転生したらエースだった件 作:みけまる(AI執筆)
道化のバギーは、上機嫌だった。
久しぶりに立ち寄った町はなかなか景気がよく、港には商船が三隻も停まっていた。酒場の酒も悪くないし、何より、町の連中が海賊を恐れるという当たり前のことをよく理解している。
少々脅してやれば金が出てくる。店先に並んでいる品物をいただいても、文句を言う奴はほとんどいない。おまけに、町長を名乗る爺さんが一味の前へ出てきたので、バギーはたっぷり脅かしてやった。
なかなか愉快な午後である。
「バギー船長! こっちの店から酒を持ってきやした!」
「おう、でかした! 船へ運んどけ!」
「船長、あっちの宝石屋はどうしやす?」
「決まってんだろ! 金目のもんは全部いただくんだよ!」
威勢よく命令を飛ばすと、部下たちが揃って歓声を上げた。
こういう瞬間が、バギーは好きだった。自分の命令で大勢の部下が動き、町の人間が震え上がる。これこそ海賊船長というものだ。
もっとも、酒場の主人が隠していた上等な酒を見つけた途端、部下の一人が勝手に栓を抜こうとしたので、そいつの頭は蹴飛ばしておいた。
「誰が先に飲んでいいっつった! そいつはおれ様のだ!」
「す、すいやせん、船長!」
「分かりゃいいんだよ!」
奪った酒瓶を抱え、バギーは満足げに笑った。
そのときだった。
「おい、あれ何だ?」
通りの向こうを見ていた部下が、妙な声を上げた。
振り返ると、町の広場へ続く道を三人の若い男が歩いてきていた。
一人は黒髪で、オレンジ色の帽子を被っている。隣には金髪の青年がおり、もう一人は目元を仮面で覆っていた。見たところ、いずれもまだ十代だろう。
黒髪の男が、道端に転がっていた空の酒樽をひょいと跨いだ。
「派手にやってんなあ」
「おい、エース。あれ、うちの船で買おうとしてた酒じゃねえか?」
「そういや、そんな話もしてたな」
「お前、もう忘れてたのかよ」
二人はそんなことを話しながら、こちらへ近づいてくる。
なんとも緊張感のない連中だった。
バギーは鼻で笑った。町の若造が怖いもの知らずにも様子を見に来たのだろう。そう思っていたところへ、仮面の男が二人の背中に声をかけた。
「おい、お前ら。相手は海賊だぞ。少しは警戒しろよ」
「してるって」
「嘘つけ。お前、さっきから酒しか見てねえだろ」
「ははっ、ばれたか!」
黒髪の男が笑った。
バギーは、なぜかその笑い方が気に入らなかった。
いや、気に入らないというより、妙な引っかかりを覚えた。どこかで聞いたことのあるような、ひどく懐かしい声だった。
「おい、てめェら!」
部下の一人が三人の前へ出た。
「ここが誰の縄張りか分かってんのか! 道化のバギー船長の――」
「おう、知ってるぜ」
黒髪の男は、部下の言葉を遮ってこちらを見た。
「お前がバギーか?」
随分と馴れ馴れしい。
バギーは酒瓶を近くの部下へ預け、胸を張った。
「そうだ! このおれ様こそが、泣く子も黙る道化のバギー様よ! てめェら、命が惜しかったら――」
「へえ。思ってたよりでけえ鼻だな」
黒髪の男が感心したように言った。
バギーの額に青筋が浮かんだ。
「誰の鼻がでけェって!?」
「いや、だからお前の――」
「言い直すんじゃねェ!」
部下たちが一斉に武器を構える。黒髪の男の隣では、金髪の青年が腹を抱えて笑い始めた。
「おい、エース! 初対面でそれはねえだろ!」
「何だよ。本当にでけえじゃねえか」
「だから言うなって!」
仮面の男は、二人から少し離れて額を押さえている。
バギーは歯を剥き出しにした。
このおれ様を前にして、よくもまあ好き勝手に。
