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いつも通り、ウサギの世話をしていたら、後ろの窓から視線を感じた。
あのおとなしい女の子、名前はいりす?っていうらしい。
私のことを見て、すぐさま逃げていった。
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きっと、あの子は私が嫌いなんだろう。
あの子はウサギが好きで、それに構ってる私が嫌いなんだろう。
なるほど。
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後ろの窓からまた視線を感じた。
また逃げるのか、と思ったら今度は見られた後も隠れて覗かれていた。
何がしたいんだ。
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今度は、学校の角から覗かれていた。
こわい。
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すぐ後ろにいる。
気付く方が正常なのだろうが、何故だか反応したら負けな気がして、無視することにした。
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今度はとなり。
こわすぎる。
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ずっと無視していたが、ついに話しかけられた。
うさぎが、すきなの?
ぜんぜんって言ったら肩をどつかれた。
いたい。
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彼女の名前はいりす、きょうこ。
何故だか自己紹介する流れになってしまったので、名前を教えた。
もう愛称で呼ばれ始めた。
距離感が、おかしい。
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先客がいたので帰ろうとしたら、先に気付かれた。
このところ、彼女とウサギのお世話をすることになった。
彼女はオリを開けたことがなかったらしい。
じゃあどうやって入れたんだと思ったら、オリに穴が開いていた。
ウサギを留めておくのに開いてちゃ意味無いだろ。
きっと出ていくことはないにしても。
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いりすはよく喋る。
だが小さい声で早口なので、聞き取りづらい。
ウサギのアニメがなんとかとか、ウサギのグッズがなんとかとか。
彼女はウサギが好きなようだ。
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その割にはウサギに懐かれない。
ざまぁ、って思ったら顔に出てたみたいで頭をどつかれた。
いたすぎる。
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身の上話をされた。
幼稚園の頃から、友達が出来なかったらしい。
かわいそうにと思いながら、私も今は同じ境遇なことに気付いた。
流石に幼稚園の頃は友達がいたはずだ。たぶん。
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学校でネコを撫でたあと、ウサギのもとへ行くと、彼女が咳をし始めた。
彼女はネコアレルギーらしい。
ああ、と思った。
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きっと彼女はネコを可愛がりたかったはずなのだ。
でも、体のせいでネコを可愛がれないから、ウサギの方に行っただけ。
哀れみも、偽善も、彼女には関係ないのだろう。
少し、彼女の心と離れていくかんじがした。
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別にアレルギー関係なくネコは嫌いらしい。
なんやねん。
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