転生したらエースだった件 作:みけまる(AI執筆)
ボガードさんに案内されて元帥室を出た後、俺はようやく海軍本部の中を見て回ることになった。
軍艦から眺めた時にも思ったが、近くで見ると改めて馬鹿みたいにでかい。建物そのものもそうだが、そこを行き交う海兵の数が、これまで俺の知っていた海軍支部とはまるで違った。
廊下ですれ違う海兵たちは、ボガードさんを見ると足を止めて敬礼する。隣にいる俺にも視線が向くが、わざわざ呼び止めてくる者はいなかった。
「なあ、ボガードさん。ここにいる海兵って、全員が本部所属なのか?」
「そうとは限らん。各支部からの出向者や、任務のために一時的に滞在している者もいる」
「へえ。じゃあ、いろんな海の奴が集まってるんだな」
「ああ。訓練施設にも、各地から選抜された海兵がいる」
「そっちも見られるか?」
「今から案内する予定だ」
「おっ、話が早いな!」
ボガードさんは小さく笑い、そのまま廊下を進んだ。
案内の途中で、食堂や医務室、俺が使うことになる宿舎の場所も教えてもらった。しばらく滞在するとは聞いていたが、実際に生活する場所が決まってくると、ようやく本部へ来た実感が湧いてくる。
特に食堂は重要だ。軍艦の飯も悪くなかったが、ここならもっといろいろ食えるだろう。そう期待して献立について尋ねたところ、ボガードさんには訓練施設より先に食堂の心配をするのかと呆れられた。
「腹が減ったら修行もできねェだろ?」
「それは否定せんが、さっき昼食を取ったばかりではなかったか」
「夕飯の話だよ」
「……なるほど」
どうやら納得してもらえたらしい。
もっとも、俺が本部に来て一番楽しみにしていたのは、やはり訓練施設の方だった。
建物を出てしばらく歩くと、遠くから威勢のいい掛け声が聞こえてきた。広い敷地にはいくつもの訓練場が並び、走り込みをしている集団もいれば、木剣を使って打ち合っている海兵たちもいる。
その一角では、数十人の訓練生が二列に並び、教官の号令に合わせて体術の反復練習をしていた。
「すげェな。あれ、全員同じ動きしてるぞ」
「海軍では集団での行動が求められる。基本的な訓練は、一定の水準に達するまで全員に受けさせるんだ」
「じいちゃんの修行とは大違いだな」
「ガープ中将の修行と比較するのは、あまり勧めん」
その言い方が妙に実感のこもったものだったので、思わず笑ってしまった。
じいちゃんの修行は、確かに強くなれる。実際、あの人に鍛えられなければ、俺は今ほど覇気を扱えていなかっただろう。
ただ、教え方が上手いかと聞かれれば、返事に困る。
殴られて覚えろというのは、別に比喩でも何でもない。本人に尋ねれば、きっとそれが一番早いと本気で答えるはずだ。
「明日から、お前もこちらの訓練に参加することになる」
「お、いいのか? 実戦も教えてもらえるならもっと嬉しいんだが」
「まずは基礎訓練だ。その後のことは担当教官が判断する」
「そっか。まあ、最初は仕方ねェな」
そう答えながらも、俺の目は訓練場に向いていた。
走り込みや腕立て伏せだけなら、今さら苦労するとは思えない。けれど、海軍が大勢の人間をどうやって鍛えているのかは興味があったし、体術の型にも見覚えのないものが混じっている。
それに、俺にはちょうど試したいことがあった。
軍艦に乗っていた時、ボガードさんとの手合わせを終えてから考え始めた、武装色の使い方についてだ。
これまでも戦闘中に全身へ覇気を巡らせることはあったが、普段の生活では必要に応じて使う程度だった。そこで思い出したのが、前世で読んだ『ドラゴンボール』の修行だった。
