ラブコメ世界のかませ友人キャラに転生して、ヤンデレヒロインにかました結果www 作:ねこスマ
ウマ娘の新シナリオ楽しみおじさん
「ウマ娘の新シナリオ楽しみ」
「蒼の家で確認ってなにを?」
「…………秘密です」
「秘密かぁ」
冷子と並んで駅まで歩くが、俺より一歩後から付いてきていた。今朝見せた何かがとり憑いたような迫力のある冷子の顔がフラッシュバックする。
(蒼に向ける筈の表情を俺にしたって事はフラグが立っているよな?つまり原作を根底から壊して冷子と付き合えるのでは?)
冷子は俗に言うヤンデレキャラだが、特徴としては力が強く、気配が薄い美少女なだけだ。いや、
「うーん」
「……あの…どうかしましたか?」
冷子の顔をジッと眺めていると、困惑して首を少し傾げていた。
友達って言ってもなんかやたら感情が重いし、緋色の匂いを覚えたとか言っていたし、嫉妬とかしてるんちゃいますか?この際ヤンデレでも全然構いまへん、どうせ俺モテないし。
俺としては前世含めてずっと彼女無しなんで、こんな美少女と付き合えるならまたとないチャンスだ。
「井戸さんって俺のこと好きなの?恋愛的な意味で」
「え??…え……えっと」
「井戸さんの顔マジで可愛いし、俺としては前に告白したように付き合えますけど」
「……嬉しいですけど……イマハソノ…ごめんなさい……」
「ですよねー」
結局原作の修正力かなんかで無理なのか、それとも友達としてはいいけど恋愛になると話しが変わってくるとか。
じゃあ俺が他のクラスメイトと仲良くしてもいいだろって思うが、イジメられていた過去が影響しているのかもしれない。この辺はデリケートな話しだし、最初に冷子に首を突っ込んだのは俺だから仕方ない。
「ん?あれは」
「………誰か倒れています……ッ」
道端で倒れている同じ高校の制服の人物に駆け足で近寄ると、若緑色ショートヘアの背の低い女子がうつ伏せで倒れていた。俺は突然の原作キャラとの邂逅に驚いたがコイツの性質は………。
