ONE PIECE IF ~天災の副船長~ 作:ななみん@サメメイド
一、嵐の翌朝
クロガネ島を、季節外れの嵐が通り過ぎた。
夜通し吹き荒れた風は、山の木々を揺らし、港の漁船を何隻も傷つけた。
翌朝。
カイル・D・ヴェインは、庭に散らばった枝を拾い集めていた。
「……ったく」
大きな枝を抱え、作業小屋へ運ぶ。
「昨日の風、すごかったな……」
七歳。
もうすぐ八歳になる少年は、以前より背が伸び、肩にも少しずつ筋肉がつき始めていた。
まだ子供であることに変わりはない。
だが、ゲンザとの生活は着実にカイルを鍛えていた。
「カイル!」
家の中から、ゲンザの声が響く。
「朝飯はまだかァ!」
カイルは、枝を下ろした。
「今、片付けてんだよ!」
「腹が減った!」
「自分でパン食ってろ!」
「パンだけじゃ足りねェ!」
「昨日あれだけ食っただろ!」
ゲンザは豪快に笑った。
「ガハハハ!」
カイルは、深くため息をついた。
(……平和だな)
そんなことを考えた、そのときだった。
カン、カン、カン!
港の鐘が鳴った。
しかも、普段の入港を知らせる鐘ではない。
短く、激しい連打。
カイルは、顔を上げた。
「……親父!」
すでにゲンザは、玄関へ立っていた。
黒い外套。
腰には、永久黒刀『天哭』。
「……おう」
その目は、いつもの笑顔とは違っていた。
「行くぞ」
カイルは頷いた。
二人は、港へ向かって走り出した。
二、壊れた商船
港へ到着したカイルは、思わず息を呑んだ。
一隻の商船が、岸壁へ寄せられていた。
船体は傷だらけ。
帆は破れ、マストの一本が折れている。
船腹には大きな穴が開き、応急修理の板が何枚も打ち付けられていた。
だが、何より異様だったのは。
甲板に残る、黒ずんだ血の跡だった。
「……何だ、これ」
カイルが呟く。
港では、住民たちが負傷者を運び出していた。
腕を吊った男。
頭に包帯を巻いた女。
意識を失った船員。
そして。
「……誰か!」
一人の少年が、必死に叫んでいた。
「医者を呼んでくれ!」
年齢は、十歳ほど。
金色がかった髪。
破れた服。
腕には、深い切り傷。
少年は、甲板に倒れた男の身体を支えていた。
「父さん! しっかりしてくれ!」
カイルの胸が、強く締めつけられた。
(……父さん)
その呼び方を聞いた瞬間。
ベルナード島の記憶が、頭をよぎった。
だが。
立ち止まっている場合ではない。
「親父!」
カイルが叫ぶ。
ゲンザは、すでに動いていた。
「おう!」
大きな身体で甲板へ飛び乗る。
そして、倒れた男の呼吸を確かめた。
「……生きてる」
少年が顔を上げる。
「……っ!」
ゲンザは、力強く頷いた。
「まだ間に合う!」
そして。
「おい! 担架を持ってこい!」
周囲の住民たちが動き始めた。
カイルも、近くの医師へ駆け寄った。
「重傷の人がいる! こっち!」
医師が頷く。
「分かった!」
その日。
クロガネ島の港は、朝から救助活動に追われることになった。
三、海賊の襲撃
昼過ぎ。
負傷者たちは、村の診療所へ運ばれていた。
カイルは、水を汲んで戻ってきたところだった。
診療所の外。
先ほどの少年が、階段へ座っている。
顔は青白く、手が震えていた。
カイルは、少しだけ迷った。
そして、隣へ座った。
「……水、飲む?」
少年が顔を上げる。
「……え?」
