バ☆ン☆ド☆王-少女達の決闘王国-   作:ツナ缶マン

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おはようございます
さてと、今回は……さっきから厄介事に巻き込まれまくってるバンドの人達がエントリー!!
前に比べるとすっごいホワホワしてますが、たまにはいいでしょう!!

という事で最新話です


友好1-小さなしっぽと大きなひみつ

イベント会場となった島。

そこでは既に様々なデュエルが繰り広げられていたが、そんな中で暗闇の中に1人の少女がいた。

 

「殆ど前が見えない……。腕の動く時の光だけしかない……。洞窟の一番奥からスタートなんてついてないよ~。

どれだけ歩いたか分かんないし……」

 

彼女のスタート地点は洞窟の最奥。

そして、そこにマトモな光源などある訳もなく、彼女は腕につけられたディスクの作動時に発生する僅かな光を頼りにして時間の感覚も分からないまま、暗闇の中を何とか進み続けていた。

 

 

 

 

 

「あれ……出口!?」

 

そうして歩いていた彼女の視線の先にはほんの僅かな光が視界に飛び込むと、彼女はそれが出口だと分かっていなかったものの希望的な思いで完全に頭の中がいっぱいになってしまったが、それに気がつかないまま彼女はそのままその光目掛けて駆け出していく。

 

 

「やっと出れた~……」

 

そして、その光は確かに出口に繋がっていて、久方ぶりの光を見た彼女は感動したが、それもすぐに現実に引き戻された。

 

「あっ…時間が出てきた……ってもうこんな時間!?それに…始まってすぐにリサ先輩達は終わっちゃったの……?」

 

洞窟にいたせいで何も分からなかった彼女だったが、洞窟を出た途端にディスクには現在の時間が表示されただけでなく、既にリサ達がイベントから離脱したという連絡が入ってきたことに驚きを隠せなかった。

 

「それにしても酷いな~……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広町は何も悪いことしてないのに…」

 

洞窟から出てからディスクに来た通知を見たのは七深。

彼女は洞窟からスタートさせられて、ゲームに参加する前に洞窟から脱出をさせられるのを理不尽を感じていたが、もう始まってしまったものをどうすることも出来ない。

 

「とにかく……疲れたから休憩しないと………」

 

だが、洞窟から脱出した七深はもう疲れが出ていた。

普通に考えれば殆ど道具もない状態から脱出もすれば精神的にも肉体的にも疲れるのは当然だが、休むと言っても洞窟の中に戻る訳にもいかない。

 

少しだけ悩んだ七深は出口から周囲を見回し始めると、彼女は不自然なものを見つけていた。

 

 

「あれは……小屋…?なんであんなのが…?外はボロボロでも、洞窟よりはマシかな……」

 

そこにあったのは1棟のボロ小屋。

七深からすれば、こんな島の小屋があることも不自然だし、そもそも手入れなどされておらずボロボロである可能性の方が高い。

だが、こんな洞窟の中に戻って休むよりはよっぽどマシだと疲れた体でそのまま見つけた小屋へと向かい、そのまま中へと転がり込んだのだが―――――――

 

 

 

 

 

 

「えっ……?すごい綺麗……」

 

その中身は外見とは裏腹にしっかりと人の手が入っているのが分かるほどに綺麗に掃除されていた。

流石にこの状況は七深も想定してなく驚いていたが、彼女がその予想は一切間違っていなかった。

 

 

 

「音……人がいる……?」

 

不意に小屋の奥からは小さな音が響き、七深はその音と小屋の状態から誰かがいるのを察して身構える。

そして、その音は徐々に大きくなってくると、思わず七深は身構えたが――――――

 

 

 

 

 

 

「どなたが……って!?マッチーさん!?」

 

「パレパレ!?何でここに…!?」

 

音の正体はパレオ。

彼女は何故かバケツとモップを持っていた。

しかし、七深はそれ以上にここにパレオがいたことに対しての驚きを隠せなかったのだが、すぐにパレオは七深の姿を見て驚いてしまった。

 

「マッチーさん!!お顔が泥で汚れてますよ!?」

 

「あ~……うん。私のスタート位置がこの先にあった洞窟の中で、今出て来たばっかりなんだよ~」

 

「洞窟の中!?なんでそんな所がスタート位置に…!?あぁ~!!衣装まで汚れちゃってますよ…!!」

 

「衣装は土埃みたいだから大丈夫だよ~。でも、とーこちゃんに怒られちゃうかな~……」

 

「それは……って!!そうじゃなくて、こっちに来てください!!

