じいちゃんが帰ってから一週間が経った。
「なあ、エース。お前、そろそろ別の岩にしてくれないか?」
「何でだ?」
「おれの場所まで使うからだよ!」
サボに文句を言われ、おれは岩から拳を離した。
ガープが宿題に指定した岩は、二人並んで殴るには十分な大きさがある。ところが、おれたちは打ち込みやすい場所を探しているうちに、いつの間にか同じ面を使うようになっていた。
おれが拳を当てていた場所には、うっすらと白い跡がついている。サボの方にも似たような跡があるが、今のところ岩そのものに大した変化はなかった。
「別にいいだろ。早い者勝ちだ」
「昨日もそう言ってただろ! 先に来たのはおれだぞ」
「じゃあ、勝負して決めるか?」
「毎回それで決めようとすんな!」
サボは呆れたように言ったが、結局、おれたちは岩の左右に分かれて打ち込みを再開した。
ガープが帰る時に残した宿題は、覇気を使わずに岩を砕くことだった。
今のところ、その目標がどれほど遠いのかさえ分からない。
初日は軽く殴っただけで拳が痛くなり、翌日は手の甲まで腫れた。三日目には拳の皮が剥け始め、ダダンに見つかって散々怒鳴られた。
それでも、少しずつ変化はあった。
最初は拳が岩に当たるたび、手首や肘にまで衝撃が響いていたが、今では打ち込む瞬間に身体をうまく使えるようになってきた。ガープが見せた一撃を思い出し、足元から腰、肩へと力をつなげるように打ち込むと、拳への負担が減る。
もっとも、痛いものは痛い。
「いってェ……」
「何だよ。今の、結構いい音してたじゃねェか」
「音だけな。岩は全然割れねェ」
「おれの方なんか、まだ跡しかつかねェぞ」
サボはそう言いながら、自分の拳を眺めた。
あいつも毎日欠かさず岩を殴っている。最初の頃はおれの真似ばかりしていたが、最近は自分なりに打ち方を工夫するようになっていた。
おれより体重が軽い分、腰を大きく回して勢いをつける。拳の当て方も少し違う。
同じことを教わっても、身体が違えば合うやり方も違うらしい。
「なあ、エース。今日も町に行くんだろ?」
「おう。昼飯食ったらな」
「じゃあ、そろそろ切り上げようぜ。昨日見つけた場所、まだ誰にも荒らされてねェといいんだけど」
「心配なら先に行ってろよ」
「お前を置いてったら、後で文句言うだろ」
「よく分かってんじゃねェか」
サボは鼻を鳴らし、最後にもう一度岩へ拳を打ち込んだ。
鈍い音が山に響く。
おれも負けじと一発打ち込み、二人で拳を振りながら山を下りた。
*
鍛錬以外にも、最近のおれたちにはやることがあった。
金を貯めることだ。
原作のエースとサボは、いつか海賊になるために、町で奪った金品を森の中に隠していた。いわゆる海賊貯金というやつだ。
今のおれは海賊になるつもりこそないが、いずれ海へ出る以上、金はいくらあっても困らない。船を手に入れるにも、食料を買うにも、海へ出てから何かと物入りになるはずだった。
サボの方は、以前から海へ出るための資金を集めていたらしい。おれが一緒にやると言った時には、随分と喜んでいた。
「なあ、エース。お前、どれくらい貯めたら海へ出るつもりなんだ?」
グレイ・ターミナルへ向かう道中、サボが尋ねてきた。
「まだ決めてねェな。金だけあっても仕方ねェし、まずは強くならねェと」
「お前、今でも十分強ェだろ」
「この島じゃな。海に出たら、もっと強ェ奴なんかいくらでもいるぞ」
「例えば?」
「じいちゃんとか」
「……あんなのが何人もいるのかよ」
「いるぞ。あれより強ェ奴だって、たぶんな」
サボは嫌そうな顔をした。