カイルは、水筒を差し出した。
「ほら」
少年は、しばらく見つめていた。
やがて。
「……ありがとう」
小さく呟き、受け取った。
水を飲む。
その手は、まだ震えていた。
カイルは、静かに尋ねた。
「……何があった?」
少年は、しばらく黙った。
そして。
「……海賊だ」
低く答えた。
カイルの目が細くなる。
「……海賊?」
少年は頷いた。
「俺たち、商船で隣の島へ向かってたんだ」
「……」
「でも、途中で海賊船が現れて……」
少年は、拳を握り締めた。
「金を寄越せって言われた」
カイルは、黙って聞いていた。
「船長が断ったら、いきなり撃ってきた」
「……」
「……みんな、逃げようとした」
少年の声が震える。
「でも、船が壊されて……」
カイルは、静かに息を吐いた。
「……そうか」
少年は、俯いた。
そして。
「……俺、何もできなかった」
その言葉に。
カイルの胸が、痛んだ。
(……分かる)
痛いほど、分かる。
目の前で、大切な人が傷つけられる。
それなのに、自分には何もできない。
カイルは、しばらく黙っていた。
そして。
「……名前は?」
少年が顔を上げる。
「……リオ」
「俺はカイル」
カイルは、少しだけ笑った。
「よろしくな」
リオは、かすかに笑った。
「……うん」
四、海賊の旗
夕方。
ゲンザは、商船の船長から詳しい話を聞いていた。
カイルも、少し離れた場所で聞いている。
船長は、怪我をした腕を押さえながら語った。
「……相手は、三隻でした」
ゲンザが眉をひそめる。
「三隻?」
「はい」
「旗は?」
船長は、ゆっくり頷いた。
「黒地に、赤い牙の紋章」
その瞬間。
ゲンザの目が細くなった。
「……赤い牙?」
船長は続けた。
「船長は、ガルドと名乗っていました」
カイルは、首を傾げた。
(……知らねェ名前だな)
ゲンザは、しばらく黙っていた。
そして。
「……そうか」
低く呟いた。
船長は、顔を上げた。
「……ご存じなのですか?」
ゲンザは頷いた。
「昔、聞いたことがある」
カイルが眉を上げる。
「……強いの?」
ゲンザは、少しだけ鼻を鳴らした。
「強ェっていうより、汚ェ奴だ」
「……汚い?」
「ああ」
ゲンザは、静かに続けた。
「弱ェ船ばっか狙う」
「……」
「商船や漁船を襲い、抵抗した奴を殺す」
カイルは、拳を握った。
ゲンザの目が、鋭くなる。
「……まだ生きてやがったか」
その声を聞いて。
カイルは、少しだけ背筋が冷たくなった。
いつものゲンザではない。
豪快に笑う男でも、料理を焦がす男でもない。
目の前にいるのは。
元海軍大将。
黒鬼。
ゲンザ・クロガネだった。
五、黒鬼の決断
夜。
ゲンザの家。
カイルは、夕食の準備をしていた。
だが、ゲンザは食卓へ座らなかった。
代わりに、壁に立て掛けた天哭を手に取っている。
カイルは、顔を上げた。
「……親父」
ゲンザが振り返る。
「何だ?」
「……どこ行くの?」
ゲンザは、少しだけ黙った。
そして。
「海だ」
カイルの手が止まる。
「……海?」
「ああ」
ゲンザは、黒い外套を羽織った。
「ガルドを探す」
カイルは、ゆっくり目を見開いた。
「……一人で?」
ゲンザは頷いた。
「おう」
カイルは、しばらく黙った。
そして。
「……俺も行く」
ゲンザの動きが止まった。
「……何?」
カイルは、まっすぐ男を見た。
