バ☆ン☆ド☆王-少女達の決闘王国-   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
前回のラストで氷川姉妹がつぐみを”闇落ち”って言ってましたが、
単純に可愛らしい彼女とはかけ離れたカードを使っていたことへの双子の感想であって、

彼女”は”闇落ちしてる訳ではありません。

と言うネタバラシを唐突に入れてから本編投稿です。


天縛2-神・罰・執・行

「「デュエル」」

 

羽沢つぐみ LP:4000 手札:5枚

 

vs

 

長崎そよ LP:4000 手札:5枚

 

 

つぐみとそよ。

直接的な接点のない2人だが、イベントという環境が彼女達を巡り合わせていた。

 

「私の先行だね」

 

「そうですね……」

 

「私は手札から《堕天使の追放》を発動」

 

 

 

「堕天使……?

(立希ちゃんは『上原先輩と羽沢先輩は可愛い』とか言ってたのに全然違うじゃない)」

 

つぐみ発動したカードの名前にそよは少し驚いていた。

 

それもそのはずで彼女の中でのつぐみは立希から聞いた程度の理解しかないが、その話と今のカードの名前が全く結びついていなかった。

可愛いイメージの彼女が《堕天使》なんて言う可愛らしさを感じられない名前のモノを使えばそう思うのも不思議ではないのだが―――

 

 

 

「えっと…そよちゃん?どうしたの?」

 

「……いえ、その……立希ちゃんから聞いてたイメージとだいぶ違うと思って………」

 

「そうかな?……商店街の人達に教えてもらって使いやすいから使ってたけど……でも、蘭ちゃんとかひまりちゃんも同じような事言ってたっけ……?」

 

使っている本人はこの反応をされることを不思議に思っていた。

つぐみとしては使いやすいと言う理由で選んだのだが、彼女のイメージとは遠くかけ離れていると同じバンドメンバーからすらも感じていたのではないかと疑い始めてしまったが、すぐに彼女は我に返った。

 

「とりあえず、ゲーム進めないと……!!

このカードは1ターンに1枚しか発動できないけど、発動したらこのカードとは別の名前をした《堕天使》を1枚手札に加えられるから、この効果で《堕天使イシュタム》を手札に加える。

そしたら、手札の《イシュタム》と《堕天使》カード《悦楽の堕天使》の合計2枚を手札から捨てて《イシュタム》の効果発動!!

その効果でデッキからカードを2枚ドローして……

 

よし!!私は手札から《堕天使ユコバック》を召喚!!」

 

 

羽沢つぐみ LP:4000 手札:4枚

 

<羽沢つぐみのフィールド>

堕天使ユコバック ☆3 ATK700

 

 

「そうしたら今召喚した《ユコバック》の効果発動!!

このカードは召喚に成功した時にデッキから《堕天使》カードを1枚墓地に送れるから、この効果で《堕天使スペルビア》を墓地へ!!」

 

「墓地に……?」

 

「このカードは墓地にいるから意味があるんだよ!!

私は手札から魔法カード《堕天使の戒壇》を発動!!

このカードで墓地の《堕天使》を特殊召喚するから、今食った《スペルビア》を召喚!!

更に墓地から特殊召喚された《スペルビア》は墓地から天使を1体呼び出せる!!

戻ってきて!!《悦楽の堕天使》!!」

 

 

羽沢つぐみ LP:4000 手札:3枚

 

<羽沢つぐみのフィールド>

堕天使ユコバック ☆3 ATK700

堕天使スペルビア ☆8 ATK2900

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

 

 

「いきなり3枚……」

 

「それだけじゃないよ!!

そして、《スペルビア》の効果で特殊召喚された《悦楽の堕天使》の効果発動!!

このカードが召喚・特殊召喚された時にこのカードと別の名前でレベルが別の《堕天使》モンスター2体を選んで1枚を手札に加えて、もう1枚を相手の場に特殊召喚する!!」

 

「私の場に……」

 

「そうだよ!!そよちゃん!!

