学園最強。 作:プートン
ふぁ〜〜。
眠い......。
今俺はグラウンドの近くの芝生の上で寝転がっている。
今は体育。魔道士でも最低限の体力がないと魔術が発動しないし、すぐにバテる。そうならない為の授業だ。
まぁ俺は魔道に必要な最低限の事は終わってるので後は『テーマ』を研究しまくるだけだ。だから体育は基本寝るための授業である。
「で、アラタは何してんだ?」
「2人の美少女の胸を堪能しつつ揺れる胸を観察中だ......」
今のアラタの状態はアリンとユイに胸を当てられながら抱きつかれて走ってる女子の方を見てる。
こいつ授業中に何してんだ.........。
「タクミお兄ちゃんもユイの胸の感触いる?」
「ユイ。そういう事はちゃんと好きな人が出来た時までとっておきなさい。お兄ちゃん心配だよ」
「大丈夫♪ユイが好きなのはタクミお兄ちゃんとアラタお兄さんだけだから!」
「2人の時点でアウトだぞ.........」
この子ほんと心配だよ。これが子を持った親の気持ちってやつなのか.........
そう思ってるとミラとアキオがアラタの方に近づく。
珍しいな。どうしたんだ?
「アキオ。この不浄なゴミを吹き飛ばしてください」
「よしきた!大将!」
「いや、ちょ!タ、タンマタンマ!」
あ、シバきに来ただけね.........。
「よう。ミラ、アキオ。昨日ぶりだな」
「おす、タクミ。私の料理はどうだった?」
「ああ。美味かったぜ。サンキュな」
「おお!またいつでも来てくれよ!」
「タ、タクミさん.........」
「ん?どうした?ミラ」
ミラがチョイチョイと手招きしてるので行くと
「き、昨日みた私がそのウ、ウェイトレスをやってる事は.........」
と言ってきた。
ああ。かなり恥ずかしがってたもんな。
「分かってる。誰にも言わないぞ」
「ほっ。.........ありがとうございます」
そう言っていつもの堂々とした態度でユイの方へ行く。
いつもこれぐらい可愛らしかったらいいのに.........。
「これはアラタさん争奪戦!!」
「何!俺争奪戦だと⁈」
いつの間にかアラタの周りにアリン、ユイ、アキオ、ミラが集まっていてそれを見たセリナがまたアホな事を言い出してアラタがそれに乗っかり始めた。
「こら、みなさん!体力は魔道の基礎ですよ!こんなところで何を......」
さっきまで走っていたリリスがこっちに来る。
そういえば今日は全く顔を見ようとしてくれない。
まぁ昨日あんな事あったから仕方ないか........
「俺争奪戦が始まるらしい」
「始まりません!......はぁ。まったくもう.........」
リリスが呆れてる後ろにいきなりレヴィが現れた。
「なるほど。ここで決着をつけてもいいっスね」
「え⁉︎」
「そうだなぁ。この前は途中で邪魔が入っちまったからなぁ」
「ちょっ⁉︎」
「タクミもどうだぁ?」
「ミラがするなら俺も混ざるぞ」
「私はしませんよ」
「だ、そうだ」
「ちぇー。まぁいいか!」
「じゃあいくっスよ!