「俺も行きたい」
ゲンザは、しばらく黙っていた。
そして。
「……駄目だ」
短く答えた。
カイルは、唇を噛んだ。
「……何で?」
ゲンザは、静かに言った。
「危ねェからだ」
「……でも!」
「駄目だ」
声が強くなる。
カイルは、拳を握った。
「……俺だって、強くなってる!」
ゲンザは頷いた。
「知ってる」
「……!」
「お前が毎日頑張ってるのも、知ってる」
カイルは、黙った。
ゲンザは続けた。
「だが、今回は修行じゃねェ」
その目が、鋭くなる。
「本物の戦いだ」
カイルは、言葉を失った。
「……」
「人が死ぬ」
ゲンザは、はっきり言った。
「俺が斬るかもしれねェし、相手が俺を殺そうとする」
カイルは、拳を握り締めた。
ゲンザは、少年の前へしゃがみ込んだ。
「……カイル」
「……何?」
「お前には、まだ早ェ」
その言葉に。
カイルは、何も言えなかった。
やがて。
「……分かった」
小さく頷いた。
ゲンザは、少しだけ笑った。
「……よし」
そして、大きな手で頭を撫でた。
「留守番、頼むぞ」
カイルは、静かに答えた。
「……ああ」
六、海の黒鬼
翌朝。
ゲンザは、小型帆船『鬼丸』で出航した。
甲板には、必要最低限の荷物。
そして、腰には天哭。
港では、カイルが見送っていた。
「……親父!」
ゲンザが振り返る。
「おう!」
「……気をつけろよ!」
ゲンザは、豪快に笑った。
「ガハハハ!」
「誰に言ってんだ!」
カイルは、少しだけ笑った。
「……元大将に、だよ」
ゲンザは胸を張った。
「上等だ!」
そして、船を進めた。
帆が膨らむ。
船が、ゆっくり港を離れていく。
カイルは、その姿が見えなくなるまで見送っていた。
同じ頃。
クロガネ島から離れた海域。
三隻の海賊船が、穏やかな海に停泊していた。
黒い帆。
赤い牙の紋章。
甲板では、海賊たちが酒を飲み、奪った金品を分け合っていた。
「ギャハハハ!」
「今回も大儲けだ!」
「商船なんざ、ちょろいもんだぜ!」
その中央に、一人の大男が座っていた。
赤い髪。
頬に大きな傷。
そして、巨大な斧。
赤牙海賊団船長。
ガルド。
懸賞金七千八百万ベリー。
ガルドは、酒杯を持ち上げた。
「ハハハ!」
「次はどこの船を襲うかな!」
そのとき。
見張りの海賊が声を上げた。
「船長!」
「何だ!」
「小型船が一隻、近づいてきます!」
ガルドは眉をひそめた。
「……商船か?」
「いえ!」
見張りは望遠鏡を覗き込んだ。
そして、顔色が変わった。
「……っ!?」
ガルドが怒鳴る。
「どうした!」
見張りは、震える声で答えた。
「……黒い外套の男が!」
「……何?」
「腰に……黒い刀を……!」
その瞬間。
ガルドの顔から、血の気が引いた。
「……まさか」
水平線の向こう。
一隻の小型帆船。
その船首に、大きな男が立っていた。
黒い外套。
漆黒の刀。
そして、鋭い眼光。
ゲンザ・クロガネ。
元海軍大将『黒鬼』。
その男が、静かに海賊船を見つめていた。
七、三隻の海賊船
「……撃てェ!!」
ガルドが叫んだ。
海賊たちは、慌てて大砲を準備した。
どごんっ!!
砲弾が放たれる。
だが。
ゲンザは、動かなかった。
ただ。
ゆっくり天哭を抜いた。
きぃん。
漆黒の刃が、陽光を反射する。
そして。
ひゅっ。
一振り。
次の瞬間。
すぱんっ!!