私はデッキからレベル7の《堕天使マスティマ》をそよちゃんの場に特殊召喚!!」

 

長崎そよ LP:4000 手札:5枚

 

<長崎そよのフィールド>

堕天使マスティマ ☆7 ATK2600

 

 

「そして、レベル7の《マスティマ》とはレベルの違う堕天使を手札に加えるから、私はレベル8の《堕天使ネルガル》を手札に加える」

 

「っ……!!」

 

そよはつぐみの行動に不快感を覚えていた。

いくら自分の手札を揃えるために相手の場にモンスターを増やす理由が分からないし、それ以上にそよからすればこのカード達の存在が邪魔でしかない。

 

 

 

 

だが、それ以上に不快なのはそのカード―――《マスティマ》の名前。

 

その名はヘブライ語の「敵意」「敵対」 の意味を持ち、宗教書の中に登場する存在で神に敵対する存在である一方で、神の支配下で許可を得て活動する矛盾した存在である。

そんな矛盾した存在の名を持つモノを自身に送り付ける行動がそよにとっては自身が矛盾した存在であると暗喩しているようにしか思えなかった。

 

しかし、その名前の意味などつぐみは一切知らないし、そよが考えているようなな意図も一切ない。

 

 

 

「私は今手札に加えた《ネルガル》を捨てることで手札から魔法カード《トレード・イン》を発動して、その効果でデッキから2枚ドロー!!」

 

ただの思い込みでつぐみを妬み始めていたそよだったが、つぐみはゲームを続けていく。

 

「よし!!私は手札から魔法カード《佚楽の堕天使》を発動!!

私は手札・フィールド・墓地のモンスターを融合素材として除外し、天使族・闇属性の融合モンスター1体を融合召喚するよ」

 

「墓地……」

 

墓地を素材にした融合。

 

これが彼女の狙いだと知ったそよだったが、今のそよの手札ならモンスターをいくら並べても破壊できる状況は整っていて、何を出しても無駄になると内心では傲慢な態度になっていたが、それも一瞬で崩れ落ちた。

 

「このカードで《堕天使》融合モンスターを融合召喚する場合、相手フィールドの《堕天使》モンスターを融合素材とする事もできる!!

私はそよちゃんの場に出した《マスティマ》と手札の《堕天使ルシフェル》の2体を素材にする!!」

 

「こっちに置いたカードを……?」

 

「召喚の条件は”レベル6以上の天使族・闇属性モンスター2体”!!

『悪魔の心宿し大天使よ!!その叛逆の剣で光を切り裂き地上に闇をもたらせ!!』

《黄昏の堕天使ルシファー》降臨!!

 

そして《佚楽の堕天使》の効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は1000アップする!!」

 

 

羽沢つぐみ LP:4000 手札:2枚

 

<羽沢つぐみのフィールド>

堕天使ユコバック ☆3 ATK700

堕天使スペルビア ☆8 ATK2900

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

黄昏の堕天使ルシファー ☆12 ATK3000 → 4000

 

 

「………」

 

つぐみの場には大型モンスターが降り立ったが、そよは自身の場に渡してきた《マスティマ》を奪い取っていくつぐみに苛立っていた。

 

 

自分に送り付けた”《マスティマ(敵意)》”を奪い取る。

それはまるで自身が敵意を向けるに値しない存在であると暗に伝えられているようにしか感じられなかった。

 

当然、つぐみにはそんな意図は全くないが、そよがそれを知る由はない。

 

「更に《黄昏の堕天使ルシファー》の効果!!

このカードが融合召喚に成功した時、デッキから《堕天使》魔法と罠カードを1枚ずつ自分のフィールドにセットする。

私は魔法カード《堕天使の追放》と罠カード《神属の堕天使》をセット!!

