「…聞いているのかい?」
「ああ。頭が重いってのは…本当にか?」
「何度もそう言ってるだろう?持ち上げられない程に重く…大きくなるんだ…」
捨てられた殺人者…謎の組織に人体実験をされ、頭が鉄の塊になると思い込んでいる異常者
それが本編での扱い
脱出時に本当に貝殻のようになっているが、あれも思い込みなのか
彼女も例外では無いらしく、そう語ってる
ジリリッ!ジリリッ!
「………もう時間かい?段々と短くなってると思うんだが…」
「すまない…他にも作業があってな。1日は24時間しか無いんだ」
作業時間の短さにモーリーが文句を垂れるが、規定は規定だ
「そういえば、今度から作業担当が変わるらしい」
「………は?」
モーリーの瞳孔がギュンッと開かれる
うわ怖
「………何を言っている?エイプリルフールにはいささか早いと思うんだが…」
「嘘じゃないよ。これから他にも多数の幻想体が来るのが予想されててな…俺を3体に固定するのは悪手だってことになってな」
「……………」
何も言わずにガン見してくるモーリー
その目は血走っている
「ま、まぁ…定期的に俺は作業に入る予定だから…じゃ!俺はもう行くぞ!」
逃げるように収容室を後にする
収容室のドアが閉まる時、モーリーの目は何か座っていた気がする
「伝えてきたの?」
管理室に戻るとカルメンが声をかけてくる
モーリーの作業をほかの職員に任せるという提案をしてきたのは彼女だ
「本当は他の幻想体も違う職員に任せたかったんだけど…」
絶望の騎士は判別不可能な言葉でしか話さなくなるし、魔弾の射手に至っては入った瞬間に頭を吹き飛ばされるらしい
「これは別にいい。モーリーが他職員でも作業可能なことが分かって幸いだった」
「これからは5人でローテーションをさせていくつもりよ」
「そうか。なら安心だな」
その日はまた絶望の騎士と魔弾の射手の作業をしてからカーリーと共に依頼をこなした
それから数ヶ月、何事もなく平和だった研究所で、殺人事件が起こった
「………あの子は研究にも熱心に取り組んでくれてた…」
(まさか…研究所で殺人…これも幻想体の影響か?)
だが今の幻想体には精神汚染を起こすやつはいないはずだ
ならただ個人的な殺人か?
「………心当たりのあるやつはいるか?」
いつにも増してキレているカーリーがドスの効いた声で全員に問う
その声だけで震え上がってしまう者さえいた
「カーリー。そんなに凄んでも出てこないよ」
「だが…」
「ここは冷静に監視カメラを見よう」
研究所内は至る所に監視カメラが取り付けられている
カルメン、アイン、ゲントで監視カメラ映像を確認する
だが、殺された現場は写っていなかった
「……ダメだな」
その日はそれで解散となったが、その日の後も総勢4人の殺人事件が起こってしまう
「………何かがおかしい…こんなトラブルが起きる人間関係だったか?」
「いやまぁ…みんな押し込めてるだけで思ってたとかはあるんじゃないか?」
カーリーと依頼をこなし、帰る時に殺人事件の話になる
研究所の仲間を守るという目標を掲げているから今の状況に憤りを感じている
(ん?押し込めてる?)
「なぁカーリー。今、殺されたのは5人だよな?」
「ああ」
「………モーリーの作業に当ててる職員の数は?」
「……5人だ」
「……研究所が危ない」
カーリーとゲントは乗っていた車を飛び出し、全速力で駆け出す
車に乗っていたのは体力温存のためであり、全力で走ったら2人の方が速い
そのまま研究所にたどり着く
「おい!何があった!」
研究所の中は閑散としていた
声を上げても返事は帰ってこない
「クソ…何が起きてる!?」
「……脱走だ」
「何?」
「モーリーが脱走したんだ」
「何が言いたい!簡潔に言え!」
「今までの殺人事件はモーリーのせいだ!」
部屋を1つ1つ確認しながらカーリーに話していく
この殺人事件の糸を引いていた黒幕を
「………今モーリーを担当している職員は5人。ちょうど殺されたのも5人…偶然だと思うか?」
「まだ5人しか殺されてないだけじゃないのか?」
「…いや、5人殺された状態でこの研究所の状態…もう確定でいいだろうな」
人1人もいない研究所
カルメンたちは何処かに逃げたのか?
ザザッ…
『…ト?』
「ッ!?カルメン!?生きてるのか!?」
『ゲント!今どこにいるの!?』
「研究所の1階廊下だ」
耳につけていたインカムからカルメンの声がした
どうやら通信が落ちていたようで、復旧したのか通信ができるようになった
「何があった?」
『この前までゲントが担当していた幻想体が脱走したの!作業してた職員達もおかしくなって…』
ゲントの推測は当たっていたようだ
だが…職員達もおかしくなった?
(捨てられた殺人者にそんな能力は無いぞ?)
「おい。気をつけろ」
カーリーがミミックを取りだし、構える
カーリーは暗い廊下の先を睨んでおり、何かが向こうからこちらに歩いてきている
「イヒッ…イヒヒ…」
狂ったように笑いながら手に血の着いたナイフを持っている職員だった
彼女は笑いながら襲いかかってくる
カーリーはミミックでそのまま職員を叩ききった
「………クソが…気分が悪い」
「大丈夫か?これからは俺がやるよ」
「いや…いい。これもお前らに作業を任せた私の責任だ」
そう言いながらカーリーは前に進む
ゲントもその後を着いていく
その後も4人、狂った職員を切り伏せて前に進む
「………ああ…やっと来たのかい」
そして、収容室の廊下まで来た時、前からモーリーの声が響いた
「………構えろ」
「ああ」
カーリーとゲントは大剣を構えて先に進む
そして見えてきたのは、記憶にある脱走した捨てられた殺人者の姿とは違った姿だった
着ているのは肌色の拘束具に変わりはないが、その上から黒いコートを羽織っている
そして、手は拘束から外れており、手に持った拳銃をクルクル回している
その頭は原作通り鉄塊に変わっているが、その頭は項垂れていない
目はないが、視線がゲントに向けられている
「やぁゲント。会いたかったよ」
悠然と座ったモーリーとゲントは相対する
捨てられた殺人者
研ぎ澄まされた犯罪家
分類:T-01-54
リスクレベル:Aleph
攻撃タイプ:Pale
好む作業:ゲントによる愛着作業
備考:ゲント以外が作業した場合、研ぎ澄まされた犯罪家はカウンセリングを行う。全体で2回カウンセリングされた場合、ランダムな1人の職員がカウンセリングを受けた職員によって殺害される
5人職員が殺害される、又は一定時間ゲントが作業しなかった時にクリフォトカウンターが即座に0になって脱走する
脱走した研ぎ澄まされた犯罪家はカウンセリングをした5人の職員を使って職員を殺害する
ゲントが作業した場合、特殊なギフトを付与する
特殊ギフト:犯罪家の杖…移動速度+30、攻撃速度+30、装備E.G.O攻撃力+50
ギフト:宿敵…手につけるギフト。見た目は手袋。正義+20、装備E.G.O攻撃力+10
E.G.O:宿敵
武器 装備
ランク:Aleph ランク:Aleph
属性:全属性 RED耐性:0.2
ダメージ:20~22 WHITE耐性:0.2
速度:高速 BLACK耐性:0.2
射程:近距離 PALE耐性:0.2
備考:特殊ギフト、ギフト、E.G.Oが揃ってる時、研ぎ澄まされた犯罪家は脱走しない