リコ視点
《回想》
お姉さんはそのまま入院することになった。
身元がわからないから、私のお母さんとお父さんが色々対応してくれてた。
その子のために必要な靴とか色々買ったり、お医者さんと話したり。
難しい話だからわからなかった。
でも、お買い物は手伝ったんだよ!
それと、花冠の作り方をお母さんに教えてもらって……
いつかあの子とやりたいなって。
今度は私が教えてあげるんだ!
ーーー☆★☆
あれから数日。
病院から連絡があった。
あの子が目を覚ましたって。
私はすぐにお母さんとお父さんを引きずる勢いで向かった。
一つの病室。
どうやら治療上の都合?とやらであの子は個室に運ばれたらしい。
頭に怪我はなかったらしいけど、血が酷かったし気絶してるしで、安静にしないといけなくて重症だったらしい。
今は大部屋というものに移されたらしいけど。
小児病棟?というところらしい。
とにかく人数が多かった。
お父さんは外で待っててくれて、お母さんと私の二人でお部屋に入った。
あまり多い人数は駄目なんだって。
その子を探していたけど、赤い髪の子がいなくて私たちはずっと周りを見渡してた。
椅子にタイヤがついたみたいなものに座ってる子に話しかけてみた。
「ねえ、髪がすっごく長くて、赤い髪の子知らない?」
「……」
……無視!?
目も合わせてくれなかった。
その後は看護師さんが来てくれて、事情を説明したんだけど、その子は……
「この子ですよ」
「……えっ!?」
目の前にいた。
確かに両足を高い足置きに置いてるし、ギプスというものをしてた。
やっぱり本当に赤い髪ってわけではなかった。
でもこうしてみるととても驚いた。
……真っ白だ。
キラキラしてる。
頭に怪我がなかったから、看護師さんたちに洗ってもらったらしい。
「!」
目が合う。
前に会った時は、目も閉じてたしそれどころじゃなかったけど。
ようやく目が合った。
彼女の目は私の目そっくりな色で。
”星のように”輝いていた。
ーーー☆★☆
あれからお父さんが手続きをしてくれて。
あの子は人と関わるのが苦手らしかったから、個室にしたんだって。
お金とか色々よくわからなかったけど、あの子は気にしてて。
でも、お母さんもお父さんも気にしなくていいって言って。
病院から返ってきた後、家族として迎え入れるかどうか、私にも聞いてきたり。
……あの子とかこの子とかお姉さんとか……
呼びづらい!!
ということで、私は名前を一晩中考えていた。
布団に潜って、ずっと。
あの子の髪は真っ白で綺麗で……
鳥の羽みたいで。
瞳は宝石みたいだった。
前にお父さんの絵本に出てきたっけ。
サファイアとか、アクアマリンとか……
……ラピスラズリって、瑠璃とも言うんだっけ。
瑠璃……
羽……
……そうだ。
あの子の名前は…………
私の思考は、まどろみに溶けていった。