【悲報】魔女候補ワイ、牢屋敷の他の魔女候補全員にパフェコミュしたら全員ヤンデレ化させてしまう 作:トライアゲイン
A.ノアが呼んでいるのに気づかなくて素通りしてしまい、へそを曲げたノアに後ろから白衣にスプレーを吹き付けられました。色落とすの大変でした。あとちょっとだけ髪についてました。
突然だが、ワイは爆発寸前の時限爆弾を抱えている。
牢屋敷にあるワイの部屋の机の上にそれはある。普段は伏せてある一枚の写真。ワイは毎朝起きたらまず何よりも先に挨拶しなければならない。
その写真、沢渡ココと彼女の祖父が映った平和な写真。何の気なしに受け取ってしまったそれはワイにとっては監視カメラ。一度でも見ておかないと命を奪われかねないものだ。
一度朝寝坊して(相変わらず抱き枕にしてくるメルルの寝息が耳にかかってなかなか寝付けず、明け方近くにようやく眠れた)朝食を食べに真っ先に走ってしまい挨拶しなかったせいでココが
「おい、お前なんで今朝あてぃしに挨拶してくれなかったの?いつもより遅いし無視されたと思ったんだぞ。この気持ちどうしてくれんだ」
「あ……スマン、寝れなくて忘れてて……」
「言い訳すんな!」
そういってワイは首に跡がつくレベルで締め上げられガクガクゆすられた。追ってきたメルルをはじめ周りにいた子が止めてくれたからすぐ開放されたけど三途の川が見えたで。
その日はココにひたすら謝りっぱなしだった。気が狂うレベルで頭を下げ、一日LINEするという約束を取り付けて何とか許してもらえた。次挨拶してくれなかったら本気で許さないだとさ。
そんでその日は一日ココとメッセージのやり取りしながらほかの子たちと過ごす羽目になった。返事は3分以内。拒否権ねえからだとさ。当然ほかの子は不満タラタラ。処すノートにまた正しくないが書かれ、エマはもっと気を引こうと必死になってる。答えてあげたいのはやまやまやが約束してもうたからその日はココだらけの一日で終わった。寝る前はちゃんとおやすみなさい言ったで。寝る前にメルルが今日ココが首を絞めてきたことに対して「なんてひどい……」「イッチさんが望むなら私が今日ココさんを始末してもよかったのに」「それをしないなんてイッチさんは本当にやさしい人」と恐ろしいこととべた褒めのミックスを言ってきた。(なおワイが写真に挨拶してる件は知らないようだ)首の跡は魔法で消してくれたで。
そんなこんなでワイはココの写真に定時連絡しなければならない状態にある。ワイは軍属ちゃうんやがあの老け専め。あんな性格やから配信に人おらんのやろ。悪口の一つも言いたくなる。ほかの子のワイを求める心の声が耳に響いて生きた心地しなかったで。
しかしそんなワイをさらに追い込む事態が起こった。
ある朝、いつものように机の上のココの写真に挨拶しようと寝ているメルルの腕を何とかすり抜けてベッドの梯子を下りようとしたとき、寝ぼけていたワイの足が梯子の隙間をすり抜けて
「あっ……」
べしゃーーん。
ワイは顔から落っこちた。床に激突しデコから血が出てる。大きな音を聞きつけたメルルが飛び起きたが、なんとかココの写真をめくりあげ
「おはようさんココ。今日もかわいいね」
と挨拶した。あっちはびっくりしとるやろな。自分でもわかるがデコから血を流したワイが作り笑いしながら挨拶してきとるんやから。なんか小学校の図書室の本にそんな描写がある怖い話の本があった気がする。
デコから血をダラダラ垂らしているワイに卒倒しそうになっているメルルを宥め、やっぱり魔法で治療してもらった。倫理欠けてるところ除けばええ子なんやけどな。
食堂に行ったが、ココは特に何も言うことはなく、前のような波乱は起こらなかった。この時までは。
食後、今日は何をすべきか気ままに考えながら歩いていると後ろから声がかけられた。
「おい」
振り返るとココだった。口では笑ってるが目が笑ってない。めっちゃ怖い。
「お前~今日あてぃしに挨拶しようとして梯子から落ちたんだろ?だからあんな血まみれだったんだ。あ、勘違いすんなよ?これでも心配してんだから」
ココはあっという間に距離を詰めてくる。
「あてぃしもさ~イッチっちの可愛い顔に傷がつくのは悲しいからさ、あてぃしへの挨拶がスムーズになるよういい方法教えてやるよ」
「何やそれ」
「いいからいいから、スマホ出して」
「何でや」
「だ・し・て?」
怖い。身の危険を感じたワイは大人しくスマホを出してしまった。これがまずかった。
ココはワイからもらったスマホで何と自撮りをはじめ何かの操作をすると満足したように返してくれた。狙いに気付いた時にはすでに遅かった。
「どうどう?これでいつでもあてぃしと話せるよ?生写真撮らしてやってんだぞ?」
もらったスマホを見たワイは戦慄した。
案の定、待ち受けがココの自撮り写真になっていたのだ。
「ちょいちょいちょーい、これやと一日中監視されるやん」
「いいじゃん別にー。減るもんじゃないしー。これでいつでもあてぃしと一緒にいられるんだからさ、あ、でも写真への挨拶もちゃんと続けろよ」
これでは起きてる時間ずっとココに見られてる状態。固まってるワイをココは抱っこしてきた。いや怖いです、下ろして。
「ずーっとあてぃしが見ててやるから、もう逃がさない」
ワイは言葉を失った。完全ストーカーの出来上がり。あとワイにはもう一人厄介なストーカーがおるんやが、それは別の機会に話そう。