飛来した砲弾が、真っ二つに割れた。
「……は?」
海賊たちが、呆然とする。
ゲンザは、刀を肩へ担いだ。
そして。
「……おい」
低い声が、海へ響いた。
「ガルドってのは、どいつだ」
ガルドは、震えながら斧を握った。
「……て、てめェ」
ゲンザの目が、細くなる。
「……お前か」
「……な、何しに来やがった!」
ゲンザは、静かに答えた。
「お前らが襲った商船の件だ」
ガルドは、顔をしかめた。
「……商船?」
ゲンザは続けた。
「怪我人が、山ほど出た」
「……」
「子供もいた」
その言葉に。
ゲンザの声が、さらに低くなった。
「……で?」
一拍。
「何で、あんな真似をした」
ガルドは、しばらく黙った。
そして。
「……ハッ!」
鼻で笑った。
「海賊だからに決まってんだろ!」
ゲンザは、黙っていた。
ガルドは、斧を構えた。
「弱ェ奴から奪って、何が悪い!」
その瞬間。
ゲンザの姿が、消えた。
八、斬撃
どんっ!!
ガルドの足元が、抉れた。
「……っ!?」
いつの間にか、目の前にゲンザが立っている。
ガルドは、反射的に斧を振った。
だが。
ぎぃんっ!!
天哭が、斧を受け止めた。
次の瞬間。
ばきぃっ!!
斧の刃が、砕け散った。
ガルドの目が見開かれる。
「……な」
ゲンザは、静かに言った。
「海賊だから、奪うのは勝手だ」
「……」
「だが」
その目が、鋭くなる。
「奪われる覚悟も、できてんだろうな」
次の瞬間。
黒い刃が、閃いた。
すぱんっ。
ガルドの右肩から、血が噴き出した。
「ぎゃあああ!!」
巨大な身体が、甲板へ倒れる。
ゲンザは刀を下ろした。
その周囲では、海賊たちが震えていた。
「……ば、化け物……!」
「……黒鬼……!」
ゲンザは、ゆっくり周囲を見渡した。
そして。
「……全員、武器を捨てろ」
誰も動かなかった。
ゲンザは、静かに続けた。
「次は、手加減しねェ」
その言葉に。
海賊たちは、一斉に武器を捨てた。
からんっ。
からんっ。
金属音が、甲板へ響いた。
九、黒鬼の裁き
数時間後。
三隻の海賊船は、ゲンザによって制圧されていた。
ガルドは、肩の傷を応急処置されたあと、縄で縛られている。
ほかの海賊たちも、武器を取り上げられていた。
ゲンザは、船倉を確認していた。
そこには、奪われた金品。
商船から盗まれた積み荷。
そして、何人もの捕虜がいた。
ゲンザの表情が、険しくなる。
「……まだいやがったか」
捕虜の一人が、震える声で尋ねた。
「……あなたは?」
ゲンザは、少しだけ笑った。
「通りすがりの爺さんだ」
「……え?」
「ガハハ!」
そして。
「迎えに来たぞ!」
捕虜たちは、しばらく呆然としていた。
やがて。
泣き出す者。
頭を下げる者。
安心して座り込む者。
ゲンザは、彼らへ水と食料を渡した。
そして、近くの海軍支部へ連絡を送った。
海賊たちの身柄を引き渡すためだった。
数時間後。
海軍の軍艦が到着した。
将校は、甲板へ上がるなり目を見開いた。
「……黒鬼!?」
ゲンザは、豪快に笑った。
「ガハハ!」
「久しぶりだな!」
将校は、慌てて敬礼した。
「な、なぜこちらに!」
ゲンザは、ガルドたちを指差した。
「仕事だ!」
「……仕事?」
「海賊の後始末だ!」
将校は、しばらく言葉を失っていた。
ゲンザは続けた。
「こいつら、ちゃんと裁けよ」
「……はっ!」
「被害者への返還も忘れんな」
「はっ!」
そして。
「それと」
ゲンザの目が、鋭くなる。
「捕虜がいた。全員、家へ帰してやれ」
将校は、深く頷いた。
「……承知しました!」
ゲンザは、満足そうに笑った。