「
あー、楽しそうだなぁ。やっぱ俺も混ざった方が良かったかな。
「......本妻の意地を見せないと」
「え、ちょ!アリンさん⁈」
そういえばこれってアラタ争奪戦だったな。
「
「みなさん!魔術をこんなところで.........」
「す、すごいです!レヴィさんの
「おい、ミラ。アキオの事止めなくていいのか?」
「ああなった先輩は止まりませんよ.........」
ミラはアキオの事をプライベートでは先輩と呼んでいる。それが俺と喋ってる時たまに出るのだ。
「まぁ、分かってたけどな.........」
「じゃあタクミさんが止めてくださいよ」
「やだね。面倒くさいし.........」
「言うと思いました.........」
ミラが頭を抑えながらため息をつく。
「お兄さん争奪戦と聞いちゃ黙ってられないね!」
はぁ。ユイまでか.........。
「
「ミラ。俺先帰るわ。多分みんな眠らされるからな」
「ちょ⁉︎私に押し付けないでください!」
「じゃあなぁ〜♪」
俺はミラに手を振りながらその場を全力で離れる。
今俺は森の中で寝るのに手頃な木がないか探してる。
「防ぐために一々魔術使うのアホみたいだから嫌なんだよなぁ」
「あら、本当かしら?」
「なんだよ、メイ」
独り言に反応してメイが話しかけてくる。
「別に〜。タクミがそれでいいなら私はそれでいいけどね」
「.........はっきり言えよ」
「じゃあ言うけど。.........タクミ。リリスちゃんの事意識し過ぎて避けてるんでしょ?」
「..................ノーコメントで」
「ふふっ。肯定してるようなものよ」
「......ちっ!この腹黒魔道書!」
「あら。私は貴方のパートナー。相棒よ?その相手の事は何でも分かるってものよ〜♪」
「俺はお前が何考えてんのか分からんがな」
「ふふっ。そういう事にしといてあげるわ〜。あー!青春してるわねぇ〜♪」
こっんのクソ魔道書!!
何気にこいつとの付き合いが一番長いんだよな。
隠し事なんて無理だもんな.........。
お、あの木の上なら寝れそうだ。
ちょうどいい木を見つけたので寝転ぶ。
「.........別に避けてるわけじゃない」
「ふーん。じゃあどうしたのよ?」
「何ていうか、顔見ると昨日の事思い出して.........恥ずかしいんだよ......」
「そういうのを避けてるって言うのよ。それで昨日の事って『キス』されそうになった事?」
「強調して言うな!.........そうだよ」
「貴方だって受け入れてたじゃない」
「まぁな.........。俺は多分リリスの事好きだよ。1人の女の子として。リリスの方はどうか知らないけど.........」
「.........昨日キスされようとしてたじゃない」
「そんなの勢いかもしれねぇだろ?」
「(こ、この子鈍感だと思ってたけどここ迄とは......。もうこれは一種の病気ね.....)......貴方は違うけどね」
「うっせ!.........けどさ。俺の家族がどうなったかはお前も分かってんだろ?」
「そうね。でもリリスちゃんは生きてるわよ?」
「わかんねぇだろ?もしかしたら明日死ぬかもしれねぇ...」
「そうならない為に私を使いこなしたんじゃないの?」
「アホか。俺はお前をまだ完璧には使いこなせてない。そんな事ぐらいお前自身が一番分かってんだろ」
「..................」
「沈黙は肯定と受け取るぞ」
「......生意気ね。意趣返しかしら?」
「まぁな。.........あの約束を破るつもりはない。けど......」
「怖いのね......」
「ああ。もし俺より強いやつが来たらどうする?もし俺の居ない間に襲われたらどうする?もしリリスが俺から離れて行ったらどうする?........こんな『もし』の話は意味ないって分かってるが考えちまうんだよ.........」
「タクミ.........」
「だから俺はお前を完璧に使いこなして『世界最強』になるまでリリスとは『幼馴染』だ」
「まぁ私はタクミがマスターだし、タクミが決めた事に口出すつもりは無いけど...............早くしてあげなさい」
「.........ああ」
俺はそのまま眠りに落ちた。
翌日。
俺はアラタと一緒に教室に向かっている。
すると前の方に人集りができていた。
どうしたんだ?
「うっわ。こりゃひでぇな。何かあったのか?」
見ると廊下の窓ガラスが割れまくっていた。
それを見たアラタがそこにいたリリスに話しかける。
ん?この魔力残滓は.........
「は、はい。昨晩に何者かが校内に侵入したようなんです」
うん。今あからさまに顔背けたな。
まだ避けられてんのか.........。
「何者か?」
「貴方ではないんですか?」
するとミラとアキオが後ろから声をかけてきた。
「僅かですが『崩壊現象』の痕跡を感じます」
この魔力残滓と『崩壊現象』.........決まりだ。
「リリス」
「ひゃ、ひゃい!」
名前呼んだだけで何変な返事してんだ。
「俺は今から独自で動く」
「え?」
「じゃあそういう事だから。.........頼むぞ、ミラ」
「はい。気をつけてください」
「ああ」
俺はそれだけ言い残してその場を後にする。
アラタ side
「タクミのやつどうしたんだ?」
なんか何時もより冷たいというかなんか焦ってるのか?
