ハリーポッターと頼れる天才従兄   作:夜幻

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第13話 初めての休日と、天才の意外な弱点

 ホグワーツに入学してから、初めて迎えた休日。

 

 朝のグリフィンドール談話室には、平日とは違うのんびりとした空気が流れていた。

 

 暖炉では赤々とした炎が揺れ、窓から差し込む朝日が、赤と金の装飾を柔らかく照らしている。ソファに寝転がって本を読む生徒もいれば、友人とチェスを指している生徒もいた。

 

「……んんっ!」

 

 ハリーは大きく伸びをした。

 

「よーし! 今日は何をしようかな!」

 

「朝から元気だな、ハリー……」

 

 向かいのソファでクッションを抱えていたロンが、眠たそうに顔を上げる。

 

「せっかくの休日なんだから、もうちょっと寝ててもいいだろ……」

 

「ええっ、もったいないよ! 授業がない日なんだから、普段できないことをしようよ!」

 

「普段できないことって、何だよ?」

 

「うーん……お城の中を探検するとか、図書館で本を読むとか、レオ兄さんに会いに行くとか!」

 

「最後のは、お前が会いたいだけだろ」

 

「うん!」

 

 ハリーは迷いなくうなずいた。

 

 ロンは一瞬ぽかんとしたあと、吹き出した。

 

「そこは否定しろよ!」

 

「だって、レオ兄さんと話すのは楽しいから!」

 

「まあ、それは分かるけどさ……」

 

 ロンは苦笑しながら、ようやくソファから身体を起こした。

 

「じゃあ、朝飯を食べてから考えようぜ。腹が減ってちゃ、探検もできないからな」

 

「賛成!」

 

 二人は談話室を出る準備を始めた。

 

 そのとき、階段からハーマイオニーが下りてきた。

 

 両腕には分厚い本が三冊。片手には羊皮紙の束を抱え、制服ではなく休日用の服を着ている。

 

「おはよう、二人とも!」

 

「おはよう、ハーマイオニー!」

 

 ハリーが笑顔で手を振る。

 

 ロンは彼女の腕いっぱいの本を見て、目を丸くした。

 

「おいおい……休日まで勉強するのか?」

 

「もちろんよ! 昨日の授業で分からなかったところを復習して、それから古代ルーン文字についても調べるつもりなの」

 

「本当にすげえな、お前……」

 

「何か言った?」

 

「いや、何も!」

 

 ロンは慌てて首を振った。

 

 ハーマイオニーは少しだけ不満そうに頬を膨らませたが、すぐに本を抱え直した。

 

「それで、あなたたちは何をするの?」

 

「まだ決めてないよ! でも、レオ兄さんに会いに行こうと思ってるんだ!」

 

「レオに?」

 

 ハーマイオニーの足がぴたりと止まった。

 

「……そ、そうなの?」

 

「うん! レオ兄さん、休日は何をしてるのかなって思って!」

 

「そ、そうね! それは、私もちょっと気になるわ!」

 

 ハーマイオニーは勢いよく答えた。

 

 そして、すぐに自分の声が大きすぎたことに気づき、顔を赤くした。

 

「い、いえ! 別に、特別な意味はないのよ? レオがどんな勉強をしているのか知るのも、学習計画を立てるうえで参考になると思っただけで……!」

 

「うん! じゃあ、一緒に行こうよ!」

 

「……えっ?」

 

 ハリーは満面の笑みを浮かべた。

 

「みんなで行ったほうが楽しいよ!」

 

「そ、そうね……! みんなで行くなら、私も……!」

 

 ハーマイオニーは胸元の本を抱きしめた。

 

 ロンはそんな彼女を見て、何かを察したように口の端を引き上げた。

 

「へえ。レオに会うの、ずいぶん楽しみなんだな」

 

「ロ、ロン!」

 

「はいはい、分かったって!」

 

「何も分かってないでしょう!」

 