悟空たちが超サイヤ人の状態を日常生活でも維持し、身体を慣らしていくという、あれだ。
武装色でも似たようなことができるんじゃないかと思い、航海中から試し始めている。
もっとも、やってみると想像以上に難しかった。戦闘中に全身へ覇気を巡らせるのと、何時間も維持しながら普通に生活するのとでは勝手が違う。意識が別のことへ向けば配分が乱れるし、集中しすぎれば今度は周りのことがおろそかになる。
だから今は、無理なく維持できる程度の武装色を全身へ巡らせ、できるだけ長く保つことを目標にしていた。
この広い訓練場なら、いろいろ試せそうだ。
「……お前、何を笑っている?」
「いや、明日が楽しみだなってな」
「そうか」
ボガードさんは俺の顔を見て、少しだけ口元を緩めた。
「担当教官にも、その調子で臨むといい」
「そんなに厳しい人なのか?」
「厳しいぞ。だが、真面目に取り組む者には、それだけ熱心に教えてくれる」
その言い方に、俺は少し期待が膨らんだ。
じいちゃん以外の強い人間から、まともに指導を受ける機会なんて滅多にない。ボガードさんとの手合わせでも、自分では気づかなかった癖をいくつも見つけられた。
明日からの訓練が、ますます楽しみになってきた。
◇
翌朝、俺は指定された時間より少し早く訓練場へ向かった。
昨日のうちに渡された訓練着を着て、朝飯もしっかり食ってきた。武装色も起きてからずっと巡らせているが、今のところ調子は悪くない。
訓練場には既に何人もの海兵が集まっていた。俺よりずっと年上の男ばかりで、若そうな奴でも十代後半くらいだろうか。
その中へ入っていくと、当然ながら目立った。
「おい、坊主。ここは訓練生の集合場所だぞ」
声をかけてきたのは、短く刈った髪の若い海兵だった。
「知ってるさ。今日からここで訓練を受けるんだ」
「お前が?」
「ああ」
海兵は俺を上から下まで眺め、隣にいた仲間と顔を見合わせた。
「……何歳だ?」
「十一」
「十一!?」
思った以上に大きな声が出たらしく、近くにいた何人かがこちらを振り返った。
「何だよ。そんなに驚くことか?」
「いや、驚くだろ! お前、まだ子供じゃねェか!」
「そりゃそうだけどさ。別に年齢制限があるわけじゃねェんだろ?」
「知らねェよ! 普通は十一歳のガキがここに来ねェんだ!」
それもそうか。
俺が笑っていると、別の海兵が興味深そうに近づいてきた。
「お前、誰の紹介で来たんだ?」
「じいちゃん」
「じいちゃん?」
「ガープっていうんだけど」
途端に、周囲の反応が変わった。
「ガープ中将!?」
「お前、あの人の孫なのか!?」
「おう」
短髪の海兵はしばらく俺の顔を眺めた後、妙に納得した様子で頷いた。
「……なるほど。そりゃ普通のガキじゃねェわけだ」
「いや、まだ何もしてねェだろ、おれ」
「ガープ中将の孫って時点で十分だ!」
じいちゃん、一体普段どんなことをしてるんだ。
まあ、だいたい想像はつくけど。
その後も何人かと話しているうちに、短髪の海兵がロイドという名前で、隣にいた男がマルコムだと分かった。二人とも最近本部の訓練課程に入ったばかりらしい。
ロイドは俺がどれくらい走れるのかしつこく聞いてきたが、山を一日中走らされた話をすると、冗談だと思われた。
別に信じてもらわなくても困らないので、そのままにしておいた。
やがて、訓練場の入り口から一人の大柄な男が現れた。
紫色の髪をした、がっしりとした体格の男だ。年齢は六十を超えていそうなものだが、歩く姿にはまるで衰えを感じさせない。
その姿を見た瞬間、俺は思わず背筋を伸ばした。
ゼファー。
元海軍大将にして、現在は海軍の教官を務めている男。
