学園最強。 作:プートン
アラタ side
セリナの姉ちゃんーーーリーゼがタクミに魔術をかけてし消やがった!
「おい!タクミに何しやがった!」
「そんな怒んないでよ〜。私がタクミを殺すわけないでしょ?」
「じゃあタクミは生きてんのか?」
「当たり前よ。どうしてもタクミと話したいって人が居たから貸してあげただけよ」
そうか.........。よかった。生きてるんだな.........。
「で?噂の魔王候補クンはまだ魔道士なりたてなんだ?」
「ああ。だから禁忌とか不浄とか言われてもよく分からん」
「ふふっ。そもそも魔道は人の道を外れたものじゃない?それで禁忌とかはナンセンスそのものだわ」
「うむ。確かにその通りだな.........」
「魔王の力を手に入れることは即ち基本的に禁忌を犯すことになる.........」
そういうとリーゼはセリナの後ろに移動していた。
「え?」
「こんな風に.........」
そういうとリーゼはセリナの首元に噛み付いた。
そして何かを吸い取るようにしてセリナから離れる。
するとセリナがいきなり力なく倒れ出す。
「セ、セリナ!」
俺は倒れてきたセリナを受け止める。
「うん!ちゃんと頑張って魔力を貯めてたみたいね。エライエライ!」
「不浄な魔力が上昇している!」
ミラがそういうのと同時にリーゼの背中から俺と同じ黒い翼が生えきた。って⁈なんで生えてんだよ!あれは魔王候補にしか出せないはずじゃ.........
「そう!これが禁忌!『永劫図書館』には魔王の因子が封じられていてねぇ.........魔力を手に入れた私は『魔王候補』になったのよ」
「魔王候補ぉ?」
「そんな!.........リーゼさんが......」
リーゼから魔力を吸い取られたセリナはさっきより苦しそうにする。
「おい!セリナ!しっかりしろ!」
するとミラがセリナの首元を見て
「魔王の刻印.........リーゼさん。貴女は本当に不浄な魔王の候補者になってしまったのですね.........」
「魔道士の究極の悲願である魔王。その候補者になりたいと思うのは魔道士なら当然じゃない?」
「ですが!それは研究と研鑽を重ねて!」
「えー!嫌よ、そんなの!そこにいる魔王候補クンみたいに一足跳びがいいの!そらタクミとの研究も楽しかったけど.........私は過程をすっ飛ばして結果に辿り着く。それが私の研究だしね!」
なるほどな。そういう事か.........
「まぁ近道はいいわな」
「でしょ?」
「アラタ⁈」
「俺も面倒くせぇのは嫌いでよ。楽する方法があればそれに越したことはねぇよな」
俺も早く聖を取り戻したい。その為なら近道できる事は出来る限りするつもりだ.........だがな。
「だがな。俺はなんつうか『
「へぇー」
それでもやっぱり自分の力で近道しなきゃ意味ねぇよな!
俺は魔道書を取り出す。
「なんだぁ、やるのかぁ?あいつは今までの奴らの何倍もやべぇぞ」
「ま!魔王候補はおれの専売特許なんでね!」
「アッハハ!違いない」
「
俺はメイガスモードになって銃を作り構える。
ふっ。決まった。
「..................ん?」
何だ?タブレット弄ってるだけで俺の事見てねぇのかよ。
「どれどれ〜?.........魔力を完全に消滅させて『崩壊現象』すらも打ち消す力。倉田ユイの溢れる魔力をも打ち消した.........か」
「なっ⁉︎」
「まぁユイちゃんの時はタクミと忍者のサポートがあったみたいだけどそれでも中々侮れないみたいねぇ。セリナの研究結果によると」
「セリナの?」
「私は魔力を喰らった相手の研究も盗めるのよ。あんたの力も他の人の魔術をパクるってやつでしょ?」
ちっ!バレてるのか。
「.........まぁな」
「どう?魔王候補クン。私と一緒にこっち側に来ない?」
こいつ何言ってんだ?
「.........こっち側ってのは悪の魔道士サイドか?」
「センセやセンパイがいると悪い事できないでしょ?」
「アラタいけません!それ以上耳を傾けてわ!」
「それにね.........今タクミと話してる人」
ん?そいつがどうかしたのか?
そういうとリーゼはタブレットを弄る。
すると俺の前に俺が探しているやつの写真が現れた。
「聖っ!」
「春日聖。今タクミと話してるのはこの子よ」
「な、なんで聖がタクミと.........」
どうなってんだ?なんでこいつが聖の事を知っている?それに聖がタクミに会いたがってる?
