ホグワーツで迎える最初の朝。
グリフィンドールの男子寮には、窓から差し込む柔らかな朝日と、寝起きの生徒たちの声が満ちていた。
「……んん……あと五分……」
ハリー・ポッターは枕に顔を埋め、毛布を頭まで引き上げた。
その隣のベッドでは、ロン・ウィーズリーがすでに起きていた。制服のローブを片手に持ち、寝ぼけたハリーを見ている。
「おい、ハリー。起きろよ。今日から授業だぞ」
「うーん……授業……?」
「そうだよ。魔法の授業!」
「……魔法!」
ハリーは勢いよく跳ね起きた。
「そうだった! 今日から魔法を習うんだ!」
勢い余って毛布が床へ落ちる。
ロンは腹を抱えて笑った。
「お前、さっきまで起きたくないって言ってたじゃないか!」
「だって、夢の中でも授業を受けてたんだもん! 魔法薬の材料を混ぜてたら、鍋から虹が出てきて……!」
「どんな夢だよ!」
「すごくきれいだったんだ!」
ハリーは目を輝かせながら説明しようとしたが、ふと窓の外を見て、慌ててベッドから降りた。
「いけない! レオ兄さんと朝ごはんを食べる約束をしてたんだ!」
「お前、レオ兄貴と約束してたのか?」
「うん! 朝食のあと、時間があったら図書館の場所も教えてくれるって!」
ロンは制服を着ながら、少し感心したように頷いた。
「レオ兄貴、面倒見がいいんだな」
「うん! すっごく優しいよ!」
ハリーは勢いよくシャツのボタンを留めた。
ところが、焦りすぎたせいで、途中からボタンを一つずつずらしてしまった。
「……あれ?」
ロンが振り向いた。
「ハリー、お前、服が変だぞ」
「えっ!? うそ!」
ハリーは自分の胸元を見下ろし、顔を真っ赤にした。
「うわあっ! 間違えた!」
「ははははっ! ちょっと待てよ、直してやるから!」
「笑わないでよ、ロン!」
「無理だって! お前、急ぎすぎなんだよ!」
二人の笑い声が、朝の男子寮に響いた。
朝食を終えたハリーたちは、教室へ向かう前にレイブンクローの生徒たちが集まる場所を訪ねた。
レオはすでに支度を済ませ、鞄を肩にかけて待っていた。
「おはよう、二人とも」
「レオ兄さん! おはよう!」
ハリーは駆け寄り、勢いよく手を振った。
「今日から授業だよ! 僕、すごく楽しみ!」
「顔を見ればわかるよ」
レオは笑いながら、ハリーのローブの襟を整えた。
「でも、廊下は走らないようにね。初日から先生に注意されたら、もったいないから」
「うっ……わかった!」
ハリーはぴたりと足を止めた。
ロンが横から口を挟む。
「レオ兄貴って、ハリーのことになると本当に世話焼きだな」
「そうかな?」
「そうだよ。さっきも着替えを急いでたし、放っておいたら階段を三段飛ばしで上りそうだぞ」
「ロンまで!」
ハリーは頬を膨らませた。
「僕だって、ちゃんとできるもん!」
「うん。知ってるよ、ハリー」
レオは否定せず、優しく頷いた。
「だから、焦らずにやれば大丈夫」
その言葉に、ハリーの表情がぱっと明るくなる。
「うん!」
ロンは二人を交互に見て、肩をすくめた。
「……なんか、俺まで安心してきた」
三人は笑いながら、教室へ向かった。
最初の授業は、呪文学だった。
教室には小さな羽根が並べられ、机の上には杖が置かれている。窓の外から鳥のさえずりが聞こえ、教室には木と羊皮紙の匂いが漂っていた。
フリットウィック先生は教壇の上から生徒たちを見渡した。
「皆さん、おはようございます! 今日はいよいよ、魔法の基本を学びますよ!」
生徒たちの間に期待のざわめきが広がる。
