簡単にあの後の話をしようと思う、どうやらステラの撤退と共にウォーとメアも撤退したらしい
「メアにウォーそれにステラでしたね七罪と七徳の銘を持つ12名の存在、いえ儚さんはこちら側、そしてもう1人はいないのでしたっけ
だとすると10名の教団幹部、この情報は本部に伝えておきます、それと今回の作戦の立案者と唆した人物は締め上げておきましょう」
とは久世 カノンさんの言葉だ、どうやら侵入していた教団員には目星はついていたらしい
「それでは私達は先に帰還します、蒼空さん次は本当の作戦で会いましょう」
「じゃあーね、お姫様バイバイ!」
「ふふ、いい色になったなぁ〜」
星沙さん、瑠流さん、彩さんの順番で声をかけてきてそして去っていく
12部隊の人はいつの間にか帰還していた
「それじゃ、私達も行きましょうか
それと零はステラとの事を教えて、ウォーにメアにステラ、あの3人のスキルを詳しく分析したいわ」
「あーごめん何も分からないや、出会って直ぐに閉じ込めたから」
「それなら仕方ないわね」
「あはは、それじゃあ第4部隊も撤収しようか
長いようで短かったけど東京エリアともお別れだね」
夏向さん零さん翔さんがこちらを見る、なので頷きを返し皆に並ぶ
「うん、帰りましょう」
─────
それから数日後、廊下を歩いていると前に翔さんがいるのを見つけた
そして足音を消し近づき後ろから飛びついてみる
「ドーン!」
「うわ、零いい加減に⋯⋯蒼空?」
「零さんじゃなくてすみませんね、零さんのほうが良かったですか?」
「いや、蒼空がこんないたずらをするとは思ってなかったから」
それはそうだ、今までは原作を壊さないようにしてた
でも結局は俺は死なずに今を生きている、完全に原作は壊れたのだ⋯⋯それに心を思いっきり掬い上げられた
「まあ、私も前を向く覚悟が出来たからですよ
皆と向き合う覚悟も多少だけど」
「それと後ろから飛びかかるのは違うと思うけどね」
翔さんは仕方なさそうに言いながらも、拒絶はしなかった
そして2人で第4部隊の隊室に入る
「あれ〜、2人で来たの?」
「これで全員揃ったわね、では初めましょうか」
零さんと夏向さんの2人は既に来ていたみたいだ
そして本題に入る
「東京エリアの事だけど、蒼空の吸収により東京エリア全域の約40%の禍霧の減少が観測されたわ
これにより東京エリアの1部だけど整備をして霧が侵入しないようにすれば一般人でも出入りができるようになるわ
つまりステラの言う通り上層部は吸収のスキルの有用性を確認したと言うことね」
「むぅ~、でも吸収は蒼空ちゃんの負担が多すぎるよね?そこはどう判断されてるの?」
「さてね、蒼空は第4部隊の1人だからとこっちに一任されたわ」
夏向さんと零さんの会話を聞き、翔さんが断言する
「一任されたなら簡単なことだね、蒼空には無理をさせないように吸収に制限をかける
無理そうなら上の判断を無視してでも撤退する、蒼空⋯絶対に無理しないように」
「言われなくてもわかってますよ、翔さん」
東京エリアの経験からして、俺が俺でいられる限界値はかなり少ない、前回はステラにより許容量を超える霧を吸収させられながら無事だったのは常に再生と治癒をかけられ続けられたから死なず壊れずだった
だから俺の本来の限界は前回の1%が限度だろう、それを告げると3人が反応を示した
「前回つまりは東京エリア全域を100%としてその内の40%の内1%ね、ならこの量の半分を一回の作戦内における許容量としましょう、つまりは0.2%これを限界量として扱う
それにしてもステラ⋯前回は不覚を取ったわ、でも次は必ず守る
少なくともウォーが相手なら何とかなるわ」
「私も前回は悔しかったからね、あれから訓練も続けてるし目の前で攫われるなんて事させないから!」
「僕も、相手が禍獣じゃなくて人なら何とかなるかな」
「翔さんは本当にやめてくださいね」