 談話室に、ハリーの楽しそうな笑い声が響いた。

 

     *

 

 朝食を済ませた三人は、レイブンクローの談話室へ向かうことにした。

 

 もちろん、グリフィンドール生が自由に入れる場所ではない。入口の仕組みも知らないため、ハリーたちは途中で会ったレイブンクロー生に尋ねながら、塔へ続く廊下を進んだ。

 

「レオ兄さん、いるかな?」

 

「休日だから、まだ寝てるかもしれないぞ」

 

 ロンが言うと、ハリーは首をかしげた。

 

「レオ兄さん、朝は早いよ。家にいたころも、僕が起きたときにはもう本を読んでたりしたし」

 

「……あいつ、本当にいつ寝てるんだ?」

 

 ロンが呆れたようにつぶやいた。

 

 そのとき、階段の向こうから、聞き慣れた声がした。

 

「ハリー?」

 

 三人が振り向くと、レオが廊下を歩いてきた。

 

 片手には小さな紙袋。もう片方の手には、読みかけらしい本を持っている。

 

「レオ兄さん!」

 

 ハリーは駆け寄った。

 

「おはよう! 今日は何してるの?」

 

「おはよう、ハリー。少し買い物をしてきたところだよ」

 

「買い物?」

 

「うん。休日だから、ホグズミードへ行ける上級生の友人に頼んでいたものを受け取ってきたんだ」

 

 レオは紙袋を軽く持ち上げた。

 

「ちょっとしたお菓子だよ」

 

「お菓子!?」

 

 ハリーの目が輝いた。

 

 ロンも、さっきまでの眠たそうな顔が嘘のように身を乗り出す。

 

「お菓子って、何だ? チョコレートか? それとも、魔法界の変わったやつ?」

 

「いくつかあるよ。食べるかい?」

 

「食べる!」

 

 ハリーとロンの返事が、きれいに重なった。

 

 ハーマイオニーは二人を見て、呆れたようにため息をついた。

 

「もう……あなたたちは、食べ物の話になると本当に元気ね」

 

「ハーマイオニーも食べる?」

 

「えっ?」

 

 ハリーが紙袋を指さす。

 

「せっかくだから、一緒に食べようよ!」

 

「……そ、そうね。いただこうかしら」

 

 ハーマイオニーは少しだけ表情を和らげた。

 

 レオは三人を見回し、穏やかに笑った。

 

「それなら、少し場所を移そうか。廊下で食べると、マダム・ピンスに見つかったときに怒られそうだからね」

 

「それは絶対に嫌だな……」

 

 ロンが顔を引きつらせる。

 

 四人は近くの休憩スペースへ移動した。窓際には小さなテーブルと椅子があり、日当たりもよかった。

 

 レオが紙袋を開くと、中から包み紙にくるまれたチョコレートや、小さな焼き菓子が出てきた。

 

「わあ……!」

 

 ハリーは目を輝かせた。

 

「これ、見たことないお菓子だ!」

 

「カエルチョコレートとは違うんだね」

 

 ロンも興味津々で包みを覗き込む。

 

「こっちは蜂蜜を使った焼き菓子。こっちはナッツ入りのチョコレートだよ。食べすぎると昼食が入らなくなるから、ほどほどにね」

 

「分かった!」

 

 ハリーは元気よく答えた。

 

 そして、焼き菓子を一つ手に取って、ぱくりとかじった。

 

「……おいしい!」

 

 頬がふくらみ、目がきらきらと輝く。

 

「レオ兄さん、これすごくおいしいよ!」

 

「気に入ったならよかった」

 

「俺も食べる!」

 

 ロンがチョコレートを手に取る。

 

「うわっ、これも美味い! なあ、レオ、これどこで買ったんだ?」

 

「ホグズミードのお店だよ。今度、機会があったら一緒に行こうか」

 

「本当か!? 絶対だぞ!」

 

「うん、約束するよ」

 