「魔法は、ただ杖を振れば使えるというものではありません。正しい発音、正しい動き、そして集中力が必要です。では、まずは杖の動かし方から練習しましょう!」
先生が手本を見せた。
「ウィンガーディアム・レビオーサ!」
羽根がふわりと浮かび、教室の中をゆっくりと漂った。
「わあっ!」
ハリーは思わず身を乗り出した。
「浮いた! 本当に浮いてる!」
「今のが浮遊呪文です。皆さんも、まずは杖の動きを練習しましょう。手首をこう動かして……そう、滑らかに!」
ハリーは杖を握り、真剣な顔で手首を動かした。
「こうかな……? えっと、ウィンガーディアム……」
「レヴィオーサよ」
隣の席から、ハーマイオニーが小声で訂正した。
「『レビオーサ』じゃなくて、『レヴィオーサ』。発音が大切なの」
「そうなんだ! ありがとう、ハーマイオニー!」
ハリーが素直に礼を言うと、ハーマイオニーは一瞬きょとんとした。
「えっ……あ、どういたしまして!」
彼女は嬉しそうに笑ったが、すぐに姿勢を正して杖を握り直した。
「私、もう少し練習しておくわ。最初の授業で成功させたいもの!」
「うん! 僕も頑張る!」
ハリーは羽根に向かって杖を振った。
「ウィンガーディアム・レヴィオーサ!」
羽根はぴくりとも動かなかった。
「……あれ?」
もう一度。
「ウィンガーディアム・レヴィオーサ!」
羽根の先端が、ほんの少しだけ震えた。
「おっ! 動いた!」
「今のは風で揺れただけじゃないか?」
ロンが隣から覗き込む。
「ええっ!? そうなの!?」
「冗談だよ!」
「ロン!」
ハリーが抗議すると、ロンは笑って手を振った。
「悪い悪い! でも、ちゃんと練習すればできるって!」
ハリーは羽根を見つめ、再び杖を構えた。
「よし、もう一回!」
一方、ハーマイオニーはすでに羽根を机から数センチ浮かせていた。
「できた……!」
彼女は目を輝かせた。
「やった! ちゃんと浮いたわ!」
その喜びようは、本人が思っていた以上に大きかったらしい。ハーマイオニーは思わず両手を握りしめ、ぴょんと跳ねかけてから、周囲の視線に気づいて慌てて座り直した。
「こ、これは基本的な呪文だもの! できて当然よ!」
そう言いながらも、頬は嬉しそうに緩んでいた。
レオは少し離れた席で、その様子を見ていた。
彼の机の上にも羽根が置かれている。
レオは杖を持ち上げると、特に力を込める様子もなく、自然な動きで手首を返した。
「ウィンガーディアム・レヴィオーサ」
羽根が浮かんだ。
それだけではなかった。
羽根はゆっくりと回転し、教室の中を滑るように進む。窓辺まで移動すると、そこから机の上へ戻り、まるで見えない指先に導かれているかのように、元の位置へぴたりと着地した。
教室が静まり返った。
「……え?」
ハリーは口を開けたまま固まった。
ロンも、杖を握った姿勢のまま動かない。
「レオ兄貴……今、何をしたんだ?」
「浮遊呪文を使っただけだよ」
レオは不思議そうに答えた。
「ただ浮かせるだけじゃなくて、動きも少し調整したんだ」
「少しって……!」
ロンが声を上げた。
「羽根が勝手に飛んで戻ってきたぞ!?」
「勝手じゃないよ。僕が動きを決めたんだ」
「それがすごいんだって!」
ロンの声が裏返った。
ハーマイオニーも、目を大きく見開いてレオを見つめていた。
「い、今の……呪文を途中で変えたんですか?」
「うん。基本の構造はそのままで、魔力の流れを少し調整したんだ」
「そんなことができるんですか!?」
ハーマイオニーは勢いよく立ち上がった。
「あっ、ご、ごめんなさい! 先生、今のは授業の範囲内なんでしょうか? それとも、上級の技術なんですか? 呪文の構造を変えるとき、どこまでなら安全に調整できるんですか?」