前世の記憶が正しければ、赤犬や青雉、黄猿といった後の大将たちを育てた人物でもある。
まさか、初日から本人が出てくるとは思わなかった。
「全員、整列!」
補助教官の声が響くと、それまで騒いでいた海兵たちが一斉に動き出した。俺も慌てて列の端へ入り、前の人間に合わせて姿勢を正す。
ゼファーは整列した訓練生たちをゆっくりと見渡した。
「今日から新しい訓練生が加わると聞いている。まずは、お前たちがどれだけ身体を鍛えてきたのか見せてもらおう」
よく通る、腹の底に響くような声だった。
「訓練は遊びじゃねェ。だが、ここで手を抜くような奴は、いざという時に自分の命も仲間の命も守れん。ついてこられん奴は遠慮なく申し出ろ。おれは、お前たちができもしねェことを無理にやらせるつもりはないからな」
そこで一度言葉を切り、ゼファーはにやりと笑った。
「もっとも、できる奴には相応の訓練を用意してやる。覚悟しておけよ」
いいな、この人。
話を聞いただけで、少しわくわくしてきた。
隣のロイドはなぜか嫌そうな顔をしていたが、俺は早く始まらないかと待ちきれなかった。
◇
最初の訓練は、訓練場の外周を使った長距離走だった。
先頭を走る補助教官に続き、全員が一定の速度で走り始める。最初のうちは周囲にも余裕があったが、距離が伸びるにつれて会話が減り、やがて荒い呼吸の音だけが聞こえるようになった。
俺はというと、正直なところ、あまり疲れていなかった。
じいちゃんとの修行では、これよりずっと険しい山道を走らされていた。しかも途中で襲いかかってくる猛獣を避けたり、じいちゃん本人に追い回されたりするのだから、平らな訓練場を走るだけなら随分と楽だ。
とはいえ、今日はただ走るつもりもなかった。
全身に巡らせている武装色を意識しながら、走る速度や呼吸に合わせて配分を調整してみる。脚を動かすたびに下半身へ意識が偏りがちになるので、そこを修正しながら走り続けた。
これがなかなか難しい。
戦闘中なら必要な部位へ集中させればいいが、今やりたいのは、どこか一か所に偏らず、身体全体へ安定して巡らせることだ。
走ること自体には余裕があるのに、覇気の方は何度も乱れる。そのたびに配分を戻していると、気づけば周囲の海兵たちが随分と静かになっていた。
「……おい、エース」
隣を走っていたロイドが、息を切らしながら話しかけてきた。
「何だ?」
「お前……何でそんなに……平気なんだよ……」
「慣れてるからかな。じいちゃんと走る時は、もっとひどいぞ」
「もっと……って……」
「おい、喋る余裕があるなら速度を上げろ!」
補助教官の声が飛んできたので、俺は素直に返事をした。
「はい!」
「お前じゃない! そっちの男だ!」
「えっ、おれ!?」
ロイドの悲鳴に、俺はつい笑ってしまった。
その後も訓練は続いた。腕立て伏せや腹筋、跳躍、荷物を担いでの移動と、次々に種目が変わっていく。
俺はどれも問題なくこなせたが、武装色を維持しながら動くとなると、話は少し違った。特に跳躍のように一瞬だけ強く踏み込む動作では、つい覇気を脚へ集めたくなる。
その方が高く跳べるのだから当然なのだが、今の目的とは違う。
何度か試しているうちに、無意識に使う覇気と、意識して均等に巡らせる覇気では、身体の動かしやすさが微妙に変わることにも気づいた。
これは、思った以上に奥が深そうだ。
「おい、そこの坊主」
声をかけられたのは、午前の訓練が終わりに近づいた頃だった。
振り返ると、いつの間にかゼファーがすぐ近くに立っていた。
「はい!」
「お前がガープの孫か」
「はい。ポートガス・D・エースです」
「そうか。あいつから話は聞いているぞ」