仰向けにして頭を支えてやるとデコが赤くなっており、黄色の目をパチパチと瞬きさせた。
「ふぅ、どうも」
「えっと、大丈夫か?」
「そこで躓いてコケたから助かった」
「怪我でもしたのか?」
「してない、元気ピンピン」
「「…………」」
冷子と視線を合わせるが、あの冷子をもってもしても意味が分からないという表情をしている。
「今日は運が良い、一昨日は路地裏で倒れてそのまま一夜を過ごしたから」
「?………あの、自分で立ち上がって帰ればよろしいのでは?」
冷子の言葉に俺も首肯する。
「自分で立ち上がるともっと酷いことになる、僕はそういう運命ってやつさ」
「運命……ですか?」
「疫病神みたいな感じっすよね、周りの不幸を呼び寄せる」
「YES、まさか理解者を得るとは。今日は2年振りにツイてる」
ん?この不幸体質を博士の研究材料として差しだせば、対価として美人メイド『A』シリーズを
__高性能AI美人メイドロボットとか男の夢を体現しているし、一家に一台欲しいに決まっている。頭ナデナデしてもらいたいし、添い寝してもらいたいし、ギュッと抱きしめてもらいたいよなぁッ!?
ちなみに倒れていた「
「ありがとう、また倒れていたら拾って」
「……い……いえ……」
「名前を聞いてもイイっすか?俺は一年の野口勝って言うんだけど」
「小風弱煮、同じ一年だ」
「……井戸冷子です」
博士は
「小風、その不幸体質を治せると言ったらどうする?」
「不幸であっても別に不満はない」
「じゃあ井戸さん、小風とジャンケンしてみて」
「……ジャンケンですか?」
「なるほど、僕の実力が見たいというわけか」
そこで行われたジャンケン10回は一回もあいこにならず、小風の全敗で幕を閉じた。小風は胸を張ってVの指を作っている。
「……こ…こんなことって…」
「新の弱者はあいこにさせない、ぶい」
俺は冷子に聞こえないように背中で壁を作り、手を口元で覆い小風の耳元に小声で話しかけた。美人メイドの為に小風のことを売り飛ばすことがバレたら冷子からブン殴られるだろう、俺でもそうする。
「流石っす小風さぁん、ちょっとティア博士に紹介させてもらってもイイすかぁ?お駄賃としてなんか飯奢るんで」
「OK牧場」
「チョッロ……⁉︎」
いかん。即答すぎて思わず声に出てしまった。
「寿司だ。うん、それで良い」
「……回転寿司だよな?」
「もちろん、ラーメンもあるからモチベ上がる」
「わかった、じゃあ行ける時教えてくれ」
「今でしょ」
飯奢り最強すぎて草、学生特効tier1だろこれ
美人メイドは貰ったな、そうなるともはや彼女すらいらないのでは(悟り)
ミシミシッ
(ん、ミシ?なんだろう右肩が熱いような)
「……なにコソコソしているんですか?……野口くん…」
「イタタタタ、指が食い込んでッッ」
「また………女の子を口説いてますよね?」
「違いますッ!!てかギャグ時空じゃなかったら肩抉れてるからぁッ!!」
「冷子も来るのか?今日は寿司でい」
「………え…?」
俺の肩に食い込んだ冷子の手を小風が握ってそのまま歩きだした。冷子は俺の顔を振り返りながら小風と手を繋いで前に進んでいく。
「イテテ、どうせ蒼とは明日学校で会えるし、寿司食べに行くか」
「………私は済んだので別に良いですけど……あの……小風さん、手……」
「悪いね、手を握ってもらわないとまた転ぶから」
「……………」
冷子の女友達として小風と出会えて良かったかもな、クラスもBで隣だし。ちなみにその後の回転寿司で小風は
・・・
「乃々、暑苦しいんだけど」
「えへ〜、蒼もしかして照れてるぅ〜?」
(チィッ、コイツら朝からベタベタベタベタとぉッ!!)
ウェーブ掛かったピンクの髪に青色の瞳、虹村乃々は更に蒼と距離が近くなり、メロン胸を蒼の背中にグリングリン押し付けている。なんだこの光景は……この気持ちが敗北者か?……という冗談はさておき、蒼が高校生なってモテまくるのはこの世界に転生してきてから分かっていたことだ。
「お、おい勝、目から血が出てるぞッ!?」
「ノッチ顔こわいよぉ!?」
悔しい、さっさと俺も彼女を作ってこんな敗北感を味わいたくなかったのが本音だが、俺にとっても蒼は大事な親友な為、血涙を流すくらいに留めておく。
「で?二人揃って入学早々学校をずっと休んでいた訳だが、何していたんだ?」
「あぁーー……」
「無人島に行って来たよっ!そこで金の卵を産むニワトリを捕まえてきた!!」
「ほーん、蒼マジなの?」
「……マジです」
「妹一人家に残してやることかねぇ、蒼くん」
蒼が背中にくっついている虹村さんをひっぱがして、机にひたいを付けた。
「勝、悪かった!緋色の面倒を見てくれて本当に助かったッ!」
「緋色怒ってた?」
「……泣かれた、まぁ事情を説明したら納得してくれたけど」
無人島にニワトリ捕まえに行くってどんな事情だよ、原作読者じゃないと着いていけないわ。
「じゃあ俺から言うことはないけど、貸し一つな」
「俺に出来ることなら何でも言ってくれ」
「じゃあ
「あぁ、お手柔らかに頼む……」
「手加減しないから安心しとけ」
主人公に貸しが出来るってめっちゃ有用だろ、これは大事な時が来るまで寝かせておくに限るな。
ここから本格的にラブコメ本編が開始するのを俺は肌で感じとっていた。