今のところ、僅差で天使が一番人気です。入江とユイはほぼ同列。
引き続き回答を募集してますのでよろしくお願いします!
「また広いところに出たな」
「ここまで来ればそろそろギルドも近いはずだよ」
僕、大山、高松の3人が休憩を挟みつつ、先に進めば長方形型に広い空間へと辿り着いた。長い通路の左右には規則正しく分厚い防壁が建っており、恐らく大砲等の兵器の試験場なのかと思われる。こんな場所が用意されているなんて、ますますギルドの技術力というのが気になってくる。
「ライさん、そろそろ行きましょ…う!?」
声を掛けてきた高松だったが、僕らが向かおうとしていた道とは反対側、僕らが来た道とはまた別方向からの爆発音に思わず声を止める。急いでそちらに振り向けばまさしく爆発があったのだろう。煙と砂埃が巻き起こっており、僕らは警戒を強め、その煙の先を見据える。だんだんと晴れる煙の先に、ゆっくりとこちらへ歩を進める人影が一つ。
「天使…」
誰が口にしたのか、あるいは全員か。戦線の宿敵がその姿を現した。その身体に傷は一切見られず、対天使トラップは時間稼ぎにしかならなかったようだ。まさかこんなところで遭遇するとは。非常事態だが、出来る限り冷静に僕は思考をまとめる。
「……僕が時間を稼ぐから、二人とも先に行ってくれ」
「ライくん!?」
「危険すぎます!」
天使にギルドの存在を知られるわけにいかない以上、この場での足止めは必須。しかし、そこに人数を割きすぎては一人もギルドに辿り着けなくなる。ゆり達も生き残っているのかはわからないのだ。それならばギルドについて知らない僕が一人残るのが最善のはず。刻一刻と天使は近づいて来ており、猶予はあまり無い。しかし、迷いがあるのか大山も高松もその場から動かない。
「さっさとしろ!」
「…くっ!」
顔だけを背後に向けて声を張り上げれば、ようやく二人は服を翻し、通路の奥へと走っていく。安堵のため息を吐き、その姿を見送るのをやめ、前を向けば、ゆっくりとこちらに近づいてくる金色の瞳と目が合った。
「どうして戻ってきたの?」
「……戻ってきた?どういう意味だ?」
突然話しかけてきたかと思えば、よくわからない内容に状況も忘れて思わず首を傾げてしまった。目を合わせて問いかけてきているので、僕に対して言っているのは間違いないはずだ。しかし、戻ってきたという言葉が該当する場面はあっただろうか。
「……そう、またなのね」
「君は一体何を?」
彼女は動く足を止めて、悲しそうに顔を俯き目を伏せたかと思えば、もう一度こちらを見る。その顔は先ほどまでの無表情に戻っていた。
「覚えていないのならいいわ」
「待て、僕の記憶について何か知って…!」「ガードスキルハンドソニック」
「クソっ!」
僕の質問を言い切る前に彼女はその手を刃に変え、高速でこちらに迫る。
僕は距離を詰められる前にハンドガンを取り出し、照準を合わせず天使に向けてばらけて撃つ。天使が立ち止まり、ガードソニックで応戦しようとするが、その間にジャケットの裏から手榴弾を取り出し、ピンを外して投げる。最初の射撃は当てるためではなく回避をさせない為の射撃だ。しっかり狙う必要は無い。銃弾を弾き、動けない天使の足元に転がった手榴弾は爆発。爆風に包まれた天使は砂埃と煙に覆われ再度姿が見えなくなる。何が来てもいい様にハンドガンを構え、様子を伺う。
一瞬の沈黙を破ったのは天使だった。勢い良く煙から飛び出し、こちらへと高速で迫ってくる天使に僕は銃弾を三発すかさず撃ち込むが、その全てが当たらず弾かれてしまう。
「またガードスキルか…!」