ゼファーは俺の顔を眺め、それから周囲の訓練生たちへ視線を移した。
「随分と余裕がありそうじゃねェか。まだまだ動けるな?」
「はい。正直、体力的にはまだ余裕があります」
「ほう。言うじゃねェか」
ゼファーは口元を緩めた。
「だったら午後は、おれが直接見てやろう」
「本当ですか!?」
思わず身を乗り出すと、ゼファーは楽しそうに笑った。
「おう。ただし、後で泣き言を言っても聞かんぞ」
「言いませんよ。むしろ、こっちからお願いしたいくらいです!」
「いい返事だ。昼飯を食ったら、第三訓練場へ来い」
「はい!」
ゼファーはそれだけ言い残し、ほかの訓練生たちの方へ歩いていった。
その背中を見送りながら、俺は思わず拳を握った。
ゼファー本人から直接指導を受けられる。
これだけでも、本部に来た甲斐があったというものだ。
「……お前、すげェな」
隣から声がした。
ロイドが地面に座り込み、汗だくの顔で俺を見上げていた。
「何が?」
「ゼファー先生に直接見てもらえるんだぞ。普通、もっと緊張するだろ」
「そりゃ緊張もするけどさ。楽しみの方がでかいんだよ」
「おれには分からん……」
「午後も一緒にやるか?」
「絶対に嫌だ!」
即答だった。
俺は笑いながらロイドの腕を引っ張り、立ち上がるのを手伝った。
◇
昼飯を食べ終えた俺は、指定された第三訓練場へ向かった。
午前中の訓練場よりも少し狭いが、地面はよく踏み固められており、端には木剣や防具が整然と並べられている。
ゼファーは既に中央で待っていた。
「来たか、エース」
「はい! よろしくお願いします!」
「おう。まずは、お前がどれだけ動けるのか見せてもらおう」
ゼファーは上着を脱ぎ、近くの台へ放り投げた。
「武器は使うか?」
「いえ、素手でお願いします」
「ガープに仕込まれたのは拳か。なら、おれも素手で相手をしてやる」
その言葉に、俺は自然と笑みが浮かぶのを感じた。
午前中から巡らせ続けていた武装色の状態を確かめ、足を開いて構える。普段ならここで戦闘用に覇気の配分を変えるところだが、せっかくなら今の状態でどこまで動けるかも試してみたい。
もっとも、相手は元大将だ。
そんな余裕があるかどうかは、実際にやってみなければ分からない。
「準備はいいか?」
「はい!」
「なら、かかってこい!」
俺は地面を蹴った。
まずは正面から踏み込み、ゼファーの反応を見る。軽く牽制を入れてから本命の右を打ち込んだが、拳が届く前に腕を払われ、踏み込んだ勢いまで利用されて身体が横へ流された。
すぐに足を踏み直して追撃する。だが、ゼファーは俺の攻撃を無理に受け止めようとはせず、わずかな身体の動きで狙いを外し、そのたびにこちらの姿勢を崩してきた。
ボガードさんとの手合わせでも似た経験はしたが、ゼファーの場合は素手だ。間合いが近い分、こちらの動きを修正する時間がほとんどない。
何度目かの攻撃を捌かれたところで、俺は一度距離を取った。
「どうした。もう終わりか?」
「いえ、まだまだです!」
「なら、もっと頭を使え。お前の拳は速いが、当たらなければ意味がないぞ」
「はい!」
言われなくても分かっている。
ただ、実際にどうすれば当たるのかとなると、これが難しい。
見聞色でゼファーの動きを捉えようとしても、相手は俺が反応するより先に攻撃の軌道から外れている。しかも、こちらが無理に追いかければ、その分だけ体勢を崩される。
だったら、最初から避ける方向を限定してやればいい。
俺は再び踏み込み、今度は一撃目を浅く打ってゼファーの反応を誘った。続けて足の位置を変え、逃げ道を塞ぐように二撃目を放つ。
