名探偵プリキュア×仮面ライダーマイス 〜時越えし希望〜 作:アキ1113
リメイク前の作品を読んでくださった方も、初めてこの作品を読む方も、楽しんでいただければ幸いです。
それでは、第一話をどうぞご覧ください。
昔々の百年前――――ベルトと、動物の力が込められた十二種類のライドエグズを受け継いだ十二支同盟ってやつらが、不可思議と呼ばれる怪人と戦っていましたとさ……。
そして、2026年の現代――――ん?ではなくて……それよりもちょっと昔の1999年……その時代でも、謎の白き戦士が不可思議から人々を守るために戦っていた……って、何この台本?俺、こんなの知らないんだけ――――
◇
2026年の現代、その時代のとある場所で……
『GyA!』
その昔から人々を襲い続けている謎の怪人――――不可思議が、何かから逃げるように頭に生やした青い翼を広げて空を飛んでいた。そして、その翼不可思議を追いかけるように、ある1台のバイクが道路を走っていた。バイクは氷のような白っぽい色をしており、その上には紺色のヘルメットを被った人物がまたがって不可思議のことを追っていた。翼不可思議はバイクに乗った人物から全力で自身の巣としている廃工場へ逃げ込んだものの、遂にはその中にまで追跡者に追い詰められることとなった。
『GyA……!』
「……やっと追いついた」
翼不可思議を追っていたバイクに乗った人物は、そう呟きながら被っていたヘルメットをとった……そこには、背中の上まで伸びた白い髪をポニーテールにした氷のように蒼い瞳を持つ、女性に見間違えられるほどの中性的な容姿をした少年がいたのだ。その少年は上には黒のTシャツの上に白に近い色のフード付きの上着、下は濃紺のズボンに黒に白のラインが入ったスニーカーを履いていた。
『GyA……!!』
「お前は僕が狩る――――」
「ラピスドライバー!」
少年は翼不可思議を見据えながらそう言うと、近未来的な白を基調とし蒼色のラインが所々に走ったドライバー――――ラピスドライバーを腰――――ではなく胸に巻いた。それから少年は、蒼い縁取りがされた白い卵型のアイテム――――ライドエグズ0をまるで卵にひびを入れるように2回左肩に当てると、ドライバーの中心へとセットし、左右にあるレバーを操作してエグズを固定した。
「エッグリューション!」
そして、ドライバーから待機音が流れると、少年は猫が爪で何か引っ掻くように、右手を左肩からドライバーを通るように右下へと動かし……
「変身」
それを空中を引っ掻くようにしながら顔の左側へと戻しながら、右手首を胸の前で左手で掴んでからそう口にし、上下のレバーを押し込んで固定されているライドエグズを割ったのだ。
「キャット!」
すると、氷の卵の殻が少年を完全に包み込むと、その直後に氷が砕けるように割れ……
「アイスクロウ!フローズンキャット!」
その中からベースとなるスーツを全身へと身にまとった少年が現れた。さらに、少年の周りに散った氷の破片が少年の身体の方に集まっていき、次々とワイヤーフレームのようなアーマーを形作り……
「ラピス!」
白猫を模した戦士がその姿を現したのだ。
『GyA……!?』
それを見た不可思議が驚いた反応をすると……
「仮面ライダー、ラピス」
白猫の戦士――――仮面ライダーラピスは静かにそう名乗った。
『GyAAAAAAAAAA!!』
翼を広げて突っ込んでくる翼不可思議に対し、ラピスは両脚についているアーマー部分へと触れた。
「ラピスブレイカー!」
すると、それが変化した白と黒の片刃の双剣型の武器――――ラピスブレイカーを出しながら翼不可思議へと迫っていく。それから2人の距離は縮まっていき……
「しっ!」
『GyA!?』
ラピスは翼不可思議の攻撃をぎりぎりのところで避けると、左手の黒い剣を逆手で持ち、そのままカウンターを叩き込んだ。カウンターを受けた翼不可思議は、翼で飛びながら空中に浮かんで距離を取ると、無数の羽根をラピスに向けて飛ばしてきたのだ……が、