なんで.........。
「知りたい?.........知りたいなら」
そういうとリーゼは俺の目の前まで移動する。
「ほら、こっちにおいで」
タクミ side
俺はリーゼに転移させられてとある古い城の中にいる.........と思う。
「部屋の造りからして城ってことは分かるんだが扉も窓も開かねぇし、魔術も使えねぇ。おい、メイ。どうなってんだ?」
「さぁ?私に分かるのはこの部屋に閉じ込められたって事ぐらいかしら?」
「いや、それぐらいなら俺もわかってるから.........」
ちっ!リーゼは『俺と話したい人』が居るって言ってたけどそんなやつ何処にもいないぞ.........。
「とりあえずタクミと話したがってる人の事待ってみたら?」
「まぁ現状はそれしかないか.........」
早くリリス達の元に戻らないと今のリーゼには全員が向かっても厳しいだろうな。
それにトリニティセブンの奴らは大丈夫だろうがアラタとセリナは魔力を吸い取られるかもしんねぇ。
セリナだけなら俺がどうにかできるがアラタの魔力を吸い取られるとどうなるか分からんぞ.........。
「あ〜〜!!早く来いよ!会いたいのに待たせてんじゃねぇぞ!」
「落ち着きなさい、バカタクミ」
そういうとメイが魔道書の状態から人型になって俺のスネを蹴ってきた。
「いって!何すんだメイ!てかいきなり人型になってんじゃねぇ!」
「いいじゃない。誰も居ないし」
そういうと近くにあった椅子に座るメイ。
今のメイは真っ黒のセミロング。目は真紅で肌は雪のように白い。身長は10歳ぐらいの女の子だ。
メイは伝説の魔道書と言われるだけあって他の魔道書とは格が違う。大きな違いはこいつと『アスティルの写本』は喋れる。それと『アスティルの写本』は知らないが人型になれるし魔術も使えるのだ。
「俺ってお前の事完璧に使いこなす自信ないぞ.........」
「何言ってんの。今の貴方ほど使いこなした人なんて今までもいないわよ」
「余計無理そうじゃねぇか.........」
はぁ。俺よりメイの方が絶対規格外だろ.........
「.........誰か来たわ」
メイがそういうのと同時に今まで開かなかった扉が開く。
俺とメイは戦闘態勢に入る。
「遅れてしまってすみません。準備に手間取ってしまって」
姿はわかるが影が邪魔で顔が見えない。
声は女。歳は俺とそんな同じか年下。黒いローブを着ているが身長は小さめで線が細い。
俺の記憶が正しければ知り合いにこんな奴はいない筈だ。
「全くだ。俺は今急いでいる。用件をさっさと言ってもらおうか」
俺は敵意をむき出しにしながらそいつに向かって言う。
そいつからは敵意は感じられない。
多分大丈夫なのだろうが早くリリス達の元に戻りたい気持ちが勝って緊張を解けない。
「そんな構えないで下さい。私は貴方と話をしたいだけです。話が終わったらちゃんと皆さんの元へとお返しします」
そう言われて俺とメイは渋々構えを解くが視線は外さない。
「敵意がないのはわかった。.........で?お前は何者だ。そろそろ顔を見せたらどうだ」
「これは失礼しました」
そう言って近づいてくる。
段々顔が見えてきた。
そして俺とメイはその顔を見た瞬間固まった。
「初めまして。春日聖と言います。アラタさんがお世話になってます」
アリンそっくりの奴がそう言いながら綺麗なお辞儀をする。
まて。『春日聖』だと?
「じゃ、じゃあお前がアラタの探してる.........」
「アラタさん.........やっぱり来てくれたんですか......」
そう言って嬉しそうに頬を染めながら微笑む聖。
え。絶対こいつアラタの事好きだろ。
「で?その聖が俺に話ってなんだ?俺とお前は今が初対面だと思うんだが」
俺がそう言うと聖が真剣な表情になる。
「はい。こんな形でしかお話し出来ないのは申し訳ありません。何せ相手はあの王立ビブリア学園で最強の清水タクミさんなので」
「俺の事は知ってるみたいだな.........」
「ええ。よく知ってます。何たって貴方は私達の希望なのですから」
は?希望?それに私『達』?
「おい。どういう意味だ」
「今から説明します。とりあえず座ってください」
そう言って椅子に座るように促す。
俺とメイは言われた通りに椅子に座って聞く体制に入る。
聖は部屋の隅にある紅茶セットを持ってこっちやってきて紅茶をいれる。
「どうぞ」
「ありがとう」
「いただくわ」
俺とメイは紅茶を飲む。うん。中々美味いな。
「さっき言った私達の希望という話ですが.........」
「ちょっと待て。その私達ってなんだ?話をしたいのはお前個人ではないってことか?」
俺は先程疑問に思った事を聞く。
「タクミ。きっとその事も含めて話してくれるはずよ。焦るのは分かるけど落ち着きなさい」
メイにそう言われて聖の方をみると頷く。
ふぅ。俺らしくないな。どんなけあいつらの事心配してんだ.........。
あいつらなら大丈夫だ。伊達にトリニティセブンって呼ばれてない。何かあっても学園長がいる。死ぬなんて事はない。
俺は自分に言い聞かせてもう一度紅茶を飲んで落ち着く。
「悪いな」
「いえ。無理矢理来てもらってるので仕方ありません」
そう言って微笑む聖。
「では先程の話の続きです。まず私の所属している組織は『
聞いたことないな。
「私達の主な活動はこの世界が魔王によって滅ぼされる前に魔王を滅ぼして『世界を生まれ変わらせない』という概念を覆して世界を作り直す活動をしてます。要するに『魔王討伐』です」
...........................言ってる事がサッパリだ。
魔王が世界を滅ぼすまでは分かる。あるかもしれないしな。
『世界を生まれ変わらせない』という概念を覆す?