小さいですが井戸があるので泥を落として…こっちでまずは綺麗にしましょう!!」

 

洞窟を出て来たばかりで土埃で汚れていた七深はパレオに手を引かれ、小屋の裏にあった井戸にまで連れてこられると、パレオにされるがままに彼女は土埃を払われてから顔の汚れを洗われていた。

 

「井戸水、冷たい……」

 

「マッチーさん。汚れてるのを放置する方が問題ですよ~」

 

「あはは~…そうだね~」

 

パレオに顔を洗われる七深は苦笑いを浮かべるが、彼女が言っていることは何も間違っていないのも分かっているので、されるがままになっていた。

 

「よし。これで終わりですよ」

 

「あはは~パレパレありがと~。そういえばなんでパレパレはここにいたの?」

 

「私、イベントの開始場所がここだったんですが、その……中の掃除が行き届いてなかったのでお掃除をしてました!!」

 

「なるほど~。それならパレパレはまだ誰もと会ってないんだね~」

 

「そうですね。私はここで掃除してましたが、マッチーさんが始めてきましたよ」

 

「……パレパレ~?そう言うイベントじゃないよ~」

 

「それはそうですけど、気になっちゃったんですよ~」

 

パレオの言葉を聞いた七深は自分との差を感じつつも、それに対して不満を漏らさないように何気なく聞き流していたが、おそらくは彼女はこのイベントに参加している最年少であり、それと自分を比べるならばこの差も仕方ない物なのかもしれないと七深はすぐに納得すると、ニコニコしながらパレオに問いかけていた。

 

 

「なら、パレパレ?約束は覚えてるよね?」

 

「はい!!連れてこられる前に言ってた「会ったら勝負しよう」って話は覚えてますが、休んだ後でも……」

 

「先にやってから休んでも一緒だよ~。それに先にやれば休んでる時に色々話せるからね~」

 

「それもそうですね!!では、すぐにやりましょう!!」

 

彼女達2人は約束をしていた。

もしイベント中に出会うことがあれば2人で勝負をすると言う約束はどちらの幸運か分からないが現実のものになっていた。

だが、動き続けていた七深を心配したパレオだったが、七深からしたら先に約束のデュエルをした後の方が良いとの言葉に彼女はすぐに賛同すると、そのまま2人は互いに距離を取り―――

 

「パレパレ…行くよ~!!」

 

「はい!!マッチーさん!!」

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

「先行はマッチーさんですね」

 

「だね~」

 

約束したデュエルの幕が開き、先行になったのは七深。

だが、2人の間には何ともゆるい空気が流れていくが、七深は手札を見つめると何とも言えない表情になってしまっていた。

 

「う~ん……これは酷いなぁ……

とりあえず広町はモンスターを裏守備表示で出してターンエンド」

 

 

広町七深 LP:4000 手札:4枚

 

<広町七深のフィールド>

裏側表示モンスター

 

「(不味い不味い……!!特に効果もないから、パレパレ次第ですぐに終わっちゃうよ~!!)」

 

先行の七深はモンスターを伏せるだけでターンを終えた。

だが、このカードは効果も何もないただの壁でパレオ次第ではすぐに自分が敗北してしまうことを察してしまい、彼女は内心で焦っていたが、パレオはそんな彼女の様子に気がついている様子はなく、ターンを進行し始めていた。

 

 

 

「では、パレオのターン!!ドロー!!」

 

パレオは引いたカードを一瞥すると、それがキーだったのか彼女の口角は僅かに上がったのを七深はハッキリと捉えていた。

 

 

 

「私は《ドラゴンメイド・ティルル》を召喚!!」

 

 

パレオ LP:4000 手札:5枚

 

<パレオのフィールド>

ドラゴンメイド・ティルル ☆3 ATK500

 

 

「メイドさんだ~。ドラゴンの尻尾が生えてるの可愛いね~」

 

「可愛いですよね!!」

 

パレオの手札から出てきたのは龍の尻尾が生えたメイド。

このカードの登場には七深も思わず「可愛い」と言葉を漏らすと、その言葉にはパレオもニコニコと笑みを浮かべてその言葉に同意していた。

 

しかし、パレオの繰り出すメイド達の実体はその見た目の可愛らしさとは全く違うものだった。

 

「では、今召喚した《ティルル》の効果発動!!

このカードが召喚・特殊召喚された場合、デッキから《ティルル》以外の《ドラゴンメイド》を手札に加えてから手札の《ドラゴンメイド》を墓地に送ります!!

