TRPGクリエイターカオスくんのGM日記   作:TRPGクリエイターカオスくん

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キャンペーン2回目

『はい、確かに当店で自衛隊さんに蜂蜜を納入させていただきました。エイリアンさんが地球のご当地蜜を欲しているということで、はい、最高級のローヤルゼリーもご用意しました。はい、試食したエイリアンさんは喜んでくれました。エイリアンさんも喜ぶ当店の蜂蜜を是非ご賞味ください』

『政府は、昆虫型エイリアンをバグズと呼称し、彼らが来訪した時の為に蜂蜜と花粉団子の備蓄を決定しました。また、研究所に自衛隊が買い取った蜂蜜と花粉団子を提供するという事です。養子? に貰った宇宙船型エイリアンは首相の養子とする事が超法規的措置で決まり、奥様は子供がいなかったので嬉しいと意気込みを語り……』

 

 首相夫人が豪傑すぎんだろ。

 朝のニュースを見ながら思う。

 8月初めの、小さなTRPGのイベント。

 挨拶を交わし、しばらくサークルの番をして一つ二つ既刊を売り、他のサークルのTRPG本を漁った後にニュースを眺める。

 そしてニュースを見ながらバグズの絵を描いていると、横から声が掛かった。

 

「えっバグズのイラスト超上手い」

「バグズの?」

「スケブ良いですか?」

 

 にわかに人が集まってきた。

 

「凄い! お願いします! 今月15日に大型同人誌イベントのコミショでバグズ本出すんですけど、表紙お願いしても良いですか!? お金は払います!」

 

 メガネの女の子にお願いされて、快く頷く。

 

「既刊買ってくれたらそれで良いよ。あっ売り子しても良いからサークルチケットもくれたら嬉しい」

 

 コミショは激選区で、俺は当然のように落選していた。

 出来れば本も売らせて欲しいが、流石にそこまでは望みすぎだろう。

 持ってきた10冊の在庫は一瞬で完売し、手元には8件の連絡先が残った。締め切りは10日後。忙しくなりそうだ。

 

 イベントが終わり、俺はTRPGの本を並べて、腕を組んで眺めた。本を売り買いしたときに気づいた事があったのだ。

 

 買ってきたTRPGに触れた。何も感じない。

 そして、自分で書いたTRPGのルールブックに触れた。熱い。何かが自分から飛び出してきそう。

 ぐっと堪える。

 

 どうやら、自分はとんでもない力を得たらしい。

 

 ひとまず、バグズの本を選ぶ。

 

 ゲームをするを選択する。

 続きが選択出来るので選んだ。

 セーブデータは3つまでのようだ。

 

『データが足りません。ナーロッパのTRPGるるぶと接続して下さい』

 

 バグズのキャンペーンシナリオ、『未知の惑星への接触』は地球→ナーロッパ→バグズ星の3シナリオである。更にいうなら、別TRPGの星に行く事も推奨している。

 ナーロッパ星の簡単なデータは用意していたが、既作がモデルだった。

 

 ということは⋯⋯やるしかないか!

 でもちょっと書き足そう。情報不足だと困るしね。

 

 1週間後、俺は改訂し何度も確認した至高のるるぶ、ナーロッパに触れた。

 俺の中の熱が移動する。

 

ーー類似惑星を検索します。

 

ーー該当の島を作成します。

 

ーー515年の時間加速を実行します。

 

ーーナーロッパるるぶと接続します。

 

 お、おお。なるほど? 惑星を作るわけではないんだな。そうだな、惑星ごとだと大変だもんな。でも該当の島は作るのか……。

 

 出来たナーロッパるるぶをバグズるるぶと当てると、無事接続出来た。

 

 よ、ヨシ!

 ひとまずキャンペーンを終わらせるぞ!

 じゃあ続き続きっと。

 開催予告をして、これは明日の朝でいいや。

 お、返事が来た。全員参加だな。よしよし。

 

 どうせだから、あと2チームもキャンペーン始めようとして、その前にパソコンでるるぶを確認する。あっ 初期資金入れるの忘れてる……。これ後から変更できるの?

 

 戸惑いつつ、なんとかなれー! とバグズルルブに手を置いたら、変更できた。

 初期資金と初期ショップ、最低限の貨物は設定しておこう……。

 

 他にチェックするべき所はないかな?

 

 他のチームはテストプレイ終わってからにしよう。

 

 メールをチェックすると、イベント参加者さんからリテイクが来てた。

 はいはい了解ですよっと。

 そこで、テレビで速報が流れる。

 

『宇宙ちゃんが孵化しました!』

 

 船蟲の名前である。宇宙、青空、流星、キラリ、漆黒ちゃんである。

 なんと卵のうちから国民から公募した名前をつけて可愛がっているのだった。

 宇宙ちゃん達だが、今からアメリカロシア中国から留学の話とかが出ている。

 外圧と、日本国民の国民を他国に売るのかという圧力で首相がげっそりし始めている。

 

 あと、花粉から花を再現できないかと研究所が無人島を借りて頑張っているらしい。地球の花粉団子と蜜だと宇宙に出るほど成長できないかもしれないからね。

 

 宇宙ちゃんを預かった研究所はもうめちゃくちゃ喜んでいる。

 SNSを見ても、宇宙ちゃんを寿ぐコメントでいっぱいだ。

 

『ここで宇宙ちゃんの来歴について振り返りたいと思います!』

『蟲型エイリアンのバグズさんは、うっかり商人。宇宙に出るからと燃料である蜜と食料である花粉団子を満載して、飛び立ちました。しかし!それ以外の積荷をうっかり積載し忘れてしまったのです! 困ったバグズさん一行ですが、たまたま地球を発見しました。そこで、地球で補給をする事にしたのです』

 

 そんなうっかりある? ごめんな、俺が初期資金を設定しなかったばかりに……!

 

『地球でご当地蜜とご当地花粉団子を手に入れた後、目的地に必要な物資を購入します。必要なものは、ナイフ、刀、防具。女王様に捧げる美味しい蜜を取りに行くそうなんですね。宇宙に行くのにナイフと刀が武器なんですね……』

『ここまで準備不足なら帰れよって気がしますけどね』

 

 確かに。いやでも、蜂だしな……。科学文明で宇宙飛んでるんじゃないし。

 

『そこ! そこなんですよ。恐ろしいのはそこです』

『バグズさん、文明的には原始時代なのに宇宙に出られる可能性があるんですね! さらにいえば、こんなうっかりさんが宇宙商人を出来てる時点で、気軽に宇宙にいけることは予想がつきます。そして! 彼らは地球の座標を知った! 大変なことですよ、これは!!』

 

 どうなん? るるぶに問う。

 星から星への転移をTRPGパワーでやってるので、俺の許可なく大量のスペースバグズが来ることはないらしい。なら安心だな、ヨシ!

 

『侵略の可能性があるという事ですか?』

『その可能性も視野に入れて、あらゆるパターンを考えて備えておくべきです。もちろん、今後友好を結び、蜂蜜と引き換えに宇宙船を一般人が買える可能性だってあります。それと一つ安心な点があります』

『なんでしょう?』

『電子関係についての知識がなさそうなので、少しくらいネットで弄ってもバレなさそうなところですね!』

『とはいえ、相手の文化もわからないですし、国民の皆さんは節度ある行動をお願いします』

 

 なるほど? だが俺は人間なのでエゴサ出来るのだ!

 

 そうして、ネットサーフィンしているうちに寝落ちした。

 

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