「お前、よくそんな世界に出ていこうと思うな」
「だから強くなるんだろ」
「まあ、それはそうだけどよ」
サボは少し考え込んだ後、にやりと笑った。
「だったら、おれももっと鍛えねェとな。お前だけ強くなってもつまんねェし」
「へへっ。追いつけるもんなら追いついてみろよ」
「言ってろ。そのうち泣かせてやる」
そんなことを言い合いながら、おれたちはグレイ・ターミナルへ入っていった。
ここには、ゴア王国の町から捨てられたものが大量に集まってくる。
壊れた家具、使い古された衣服、錆びた道具。大半は本当に価値のないものだが、中には修理すれば使える品や、売れば金になるものも混ざっていた。
もっとも、それを狙っているのはおれたちだけではない。
「おい、ガキども! そこはおれたちの場所だぞ!」
廃材の山を漁っていると、少し離れた場所から怒鳴り声が飛んできた。
振り返ると、見覚えのある男が三人、こちらへ歩いてくるところだった。
「またあいつらかよ」
サボが面倒くさそうに呟いた。
以前、金になりそうな品を奪おうとしてきた連中だ。その時はおれたちが逃げたので、向こうはまだ勝ったつもりでいるらしい。
「どうする、エース?」
「どうするって、まだ何も拾ってねェぞ」
「じゃあ、追い払うか」
「おう」
おれたちは顔を見合わせ、笑った。
男たちは威勢よく近づいてきたが、最初の一人がおれの肩をつかもうとしたところで、足を払って転ばせた。
残りの二人も、サボの鉄パイプとおれの拳を受けて、あっという間に地面へ転がった。
もちろん、武装色は使っていない。
じいちゃんに教わって以来、できるだけ素の身体能力で戦うようにしていた。今までなら覇気を使っていた場面でも、身体の使い方を意識するだけで、以前より強い力を出せるようになっている。
「お、お前ら……!」
「まだやるか?」
おれが拳を握って見せると、男たちは慌てて逃げていった。
サボが鉄パイプを肩に担ぎ直す。
「なあ、今の、おれが二人倒したよな?」
「一人目はおれが転ばせたんだぞ」
「でも、最後に殴ったのはおれだろ」
「じゃあ、引き分けだな」
「お前、絶対に負け認めねェよな」
「お互い様だろ」
おれたちは笑いながら、再び廃材の山を漁り始めた。
*
金を貯めるといっても、毎日そんなに都合よく金品が見つかるわけではない。
使えそうな道具を拾って町で売ることもあれば、山で捕まえた獲物の一部を持ち込んで金に換えることもあった。時には、グレイ・ターミナルの連中から金品を奪うこともある。
ただし、誰彼構わず襲うような真似はしない。
そもそも、金を持っていない奴を襲ったところで意味がないし、余計な恨みを買っても面倒なだけだ。
狙うのは、こちらを襲ってくる連中や、明らかに悪事で稼いでいる連中が中心だった。
サボはそういう相手を見つけるのが妙にうまい。
「エース、あいつら見ろよ」
ある日、サボが指さした先には、町から運び込まれた荷物を物色している男たちがいた。
男たちは大きな袋をいくつも抱え、周囲を警戒しながら廃屋へ入っていく。
「何だ、あれ?」
「昨日、町で金持ちの家に泥棒が入ったって話を聞いたんだ。たぶん、あいつらだろ」
「よくそんな話知ってんな」
「町に行けば、いくらでも聞けるぞ。お前、食い物の店ばっか見てるから知らねェんだよ」
「うまそうな匂いがしたら、そっち見るだろ」
「普通は見ねェよ」
サボは呆れた顔をしたが、すぐに真剣な表情へ戻った。
「で、どうする?」
「中身を確かめてからだな。金になりそうならもらっちまおうぜ」
「へへっ。そうこなくちゃな」
