深夜12時の静岡県、某所ビル地下。
「これは彼らが最高のヒーローになるまでの物語、その外伝である…と。」
パソコンのモニターとにらめっこしながら一人の男―――否、龍が文字を打ち込む。
「フゥ、ようやくここまで漕ぎつけたな。書き終えるまで3年とは。」
ある男の子がこの地に生まれ太陽にその拳を掲げるまでの約16年と飛んで8年。
龍は彼が英雄と呼ばれるその様をだれよりも近くで見たいがために過酷な生を時に生き、
そして乗り越え、今日ソレを莫大な文字に収めきった。
英雄の死ぬときは寿命が尽きた時にあらず忘れられた時なりと言ったのは一体誰か?
そんな事はどうでもいい。大事なのはそう言われる事、だから龍は綴ったのだ。
決してあせぬ激動の人生を誰の目にも見える形で、時代に合わせて見やすい情報で。
此方の尽力に対する褒美を与えよう
「では、始まりに交わした例の件を了承していただきたく。」
心の傷冷めやらぬその身、察してあまりある。許可しよう
「大いなる祖の寛大な心に感謝を―――」
異なる世には世なりの理がある、外様である以上…心得よ
「連綿と継ぐこの黒き力に誓います。」
他の者への褒美を終え次第とりかかる、しばし自由にしてよい
「ハッ…」
とある世界にある塔の頂に集まるは大自然の化身とも比喩される大いなる者、人間には古龍と
呼ばれし者たちだ。その中で長であろう白衣をまとった人型が他の者達に感謝を述べていた。
ここは
遠い未来で調和を謳いながらさも正しいかのように人が龍を狩る世界。
そしてその未来からみて遥か過去の
名称をするならモンスターハンターの世界である。
そんな世界に転生した俺のここ数百年の事は正直あとの祭りである以上意味はない。
手を伸ばせ・あがけ・振り返るな・平和を謳える強者たれ。そう教えてくれた恩師らは死んだ。
嫌…死骸は大地に還り力はココにあるのだから死んだとは少し違うだろうが。
龍は自然ゆえに死なない。肉体的な死こそあるが根本的に自然が龍という形をしているだけで
星が生きていれば問題はない。そういう風に在れと祖が産んだ奴らはそうらしい。
俺?俺は龍に転生した人間だぞ?一発勝負に決まってる、次は無い。
だからこそ師の教えは正しいんだ、次がないなら生き続けなければならないからな。
だけど…しばらくは安泰だ。
戦争は終わった。外法に徹して何度かマズった事もあるが勝った。勝利への貢献はしっかりした。
なら一つくらい無理を通したって許されるだろう?
題名を付けるならそうだな…