【悲報】魔女候補ワイ、牢屋敷の他の魔女候補全員にパフェコミュしたら全員ヤンデレ化させてしまう   作:トライアゲイン

8 / 8
イッチとレイア

蓮見レイアは究極の目立ちたがり。一度悪目立ちという言葉を辞書で引いてみることをお勧めしたいぐらいには。

そして動物で例えるならば大型犬。しかも尻尾ブンブン降ってきて顔べろべろ舐めてくる奴だ。

聞いた話によると結構有名なタレントさんらしい。残念ながらワイは知らなかった。その界隈では有名だけどその界隈が小さすぎて世間で通用しない人なのかと思ったがそうでもなく、テレビやSNSでも話題になってるそうな。まあワイはテレビより掲示板見るほうが好きやし小学校出たばかりでSNSなんてできんからしょうがないんやけど。

 

その日もワイは朝食の場でほかの子たちにチラチラ監視されながら薄い味の食事をつまんでいた。こんな居づらい朝食の場が果たしてこの世に存在するだろうか。存在するのである。

 

頬杖つきながらそんなことを考えていると近くから足音がした。またヒロがワイが好き嫌いしてないか監視しに来たのかと思って音のする方向を振り返ったが、ヒロではなかった。

 

「やあ!!イッチくん!!今日の君も相変わらずかわいらしく、麗しい顔をしているじゃないかっ!!!」

 

噂をすれば、蓮見レイアだった。背が高い。その背を少しでいいからワイにくれ。

蓮見さんはやたらワイの容姿をほめちぎってきており、まるで挨拶でもするかの如く兵器でこんなこと言ってくるのだ。

 

「おはようさん蓮見さん。ワイはそんなイケてないで」

「君はすぐそうやって自分の魅力を過小評価する……君には間違いなく舞台で主演を飾れるポテンシャルがあるというのにっ……!!」

 

声でっか。やめやめ。ワイが舞台なんかにたったら演技がお粗末すぎて大炎上不可避や。小学校の発表会でも台詞のない木とかやったのに。

だが魔法でいやというほどわかる。レイアが嘘をついていない、本心からこの言葉を言っているということを。

自分の顔は鏡であまり見ないが、じっくり見ると、まあブスではないと思う。ちょっと切れ長の目でまつ毛と髪が長い。しかしまだ成長期とあってか背は低いほう。学校で背の順で並んでもかろうじて先頭ではない。

お人形さんと例えられたことは昔あり、実際牢屋敷にいる今でもマーゴとかメルルとかノアからはそう呼ばれたことはある。

 

「そうだ!それならこの場で劇を開こうじゃないか!主演は私で君はヒロイン、間違いなく誰もかれもが注目するにきまってるよ!!」

 

おい爆弾発言すな。この場の空気に電流が流れたで。てかあんたとワイだと身長差ありすぎて劇にならんやろ。それにトーシロのワイをヒロインに据えるのは一番近くで独占したい悪目立ちからくる現象なんやろ。ワイは知っとるで。

ああダメや。蓮見さん完全に妄想の世界に行ってしまってる。ワイは囚われの姫でレイアはそれを救う王子というよくある展開。最後二人は熱いキスして終了……こんなん今の環境の牢屋敷でやったら残り全員魔女化して流血の舞台になってまう。

 

「蓮見さん蓮見さん、落ち着いて、ちょっとこっち向いて」

 

ワイを抱っこしてぶっちゅーしてる演技してるレイアの言葉がぴたりと止まってワイのほうを向いた。顔のええ美人やなほんと。

 

「仮に演劇するんやったらこんな狭いところやなくてもっとたくさんの人が見てくれる場所でやらへん?たくさんの人に蓮見さんのすばらしさと美人さを見てもらえるええチャンスやと思うんや。どう?」

 

我ながらその場しのぎを言ったと思うが、こうする以外に仕方ない。途端に蓮見さんは顔を真っ赤にして目をそらした。

 

「やっ……やめてくれ……君にそんなこと言われたら、顔がほてってしまう」

 

わかりやすい人。頭の片隅でそんな言葉が浮かんだが、蓮見さんは顔を赤くしたままワイの横に座り、顔を近づけてきた。

 

「君はそうやって、私を狂わせるんだね……」

 

あれ?