おれたちは廃屋の裏手へ回り込み、窓から中を覗いた。
男たちは盗んできたらしい金品を広げ、何やら言い争っている。
宝石のついた首飾りや金貨の入った袋が見えた。
これは当たりだ。
おれはサボへ目配せし、二人で廃屋の中へ飛び込んだ。
男たちは突然現れた子供に驚いたが、すぐに武器を取り出した。
もっとも、今のおれたちにとって、そこらのチンピラが相手なら大した脅威ではない。
おれが正面から突っ込み、サボが横から鉄パイプを振るう。
数分後には、男たちは全員床へ転がっていた。
「よし、いただき!」
サボが金貨の袋を持ち上げる。
おれも首飾りを拾い上げ、光にかざしてみた。
「これ、本物か?」
「さあな。売ってみりゃ分かるだろ」
「偽物だったらどうする?」
「お前にやるよ」
「いらねェよ!」
結局、その日の収穫は今までで一番大きかった。
森の中に隠してある宝箱へ金品を追加した時には、二人とも思わず笑ってしまった。
「おい、エース。これ、結構貯まってきたんじゃねェか?」
「まだまだだろ。船を買うには足りねェぞ」
「船って、どれくらいするんだ?」
「知らねェ」
「知らねェのかよ!」
「今度、港で調べてみようぜ」
サボは呆れながらも、宝箱の中身を嬉しそうに眺めていた。
*
三か月が過ぎた頃、岩への打ち込みにも目に見える変化が出始めた。
最初は拳の皮が剥けるばかりだったが、今では毎日殴っても、以前ほど痛まなくなっている。
拳の当て方が安定し、手首や肘への負担も減った。身体全体を使って打ち込めるようになったことで、同じ力でも岩へ伝わる衝撃が明らかに大きくなっていた。
そして、ある朝。
「おっ」
拳を引いた時、岩の表面から小さな欠片が落ちた。
「サボ! ちょっと来い!」
「何だよ。今、いいところなんだけど」
「いいから見ろって!」
サボが近づいてくる。
おれは拳を当てていた場所を指さした。
「ほら、欠けたぞ」
「……おお! 本当だ!」
サボは岩へ顔を近づけ、欠けた部分を確かめた。
「すげェな。お前、とうとう岩を砕き始めたのか」
「まだちょっとだけどな」
「ちょっとでもすげェよ。おれなんか、まだ全然だぞ」
サボはそう言いながら、自分の打ち込み場所を眺めた。
確かに、おれの方が岩を削れている。
だが、サボも以前よりずっと強くなっていた。
最初は拳を痛めてばかりだったあいつも、今では一日に何十発も打ち込めるようになっている。身体の使い方も上達し、鉄パイプを振る時の動きまで以前とは違っていた。
「お前もそのうちできるだろ」
「言われなくてもやってやるよ」
サボはそう言って、再び拳を握った。
おれも負けじと岩へ向き直る。
この日から、打ち込みの音が少し変わった。
最初の頃は、拳が岩へ当たるたびに鈍い音が響くだけだった。だが、今では打ち込む場所によって、表面の小さな欠片が剥がれ落ちることがある。
もちろん、毎回うまくいくわけではない。
力を入れすぎれば拳が痛むし、身体の使い方が少しでもずれると、以前と同じように衝撃が腕へ返ってくる。
それでも、確実に前へ進んでいた。
*
半年が過ぎる頃には、おれたちの生活はすっかり決まった形になっていた。
朝は山で鍛錬し、昼からはグレイ・ターミナルや町へ出かける。獲物を狩る日もあれば、金品を探しに行く日もある。
夕方には再び山へ戻り、岩への打ち込みや組手を行う。
サボとの勝負も相変わらず続いていた。
ただし、以前のように、おれが毎回簡単に勝てるわけではなくなってきた。
「もらった!」
サボの鉄パイプが、おれの肩を狙って振り下ろされる。
おれは身体をひねって避け、そのまま懐へ踏み込んだ。