 

そして、私はフィールドの《ユコバック》と《堕天使スペルビア》の2体の天使族モンスターを素材にして、《失楽の堕天使》をリンク召喚!!」

 

 

羽沢つぐみ LP:4000 手札:2枚

 

<羽沢つぐみのフィールド>

失楽の堕天使 L2 ATK1600 (EXモンスターゾーン)

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

黄昏の堕天使ルシファー ☆12 ATK3000 → 4000

 

伏せ2枚

(神属の堕天使)

(堕天使の追放)

 

 

「私の墓地には《イシュタム》、《ネルガル》、《ユコバック》、《スペルビア》……

4枚の《堕天使》―――天使族が4体のみの場合にこのカードは手札から特殊召喚できる!!

《大天使クリスティア》を光臨!!」

 

 

羽沢つぐみ LP:4000 手札:1枚

 

<羽沢つぐみのフィールド>

失楽の堕天使 L2 ATK1600 (EXモンスターゾーン)

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

黄昏の堕天使ルシファー ☆12 ATK3000 → 4000

大天使クリスティア ☆8 ATK2800

 

伏せ2枚

(神属の堕天使)

(堕天使の追放)

 

 

 

「《クリスティア》の効果!!

このカードが自分の効果で特殊召喚に成功した場合、墓地の《スペルビア》を対象にして発動して、対象になった《スペルビア》を手札に戻してその《スペルビア》を手札から捨てて《失楽の堕天使》の効果発動!!

 

デッキから《堕天使》モンスターを手札に加えるか墓地に送る事が出来るから、この効果でデッキから《堕天使テスカトリポカ》を手札に加える!!」

 

 

羽沢つぐみ LP:4000 手札:2枚

 

<羽沢つぐみのフィールド>

失楽の堕天使 L2 ATK1600 (EXモンスターゾーン)

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

黄昏の堕天使ルシファー ☆12 ATK3000 → 4000

大天使クリスティア ☆8 ATK2800

 

伏せ2枚

(神属の堕天使)

(堕天使の追放)

 

 

「これで最後!!

私は墓地の《堕天使の追放》を対象にして《黄昏の堕天使ルシファー》の効果発動!!

《ルシファー》はライフポイントを1000を支払うことで効果は墓地の《堕天使》魔法罠の1枚を対象にして、その効果をコピー出来る!!」

 

羽沢つぐみ LP:4000 → 3000

 

「待ってください。そのカードって1回しか使えないんじゃ…?」

 

「効果をコピーするだけだから、1ターンに1回しか発動できない制約は受けないよ!!

私はコピーした《堕天使の追放》の効果でデッキから《背徳の堕天使》を手札に加えて、コピーした《堕天使追放》デッキに戻る。

そして、今手札に加えた《背徳の堕天使》をそのままセットしてターンエンド。

 

そして、エンドフェイズ時に《失楽の堕天使》の効果で私の場の天使族の数×500のライフ―――4体で2000ライフを回復してからこれで本当にターンエンドだよ」

 

 

羽沢つぐみ LP:3000 → 5000 手札:2枚(堕天使テスカトリポカ)

 

<羽沢つぐみのフィールド>

失楽の堕天使 L2 ATK1600 (EXモンスターゾーン)

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

黄昏の堕天使ルシファー ☆12 ATK3000 → 4000

大天使クリスティア ☆8 ATK2800

 

伏せ3枚

(神属の堕天使)

(堕天使の追放)

(背徳の堕天使)

 

 

つぐみは一気に大量のモンスターを展開してターンを終えたが、フィールドのカードは全て分かっている。

そして、そよのターンに移るが彼女の手札にはこの盤面を攻略するカードは既にあった

 

「私のターン。

手札から《大嵐》を発動。魔法罠を全て破壊します」

 

「墓地にあった方が都合がいいかな……うん。何もないよ」

 

 

羽沢つぐみ LP:3000 → 5000 手札:2枚(堕天使テスカトリポカ)

 

<羽沢つぐみのフィールド>

失楽の堕天使 L2 ATK1600 (EXモンスターゾーン)

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

黄昏の堕天使ルシファー ☆12 ATK3000 → 4000

大天使クリスティア ☆8 ATK2800

 

 

「これで邪魔は無くなった……」

 

1枚でつぐみの伏せカードを全て除去し、こうなれば妨害は殆どない。

そう思ったそよは一気に相手を制圧するために動き出そうとしていた。

 

 

 

「私は手札から《簡易融合》発動。

その効果で融合モンスターを………あれ?動かない?なんで!?」

 

「私の場に《大天使クリスティア》がいる限りモンスターを特殊召喚出来ない!!

