ラブコメ世界のかませ友人キャラに転生して、ヤンデレヒロインにかました結果www 作:ねこスマ
当たり前の話だが
なので俺は考えた。幼少期から株やら金を買い溜めして、将来金持ちになんてのは無茶なため、お小遣いの範囲でも簡単に手に入り将来プレミアが付きそうなカードを転売目的で収集した。カードの傷や反りに気を遣いしっかり暗所で保存、誕生日やお年玉でBOXを買うなどして高校になる頃には美品の価値も相まって車を買えるくらいの資産になっていた。
大金というわけでは全くないが、高校生の間くらいだったらお金に困ることはないだろう。
もう一つ、俺の気質というか
__そこで作中に出てくるティア博士の出番である
彼女ならどんな
そんなわけで俺は放課後に科学室のドアを開けた。蒼は虹村さんに手を引かれて早々に教室を出たため原作も順調に進んでいそうだ。
科学室には誰もおらず奥にある準備室のドアをノックした。
コンコン
「どうぞ」
「失礼します」
鈴を転がしたような声が聞こえ部屋に入ると、白衣を着た身長140cm程度の少女がプリントの整理をしていた。
容姿は原作と同じく銀髪ミィデアムヘアに赤い瞳と右目にモノクルを付けている。彼女は僅か9歳で海外の有名大学を卒業し、日本の高校の教師をしているという設定だ。
「先生、今忙しいですかね?」
「いや、明日の授業に使うプリントを整理していただけだよ。一年A組の野口くんが私に何のようかな?」
博士は全生徒の情報が頭の中でプロファイリングされており、お助けキャラの一面もある彼女なら正直に話せば理解してくれる筈だ。
「俺の性格について相談したいことがありまして」
「ふむ、座って話そうか」
準備室から出て近くの席に座ると、博士も向かい合うように椅子に座った。十歳の少女が出していい雰囲気ではなく、目の前には貫禄のある大人がいるような錯覚を覚える。
「今は助手が買い出しで居なくてね、お茶も出さずに済まない」
「いえいえ!当然来たのはこっちですから」
「悪いね、それで性格がどうしたんだい?」
「俺って可愛い子を見つけるとナンパしたくなっちゃうんですよ、それでナンパしなくなる薬を作って貰えないかと思いまして」
博士はチラリと上目遣いで俺の顔を一瞬見て直ぐに視線を落とし思案した。
「確認だけど、薬に頼らないと改善しないような
「はい、このままだと将来手当たり次第にナンパする変態厄介男になってしまうので」
「だったら解決は簡単だよ」
「えぇマジですか!教えてください!」
博士は俺の顔を見てハッキリとした口調で話す。
「君に彼女が出来ればナンパ癖が改善する可能性がある。もっとも彼女が居ても他の女性に手を出すような人であれば、人間性を見つめ直した方がいいだろうね」
「な…なるほど…」
俺に彼女が出来る?考えたこともなかった。
あくまでかませキャラの俺は舞台装置のように振られ続けるだけだ、でも仮にOKをもらえたら?野口はおちゃらけているが悪人ではない、お人好し主人公の友人でいられる程度には良識を持ち合わせている。今の
(いきなり告白する馬鹿な行動を辞めたら……いやでも、いきなり告白してOKしてくれるような大胆な子がタイプなんだよなぁ……)
それに振られるのは悪い気はしない、声を掛けなかったら接点が0なのだ。だったら自分から行動しないと何も始まらないし、振られたらそれはそれで自分の中で正しいと満足してしまう。
「性に多感な時期なのは分かるけど、ゆっくりと関係を構築してお互いの気持ちが分かってから告白、ないし付き合う学生がほとんどだよ」
「俺はガッツリと初っ端から漢らしく行きたいっす」
「ではその心意気を薬などで消してしまってもいいのかい?」
「それは…迷惑を掛けずに大人しく生きたい気持ちもあります」
ティア博士は頷きながら、席を立ち両腕を横に広げた。少し大きめの白衣がダボっとし幼い印象を受ける。
「私もまだ10歳で周りからは懐疑的な目で見られることも多い。こんな小娘に教師が務まるのか、子供の癖に偉そうな態度をするな、そういった視線や声を私は一切気にしない。また君のことを迷惑に思う女性が1000人いたとしても、君の声に応えてくれる女性が1人でも現れたのなら、君の個性がその女性にとって必要だったという証明になる」