だが、サボはすぐにパイプを引き戻し、柄の部分でおれの拳を受け止めた。
「ちっ、読まれたか」
「何回も同じ手に引っかかるかよ!」
サボは笑いながら距離を取り、再び構え直した。
こいつ、本当に強くなったな。
以前なら、今の踏み込みで勝負がついていたはずだ。
もちろん、おれも負けてはいない。
武装色を使えば、今でもサボを圧倒できる。だが、最近は組手でもできるだけ覇気を使わず、身体能力と技術だけで戦うようにしていた。
その方が、今のおれにはいい鍛錬になる。
サボの方も、おれが覇気を使わないことには文句を言わなかった。
むしろ、純粋な身体能力と技術で勝負できるのが嬉しいらしい。
「おい、エース。今度はおれから行くぞ!」
「来いよ!」
おれたちは再び地面を蹴った。
*
岩への打ち込みも、半年を過ぎた頃から変化が大きくなった。
拳の皮は厚くなり、以前ほど簡単には剥けなくなっている。
身体の使い方も、かなり自然になってきた。
最初は一発ごとに足の位置や腰の動きを意識していたが、今では岩の前に立てば、自然と打ち込みやすい姿勢を取れるようになっていた。
そして、ある日。
おれが拳を打ち込んだ瞬間、岩の表面に細い亀裂が走った。
「……おお!」
思わず声が出た。
今までも表面を少しずつ欠けさせることはできていたが、はっきりと亀裂が入ったのは初めてだった。
「サボ! 見ろよ!」
「また何かやったのか?」
「亀裂が入った!」
サボが駆け寄ってくる。
岩の表面を見たあいつは、目を丸くした。
「うおっ、本当だ! お前、もう少しで砕けるんじゃねェか?」
「いや、まだだろ。表面だけだしな」
「それでもすげェよ。おれも負けてらんねェな」
サボは自分の打ち込み場所へ戻り、勢いよく拳を振り抜いた。
鈍い音が響く。
岩の表面から、小さな欠片が落ちた。
「……おっ!」
「お前も欠けたじゃねェか!」
「へへっ。ようやく追いついてきたな」
「まだまだおれのほうが先だがな!」
「言ってろ!」
サボは嬉しそうに笑い、もう一度拳を握った。
おれも岩へ向き直る。
この頃には、岩を殴ることが単なる宿題ではなくなっていた。
昨日より強い一撃を打ち込めるか。拳への負担を減らしながら、どこまで威力を高められるか。
毎日少しずつ変わっていく自分の身体を確かめるのが、楽しくなっていた。
*
季節が巡り、ガープの修行から十か月ほど経った。
おれたちの貯金も、随分と増えていた。
最初は小さな箱一つだったが、今では隠し場所を広げ、箱を三つに増やしている。
金貨や銀貨だけでなく、売れば金になりそうな宝石や装飾品もいくつか集まった。
もっとも、どれほどの価値があるのかは、まだよく分からない。
「なあ、エース。そろそろ一回、全部売って金に換えねェか?」
サボが宝箱を開けながら言った。
「全部はやめとこうぜ。宝石なんか、売る相手によって値段が違うだろ」
「じゃあ、どうすんだ?」
「今度、町で相場を調べてみようぜ。安く買い叩かれたら損だしな」
「お前、そういうところは妙に細かいよな」
「金は大事だろ」
「まあな。おれも、もっと貯めてェし」
サボはそう言って、宝箱の蓋を閉じた。
おれたちは隠し場所を元どおりにし、山へ戻った。
岩への打ち込みも、いよいよ終わりが見えてきていた。
最初の頃は表面を少し欠けさせるだけで大喜びしていたが、今では一発打ち込むたびに、岩の内部へ衝撃が伝わる感覚がある。
拳を当てる場所を変えながら、亀裂を広げていく。
それを繰り返すうちに、岩の表面にはいくつものひびが走るようになっていた。