「野郎ども! こいつらを――」
そこまで言ったところで、黒髪の男がこちらへ目を向けた。
笑っていた。
先ほどと同じ、いかにも楽しそうな顔だった。
だが、その瞬間、バギーの全身を何かが突き抜けた。
広場の空気が変わった。
何が起きたのか理解するより先に、周囲の部下たちが次々と倒れていく。剣を抜きかけていた男が白目を剥き、屋根の上で様子を見ていた見張りが瓦を滑り落ちた。近くにいたモージが膝をつき、リッチーまで腹を見せてひっくり返る。
バギーは歯を食いしばった。
覚えがあった。
忘れようにも、忘れられるものではない。
まだ自分が見習いだった頃、あの船で何度も感じた圧力だった。
世界中の海賊が恐れ、あるいは憧れた、あの男の――。
「せ、船長ぉお!?」
思わず叫んでいた。
黒髪の男が目を丸くする。
「ん? 何だよ、いきなり」
その顔を見て、バギーはますます混乱した。
船長はとっくに死んだ。
目の前の若造は、年齢だって合わない。髪型も違えば、そばかすまである。だが、笑ったときの口元や、こちらを面白そうに眺める目つきには、見覚えのある何かがあった。
バギーは必死に頭を働かせた。
黒髪。そばかす。十代の若造。覇王色の覇気。
そして、さっき金髪の男が呼んでいた名前。
エース。
最近、東の海で妙に名前を聞くようになった賞金稼ぎがいた。まだ若いくせに大物海賊を次々と捕まえ、海軍からも相当な腕利きだと噂されている男だ。
確か、その名前は――。
「ポ、ポートガス・D・エース……?」
「おう。知ってんのか?」
若造が嬉しそうに笑った。
バギーは今すぐ海へ飛び込みたくなった。
*
海賊船長には、引き際を見極める能力が必要である。
バギーはそう考えていた。
強い奴と戦って勝てるなら、もちろん戦う。勝てそうになければ部下をけしかける。それでも駄目なら逃げればいい。
ところが、今は部下がほとんど倒れている。
しかも、目の前にいるのは覇王色の覇気を使う化け物だ。
逃げるにしても、相手がどれほど速いのか分からない。下手に背中を見せて、あの覇気をもう一発食らったらどうなることか。
ならば、取るべき道は一つしかなかった。
「いやあ、エースさん! まさかこんなところでお会いできるとは!」
バギーは満面の笑みを作った。
自分でも見事な切り替えだと思った。
「お、お噂はかねがね! いやあ、さすがですな! これほどの覇気をお持ちとは!」
エースがきょとんとした顔になる。
「お前、さっきまでずいぶん偉そうだったじゃねえか」
「とんでもねェ! あれは、その、ちょっとした冗談でして!」
「冗談で町を荒らしてたのか?」
「いや、それはですねえ……」
金髪の青年が吹き出した。
「エース、こいつ面白いな!」
「だろ?」
エースも笑っている。
バギーは、その笑顔に希望を見いだした。
少なくとも、今すぐ殺されることはなさそうだ。
もっとも、賞金稼ぎが相手である以上、安心はできない。捕まって海軍へ突き出されれば、せっかく集めた財宝も船も、全部失ってしまう。
「エースさん! どうでしょう、ここは一つ、おれ様……いや、わたくしめの船でおもてなしをさせていただくというのは!」
「もてなし?」
「ええ! 酒も料理もたっぷりありますぜ! ちょうど宴会を開こうと思っていたところでして!」
金髪の青年がエースの肩を叩いた。
「おい、宴会だってよ」
「聞こえてるって。なあバギー、肉はあるのか?」
「もちろん! 山ほどご用意いたします!」
「よし、行くか!」
「決めるの早すぎだろ!」
仮面の男が思わず口を挟んだ。
だが、バギーにとってはありがたい話だった。
宴会なら任せろ。