 ハーマイオニーは焼き菓子を一つ手に取り、少しずつ味わった。

 

「……本当においしいわね。甘すぎないし、香ばしいわ」

 

「そうだろう? 僕も気に入っているんだ」

 

 レオがそう言うと、ハーマイオニーは嬉しそうに笑った。

 

 彼の好きなものを、自分も好きだと思えた。

 

 そんな小さなことが、どうしてこんなに嬉しいのだろう。

 

 彼女はチョコレートを口に運びながら、こっそりレオの横顔を見た。

 

 その瞬間、レオがこちらを向いた。

 

「ハーマイオニー?」

 

「ひゃっ!?」

 

 思わず変な声が出た。

 

 三人が一斉に彼女を見る。

 

「ど、どうしたの!?」

 

 ハーマイオニーは顔を真っ赤にして手を振った。

 

「な、何でもないわ! ちょっと、チョコレートが喉に引っかかっただけ!」

 

「大丈夫? 水を持ってこようか?」

 

 レオが心配そうに尋ねる。

 

「だ、大丈夫! ありがとう!」

 

 彼女は慌てて水を飲んだ。

 

 ロンが横を向いて肩を震わせている。

 

「ロン! 笑わないで!」

 

「笑ってない、笑ってないって!」

 

「絶対に笑ってるでしょう!」

 

 ハリーは二人を見て、楽しそうに笑った。

 

「二人とも仲良しだね!」

 

「どこがよ!」

 

 ハーマイオニーの声が休憩スペースに響いた。

 

 すぐに彼女は、はっとして口を押さえた。

 

「……ご、ごめんなさい」

 

 レオは困ったように微笑んだ。

 

「大丈夫だよ。ここには、まだ誰もいないからね」

 

 その言葉に、ハーマイオニーはますます顔を赤くした。

 

     *

 

 お菓子を食べ終えると、ハリーはレオの持っている本に気づいた。

 

「レオ兄さん、その本は何?」

 

「ああ、これ? 魔法生物の生態について書かれた本だよ」

 

「魔法生物!? 見たい!」

 

 ハリーは椅子から身を乗り出した。

 

 幼いころから魔法生物に囲まれて育ったハリーにとって、それは大好きな分野だった。

 

「この本には、珍しい生き物も載っているんだ。ほら、このページ」

 

 レオが本を開く。

 

 そこには、翼を持つ馬のような生き物や、木々の間に身を潜める小さな魔法生物の挿絵が描かれていた。

 

「わあ! この子、かわいい!」

 

 ハリーはページに顔を近づけた。

 

「この生き物、どこに住んでるの? 何を食べるの? 人間にも懐くのかな?」

 

「ハリー、質問が多いよ」

 

 レオは笑いながら答えた。

 

「でも、いい質問だね。この生き物は人里離れた森に住んでいて、主に小動物や植物を食べるらしい。警戒心が強いから、無理に近づかないことが大切なんだ」

 

「そうなんだ……! いつか会ってみたいな!」

 

「そのためには、まず生態をきちんと学ばないとね」

 

「うん!」

 

 ハリーは何度もうなずいた。

 

 その隣で、ロンも本を覗き込んだ。

 

「こいつ、すごい顔してるな……。なんか、俺の兄貴の一人に似てる気がする」

 

「ロン、それは失礼よ!」

 

 ハーマイオニーが即座に突っ込む。

 

「だって本当なんだよ!」

 

「どんな顔なのよ!」

 

「朝寝坊したときの顔!」

 

「それは生き物に失礼でしょう!」

 

 ハリーが笑い出し、レオも楽しそうに肩を揺らした。

 

 やがて、ハーマイオニーは本の別のページに目を留めた。

 

「レオ、この生き物の分類って、魔法生物学の教科書とは少し違うのね」

 

「うん。こちらは古い分類方法なんだ。今の分類とは分け方が違うところもあるけれど、昔の研究を知るうえでは役に立つよ」

 

