすぐに人里の方へと走り出そうとした。

 

 

しかし、その刹那頭部への強烈な衝撃でうごきが止まる。

罠だったか……

 

そう思ったのもつかの間、目の前には博麗の巫女さんがいた。しかも頭を押さえていることからして、私がぶつかったのは彼女らしい

 

「痛っ!ちょっとなにすんのよ!」

「それはこっちのセリフだ!どうして急に目の前に現れるんだよ!」

「そんなの、助けるために決まっているでしょ!」

「助ける?」

「ほら、あれ」

 

彼女がゆびさす先、私の家(仮)には黒い球体が浮かんでいた

 

「……なんだ、あれ」

「宵闇の妖怪よ」

よ、妖怪?

「普段は人を襲うことは少ないけど、あなたが絶好のエサに見えたらしいわね」

「妖怪ってお前……本当に?」

「えぇ、この世界には人間よりも妖怪の数がおおい。しかも人間を捕食の対象とみているのよ。特に貴方のような人はね」

ってことはあいつみたいなのがうじゃうじゃいたのか!?俺の周りに!?

 

「だから夜は気をつけなさい、葬式は誰も行わないわよ」

「でも、あいつ動かないようだぞ?」

「あぁ、あいつは自分の周りを闇で包むけど、自分も見えないらしいから」

「……」

「だから下手に動けないといったところでしょうね」

 

しかし、この子が来ていなかったら私はもう食われていたかもしれない。そこは感謝するべきだろう。

 

「というわけでおじさん。寝るなら森以外のところにした方がいいわよ」

「君は私のためにここまで?」

「まさか、たまたま通りかかっただけよ。じゃあ私はこれで」

 

さて、また一人になってしまったか。しかし、森が危険となると、迂闊に野宿もできない

 

 

 

「……やっぱり頼んでみるか」

私は人里へと歩きだした

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