「そんな女性いるっすかね?」
「フラれるのが趣味で告白しているのかい?そうじゃない限りは誰かが待っていると私が保証しよう」
「先生がそこまで言うならそうなんでしょうね……あ、博士って呼んでもいいですか?」
「あぁ、呼び方は好きにしていいよ」
薬で一発解決!と思いきやなんかカウンセリングっぽい感じで終わった。
認可のない新薬開発&治験とか犯罪行為じゃん!と思うかもしれないがティア博士に掛かればそこら辺は全部大丈夫なのだ。
ガララ
「マスター、竹槍の丘といちご牛乳を買ってきました」
「A02ご苦労、準備室にあるプリントは学年順に分けてあるから片付けておいてくれ」
「了解しました」
メイド服を着た黒髪の美女が博士にコンビニ袋を渡して準備室に向かった。
博士もこちらを見て俺の言葉を待っている。
「相談ありがとうございました、気持ちが楽になりました」
「何か悩みがあったらまた来るといいよ、生徒の悩みを聞くのも教師の役目だからね」
「はい、失礼します」
俺はお辞儀をして科学室から退室した。
ラブコメ本編が始まり俺に彼女がいると不都合があるから今まで彼女が出来なかったのだろうか?野口の出番はヒロインに比べたらほとんどないと言っても過言ではなく、海やキャンプなどのイベント盛り上げ役ぐらいなんだが、それか
(まぁ、個性を消したら野口を消すみたいなことだしな)
そんなことを考えながら下校していると、スマホに着信が入った。
『明日からしばらく学校を休むことになった』
「虹村さんとスカイダイビングをして無人島に行ったんだな」
原作があるから仕方ないとはいえ、蒼に会えない寂しさを少し感じながらも適当に返信をした。
・・・
翌日の昼休み、後ろの席の蒼がいない為一人で弁当を食べようとすると冷子が気配を消して俺の隣に立っていた。
「あぁ、今日は蒼いないけど一緒で大丈夫そ?」
「…………」
冷子が頷いたため、俺は蒼の椅子を取って横に置くとスッと座り、そのまま自分の弁当を広げている。
「昨日さぁ、理科の先生に人生の相談をしたのよ」
「…………」
「10才で何とか賞の受賞とかニュースでもよく見かけるけど、博士もちゃんとした大人だなぁって感じしたわ」
「…………」
「一回り下の子に相談とか絵面はやばいけど、井戸さんも何か困ったら科学室に相談行くのマジでオススメ」
「…………」
「あの美人のメイドさんも中身はロボットだからマジで未来の技術だよなぁ」
「…………………………」
冷子の箸が止まった為、俺は話題を変えた。
安心してくれ、流石に俺は蒼みたいな鈍感キャラにはならない。
「井戸さんも蒼がいなくて寂しいよな、入学三日目でしばらく学校来ないって何してんだよってね」
「………ア」
「ん?」
「ア………オ…」
捻り出したような言葉は「蒼」やはり冷子は蒼の温もりを欲しているのだろう。
トントン
冷子の肩を宥めるように軽く叩いた。
「病気とかじゃないし心配はしなくてもいいけどな、いやでもこの調子だと出席日数が足りなくて留年するかもしれないな……」
「…………」
「三日くらいしたら帰ってくるし、てか俺って蒼以外の男子と全然話してないから話す相手が井戸さんしかいないわwちょっくら友達増やすかぁ……え?」
そう言った瞬間、冷子は俺の太ももに痛いくらい手を押し付けるのであった。
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井戸冷子翻訳
「ア………オ…」
『私は野口くんが一緒にお弁当を食べてくれるだけで寂しくないよ?広場くんが居なくて元気がない野口くんを見る方が嫌かなぁ……それはそれとして博士に人生相談ってどういうこと?私も理科の先生の顔と名前は有名だから知っているけど、日本人離れしていて可愛いから会いに行ったとかではないよね?それに美人メイドの中身がロボットなんで分かったの?もしかして中身を確認したなんて言わないよね?そんなことをもししているなら………』