だが、ゼファーは俺の狙いを見抜いたらしく、踏み込んできた足を軽く払った。
「うおっ!?」
転びかけたところへ手のひらが迫る。咄嗟に腕を交差させて受け止めたが、衝撃を殺しきれず、俺は地面を滑るように後退した。
「ハハハ! 今のは悪くない。だが、足元がお留守だったな!」
「くっそ、今のも駄目か!」
思わず声が出た。
ゼファーは構えを崩さず、俺を見ている。
「なあ、もう一回! 今度はちゃんと当ててやる!」
「おう、来い!」
俺は笑って地面を蹴った。
今度は最初から足元も警戒し、相手の腕だけでなく肩や腰の動きにも意識を向ける。だが、そこまで見ようとすると、今度は自分の攻撃がわずかに遅れた。
ゼファーはその隙を見逃さず、俺の腕を取って投げ飛ばした。
受け身を取ってすぐに立ち上がると、目の前でゼファーが腕を組んでいた。
「どうだ。何か分かったか?」
「……見るところが多すぎる。全部見ようとすると、おれの方が遅くなるんだよな」
「そうだ。相手の動きを一つ残らず追う必要はねェ。何を見るべきかを覚えろ」
「なるほどな……。じゃあ、今度はそこを意識してみる」
「いいだろう。もう一度だ」
ゼファーは、俺の口調がいつの間にか崩れていることを咎めなかった。
それどころか、こちらが何かを試そうとするたびに付き合ってくれる。失敗すれば理由を聞き、うまくいけば何がよかったのかを説明してくれた。
じいちゃんも、俺が質問すれば教えてくれる。だが、あの人の場合は途中で面倒になったのか、実際に食らえば分かると言って殴りかかってくることが多かった。
ゼファー先生は違う。
俺が何をしようとして、どこで失敗したのかを、ちゃんと見てくれている。
気づけば、午前中から続けていた武装色の均等な維持は、すっかり頭から抜け落ちていた。
もっとも、模擬戦そのものに夢中になっていた俺は、ゼファー先生に指摘されるまで、そのことにも気づかなかった。
「エース。お前、さっきから妙なことをしているな」
「……え?」
「全身に武装色を巡らせているだろう。それも、戦うために配分しているわけじゃねェ」
俺は目を丸くした。
さすがというべきか、最初から気づいていたらしい。
「ああ、これか。軍艦に乗ってる時に思いついて、最近試してるんだ」
「ほう。何のためだ?」
「普段から武装色を使い続けてたら、もっと自然に扱えるようになるんじゃねェかと思ってさ。まだ始めたばっかりだから、うまくいってるかは分かんねェけど」
ゼファー先生はしばらく俺を眺め、それから感心したように頷いた。
「なるほどな。悪くない考えだ」
「本当か!?」
「ああ。ただし、今のお前は維持することばかり考えて、肝心の戦い方がおろそかになっている時がある。目的と手段を取り違えるなよ」
「……ああ、確かに。さっきも、足に覇気を集めるかどうか迷ったんだよな」
「戦う時は戦う時だ。今はおれに一発入れることだけ考えろ。そっちの訓練は、後で改めて見てやる」
「おっ、いいのか!?」
「お前が自分で考えて始めた修行だ。どうせなら、きちんと成果が出るようにしてやらんとな」
俺は思わず笑った。
「ありがとう、ゼファー先生!」
「礼を言うのはまだ早ェぞ。まずは目の前のおれをどうにかしてみろ!」
「言ったな! 今度こそ当ててやる!」
ゼファー先生は楽しそうに笑い、再び構えた。
その姿を見ながら、俺は次の攻め方を考える。
武装色の常時維持も、六式も、まだまだこれからだ。せっかく海軍本部まで来たんだから、覚えられるものは全部覚えて帰りたい。
そして、そのためにこれほど頼りになる先生がいるのなら、遠慮する理由なんて一つもなかった。