勝利の女神:NIKKE〈WORLD TRIGGER〉   作:ライダーマスク

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第4話

〈ムラクモSIDE〉

 

 

 

 


エブラ粒子濃度:低

アークとの通信強度:良好


 

俺は視界内の左下に表示された現在地の計測機器をみている。

 

どうやらこの地域はエブラ粒子が薄い。

ここでならアークとの通信魔可能なはずだ。

 

「ラピ」

 

「はい」

 

「ここ付近はエブラ粒子が薄い。今ならこの作戦のオペレーターに通信できるはずだ」

 

「わかるんですか?」

 

「まあな。とりあえず試してみてくれ」

 

「了解です」

 

俺の指示通りにラピは左耳に手を当ててアークとの通信を試みた。

 

「こちらラピ。シフティー、聞こえる?―――聞こえるみたいね」

 

「やっほーシフティー」

 

アニスも通信回線を共有しているのか、アークにいるこの作戦のオペレーターと会話している。

 

そして、ラピとアニスが現状を報告した。

 

「指揮官。貴方の正式なこの作戦において私達の指揮官として承認されました。今作戦の専用回線のアクセスコードを渡すので端末を用意してください」

 

「いや、回線のコードだけ教えてくれればこっちで繋げられるからそれだけ教えてくれ」

 

「? わかりました。回線コードは―――」

 

俺はラピに教えられた回線コードを思考内通信に入力し回線に接続した。

 

「シフティー、聞こえるか?」

 

〘あ、つながりました! お久しぶりです、ムラクモさん!〙

 

「久しぶりだな。シフティー」

 

回線がつながると、スカイブルーの長髪に幼い雰囲気の可愛さと白いオペレーター兼戦闘服を着た女性―――“シフティー”がビデオ通信で表示された。

 

〘まさか、救援に来るはずだった指揮官が死亡した所にムラクモさんが来てくれるなんて幸運ですね〙

 

「たまたま自主的に作戦をしていた際の期間途中にマリアンの救難信号をキャッチしたからな」

 

〘ラピに聞きました。それと今作戦の指揮官業務の引継ぎありがとうございます。現在代わりの指揮官を派遣できない状態だったので助かりました〙

 

「そうだったのか」

 

シフティーは地上作戦でのオペレーターの中でかなり優秀な職員だ。

見た目や声からゆるかわな雰囲気だが仕事は一流。

 

過去に中央政府から依頼された地上作戦で何度かオペレーターを担当してもらったが、何度も助けられた。

 

「指揮官は交友関係が広いんですね」

 

「まあ、指揮官やってると知り合いは増えるもんだ。たまに変な知り合いとか出来るけどな」

 

ラプチャー大好きが講じて、自らほぼ完ぺきなラプチャー擬態アーマースーツを作った奴とか。

 

普通に良い人なんだけど、マザーホエールの変異種にのって地上を旅しているとBlaBlaでチャットを送って来た時はびっくりした。

 

しかも動画で野菜育てているコアの色が水色のラプチャーとか、仙人みたいなピルグリムも居たな。

 

今は通信圏外にいるからどうしているか分からないけど。

 

「そうだシフティー、俺がこの作戦の指揮官になった経緯なんだが―――」

 

俺が簡単にこれまでの経緯をシフティーに話し、輸(・)送(・)機(・)の(・)ブ(・)ラ(・)ッ(・)ク(・)ボ(・)ッ(・)ク(・)ス(・)デ(・)ー(・)タ(・)の(・)解(・)析(・)に(・)つ(・)い(・)て(・)も(・)。

 

 

 

 

□

 

 

 

 

マリアンの案内の元、目標地点に進んでいく俺とラピとアニス。

 

何度かラプチャーとの戦闘が発生したり、ロード級のラプチャーと衝突したが難なく撃破。

 

シフティーは既に慣れているが、ロード級相手に淡々と戦闘をする俺を見てラピとアニスは驚いていた。

 

「指揮官様って、もしかして良い意味で変人なの?」

 

「いきなり変人呼ばわりって…まあ、普通の指揮官や人間とは違う価値観を持っているのは認めるが―――というか、マリアン」

 

「どうかしましたか?」

 

「明らかに動きが前よりも悪くなっている。不調だろ?」

 

「そ、それは…」

 

明らかに不調を隠しているマリアン。

 

俺と合流した際は大腿部の怪我。

それは少なくとも完璧に治した。

 

だが、ラピとアニスの2人と合流してから少しずつ動きが悪くなっている。

慣れない味方との連携がうまく取れないとかそういう感じでもない。

 

「やっぱり指揮官の言う通りでしたか。マリアン―――脱いで」

 

「え!?こ、ここでですか!?」

 

「ええ。早く上着を脱いで」

 

「で、ですが…ここには、その…指揮官も居ますので…」

 

恥ずかしそうにするマリアン。

 

まあ、異性がいる場所で自分の上裸を魅せるのは恥ずかしいよな。

 

俺としてもラピの脱いでに、わりとドキッとしてしまった。

指揮官でも俺は健全な男。

 

しかも美女の裸ともなればな。

 