一瞬で距離を詰めた天使はガードソニックを振り上げる。僕は咄嗟にハンドガンを捨て、腰のベルトから下げたホルスターからナイフを取り出し、ハンドソニックを何とか弾く。
「どこにこんなパワーが…!」
その細い腕からは考えられない程の重みがナイフに伝わり、冷や汗が止まらない。何度も弾けばすぐに腕が限界を迎えるだろう。天使が連続で繰り出す斬撃や突きをなるべく躱し、極力弾かない様に気をつけ、隙を窺う。
「そこっ!」
天使が大振りの突きを躱し、彼女が体勢を崩したその瞬間を狙い、ナイフを走らせる。しかし。
「ガードスキルディレイ」
「なんだと!」
ナイフは届かず、その言葉と共に体勢を崩していたはずの彼女は一瞬で左側に回り込んでいた。見た事のない高速移動のガードスキルに反応が遅れる。そのまま、大きく隙を晒す腹に向かって天使のハンドソニックが迫る。
「ライくん!」
ハンドソニックが触れる直前に背中から勢い良く突き飛ばされる。うつ伏せに倒れ込んだ僕が後ろに顔を向ければ、こちらに倒れ込んでいるゆりの姿があった。
「すまない!助かった!」
「いいのよ、おかげで準備が整ったわ」
二人で立ち上がり、天使に向かって、ナイフを構える。ゆりも怪我はないようだ。一緒にこちらに来たのだろう。音無も銃を構えているのが見えた。人数が増えた事で警戒しているのか天使もハンドソニックを構えたまま動かない。
「状況は?」
「ギルドの破棄を決めて、急いで準備中よ。大山君や高松君もそっちの手伝いに回してるわ。勝手がわからないだろう音無君は連れてきたけど」
「了解、僕はこのまま足止めを続ければ良いんだな」
「理解が早くて助かるわ」
他のメンバーはどうしたのか。ギルドを破棄していいのか。他にも疑問は尽きないがそれは後回しだ。とにかく僕のやるべき事を最優先にしないと。出方を窺い、僕とゆり、そして天使は向かい合い、それぞれ獲物を持ったまま、互いに動かない。その硬直を破ったのはこの場の誰でも無かった。
「三人ともどけぇ!」
遠くから響く男の声にそちらへ振り向く。そこには黒く輝く巨大な大砲がこちらへと向いていた。
「やるじゃない!あんた達!ライ君早くこっちへ!」
ゆりが僕の腕を掴み、防壁の後ろへと隠れる。
「超電磁式留散弾重砲『雷光』発射準備!」
なんかすごい物騒な名前じゃなかったか、今?困惑を他所に砲門に光が収束していく。
「発射ぁ!」
その大砲の横に『発射』というプレートが現れ、大きな爆発音と共に
「な、なにごとかぁぁぁ」
大砲は自爆した。軍服を着た白髪のおじいさんが見えた気がしたが、気のせいだろう。
「やっぱり記憶に無い物は適当には作れな「適当に作るなぁ!」グハァ!」
適当に作った割には、出来が良かったようなって、そうじゃないだろ!
「お前達これを使え!」
大砲の後ろからかなり髭の濃い男性職員が手榴弾をこちらに投げ渡す。この世界に高校生以外の大人もいる事に驚きつつ、天使に手榴弾を投げる。他のギルドのメンバーも次々と手榴弾を投げていく。数多くの手榴弾に阻まれ、天使も動く事が出来ない。
「全員退避完了!」
先ほどの男性職員の元に報せが届く。
「よし、ギルドを爆破する。…いいな?」
「やって」
「…爆破!」
ゆりへの最終確認後に、ギルドは爆破された。その爆発に天使も巻き込まれていく。僕について、何かを知っているような態度を取った彼女への疑問と共に。
何気にハンドガンとグレネードの組み合わせはロスカラ本編ギアス√のロロ襲撃のオマージュだったり。初見で5回くらい殺されたのは良い思い出。
片瀬少将は覚えてる人いるのかな?周回する度に何気に見ちゃうムービーでした。
ライバルズの新しく始まったソロモードが面白くて、時間泥棒ですわー。