「ふっ!」
『GyA!?』
ラピスは凄まじいスピードで加速することで羽根を避け、翼不可思議の懐に潜り込むと……
「しっ!」
ラピスは翼不可思議に至近距離で剣撃を浴びせ、そのまま地面にへと落としていく。さらに続けてラピスは、左右の双剣でまるで回転するようにして振るい、翼不可思議を連続で斬ってダメージを与えていく。
『GyAAAAAAAAA!?』
「……これで決める」
その攻撃によって吹き飛ばされ、さらには翼を両方とも斬り落とされた翼不可思議を見て、ラピスは背を向けながらドライバーの上下のレバーを操作した。
「エッグシード!」
『GyAAAAAAAAAA!!』
翼不可思議は最後の抵抗とばかりに、ラピスへと襲いかかろうとする……が、ラピスの右足には急速に氷のエネルギーが集束しており……
「キャット!」
「……終わりだ」
「セパレート!」
「はぁっ!!」
『GyAAAAAAAAAA!!?』
カウンターキックを食らわせることで翼不可思議を氷漬けにし、さらに氷漬けになった状態の翼不可思議にキックをすることで、氷を砕いて撃破したのだ。
「ふぅ……」
その後、ドライバーからライドエグズを外し、ラピスは変身を解除して元の少年の姿へと戻った。少年は不可思議が撃破された場所に歩いていくと、そこに落ちていた3つのライドエグズと同じ形のアイテム――――シードエグズを拾い上げた。
「今回は3つ、か……」
そうして、この場を後にしようとした……その時――――
『GyA!』
「っ!」
新たに古い時計を模したような謎の不可思議が少年の背後から襲撃してきたのだ。
「新手か……!」
少年はすぐさまライドエグズ0をドライバーにセットしようとしたが……
『GyAAAAAAAAAA!!』
「っ!?」
突如、謎の不可思議は眩い光を少年に放ち、少年はその光に包まれてその場から謎の不可思議と共に姿を消してしまった……。
◇
一方、1999年……まことみらい市にある『キュアット探偵事務所』では、この事務所に所属している探偵である明智あんなと小林みくるが、2人のお供妖精であるポチタンと共に事件の調査をしていた。ちなみに明智あんなは、2027年1月からポチタンと共にこの時代へとタイムスリップしてきており、今は紆余曲折あってみくると共に、名探偵プリキュアとして困っている人を助けているのだ。
「あんな、ポチタン、そろそろ休憩しましょ?」
「うん、そうだね!」
「ポチー!」
みくるがあんなとポチタンにそう声を掛けた……その時――――
「「きゃっ!?」」
「ポチ!?」
突然、窓から眩い光が差し込み、2人と1匹は思わず目を瞑った……。
「な、何なの今の……?」
「外に出てみよう!」
「うん!」
2人と1匹は光の正体を確かめるために、探偵事務所の外へと出た。そこには……
「これって……!?」
「どうしたの――――って、えぇ!?」
そこには1人の白髪の少年が、気を失った状態で倒れているのだった……。
読んでくださり、ありがとうございます!
この小説で登場するオリジナルライダーは、白猫をモチーフとした仮面ライダーラピスとなります。顔はマイスに似ていますが、猫の耳を模した曲線がありながらも鋭さのあるフレーム(イメージはノクスナイトの複眼にあるもの)が装着されており、身体にも白猫を正面から見たような形を模したフレーム型のアーマーが装着されています(腕や脚についているものは、マイスのものよりも少し鋭くなっている)。また、全体的に白を基調とし、フレームアーマー部分は銀色に氷のような蒼色のグラデーションとなっており、複眼は氷のような澄んだ蒼色となっています。
そして、澪の使うラピスドライバーは、マイスドライバーと機構や形は同じですが、マイスドライバーでオレンジ色の部分が蒼色となっており、所々に蒼色のラインが走っています。
それでは、次回の話もどうぞよろしくお願いします。