ブルーオーシャンを求めて 作:新米店長
連続投稿3/3
開店日。店の周りが通行規制されている。
どうやら、王子様とそのご学友が貸切で買い物したいらしい。
私は緊張しながら店を開いた。
「凄い魔法だな。あ、論文」
流石王子は一番に師匠の論文に興味を示した。
「魔法を教えてくれないか? 雇われる気はないか?」
「いやー感覚で魔法を使ってるので、教えるのは無理ですねー。自由が好きなもので、雇われもすみません。師匠が研究してるんで、師匠のところに行ってください」
「そうか……残念だ。論文と、この絵がいっぱいある本と、画材と服を買おうか。弟が絵が好きなのだ」
「こちらなんてどうでしょう。いろんな色が入ってますよ」
「いい色の絵の具だな」
そういうわけで、しこたま買って行った。
その次の通常営業日、メンズデー、レディースデー、通常営業日で商品は消えた。
商業ギルドで税金支払いをした後、師匠の家に行って報告。
やべー組織がいるっぽいから無理。そこをなんとか。うーん。アミュレットあげたよね? もらったけど。魔封じの首輪もあげる。やる。
そんなわけで再チャレンジ。
ネットする暇もないほど忙しかったけど、どうかな。異能を検索。
なんか東京が異能者に占拠されてるらしい。
異能者の楽園を作るから異能増幅能力者は力を貸せと。
どうして私の了解を得ずに勝手なことをしちゃうんです……?
嘘でしょたった三週間近く留守にしただけでなんでそんな事に?
異能者が独立派と宥和派の二つ、いや、中立含めて三つの派閥に分かれて大変らしい。
独立派ってめっちゃ暴れそう。革命派って事でしょ? そんなの連れてけないじゃん。
まあそのうち魔力尽きて落ち着くと思うけど。
あっ バトル始まった……ねえこれ私のせいなの!? 嘘でしょ?
私は力を与えただけじゃん。振るえとも革命しろとも言ってないじゃん……。
困ったなぁ。
東京タワー付近でオロオロしていると、激突が始まった。
「どうしてこんな事をした!」
「弟が死んじゃうかもしれないんだ! 力を与える異能者が協力してくれれば、弟は助かるかもしれない! 異能者を探すには、全てを明らかにするしかなかった!」
「俺を信じてくれなかったのかよ!」
「信じられないよ、異能者を国が搾取する事はあっても助けてくれた事があったか!? 弟が助かる為なら何でもする!」
どうすんだよこれ。
でもあの人強そうだな……。あの人でいいや。
「すみませーん! 異能者ですがー! 弟さんを助けたら一生奴隷になってくれますかー!?」
「「!??????」」
「弟さんの為なら何でもするんですよねー?」
「わ、私は」
「待て、明らかに怪しいだろ! 一生奴隷って」
「じゃあ一ヶ月モルモット奴隷でも良いです」
「わかった」
私はその場で条件を詰めて契約した。弟さんは師匠に投げればどうにかしてくれるだろう。
とりあえずポーションを飲ませた。
弟さんは元気になった。師匠の力を借りるまでもなかった。
「僕らを苦しめる世界なんてぶっ壊してやる!」
おっと元気になりすぎましたよ。
「じゃあ最初の命令です。弟さんをボコって止めてください」
「そんな!」
魔封じの首輪効くかなー。
効いたので兄弟をお持ち帰りして師匠に渡した。
二人とも目隠し耳栓拘束である。魔法陣だけ見れればいいからね。
下手に情報を渡す必要はない。
一ヶ月後、私は二人の兄弟を解放した。
東京の占拠は終わっていたようだった。良かった。
二人とも五感のうち二つを一ヶ月封じたからかすんごい暗所恐怖症になってたけど仕方ないよね。無事国に保護されたようだからヨシ!!
『強制的に言う事を聞かせる契約書と異能を封じる首輪を作る組織がある事が明らかになり、日本政府は非常に由々しき問題だと、国際的に連携をして異能犯罪の対策チームを組織する事として……』
えっ 悪い人止めただけじゃん。私の事を異能犯罪者とでも呼ぶつもり? どうしてこうなった。