 

「やはり君は美しい……」

 

視線誘導、は起きてないはずなのに蓮見さんから目が離せへん。その理由は顎クイされてもうたからや。目をそらしたいのに顔がよすぎるせいでついつい注目してしまう。

レイアはもう片方の手でワイの袖から腕を引っ張り出して指を滑らせた。背中がゾクっとする。

 

「私は君のことだけを見ていたし、君には私だけを見ていてほしい……愛する人にそう思ってしまうのはそんなにおかしいことかい?何度その、まるで人形のような顔を独占したいと願っただろう……」

 

 

アカン。目の前に底なしの愛情が迫ってる。まるでブラックホールや。

こんな状態だから周りからは重々しい湿気を含んだ空気が漂い始めている。

 

「う、うん。わかった、わかったから、また今度ゆっくり話そ、な?約束するから」

 

血煙のレビューが開演する前にワイは何とかレイアを宥めて、食堂を出た。

 

大魔女様、この方々から重い愛情を奪うことは可能でしょうか?え、無理?さいですか

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

転生少女ノ魔女裁判(作者:洒落た機長)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

大魔女とそのお気に入りのラブラブストーリー。なおエマやヒロも巻き込んでいく。


総合評価:525/評価:8.4/連載:9話/更新日時:2026年10月18日(日) 06:19 小説情報

夏目アンアンや他の魔女達を幸せにしたいTS幼女さん(作者:雨神 白那)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

ココロノクライで泣いたら思いついた小説です。書きたい時に書く物です。魔法は【鎮静化】原罪は『孤独な幼子』▼夏目アンアンの隣の家に一人で住むTS幼女さんです。原作をやってない状態ですが夏目アンアンを救いたくて書いてしまいました。間違っていたりするかもですが、見たければブラウザバックなど出来るようにしてから閲覧してください。


総合評価:582/評価:8.62/連載:7話/更新日時:2026年10月07日(水) 00:00 小説情報

無用少女ノ魔女裁判(作者:あるふぁせんとーり)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

 居場所を探す少女、祁答院マイ。▼ 彼女は【印刷】の魔法を持つ魔法少女として牢屋敷で目を覚ました。▼ そして屋敷に集められた14人の魔法少女達には冷たく告げられる。▼「間もなく皆さんの間で【殺人事件】が起こると思います。その時は……面倒ですが、【魔女裁判】で犯人を処刑してもらいますので」▼ 誰もが被害者であり、誰もが加害者となりうる閉鎖空間。▼ 彼女の居場所…


総合評価:286/評価:8.67/連載:14話/更新日時:2026年10月20日(火) 07:01 小説情報

アベコベ少女ノヤンデレ裁判(作者:MS)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

※ネタバレ注意▼世界の男女比を偏らせまして…▼少女に理解ある少年をあてがいまして…▼トラウマをなんとかしてあげまして…▼あっ、ヤンデレになってしまいました…


総合評価:1312/評価:8.82/連載:10話/更新日時:2026年06月21日(日) 12:00 小説情報

無心少女ノ魔女裁判(作者:寝心地)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

自分の事以外は無関心な少女日渡タビノ、彼女を知る者は言う「彼女には人の心が無い」「情がない」「側が人間なだけ」と▼そんな少女の魔女裁判の話。▼日渡タビノちゃん イメージ▼【挿絵表示】▼ベットだらけバージョン▼【挿絵表示】▼


総合評価:213/評価:7.5/連載:38話/更新日時:2026年10月21日(水) 10:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>