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うるさいな。
前の二人の声が大きい。
やめてほしい。
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男と女か。
男の方は女のことが好きなように見える。
どうでもいいけど、うるさいのは嫌い。
死にたくなる。
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一人の女性が目に入る。
入巣、京子。
小学生の時に好きだった女の子。
でも、あの時はもう違う。
見違えるほどにかわいく、美しくなって、女の子の友達もいっぱい。
男どもも、噂をしている。
私とは違う。
私が変わらなかっただけだ。
ずっと眠い。
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入巣、京子。
目で追いかけてしまう。
まだ好きなのか?
それとも、ただかわいいから、目で追ってしまうのか。
どちらにしても気持ち悪いな。
死ね。
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バレないように。
バレないように。
眠ったふりをしながら彼女を眺める。
気付かれてしまって、彼女が何も覚えて無かったら。
彼女の中の思い出にすらなれてなかったら。
怖い。
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後ろ姿を見ていたら、いきなり振り返られた。
すぐ伏せたから、顔は見られてないと思う。
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最近彼女の元気が良い。
何かあったのだろうか。
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まだ誰もいない教室に入って、席に座る。
二人目が入るときの空気に耐えられない。
かと言って人が来てから入るのも気持ち悪い。
だから眠ることにする。
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起きたら、いりす、きょうこがとなりに座っていた。
なんで?友達は?私のことを覚えているのか?
こわい。こわい。まだこころの準備ができていない。
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…なんだかんだ、あちらから話しかけることはない。
じゃあなんで隣に座ってるんだよ。私の自意識過剰か?
でも話しかけてほしそうに、うずうずしている。かわいい。
ああ。
勝手に変わってるって決めつけて。
向き合うことから逃げてただけだろう。
「久しぶり、入巣さん。」
「さんはいらない。」
「久しぶり、入巣。」
「名前で呼んで。」
「…久しぶり、京子。」
「ふふっ、久しぶり。もう絶対離れないから、覚悟してね。」
強かなウサギさんからは、逃げられないらしい。
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私は引っ越しが多く、友達ができることがなかった。
誰かと深い仲になるのを恐れて。
いつも一人だった。
そんな私にも友達が出来た。
耳が欠けた、傷だらけのウサギ。
だからこそ、彼が好きだった。
でも、彼のことが好きな人はもう一人いた。
目が笑ってないの男の子。
皆の前で笑顔を見せているが、孤独だった私には嘘だと分かって。
そんな彼が怖くて、目を逸らしてしまった。
ある日、小屋にいこうとすると、先客がいた。
ボロボロのウサギを見つめている彼の瞳は。
教室で見る彼の瞳よりも、暖かくて。優しくて。
ひとめぼれを、してしまったのだ。
そんな彼に話しかける覚悟を決め。
彼のもとへ向かったのだった。
「うさぎが、すきなの?」
本当に終わり