サボの方も、かなり追いついてきている。
あいつはおれほど一撃の威力が高くない分、何度も同じ場所へ打ち込み、少しずつ亀裂を広げるやり方を選んでいた。
その結果、今ではおれと同じくらい岩を削れるようになっている。
「なあ、エース。お前、じいちゃんが来るまでに砕けそうか?」
「多分な。あと少しだと思う」
「おれもだ。今度こそ、お前より先に砕いてやる」
「へへっ。やってみろよ」
おれたちは笑い合い、再び拳を握った。
*
じいちゃんが海軍本部に戻ってから、もうすぐ一年になる。
その日の朝、おれはいつものように岩の前へ立っていた。
サボも隣で準備をしている。
岩は、一年前とはすっかり姿を変えていた。
表面には無数の打ち込み跡が残り、あちこちに亀裂が走っている。最初は拳を当てるだけで痛かった岩が、今では少しずつ形を変えられる相手になっていた。
「なあ、エース。今日こそ砕けるんじゃねェか?」
「どうだろうな。やってみねェと分かんねェ」
「お前、昨日も同じこと言ってたぞ」
「昨日は駄目だっただろ」
「今日は違うかもしれねェじゃん」
「だったら、お前が先にやってみろよ」
サボはにやりと笑い、岩の前へ立った。
足を開き、拳を握る。
以前とは見違えるほど、自然な構えだった。
サボが拳を振り抜くと、岩へ重い音が響いた。
亀裂の一つが広がり、小さな破片が地面へ落ちる。
「おっ、いい感じじゃねェか!」
「へへっ。次はお前だぞ」
おれは頷き、岩の前へ立った。
足元を確かめ、拳を握る。
武装色は使わない。
この一年間、岩への打ち込みでは一度も使っていない。最初は意識して抑えなければならなかったが、今では覇気を使わずに身体を動かすことにも慣れていた。
息を吐き、腰を回して拳を振り抜く。
拳が岩へ当たった瞬間、今までとは違う感触があった。
鈍い音とともに、岩の表面に走っていた亀裂が一気に広がる。
「……おおっ!」
サボが声を上げた。
岩の一部が大きく崩れ、破片が地面へ転がった。
おれは拳を開閉し、思わず笑った。
「へへっ。やっとここまで来たな」
「おい、エース! もう一発だ!」
「ああ!」
おれは再び構え、拳を握った。
今度は、先ほど広がった亀裂を狙う。
足元から力を伝え、身体全体を使って打ち込んだ。
轟音とともに、岩が大きく割れた。
完全に粉々になったわけではないが、最初の頃には考えられなかったほど、大きな破片が崩れ落ちている。
「やったな、エース!」
「おう!」
おれたちは思わず笑い合った。
サボも負けじと、自分の岩へ向き直る。
「よし! 次はおれだ!」
「へへっ。頑張れよ!」
「言われなくてもやってやる!」
サボは拳を握り、勢いよく打ち込んだ。
鈍い音が山に響く。
その拳が岩へ当たるたび、少しずつ亀裂が広がっていった。
おれはそんなサボを眺めながら、拳を開閉した。
一年前、ガープが岩を粉々に砕いた時には、自分がここまでできるようになるとは思っていなかった。
だが、今では岩を砕く感覚が少しずつ分かってきている。
次にガープが来た時、どんな顔をするだろうか。
そんなことを考えていると、サボがこちらを振り返った。
「おい、エース! ぼさっとしてねェでこっち来いよ!」
「何だ?自分で砕くんじゃなかったのか?」
「違ぇ!ちょっと見てろって言ってんだ!」
「へへっ。分かったよ」
おれは笑いながら、サボの隣へ歩いていった。
じいちゃんが次にコルボ山に来るまで、あとどれくらいかは分からない。
だが、その時には、今よりもっと強くなっているはずだ。
おれたちは今日も、岩へ拳を打ち込み続けた。