そよちゃんのそのカードは特殊召喚する効果だから発動すら出来ないよ!!」

 

「えっ……!?そんな……!!(私のカードは特殊召喚しないといけないのに相性が悪すぎる………!?)」

 

「でも、お互いに特殊召喚出来ないから私も何も出来ないんだけどね」

 

「(あんなのがいたら何も出来ない…………)モンスターをセットしてターンエンド…!!」

 

しかし、そよの誤算はカードを全く知らなかったこと。

つぐみの場の《クリスティア》1枚によって打開策はどころか、そよのデッキはその物が完全に機能を停止してしまった。

 

そうなればモンスターで何とか壁を作って凌ぐしかないのだが、つぐみの場にいる《堕天使》はその最後の望みすら容易く粉砕した。

 

 

 

「そよちゃんのエンドフェイズ。ライフポイントを1000払って墓地の《背徳の堕天使》を対象にして《黄昏の堕天使ルシファー》の効果を発動してその効果をコピー!!

 

《背徳の堕天使》は発動する時に手札かフィールドに表側でいる《堕天使》モンスターを1体を墓地に送るんだけど、コピーした時にこのコストは無くなって発動時の効果だけをコピー。

その効果はフィールドのカードを1枚破壊する……私はそよちゃんが伏せたモンスターを破壊する!!」

 

「………破壊されたのは《ネクロ・ガードナー》です」

 

「コピーした《背徳の堕天使》はデッキに戻るよ」

 

 

羽沢つぐみ LP:5000 → 4000 手札:2枚(堕天使テスカトリポカ)

 

<羽沢つぐみのフィールド>

失楽の堕天使 L2 ATK1600 (EXモンスターゾーン)

悦楽の堕天使 ☆4 ATK1600

黄昏の堕天使ルシファー ☆12 ATK3000 → 4000

大天使クリスティア ☆8 ATK2800

 

vs

 

長崎そよ LP:4000 手札:4枚

 

つぐみはそよに破壊された伏せカードの効果をコピーしてそよのモンスターを粉砕したが、そよが壁として伏せたモンスターもつぐみの天使達の前では無力でしかなかった。

 

「私のターン!!ドロー!!

そしてそのままバトルフェイズ!!《失楽の堕天使》でダイレクトアタック!!」

 

「うっ……!!」

 

 

長崎そよ LP:4000 → 2400

 

「続けて《佚楽の堕天使》でダイレクトアタック!!」

 

「くっ……!!」

 

 

長崎そよ LP:2400 → 800

 

「《大天使クリスティア》でそよちゃんを―――!!」

 

「……墓地の《ネクロ・ガードナー》の効果発動。このカードを除外して攻撃を無効にします」

 

最後の足掻きでそよはつぐみの攻撃を防いだ。

しかし、その足掻きも彼女達の天使の前では全くの無意味でしかなく――――――

 

 

 

 

 

 

「でも、これは止められない!!

《黄昏の堕天使ルシファー》でそよちゃんをダイレクトアタック!!『リベリス・ヴェスペディア(反逆の夕暮れ)』!!」

 

「……………」

 

長崎そよ LP:800 → -3200

WIN:羽沢つぐみ

 

最後に残った堕天使の剣がそよの身体を無慈悲に切り裂いたのだった。

 




誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。

今回はデュエル決着後のお互いの感想的なコメント部分は意図的に書いていません(今後のお話の展開の都合)

使用デッキ纏め
羽沢つぐみー【堕天使】
つぐちゃんは天使!!(氷川日菜談)
羽沢さんは天使!!(氷川紗夜談)

まぁ、つぐみは天使だからね。
そんな子が堕天使なんて闇落ちしたカード使うってギャップいいよね…
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