翔さんは何を言ってるのか、その心は嬉しいがアンカーが戦うなんて聞いたことない
そもそも戦う力なんてアンカーにはないのだ、俺のために無理はしないでほしいが⋯⋯無理するんだろうな
「それから次の作戦はまだ未定ね、カノンさん達が入り込んでいた人達を洗い出してくれたみたいけど
結果として上は責任の押し付け合い、何せもう少しで蒼空を失うところだったのだから」
「あれ、そんなに入り込んでいたの?」
「そうみたいね、第1部隊の儚さんも強力しているみたいよ、元教団員だったから見極めを任せてみたら複数人該当者がいたそうよ⋯⋯それ以上の詳しいことまでは聞いていないけど」
うん、かなり後で判明する事が次から次に解決していく これで教団がどう動くのか、もしくは動かないのかは不明だ
多分動くとしたら他の幹部の可能性が高い
「つまり作戦は暫くないんだね、よ~し遊ぶか!蒼空ちゃんも一緒にね」
「言っとくけど作戦が無いだけで授業や訓練は普通にあるわよ、一応私達は禍姫であると同時に学生でもあるんだから」
今更だが禍姫は全員未成年で滅多にやらないとはいえ一応学生だ、最年長のカノンさんや悠利さんも18歳、俺は15歳なのだ⋯⋯一般的には高校生位の年齢の人が多い、ただ授業等はあってないようなもので訓練や作戦が優先される
禍姫の殉職率は高くそもそも普通の勉強をする必要性がかなり低く出席は任意だ、生き残るために訓練を優先する為に授業を受ける人はほぼいない
というか勉強を嫌がっている人の法が多い
「夏向ー勉強しなくてよくない?」
「よくないわよ、零?この間のテスト全部赤点だったと聞いているけど」
「うげぇ」
夏向さんは真面目に勉強をしているみたいだ、対して零さんは酷く嫌そうに顔をしかめている
そして夏向さんはこちらを見る
「蒼空はどうなのかしら?1つ下だし、わからない事が有るなら教えてあげるけど」
「大丈夫です、一通りは何とか」
「そう意外ね」
意外なのか、まあ俺のはずるだろうな
前世での知識があり、この世界はほぼ荒廃している為に知識率が下がってしまっている、何せ図書館や研究所、学校等が1度は崩壊したのだ
逆にここまで持ち直せた事のほうが凄いことなのだ
「翔は大丈夫よね、とするとやっぱり零だけね」
「まあね、不要だとしても一応は教科書も配られてるし、知識があれば実戦での皆の負担も減らせるかなってね」
「うう~遊びたい、せめて訓練の方がいいよ」
零さんには悪いが原作だと次の作戦は1ヶ月は後だ、つまりは人類圏の外に出る用事がない
確か次は蒼空の葬式と他部隊との話がメインに⋯⋯あれ?俺がいるからある筈の話が無くなった、他の部隊も既に第7部隊に第1部隊のカノンさん、第2部隊の悠利さん、第12部隊の白鐘さんに合ってる
つまり何をすればいいんだ?と思ってると頭をわしゃわしゃと撫でられる、何だと見ると翔さんだった
「蒼空、あまり難しいことは考えなくていいんだよ
そうだね、蒼空は何かやりたいことないの?」
「やりたいこと?」
ふむ少し考えてみるが何も浮かばない、それはそうだ死を前提として生きてきたせいで考えたこと無い
やりたい事が分からない、せいぜい皆と一緒にいたいくらいだろうか
「無いんだね、だったら今日は終わりにして皆で出かけようか」
「翔は分かってるねー、蒼空ちゃんは商業地区に行った事ある?服とかお菓子とかいろいろ売ってるんだよー、蒼空ちゃん可愛いし色んな服を着せてみたいな!
前回の作戦で報酬も出たしね」
「まあいいわ、後で零の勉強は私が見るわ」
こうして1日過ぎていく、服の着せ替えは恥ずかしいから辞めてほしいが今日は我慢しよう
次に何が起こるのかは不明だが第4部隊として過ごしていくのだろう
予想より序章が長くなってしまった、もっとあっさり終わるはずだったのに
次から1章です、何を書くかは書きながら考えるのでこれまで通り不定期更新です