どういう意味だ?
「意味がわからんのだが.........」
「すみません。私も焦ってしまって.........」
そう言うと聖は紅茶を飲む。
「.........『世界を生まれ変わらせない』。それはそのままの意味でどの世界でも魔王が世界を滅ぼし新たな世界ができる。そしてまた魔王が世界を滅ぼすと同じ結末を迎える事です」
「なんでそんな事お前がわかるんだ?」
「私はアラタさんが作り出した『崩壊現象』に巻き込まれました。そのせいで私はこの世界の外側に飛ばされたんです」
「世界の外側?」
「はい。そこは全てが無です。今までの世界が作り物に思えるくらいに.........」
「そんなところがあるのか?」
俺はメイの方を向いて聞く。
「わからないわ。でもあってもおかしくはないと思う」
「そうか.........。で?お前は世界の外側に飛ばされてどうしたんだ?」
「はい。私はそこで世界を外側から見ることができました。その時見たのがアラタさんとトリニティセブンが世界を崩壊させた未来でした」
「なっ⁈」
俺はその事に驚いた。
アラタとリリス達が世界を滅ぼす⁈
「それは本当なの?」
「はい。世界は魔王と化した者とトリニティセブンが崩壊させ、ゼロとなり、その後別の世界が生まれました。そしてまた魔王とトリニティセブンが再び出会い世界を滅ぼすのです」
うそ.........だろ?
そ、そんな事があっていいのか?
それじゃあこの世界も..........
「私はそれを何度も何度も魔王がトリニティセブンと世界を滅ぼすのを見ました。つまりここは全てが繰り返す世界。完全に閉じられた輪だったんです」
「「..................」」
俺とメイは黙って話を聞いている。
「ですが。今の世界だけは例外かもしれないんです」
「.........何が例外なんだ?」
「今までの世界にいなかった者がいるんです」
聖は俺の方を向いて言う。
そういう事か.........。
「それが俺って事か.........」
「はい。タクミさんは今までの世界に存在しなかった存在。唯一魔王に対抗できる力を持つ存在です」
「そんなのわからんだろ。偶々俺がいるだけで世界の結末は変わらないかもしれない」
「いえ。貴方はこの繰り返す世界を終わらす事の出来る力を持ってます」
「何でそんなのわかるんだ?証拠が無いだろ」
「証拠ならありますよ。貴方の研究テーマ『
「.........なんで俺のテーマを知ってるかは置いといてやる。だがそれがどうした?別にそんなに変わったテーマじゃ.........」
俺がそういうと聖はさっきよりも真剣な表情で
「今回の魔王のテーマは『支配』。拓海さんは魔王によって『支配』された世界を『解放』し、新たに世界を『創生』するんですよ」
..................は?
「い、いやいやいや!確かにそういえば筋は通る!だがそれでも無理矢理すぎんだろ!」
俺は椅子から立ち上がって抗議する。
メイはそれを聞いた瞬間手を顎にあて考え出す。
「いえ。これは無理矢理ではありません。おかしいと思わいませんか?貴方が幼い頃から『プルトナスの造書』と言われる伝説の魔道書を持ち、トリニティセブンの1人である浅見リリスと幼馴染。さらに
もう俺の個人情報ダダ漏れじゃねぇか!
まぁいい。そんなの事は些細?な事だ。
「確かに俺がメイを幼い時から持ってるのは不思議だった。何処で手に入れたのかもわからん。だが!リリスと幼馴染なのも俺が
確かにメイを持ってたのは不思議だった。
何で伝説の魔道書が俺なんかの下にあるのか?
お父さんとお母さんに聞いてもわからないと言っていた。
「.........確かにそういう事なら納得できる」
「メイ?」
メイが聖の話を聞いて納得したと言った。
どの辺りに納得したんだ?
「私も不思議だったのよ。気付いたらタクミの下にいたわ。どうやってタクミの下まで来たものも覚えてない。それにタクミには言ってなかったけどポテンシャルではタクミは私の事を完璧に使いこなしてもおかしく無い程の才能を持ってるわ。それがどうしてか分からないけどタクミの中にリミッターみたいなものがあってそれがタクミの本当の力を抑えてるのよ」
おい、ちょっと待て。
「メイ。その話初耳なんだが.........」
「当たり前よ。今初めて言ったしね」
「こんっのクソ魔道書!!マスターにそんな大事な事黙ってんじゃねぇぞ!」
「あら、言ったところで使いこなせたのかしら?」
「うっ.........」
それを言われたら何にも言えなくなる。
「確かに突拍子もない話だと思います。けれどこの話は真実なんです」
んー。メイが納得してんなら.........
「.........分かった。お前の言ってる事を信じてやる。嘘ついてる様子もないしな」
「タクミさん.........」
「それで?用件はそれだけか?ならとっと返せよ」
「いえ、最後に1つ.........」
そういうと聖は立ち上がって俺に手を差し出す。
「『
文字多い.........