「なるほど……。新しい分類だけ覚えるのではなく、どうして分類が変わったのかも調べるといいのね」

 

「そうだね。昔の学者が何を根拠にそう考えたのかを知ると、今の考え方も理解しやすくなるから」

 

「……やっぱり、レオは説明が上手ね」

 

 ハーマイオニーは感心したように呟いた。

 

 レオは少し照れたように笑った。

 

「ありがとう。でも、僕だって知らないことはたくさんあるよ」

 

「えっ?」

 

「知らないことを見つけるたびに調べているだけなんだ。世界は広いからね」

 

 レオは本のページをそっとめくった。

 

「僕がまだ知らない魔法生物も、きっとたくさんいる。だから、勉強するのは楽しいんだよ」

 

 ハリーは、うんうんとうなずいた。

 

「僕もそう思う! 家にいたときだって、知らない生き物を見つけると、レオ兄さんに教えてもらってたんだ!」

 

「そうだったね」

 

「でも、僕が先に見つけたのに、レオ兄さんが名前を知ってたことも多かったよね!」

 

「たまたまだよ」

 

「絶対たまたまじゃないよ!」

 

 ハリーは頬を膨らませた。

 

「僕なんて、この前も本を読んでて、分からない言葉がいっぱいあったんだから!」

 

「それなら、一緒に調べればいいんだよ」

 

 レオは自然な調子で言った。

 

「知らないことがあるのは、恥ずかしいことじゃない。知りたいと思ったときに、一歩踏み出せばいいんだから」

 

 ハリーは、ぱっと顔を明るくした。

 

「うん! 僕、もっと勉強するよ!」

 

「俺も、もう少し魔法生物のことを覚えておこうかな」

 

 ロンが本を覗き込みながら言った。

 

「この前の授業でも、先生がいろんな生き物の話をしてたしな」

 

「ロンが自分から勉強するなんて、珍しいわね」

 

「おい、どういう意味だよ!」

 

「そのままの意味よ!」

 

 また二人の言い合いが始まる。

 

 ハリーは笑いながら、レオの本をもう一度覗き込んだ。

 

 休日の休憩スペースには、穏やかな時間が流れていた。

 

     *

 

 しばらくして、レオは本を閉じた。

 

「さて、僕はそろそろ自分の勉強に戻ろうかな」

 

「ええっ、もう?」

 

 ハリーが残念そうな声を上げた。

 

「まだ、ほかのページも見たいよ!」

 

「また今度、一緒に読もう。今日は午後から古代ルーン文字の課題もあるんだ」

 

「そっか……」

 

 ハリーは少し残念そうにしたものの、すぐに笑顔へ戻った。

 

「じゃあ、また今度ね! 約束だよ!」

 

「うん、約束」

 

 レオはハリーと軽く拳を合わせた。

 

 ロンも椅子から立ち上がる。

 

「俺たちはどうする? まだ昼まで時間があるぞ」

 

「私は図書館に戻るわ。今日の話をまとめておきたいもの」

 

 ハーマイオニーは抱えていた羊皮紙を見せた。

 

「それに、魔法生物の分類についても少し調べてみたいわ」

 

「じゃあ、僕も行く!」

 

 ハリーが手を挙げた。

 

「本を読んで、もっと詳しくなりたいんだ!」

 

「おっ、いいな。俺も付き合うよ。途中でチェス盤があったら、一局くらい指したいけどな」

 

「ロン、図書館でチェスはできないわよ!」

 

「分かってるって!」

 

 レオは三人を見て、嬉しそうに微笑んだ。

 

「それじゃあ、またあとでね。分からないことがあったら、いつでも聞きに来ていいから」

 

「ありがとう、レオ!」

 

 ハリーが元気よく手を振る。

 

 ロンも手を上げ、ハーマイオニーは少しだけためらったあと、丁寧に言った。

 

「……またね、レオ。今日の話、とても勉強になったわ」

 