質問が止まらない。
フリットウィック先生は、驚きと喜びの混じった顔でレオを見つめた。
「すばらしい! 実にすばらしいですよ、ミスター・スキャマンダー! その年齢で、呪文の制御にそこまでの工夫を加えられるとは!」
「ありがとうございます、先生」
レオは照れくさそうに微笑んだ。
「ただ、まだ試せることはあると思います。今日は基本を学ぶ授業ですから、ほかの生徒たちの練習を邪魔しないようにしますね」
「ええ、もちろんです! ですが、今の動きはぜひ記録しておきたいですね!」
フリットウィック先生は嬉しそうに手を叩いた。
ハリーは、誇らしさを隠せない顔でレオを見ていた。
「レオ兄さん、すごい!」
「ありがとう、ハリー。でも、君もちゃんと練習しているじゃないか」
「僕の羽根、まだ机から動かないよ!」
「最初はそれでいいんだよ。呪文を覚えて、杖の動きを身につけて、少しずつできることを増やしていこう」
レオはハリーの机に置かれた羽根を指さした。
「さっき、先端が揺れたでしょう? あれは、魔力が伝わり始めたのかもしれない」
「本当!?」
ハリーの顔がぱっと明るくなった。
「じゃあ、僕もできるようになるんだ!」
「もちろん。練習を続ければね」
「よーし! 絶対に浮かせるぞ!」
ハリーは再び杖を構えた。
その姿を見て、ハーマイオニーも自分の机へ向き直った。彼女は羽根と杖を交互に見て、真剣な顔で考え込んでいる。
(呪文の構造を変える……。ただ教科書の通りに覚えるだけじゃなくて、仕組みを理解することが大切なのね)
けれど、考えれば考えるほど、先ほどのレオの微笑みが頭に浮かんでしまう。
(だ、だめ! 集中しなくちゃ!)
ハーマイオニーは自分の頬を軽く叩き、姿勢を正した。
「よしっ! 次はもっと正確にやるわ!」
その声は、教室の後ろまで響いた。
次の授業は変身術だった。
教室に入ると、机の上には小さな木のブロックが置かれていた。マクゴナガル先生は教壇に立ち、厳しい眼差しで生徒たちを見渡す。
「変身術は、ホグワーツで学ぶ魔法の中でも、特に集中力と正確さが求められる分野です。対象の性質を理解せずに、ただ形だけを変えようとしてはいけません」
生徒たちは静かに耳を傾けた。
「今日の課題は、この木のブロックを針へ変えることです。最初から完璧にできるとは思わないでください。まずは、変身の基本を理解することが大切です」
ハリーはブロックを見つめた。
「これが針になるの……?」
「そうよ。変身術の基本ね」
ハーマイオニーが小声で答えた。
「物質の形状だけでなく、性質も変化させる必要があるはずだわ。簡単ではないけれど、手順を正確に守れば……」
「ハーマイオニー、もうわかってるの?」
「教科書を読んだのよ!」
彼女は得意げに答えた。
「あなたたちも、授業の前に予習しておくべきだったわね」
「うっ……。ごめん」
ハリーは素直に謝った。
「でも、これから覚えるよ!」
「そ、そう。それならいいけれど……」
ハーマイオニーは、ハリーがあまりにもあっさり認めたので、少し拍子抜けしたような顔をした。
そのとき、レオがブロックを手に取った。
木目を確かめるように指先でなぞり、表面を軽く叩く。
「対象の性質を理解する、か……」
彼は小さく呟いた。
マクゴナガル先生がレオに目を向けた。
「ミスター・スキャマンダー。何か気づいたことがありますか?」
「はい、先生。このブロックは、表面と内部で木目の向きが違っています。変身後の形状を安定させるなら、表面だけでなく、内部の構造も意識したほうがよさそうです」