酒と料理で機嫌を取り、楽しい気分にさせてしまえば、賞金首を捕まえることなど忘れてくれるかもしれない。
バギーはエースの顔を盗み見た。
先ほどから気になって仕方がない。
ポートガスという姓には覚えがなかったし、船長に息子がいるなどという話も聞いたことがない。とはいえ、あの人が自分たち見習いに何もかも話していたとは限らない。
そもそも、考えたところでどうなる。
本当に船長の息子だったとして、それを本人に尋ねて何の得があるというのだ。
バギーは余計な考えを振り払い、精いっぱいの笑顔で三人を船へ案内した。
*
「野郎ども! 宴会の準備だァ!」
船へ戻ったバギーは、意識を取り戻した部下たちを叩き起こし、ありったけの料理と酒を甲板へ運ばせた。
いつもなら自分が真ん中に座る席も、今日はエースに譲る。
「ささっ、どうぞこちらへ!」
「おう、悪いな!」
エースは遠慮なく腰を下ろした。
サボと呼ばれていた金髪の青年は、その隣に座って周囲を見回している。仮面の男はデュースというらしく、何やら手帳を取り出していた。
「なあ、あんたら。さっきの覇気って、あれは一体何なんだ?」
デュースが尋ねた。
バギーは思わず顔を上げた。
まさか、仲間のくせに知らないのか。
「ああ、覇王色だよ」
エースは骨付き肉にかぶりつきながら答えた。
「覇王色?」
「強え覇気の一種だ。気合いで相手を気絶させるようなもんだな」
「気合いであんな人数が倒れるのかよ……」
「ははっ、便利だろ?」
便利。
あれを便利の一言で片づけるのか。
バギーは乾いた笑いを漏らした。
船長もそうだった。周りの人間がどれほど驚こうと、本人にとっては大したことではない。あの人の船に乗っていた頃は、そんなことがしょっちゅうあった。
エースが肉を飲み込み、こちらを向いた。
「なあバギー、お前、昔ロジャーの船に乗ってたんだろ?」
バギーは盛大に酒を噴き出した。
「ぶふぉっ!?」
「うおっ、汚ねえ!」
「おい、こっち向いて噴くなよ!」
サボとデュースが揃って文句を言ったが、それどころではなかった。
「ど、どこでそのお話を……?」
声が裏返った。
自分がロジャー海賊団の見習いだったことは、ずっと隠してきた。海賊王の船に乗っていたと知られれば、海軍からどんな目をつけられるか分かったものではない。
それを、こいつはなぜ知っている。
エースは楽しそうに笑った。
「まあ、ちょっとな。それより、どんな船だったんだ? 面白え話とかねえのか?」
「いやあ、昔のことですから……」
「お前、そんなに昔から海賊やってんのか?」
サボが興味深そうに身を乗り出した。
「ロジャーって、あの海賊王だろ? すげえじゃねえか!」
「いや、まあ、その……」
バギーは視線を泳がせた。
部下たちが何事かとこちらを見ている。
まずい。
非常にまずい。
今の話を聞かれたら、自分がロジャー海賊団の元船員だとばれてしまう。
「おい、てめェら! 何見てやがる! さっさと酒持ってこい!」
思わず怒鳴ると、近くにいた部下たちが慌てて走り出した。
エースが声を上げて笑った。
「なんだ! お前、隠してんのか!」
「そ、そりゃそうでしょうが!」
「何でだよ。すげえ船じゃねえか」
「だからこそですよ! 海軍に知れたら面倒なことになるんですって!」
しまった。
つい本音が出た。
バギーは慌てて口を閉じたが、エースは気にした様子もなく、新しい肉の皿へ手を伸ばしている。
「まあ、そうだよな。おれも海軍にゃ知り合いがいるけど、あいつらしつこいもんな」
「え?」
バギーは固まった。
海軍に知り合いがいる?
この覇王色使いが?
