──蒼空side──
前世での夢を見ていた⋯⋯寝ている時これは夢だとわかる瞬間がある
前世の俺は何処にでもいる独身男性だった
朝8時に出社して夜19まで働く普通の一般人だ⋯⋯前世での死因は何だったか、確か事故だった気がする
何故、俺が転生したのか⋯⋯人は死んだら終わりじゃないといけないのに、何故記憶を持ったままなのか
だけど不幸中の幸いは蒼空に転生したことだろう、蒼空は明確に終わりが書かれていたキャラだ
終わりまで頑張れば、俺はやっと楽になれるのかな
目を開け時計を見る⋯⋯深夜2時だ、2度寝をしようにも寝付けず、適当に服を羽織って外に出ることにする
寮の外は暗く空を見上げれば星が輝いている、前世では周囲が明るく星が余り見えなかったが、この世界では前世より暗く星がよく見えた
こういう時は余計な事を考えてしまう
俺みたいに死んでないから生きてる人より、何で生きたい人や優しい人から死んでしまうのか
前世でも今世でもそうだ⋯⋯考えながら星に手を伸ばす
その時音がして振り向くと、翔さんがいた
「え~と、どうかしましたか?」
「眠れなくてね、蒼空さんもかな」
「私は目が覚めてしまい、少しだけ散歩をしてました
所でいつから私を見てたんですか?」
質問すると、翔さんは目を逸らしながら
「手を伸ばしてた所からかな、ごめん妖精みたいに神秘的だなと思ったらつい声をかけられなくて」
⋯⋯⋯やばい、少し呆然としてしまった
頭が理解すると笑いが込み上げてきた
「くっ、あはは、あはははは」
「いや笑わなくてもよくないかな」
「だって妖精だなんて言われるとは」
確かに白い髪に星や月の光、神秘的な光景かも知れないがだからといって真顔で言われると笑いがこみ上げてきてしまう
「はぁ~、ここまで笑ったのは久しぶりですね」
「こっちはここまで笑われたのは初めてかな」
原作にはない会話、だとしても今はこれでいいかもと思う、そしてつい問い掛けようとしてしまう
「翔さん、もし私が⋯⋯いや何でもありません」
「蒼空さん何か⋯⋯「ずるーいずるいよ!」ぐぇ」
翔さんが聞き返そうとした所でどこからとも無く現れた青い少女、零さんが鳩尾に頭突きをかまし、吹き飛んでいく
大丈夫なのかなあれ
「翔君ばっかりずるーい!私だって蒼空ちゃんと仲良くしたいのに!」
「騒がしいから来てみれば何をやってるのかしら」
続けて夏向さんもやってきた
「明日いえもう今日ね、が作戦日じゃなくてよかったわね
寝不足で作戦失敗だなんて前代未聞よ」
結局集まり夜が空けるまで皆で雑談をする事になった
物語は明日動き出す
──???side──
どうやら、何人か周囲を探ってる存在がいるようだ
カノンと悠利の2人は面倒だ、それ以外にも禍姫が数人動いているがまあ問題はない、御子を手に入れ禍神を降臨させる私達の目的には支障はない
「まあ一応対処はしておきますか
メア、ウォーいますか?」
「いますです、ウォーに何かようですか?」
「キヒ、僕ちゃん様をお呼び?」
青色の髪を肩で切り揃え白色の修道服の少女ウォー
赤色の髪を三つ編みに束ね肩から垂らしてる黒色の修道服の少女メアの2人が答えてくれる
「少しだけ面倒なのが紛れ込んでしまいまして、お二人にお願いがあります
引き受けてくれますか?」
「なるほどです、禍姫の連中なのですね
あっちの作戦をコントロールしてた筈ですが失敗したのですね?」
「そうみたいです、本来なら我らが御子を守るのは第4部隊のみ、それなのに何故かカノンと悠利の2人に他数名の禍姫
ね?少しだけ面倒でしょ?」
「それで僕ちゃん様達になにやらせたい訳さ?」
少し遠回りしてしまいたかね、メアが急かしてくる
「お二人には簡単な仕事です
メアには明日、あの2人を抑えてください少し邪魔なので」
「りょー」
メアならカノンと悠利の2人を倒す事は無理でも抑えることは可能だ
「ウォーは御子を私が回収しだい、ここの防衛をお願いしますね
何人くるかは不明ですが所詮は禍姫、問題ないですよね?」
「了解したです、ですが貴女が直接回収するのです?」
「ええ、禍神たる器、我らが御子たる雲津過 蒼空その回収は私自ら行います
なのでお2人ともよろしくお願いしますね?」
そう2人に微笑みかける
「キヒヒ、怠惰のメアきちんと役割はこなすさ」
「了解です、強欲のウォー確実に全うしてみせます」
空を見上げる、太陽が登り初め周囲が明るくなっていく瞬間から周囲に霧が満ちる
「さて、人類が勝つか私達教団が勝つか、全てはここからです
禍神が生まれ落ちれば、その瞬間に私達の勝ち
だけど生まれなくても次に活かせばいいだけ
せいぜい足掻いてくださいね」