マクゴナガル先生の眉がわずかに上がった。
「よく気づきましたね。では、その考えを実際に試してみなさい」
「わかりました」
レオは杖を構えた。
「変身術は、対象の性質を理解することから始まる……」
彼はブロックを見つめ、静かに呪文を唱えた。
次の瞬間、木のブロックが細く伸びた。
表面の木目が滑らかに消え、銀色の光沢が現れる。数秒後、机の上には一本の針が置かれていた。
レオはそれを持ち上げ、光にかざした。
「……できました」
教室のあちこちから、驚きの声が上がった。
「もう完成したの!?」
「すごい……!」
マクゴナガル先生は針を確認し、慎重に頷いた。
「見事です。変身後の形状も安定しています。ですが、ミスター・スキャマンダー、ほかの生徒たちはまだ練習の途中です。今の技術を見せるのはよいことですが、彼らが自分の手で学ぶ時間も大切にしなさい」
「はい、先生。失礼しました」
レオは素直に頭を下げた。
その姿に、マクゴナガル先生の表情も少し和らいだ。
「あなたの才能は認めます。しかし、才能があることと、学ぶ必要がないことは違います。忘れないように」
「もちろんです。僕も、まだ学びたいことがたくさんありますから」
レオの返事は自然だった。
マクゴナガル先生は満足そうに頷き、教室全体へ向き直った。
「では、皆さんも始めなさい。焦らず、対象をよく観察すること」
ハリーは木のブロックを両手で挟み、真剣に見つめた。
「よし……。僕もやってみる!」
「頑張って、ハリー!」
ハーマイオニーが励ました。
ハリーは杖を構え、呪文を唱えた。
「……変われ!」
ブロックは、何も変わらなかった。
「……あれ?」
ロンが横で肩を震わせた。
「ハリー、それ、呪文じゃないだろ!」
「えっ!? そうなの!?」
「そうだよ!」
「うわあっ、間違えた!」
ハリーは顔を真っ赤にした。
「今のは練習! 練習だから!」
「はははっ! わかってるって!」
ロンが笑い、ハリーもつられて笑った。
ハーマイオニーは二人に呆れたような視線を向けたが、すぐに自分のブロックへ目を戻した。
「もう……。きちんと呪文を唱えなきゃだめよ!」
「はーい!」
ハリーは元気よく返事をした。
レオはその様子を見守りながら、口元を緩めた。
誰もが最初からできるわけではない。
失敗して、笑って、もう一度挑戦する。
ハリーには、それが自然にできていた。
そして、彼の周りには、失敗を笑い飛ばして一緒に頑張ってくれる友達がいる。
レオはそれが嬉しかった。
授業が終わる頃には、ハリーの木のブロックは、ようやく少しだけ細長くなっていた。
針には程遠い。
それでも、ハリーは満足そうに両手を握りしめた。
「見て、レオ兄さん! さっきより変わったよ!」
「本当だね。よく頑張ったね、ハリー」
「えへへ……!」
褒められたハリーは、嬉しそうに頬を緩めた。
ロンも自分のブロックを持ち上げる。
「俺のなんて、角がちょっと丸くなっただけだぞ!」
「それでも変化したんだから、進歩だよ!」
ハリーが励ますと、ロンは目を丸くした。
「……お前、そういうところ、すごいよな」
「えっ? 何が?」
「いや、なんでもない!」
ロンは照れくさそうに顔をそらした。
ハーマイオニーは、自分のブロックを見つめていた。彼女のブロックも、完全な針にはなっていない。表面の一部が金属のように変わっているだけだった。
「……悔しい」
ぽつりと呟く。
「ハーマイオニー?」
ハリーが覗き込んだ。
「私、予習してきたのに……。教科書の手順も、ちゃんと覚えていたのに……」