しかも、今の言い方では、そこらの支部の海兵と顔見知りという程度ではなさそうだった。
いったい何者なんだ、こいつは。
「おい、エース。その肉、おれのだぞ!」
「早いもん勝ちだろ!」
「お前、さっきから何本食ってんだよ!」
「数えてねえ!」
サボがエースの皿から肉を一本奪った。
エースは笑いながら取り返そうとする。
デュースが呆れたようにため息をつき、二人の間へ新しい皿を置いた。
バギーはその光景を眺めていた。
どうにも調子が狂う。
さっきまで、自分はこいつに殺されるかもしれないと思っていた。今だって、まともに戦えば一瞬で負けるだろう。
それなのに、目の前の三人は実に楽しそうだった。
とりわけエースは、よく笑う。
肉を取られて笑い、サボにからかわれて笑い、デュースが呆れるとまた笑う。
その様子を眺めているうちに、バギーは昔のことを思い出していた。
自分たち見習いがくだらない喧嘩をしていれば、船長は面白がって眺めていた。レイリーさんに叱られたときなど、助けてくれるどころか一緒になって笑っていたこともある。
あの頃の船の賑やかさが、妙に懐かしかった。
*
宴会が始まって一時間も経つ頃には、バギーはかなり酔っていた。
最初は酒を飲むどころではなかったが、エースたちがあまりにも遠慮なく飲み食いするので、こちらまでつられてしまったのだ。
それに、昔話を聞きたがる相手がいるというのも悪い気はしなかった。
「そんでよ、あの赤髪の野郎が何て言ったと思う!?」
「何て言ったんだ?」
「『海賊なんだから、宝なんてまた探せばいいだろ』だとよ! ふざけんじゃねえぞ! おれ様がどれだけ苦労して手に入れたと思ってやがる!」
「はははっ! そりゃひでえな!」
エースが腹を抱えて笑った。
「笑い事じゃねえ! あいつは昔っからそうなんだよ! 人が真面目に宝の話をしてんのに、いっつも余計なことしやがって!」
「お前、赤髪と仲悪かったのか?」
サボが尋ねる。
「仲が悪いっつうか、あいつが一方的におれ様の邪魔をしてきやがったんだ!」
「ははっ! それだと赤髪にも言い分がありそうだな!」
「何だとォ!?」
バギーが怒鳴ると、エースとサボが揃って笑った。
腹が立つ。
だが、不思議と嫌な気分ではなかった。
昔、シャンクスと喧嘩していたときも、周りの連中はこんなふうに笑っていた。
酒を注ごうとした部下が、おそるおそる声をかけてきた。
「あ、あの、バギー船長。そちらのお客様は……」
「うるせえ! 酒が足りねえんだよ! もっと持ってこい!」
「へ、へい!」
部下が走り去る。
エースがこちらを見て笑った。
「お前、部下にはずいぶん偉そうだな」
「当たり前だろ! おれ様は船長だぞ!」
「ははっ、そりゃそうか!」
言ってから、バギーは我に返った。
しまった。
今、思いきり普段の口調で話してしまった。
恐る恐るエースの顔を見る。
エースは肉を頬張りながら、何やらサボと話していた。こちらを怒る気配など、まるでない。
バギーはそっと胸を撫で下ろした。
どうやら、少しくらい調子に乗っても大丈夫らしい。
「なあバギー、ロジャーってどんな奴だったんだ?」
不意にエースが尋ねた。
バギーは酒杯を口元で止めた。
先ほどまでと違い、エースはからかっているわけではなさそうだった。ただ興味があるから聞いている。そんな顔だった。
「……そりゃあ、すげえ人だったぜ」
バギーは酒杯を置いた。
「強えし、無茶苦茶だし、何考えてんのか分かんねえことも多かったけどよ。あの人が行くって言やあ、どこだろうが行くしかねえんだ」
「へえ」
「海軍に追いかけ回されようが、嵐に巻き込まれようが、あの人は笑ってやがった。おれ様たちが死ぬ思いしてる横でな!」
「そりゃひでえ!」
「本当だぜ! しかも、面白そうなことを見つけると、すぐ首を突っ込むんだ。レイリーさんがどれだけ苦労してたと思ってんだよ」
話しているうちに、次々と思い出が浮かんできた。
甲板を駆け回っていた頃のこと。シャンクスとくだらないことで喧嘩したこと。知らない島へ上陸するたび、船長が真っ先に飛び出していったこと。
思い返せば、ろくでもない目にも随分遭った。
それでも、あの船での航海は楽しかった。
バギーが話し終えると、エースはしばらく黙っていた。
やがて、口元を緩める。
「そっか。面白そうな船だったんだな」
「……まあな」
バギーは鼻を鳴らした。
「おれ様が乗ってた船だからな。当然だろ!」
「はははっ! 違いねぇな!」
エースが笑った。
その顔を見て、バギーは今度こそはっきりと船長の笑顔を思い出した。
あの人も、自分が大口を叩くと、こんなふうに面白がって笑っていた。それが妙に嬉しくて、つい余計なことまで喋ってしまったものだ。
「……ったく」
思わず呟く。
「何だ?」
「いや、何でもねえよ」
バギーは酒を飲み干した。
もう、へりくだろうという気にもならなかった。
*
