だんまち   作:ルゥー創作するのは間違っているだろうか?

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だんまち

 

 

「ん?なんだこの報告...ロキファミリアが遠征帰りの途中で 怪物(モンスター)に遭遇して上層に上がってきているらしいぞ?」

 

 

 

「見間違いだろ?そんな嘘みたいな話信じられませんよ」

 

 

 

「下層からわざわざ 怪物(モンスター)が来るわけないもんね」

 

 

 

「そうだよね。階層を越えるなんてこと、ないない」

 

 

 

 

 

「ベル君...今日は何階層まで潜ってるんだろ?」

 

そんな話の横でギルド蝶エイナは、ベル・クラネルの冒険者登録の羊皮紙を見つめながら呟いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほああああああっ!!!」

 

「ブモオォォォォォォォ!!!」

 

 少年の悲鳴と、ミノタウロスの咆哮がダンジョンに響き渡る。

 

 2メートルを超える巨体に追い立てられる少年。

 

その光景を目にしたリューは、迷うことなく駆け出した。

 

「ふっ!」

 間合いに入った瞬間、リューは腰の小太刀を抜き放った。

 

 振り下ろされるミノタウロスの腕を紙一重でかわし、その懐へと滑り込む。

 

 巨体を相手に、大剣のように力任せに斬り伏せることはできない。

 

 ならば、速さと技で上回るまで。

 

 リューは身を翻しながら小太刀を振るい、ミノタウロスの身体に鋭い斬撃を刻み込んだ。

 

「グモォォォッ!!」

 

 反撃しようと大きく振りかぶったミノタウロス。その懐へ再び踏み込むと、リューは渾身の一撃を叩き込んだ。

 

 巨体がぐらりと傾く。

 

 次の瞬間、ミノタウロスの身体は灰となって崩れ落ちた。

 

 リューは小太刀を静かに鞘へと収め、助けた少年へと振り返った。

 

「怪我はないですか?」

 

 いつものように微笑み、少年の無事を確かめる。

 

「う、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!」

 

 しかし、少年は何も答えなかった。

 

 顔を真っ赤にしたまま、リューから逃げるように地上へ向かって駆け出してしまった。

 

 あれだけ走れるのなら、ひとまず問題はなさそうだ。

 

 リューは小さく息をつき、少年の背中を見送った。

 

 ……なぜ、私を見て逃げてしまったのだろうか?

 

 助けたはずなのに。

 

 そんな疑問だけが、リューの心にひとつ残ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---------

 

 

「エイナさぁああーん!!!」

 

「ベル君!」

 

「覆面のエルフの冒険者の名前を教えてくださぁーいっ」

 

「覆面のエルフ...?と言っても冒険者は多いからね、それだけじゃ、絞りきれないよ」

 

「女の子なんです、顔が緑の覆面をしてても綺麗だってわかるくらいに」

 

「うーん、そんな可愛い冒険者なんていたかなあ?」

 

「緑色のフードをかぶっていて、白いシャツに緑のショートパンツにロングブーツを履いているんです!」

 

エイナさんは絵を描き始めた

 

「うーん、こういう子か。いたら気付きそうだけど、今まで会ったことはないと思う」

 

「そんな...」

 

「ベル君、幻でも見たんじゃないの?」

 

「そんなことありませんっ!五階層でミノタウロスから僕を助けてくれたんですよっ!」

 

「五階層でミノタウロスぅううううーーーー?!」

 

エイナさんが叫び声をあげる

 

「そんなバカなことあるわけないじゃ...」

 

エイナはギルドで話題になったロキ・ファミリアの遠征の帰りの話を思い出し顔を青くした

 

 

その瞬間、ギルド内が一気に騒がしくなる

 

「大変だ!ロキファミリアが遠征の帰りの下層で遭遇した 怪物(モンスター)が上層に本当に上がってきたらしいぞ?!」

 

 

「なんか新人が1人追いかけ回されたって話だ!」

 

「生きてるのか?そいつは!!!」

 

「あ、それ。僕です」

ベルが手を挙げた

 

「お前か!よく生きてたなっ!」

 

「お前、ランク偽ってないだろうな?!」

 

 

「た、助けてもらったんです!本当なんですよぉ〜?!」

冒険者やらギルド職員に揉みくちゃにされるベル

 

 

「ベル君、早く私に一から順に詳しく説明してッ?!」

エイナさんもベルの腕を引っ掴み、食い下がった

 

 

こうしてベルは"五階層の奇跡"として語り継がれることになる

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