「...............」
リリスの方を見ると俯いてる。
2人の間になんかあったのか?
「タクミさんは1人でも充分です。逆に私達といることで足を引っ張る可能性がある」
「まぁそうだよな。タクミは本来なら今の大将の位置にいる男だからな」
「マジかよ!」
「そうだよー!初めはタクミお兄ちゃんが
「ユイ!」
ユイが俺の背中に抱き着きながら説明してくれる。
「普通
「『俺よりもミラの方が適任だ』って言ってミラさんに譲ったんだよー!」
「まぁ実際は面倒だから押し付けただけですがね.........」
ま、まぁタクミらしいっちゃらしいな.........
「ま!私らがタクミの心配するなんて烏滸がましいって事さ」
「まぁそうだな。あのタクミだもんな」
そう言ってる間リリスが辛そうな顔になってるのは誰も気づかなかった.........
タクミ side
俺は今『永劫図書館』にきている。
あの魔力残滓にミラが言ってた『崩壊現象』の痕跡。
あいつが帰ってきたんだ。
「おい。いるんだろ?」
俺がそう言うと倒れた柱の上にセリナそっくりの女の子が現れた。
「私に会いに来てくれたの〜?タクミ〜♪」
「久しぶりだな.........家出娘」
「えー!!前みたいに『リーゼ❤︎』って呼んでくれないのぉ?」
こいつの名前はリーゼロッテ=シャルロック。
セリナの双子の姉でアラタが会ってない最後のトリニティセブンだ。
「俺はお前の名前の最後にハートをつけた覚えはないぞ、リーゼ」
「ほんと変わってないわねぇ〜.........ほんとに」
「ああ。お前も変わってなくてよかったよ......」
「変わったわ......。タクミなら分かるでしょ?」
「まぁな。『魔王候補』に.........なったんだな」
「ええ。だから私は変わったのよ.........」
「でも、リーゼの人柄は変わってないから安心した」
「!!......ふふっ。ありがとっ!私、タクミのそういうところ好きよ」
「サンキュー。.........セリナは元気してるぞ」
「そう.........。やっぱり貴方に頼んだのは間違いじゃなかったみたいね」
「当たり前だろ?俺は『学園最強』だぞ」
「アハハハハ!そうだったわね!」
「ああ。.........リーゼ。もう帰ってこないのか?」
「......ええ。ここを出る時に話したでしょ?」
「そうだったな。じゃあなんで今戻ってきたんだよ?」
「最近この学園に『魔王候補』くんが転入してきたでしょ?」
「ああ」
「その子の魔力を頂こうとおもってね♪そのついでにトリニティセブンみんなの魔力も頂いちゃおう!!って事」
「そうか......」
「やっぱり止める?」
「まぁな。一応それが
「じゃあそれが無かったら?」
「..................」
「あはっ!ごめんね。言いにくい事聞いちゃったわね」
「分かってんなら聞くなよ」
「アハハハハ!やっぱり優しいわね.........」
「うっせ!.........で?この会話での時間稼ぎの意味は?」
「ありゃ?やっぱりバレてた?」
「学園入ってからずっと一緒にいたからな.........なんか企んでる時のお前は常に髪をいじる」
「そんな癖.......私でも知らなかったのに」
「そら気づかないから癖なんだけどな」
「アハハハハ!それもそうね!.........そろそろかしら?」
リーゼがそう言うと今いるあたり全体が光り出した。
「強制転移か.........それもかなり広範囲の」
「ピンポ〜ン!さっすがタクミ♪」
すると光が収まると見知った奴らが現れた。
「ようこそ〜♪トリニティセブンのみんな!私の可愛い妹のセリナ!それにーーー魔王候補クン♪」
リーゼの登場変えてみました