そんな感じでいると、アニスが空気を変えるかのように話に入って来た。

 

「なーんだ。指揮官様がニケを女として見るとでも思ってるの?心配御無用! 私(・)達(・)は(・)血(・)も(・)涙(・)も(・)な(・)い(・)た(・)だ(・)の(・)戦(・)闘(・)兵(・)器(・)な(・)ん(・)だ(・)か(・)ら(・)。指揮官様も女として見る訳ないよね!」

 

「見てるぞ」

 

「え?」

 

アニスが間の抜けた返事を返した。

 

「いやー、指揮官様。私の聴覚センサーが誤作動を起こしたみたいだからもう一回言ってくれる?」

 

「ニケを異性として見ているぞ。ガチのロリ系以外は普通に異性として認識しているし「うわ、このニケ来ている服凄い露出だな…」とか「うわ、人間のグラビアアイドルが霞むレベルでスタイルが凄い…」「このニケ本当に戦闘兵器として作られたのか? エッチすぎるだろ」なんて思っている。そういう事なので、ラプチャーが来ないか哨戒に行く。マリアンをよろしくな」

 

俺はそう言ってその場から立ち去った。

 

マリアンのスタイル抜群な上裸に興味ないわけではないが、地上はそういう事を楽しむ場ではないしな。

 

 

 

 

〈ムラクモSIDE OUT〉

 

 

 

 

□

 

 

 

 

〈アニスSIDE〉

 

 

 

 

「ニケを異性として見ているぞ。ガチのロリ系以外は普通に異性として認識しているし「うわ、このニケ来ている服凄い露出だな…」とか「うわ、人間のグラビアアイドルが霞むレベルでスタイルが凄い…」「このニケ本当に戦闘兵器として作られたのか? エッチすぎるだろ」なんて思っている。そういう事なので、ラプチャーが来ないか哨戒に行く。マリアンをよろしくな」

 

そう曇りなき目で私達にいってその場から居なくなる指揮官様。

 

指揮官様ってニケをそう見てるんだ…。

 

まあ、私もスタイルに関しては下手な人間のモデルよりも優れている自信はある。

 

でもどこまで言っても私はニケ。

対ラプチャー人型決戦兵器である事には変わりない。

 

そんな常識を今の指揮官様は一発で粉砕してきたけどね。

 

指揮官様のさっきの発言を聞いてラピは何とも言えない雰囲気。

 

マリアンは普通に顔を赤くしていた。

 

普通の[ニケフィリア]*1? って感じでもないのよね。

ちゃんと私達を戦友であり仲間として扱ってくれるのは、ここまである程度ラプチャーと戦ってきて判る。

 

まあ、ロード級が現れた時も躊躇いなく「ロード級一機? この戦力なら余裕で倒せる」なんて迷いなく言った。

 

シフティーも慣れた感じで「ムラクモさんなら大丈夫ですよ。見ればわかりますから!」なんて言い出しているし。

 

まあ、私達は指揮官様を全力で護るから参戦したけどね。

 

そんでもってあっけなくロード級に勝利。

 

ラプチャーに通用する携行できる火器を扱えるだけでも規格外なのに、普通に武器の扱いも一流。

 

更に指揮官としての指揮もちゃんとやってる。

まるでニケが指揮官をしている感じだったわ。

 

本当にあの指揮官様は何者なのかしら?

ていうか、私たちの都合のいい場所に遮蔽物を生成するとか人間なのか怪しいけど。

 

地上の資源施設を奪還した指揮官としてアークでは一時期有名になったけど、しばらくしてから沈静化したし。

 

他のニケ達が今の指揮官様について噂話をしていたけれど…

 

あるニケ曰く、遮蔽物を滅茶苦茶建造するどころっか遮蔽物を生成した勢いでラプチャー同士をぶつけて破壊。

 

あるニケ曰く、空中にエネルギーの足場を作りながら曲芸みたいな空中軌道をしながらショットガンをぶっ放してラプチャーを粉砕。

 

あるニケ曰く、刃がエネルギーの大きい剣でタイラント級ラプチャーを叩き斬る。

 

あるニケ曰く、手元に緑色に発行するエネルギーキューブみたいなのを生み出し、それを三角錐に分割して蛇のように這う動きでぶつけて破壊する。

 

なんてファンタジーが現実化したみたいな噂ばかりだった。

 

話を盛るにしても変な盛り方しているなぁ…って思っていたけどぶっちゃけその1つを見させられたし。

 

もしかして今の指揮官様って男性版ニケのプロトタイプ?

確かゴッデス部隊の最初のニケって最初に生まれたニケで滅茶苦茶強かったらしいし。

 

ま、今はそんなこと考えてもしょうがないか。

少なくとも悪い人ではないみたいだしね。

 

さて―――

 

「そんじゃ、マリアンの検査をしますか」

 

「そうね。マリアン―――脱いで」

 

「わ、わかりました…」

 

何とも言えない空気の中、私とラピはマリアンの状態チェックとメンテナンスを始めた。

 

 

 

 

 

〈アニスSIDE OUT〉

*1:
ニケに対して強い好意や性的興奮を抱く嗜好

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