この効果で私は《ドラゴンメイド・フランメ》を手札に加えてからそのまま墓地に送ります!!」

 

「墓地を増やした…?」

 

「その通りです!!私は今墓地に送った《フランメ》とフィールドの《ティルル》の2体をゲームから除外!!そして、これによってEXデッキから融合召喚を行います!!」

 

「融合……」

 

「参ります!!

『ご主人様を迎えるため、ハートをキュートにドレスアップ!!』

さぁ、仕事の時間です!!《ドラゴンメイド・ラティス》を融合召喚!!」

 

 

パレオ LP:4000 手札:5枚

 

<パレオのフィールド>

ドラゴンメイド・ラティス ☆8 ATK2000

 

 

「おぉ~。別のメイドさんだ~」

 

1枚から大型モンスターへと繫げるパレオに対して、七深の方は別のメイドが出てきたことに対して楽し気な笑みを浮かべていたものの、メイドはこれで止まらない。

 

「マッチーさん。可愛らしい女の子には刺があるんですよ!!

私は《ラティス》の効果を発動!!

このカードは特殊召喚された場合にデッキからレベル4以下の《ドラゴンメイド》を呼び出します!!

さぁ、掃除の時間ですよ!!《ドラゴンメイド・チェイム》を特殊召喚!!

《チェイム》も召喚・特殊召喚された時の効果があって、デッキから《ドラゴンメイド》と名前のついた魔法・罠カードを手札に加えます!!」

 

 

パレオ LP:4000 手札:5枚

 

<パレオのフィールド>

ドラゴンメイド・ラティス ☆8 ATK2000

ドラゴンメイド・チェイム ☆4 DEF1800

 

 

「(一気にメイド達を並べることは出来ますが、確か5体以上同時に出すのは危険でしたよね……?ならば、ここは攻撃前ですが展開よりも場を整えます……!!)

私はデッキから永続魔法《ドラゴンメイドのお出迎え》を手札に加えてそのまま発動!!

このカードが場にある限り、私の場のモンスターの攻撃力と守備力は私の場にいる《ドラゴンメイド》の数×100上がります!!」

 

 

パレオ LP:4000 手札:5枚

 

<パレオのフィールド>

ドラゴンメイド・ラティス ☆8 ATK2000 → 2200

ドラゴンメイド・チェイム ☆4 DEF1800 → 2000

 

ドラゴンメイドのお出迎え

 

 

「う~ん……一気に攻撃力が上がって来たな~……」

 

「まだですよマッチーさん!!

私は手札から《ドラゴンメイド・シュテルン》を捨てて効果発動!!

このカードは手札から墓地に捨てることで私の墓地か除外状態の《ドラゴンメイド》モンスターを特殊召喚出来るので、場外されている《ティルル》特殊召喚!!」

 

 

パレオ LP:4000 手札:5枚

 

<パレオのフィールド>

ドラゴンメイド・ラティス ☆8 ATK2000 → 2300

ドラゴンメイド・チェイム ☆4 DEF1800 → 2100

ドラゴンメイド・ティルル ☆3 DEF1700 → 2000

 

ドラゴンメイドのお出迎え

 

 

「そして、バトルフェイズに入ります!!」

 

「うーん。1体だけなら……」

 

そうして展開を終えたパレオはそのままバトルの開始を宣言すると、七深はパレオの場の状況から1体だけならダメージが入らないと安堵していたが、彼女はここでようやくメイドの本性を知ることになる。

 

「バトルフェイズ開始時、私の場の《ドラゴンメイド》は主人を守るための姿に変身します!!」

 

「変身……?」

 

「はい!!私は《チェイム》の効果でバトルフェイズ開始時にこのカードを手札に戻して、手札か墓地からレベル7以上の《ドラゴンメイド》に変身します!!

私は墓地のレベル9の《シュテルン》を特殊召喚!!」

 

 

パレオ LP:4000 手札:5枚

 

<パレオのフィールド>

ドラゴンメイド・ラティス ☆8 ATK2000 → 2300

ドラゴンメイド・シュテルン ☆9 ATK2800 → 3100

ドラゴンメイド・ティルル ☆3 DEF1700 → 2000

 

ドラゴンメイドのお出迎え

 

 

「うわぁ~……女の子が龍になっちゃった……」

 

人型の姿から戦うための龍へと変わるのがパレオが使うメイド達の本性。

その姿に七深は思わず声を零してしまったのだった。





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