宴会が終わる頃には、夜もすっかり更けていた。
部下たちの何人かは甲板で眠り込み、モージはリッチーを枕にしていびきをかいている。サボはまだ飲み足りないらしく、エースと何やら言い合っていた。
デュースだけが比較的まともで、二人にそろそろ船へ戻るぞと声をかけている。
「おい、エース。明日も出航の準備があるんだろ」
「分かってるって。あと一杯!」
「さっきも同じこと言ってたぞ!」
「ははっ、細けえなあ!」
バギーは笑いながら酒瓶を持ち上げた。
「おう、飲め飲め! おれ様の船じゃ遠慮はいらねえぞ!」
「おっ、いいのか!」
「おいバギー、お前まで煽るな!」
デュースが文句を言った。
バギーはますます愉快になった。
昼間はあれほど恐ろしかった若造たちが、今ではすっかり宴会仲間になっている。
もっとも、エースが賞金稼ぎであることを忘れたわけではない。
それでも、こいつが自分を捕まえるつもりなら、とっくにそうしているだろう。今さら怯えていても仕方がなかった。
「なあ、バギー」
エースが酒杯を置いた。
「今日は面白かったぜ。また会ったら飲もうな!」
「おう! 次はもっといい酒を用意しといてやるよ!」
「言ったな? 忘れんなよ!」
「誰に言ってやがる! このバギー様が約束を破るわけねえだろ!」
言い切ったところで、バギーは少しだけ後悔した。
次に会ったとき、こいつが本当に上等な酒を要求してきたらどうしよう。
だが、エースが楽しそうに笑っているので、まあいいかと思った。
翌朝、三人は自分たちの船へ戻っていった。
エースは船縁からこちらへ大きく手を振り、サボも笑いながら何か叫んでいる。デュースは最後まで二人を急かしていた。
バギーは甲板に立ち、三人の船が港を離れていくのを眺めていた。
「船長、よかったんですか?」
カバジが隣へやって来た。
「何がだ?」
「あいつら、賞金稼ぎなんでしょう? あんなに気安くして……」
「うるせえ! おれ様に考えがねえとでも思ってんのか!」
「い、いえ! 滅相もない!」
カバジが慌てて頭を下げた。
バギーは鼻を鳴らし、遠ざかる船へ目を戻した。
ポートガス・D・エース。
あの顔。あの笑い方。そして、あの覇王色の覇気。
偶然にしては、あまりにも似ていた。
もし、本当にあの人の息子なのだとしたら。
バギーはしばらく考え、それから肩をすくめた。
だからどうしたというのだ。
船長が生きていた頃の話を、わざわざ掘り返す必要などない。まして、海軍に売り渡すような真似をする気は毛頭なかった。
そんなことをしたら、あの世で船長に何を言われるか分かったものではない。
いや、それ以前に、あの若造が知ったらどうなる。
バギーは昨日の覇王色を思い出し、ぶるりと震えた。
やはり、余計なことには首を突っ込まないのが一番だ。
「おい、野郎ども! いつまで寝てやがる! 出航の準備だ!」
バギーが怒鳴ると、甲板に転がっていた部下たちが慌てて飛び起きた。
いつもの光景だった。
バギーは満足げに頷き、船長席へ腰を下ろす。
そこでふと、昨日の宴会でエースが言っていたことを思い出した。
また会ったら飲もう。
随分と気安い約束をしたものだ。
だが、悪い気はしなかった。
「……ったく。とんでもねえ奴と知り合っちまったぜ」
そう呟いたバギーの口元には、いつの間にか笑みが浮かんでいた。
この頃、物語全体の展開に対するコメントが多いのでまとめてここで回答しておきますね。
『この作品は、私がChatGPTに設定とか構成とかその他諸々を放り込んで書いてもらっているものです。読んでいて面白かったのでお裾分けをしにきました。
既にかなり先まで書いてもらっているので、感想を貰っても路線変更等はできません。ごめんね。』
これです。
もし純粋な善意で忠告してくれているのなら申し訳ないのですが、かなり先まで展開は決まっています。その上で全体を修正するレベルの熱量は私にはありません。
ただ、
「エースの出生のことを兄弟に話していないことが気になる」
「センゴクの態度は過去の海軍の所業からして違和感」
「会話の最初に固定の笑い声が頻発して、見にくい」
などの既に投稿している文章に対する意見に関しては、助かっています。ありがとうございました。
線引きが難しいのですが、作品全体を通した批判や意見は基本的に無視、私が納得できて軽い手直しで済む場合は取り入れていこうと思います。
感想を書いてもらう分には問題ないので、お互い自由にいきましょう。
1日に3話投稿は多いですか?
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多い
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読みやすい
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少ない