ハーマイオニーの眉がきゅっと寄った。悔しさが目元に滲み、唇が小さく震える。
「もっとできると思っていたのに……!」
レオが静かに声をかけた。
「ハーマイオニー。教科書を読んで、手順を理解していたのは立派なことだよ。でも、実際に魔法を使うと、思い通りにならないこともある。そこで何が起きたのかを確かめれば、次に進めると思う」
「……何が起きたのか」
ハーマイオニーは、はっとしたようにブロックを見た。
「そうね……。表面は変わったのに、内部まで変化が伝わらなかったのかもしれないわ」
「その可能性はあるね。もう一度、ブロックをよく観察してみようか」
「はい!」
ハーマイオニーは勢いよく頷いた。
それから、少しだけ恥ずかしそうに目を伏せた。
「……ありがとう、レオ」
「どういたしまして」
レオが笑う。
ハーマイオニーはその笑顔を見て、また顔を赤くした。
「そ、それじゃあ、私、もう少し練習してくるわ!」
「ああ、うん。頑張ってね」
「はいっ!」
彼女はブロックを抱えて、机へ戻っていった。
その背中を見送りながら、ロンが小声で呟く。
「レオ兄貴って、誰にでも優しいんだな」
「うん。レオ兄さんは、いつもそうだよ」
ハリーは誇らしげに頷いた。
「だから、僕もレオ兄さんみたいになりたいんだ!」
その言葉に、レオは一瞬だけ目を見開いた。
そして、ハリーの頭を優しく撫でた。
「ありがとう。でも、ハリーはハリーのままでいいんだよ」
「……僕のまま?」
「うん。君には君のいいところがあるからね」
ハリーは少し考えたあと、にっこり笑った。
「じゃあ、僕は僕のまま、いっぱい頑張る!」
「それが一番だね」
レオは嬉しそうに頷いた。
廊下の向こうから、次の授業を知らせる鐘の音が聞こえてきた。
ハリーは杖を握り直し、ロンと顔を見合わせる。
「次は何の授業だっけ?」
「ええと……魔法薬学だ!」
ロンが時間割を確認した。
「地下牢の教室だってさ」
「魔法薬! どんな薬を作るんだろう?」
ハリーの目が輝く。
ロンは少しだけ不安そうな顔をした。
「……鍋が爆発したりしないよな?」
「えっ!? 爆発するの!?」
「いや、知らないけど!」
「そ、それはちょっと怖いな……!」
ハリーは杖を握りしめながらも、すぐに笑顔を取り戻した。
「でも、レオ兄さんもいるし、きっと大丈夫だよね!」
「授業中は、先生の指示をよく聞くことだね」
レオは二人に言った。
「魔法薬学では、材料の量や手順が大切になる。わからないときは、勝手に進めず先生に確認しよう」
「わかった!」
ハリーとロンは声を揃えた。
ハーマイオニーも本を抱えて近づいてきた。
「魔法薬学なら、教科書に材料と手順が載っていたわ。授業前にもう一度確認しておきましょう!」
「ハーマイオニー、助かるよ!」
ハリーが笑うと、彼女は少し照れながらも、胸を張った。
「当然よ! 予習しておくのは大切なんだから!」
四人は次の教室へ向かって歩き出した。
窓の外では、ホグワーツの湖が朝日を受けてきらきらと輝いていた。
初めての授業は、驚きと失敗と、小さな成功の連続だった。
ハリーはまだ、思い通りに魔法を使うことができない。
ロンも、ハーマイオニーも、それぞれに得意なことと苦手なことがある。
そしてレオもまた、どれだけ才能に恵まれていても、学ぶことをやめるつもりはなかった。
「よーし! 次も頑張るぞ!」
ハリーの元気な声が廊下に響く。
「おう!」
ロンが答え、ハーマイオニーも力強く頷いた。
レオは三人の後ろ姿を見つめ、優しく微笑んだ。
ホグワーツでの毎日は、まだ始まったばかりだった。