「こちらこそ。君の質問も面白かったよ」

 

「ほ、本当?」

 

「うん。自分では気づかない視点を教えてもらえるからね」

 

 ハーマイオニーは、今度こそ言葉を失った。

 

 頬が熱い。

 

 胸がどきどきする。

 

 何か気の利いた返事をしたいのに、頭の中が真っ白になってしまう。

 

「……あ、ありがとう!」

 

 結局、出てきたのはその一言だけだった。

 

 レオは優しく笑って、廊下の向こうへ歩いていった。

 

 その背中が見えなくなるまで、ハーマイオニーはじっと見送っていた。

 

「……ハーマイオニー?」

 

 ハリーが不思議そうに顔を覗き込む。

 

「どうしたの?」

 

「な、何でもないわ!」

 

 彼女は慌てて本を抱え直した。

 

「さあ、図書館へ行きましょう! 時間がもったいないもの!」

 

「うん!」

 

 ハリーは笑顔でうなずいた。

 

 ロンは二人の後ろを歩きながら、ぼそりと呟いた。

 

「……やっぱり、レオの前だと違うよなあ」

 

「ロン! 聞こえてるわよ!」

 

「うわっ、聞こえてたのかよ!」

 

「もちろんよ!」

 

 三人の声が、長い廊下に響いていった。

 

     *

 

 一方、そのころ。

 

 レオは自室で机に向かい、古代ルーン文字の資料を広げていた。

 

 窓の外からは鳥のさえずりが聞こえ、紙の上には午後の光が細長く伸びている。

 

 彼は羽根ペンを手に取り、資料の一節を書き写した。

 

 ――古代の浮遊術式における、魔力の循環構造。

 

 その内容を読み進めていたとき、ふと、机の端に置いてあった小さな包みが目に入った。

 

「……あ」

 

 レオは手を止めた。

 

 包みの中には、さきほどハリーたちと食べたものと同じ焼き菓子が、あと一つだけ残っていた。

 

 レオはそれを手に取った。

 

 そして、少しだけ迷ったあと、そっと口へ運んだ。

 

「……おいしい」

 

 思わず、声が漏れた。

 

 普段は何事にも落ち着いて対応し、難しい魔法の構造も楽しそうに考えているレオだったが、甘いものには目がなかった。

 

 特に、蜂蜜を使った焼き菓子は大好物だ。

 

 もう一口。

 

 さくりとした生地の中から、蜂蜜の甘い香りが広がる。

 

「……これは、もう一つ買っておけばよかったな」

 

 レオは真剣な顔で呟いた。

 

 もしハリーがこの場にいたら、きっと大喜びで笑っただろう。

 

 もしロンが見ていたら、間違いなく「レオ兄貴にも弱点があるんだな!」と大騒ぎしたに違いない。

 

 そして、もしハーマイオニーが見ていたら――。

 

「……いや」

 

 レオはふと手を止めた。

 

「ハーマイオニーなら、きっと食べ物の成分まで調べようとするかな」

 

 彼女の真剣な顔を思い浮かべ、レオはくすりと笑った。

 

 机の上には、まだ読み終えていない資料が何枚もある。

 

 午後の課題も残っている。

 

 それでも、今だけは少しだけ休憩しよう。

 

 レオは椅子の背もたれに身体を預け、窓の外を眺めた。

 

 休日のホグワーツは、今日も穏やかだった。

 

 弟のように大切な従弟と、その友人たち。

 

 新しいことに目を輝かせ、失敗すれば悔しがり、それでも前を向いて進んでいく子どもたち。

 

 そんな彼らと過ごす時間は、レオにとっても楽しいものだった。

 

「さて……もう少し頑張ろうかな」

 

 レオは最後の焼き菓子を食べ終え、再び羽根ペンを手に取った。

 

 窓の外で、秋風が木々を揺らしている。

 

 その穏やかな午後、ホグワーツのあちこちでは、それぞれの休日が続いていた。

 

 

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