「ガハハ!」
そして、再び鬼丸へ乗り込んだ。
十、帰還
三日後。
クロガネ島の港。
カイルは、見慣れた帆船を見つけて駆け出した。
「……親父!」
ゲンザが船首から手を振る。
「おう!」
「帰ったぞ!」
カイルは、ほっと息を吐いた。
「……おかえり」
ゲンザは、豪快に笑った。
「ガハハ!」
「ただいま!」
船が接岸する。
ゲンザは、大きな荷物を担いで下りてきた。
カイルは、少しだけ眉をひそめた。
「……何それ?」
ゲンザは笑った。
「土産だ!」
「……土産?」
荷物の中には、海賊船から押収した品のうち、海軍の確認を経て処分された古い船具と、港で買い足した食料が入っていた。
カイルは、箱を覗き込んだ。
「……何で酒ばっかなんだよ」
ゲンザは胸を張った。
「ガハハ!」
「勝利の酒だ!」
カイルは、深くため息をついた。
「……やっぱりか」
だが。
その顔には、笑みが浮かんでいた。
十一、傷の意味
その夜。
カイルは、ゲンザと食卓を囲んでいた。
ゲンザは、豪快に肉を食べている。
「うめェ!」
カイルは、少しだけ笑った。
「……よかったな」
そして。
「……親父」
「何だ?」
「ガルドって海賊、どうなった?」
ゲンザは、箸を止めた。
「海軍に引き渡した」
カイルは頷いた。
「……そうか」
ゲンザは、少しだけ目を細めた。
「……気になるか?」
カイルは、しばらく考えた。
そして。
「……うん」
ゲンザは、酒杯を置いた。
「……カイル」
「……何?」
「今回、俺は本物の刀を抜いた」
カイルは、静かに頷いた。
「……ああ」
「相手を斬った」
「……」
「だが、殺しちゃいねェ」
カイルは、顔を上げた。
「……何で?」
ゲンザは、少しだけ笑った。
「殺す必要がなかったからだ」
カイルは、静かに聞いていた。
ゲンザは続けた。
「俺が強ェのは、相手を簡単に殺せるからじゃねェ」
「……」
「殺さずに済ませる方法を選べるからでもある」
カイルは、ゆっくり頷いた。
「……そうか」
ゲンザは、少しだけ笑った。
「ガハハ」
そして。
「もちろん、相手がどうしようもねェ怪物なら話は別だがな」
カイルは、静かに頷いた。
(……親父)
この男は、本当に強い。
剣術だけではない。
その強さを、どう使うか。
それを、自分で決められる。
カイルは、少しだけ笑った。
「……俺も、そうなりたい」
ゲンザは、豪快に笑った。
「ガハハハ!」
「なら、もっと修行だな!」
カイルの表情が固まった。
「……いや、今日は休ませろ」
「ガハハ!」
終章 黒鬼の背中
翌朝。
クロガネ島。
カイルは、庭で木剣を振っていた。
一回。
二回。
三回。
その動きは、以前よりもずっと安定していた。
足運び。
呼吸。
重心。
そして、剣の軌道。
ゲンザは、少し離れた場所から眺めていた。
「……ガハハ」
小さく笑う。
「強くなってきたな」
カイルは、木剣を止めた。
「……本当?」
ゲンザは頷いた。
「おう」
そして。
「だが、まだまだだぞ!」
カイルは、少しだけ笑った。
「……分かってる」
ゲンザは、木剣を一本手に取った。
「よし!」
そして。
「一勝負するか!」
カイルは、歯を見せて笑った。
「……上等だ!」
二人は、向かい合った。
元海軍大将。
黒鬼。
ゲンザ・クロガネ。
そして。
その息子。
カイル・D・ヴェイン。
木剣が交差する。
朝の空気に、乾いた音が響いた。
その日も、カイルは勝てなかった。
だが。
ゲンザは、いつもより少しだけ嬉しそうに笑っていた。
少年は、確かに強くなっていた。
いつか、この背中を超えるために。