ワールドトリガー世界にブルーアーカイブ周年人権キャラをぶち込んでみた 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
もし……もしも好きな世界で好きなキャラクターに成れるとしたらどれほど嬉しいだろうか。
ただ最近のゲームや漫画だと好きなキャラや能力持ちがいても、その世界が殺伐としていたりと酷い世界ばっかり。
「おじさんも生まれ変わるまでそんな世界ばっかりだと思ったんだけど……神様は当たりの世界に生まれ変わらせてくれたねぇ〜」
おじさんこと私の今世の名前は小鳥遊(たかなし)ほしの……ブルーアーカイブという韓国で開発された有名なアプリゲームのキャラクターに私は転生……という形で異世界に転生した。
意識が覚醒した12歳の時は、自身が小鳥遊ホシノだと分かってブルーアーカイブという治安が終わっている世界に転生しちゃったか!?
って酷く狼狽えたけど、実際は銃の規制された平和な日本そのもの。
勿論顔はホシノそっくりだけど、髪色は日本人だから黒髪だし、両親がいたりと、いたって普通の家庭育ち。
このまま普通の生活を続けていくのかなって思っていた。
で、中学校に上がったし、ブルーアーカイブのキャラクターが元になっているのなら、身体能力も凄かろうと安易な気持ちで中学校の陸上部に入ったら、あっという間に短距離走のエースに。
あれよあれよという感じで、県大会に進んだ時に事件が起こった。
「あれ〜、なんか見覚えのある人物がいる……」
同じ短距離走に空崎ひなという人物と、砲丸投げで美園みかという選出が……。
たぶん相手側からも探しているっぽく、会場入りして探してみると、直ぐに出会うことができた。
「黒髪でヘイローがないけど、本当におじさんだ! わぁ可愛い☆」
「髪色や瞳の色とかは違うけど、本当にそっくりね」
なんと言うか……ブルーアーカイブの周年キャラクターが揃ったな。
「えっとミカちゃんとヒナちゃんだよね~。2人も転生者?」
「そうね。今の私の感じもブルーアーカイブのヒナに引っ張られている感じね」
「私も私も☆いや〜今の私はゲヘナ嫌いとかそういうのも無いし、か弱い女の子になっちゃったな〜」
「か弱い女の子が砲丸投げ全国新記録を叩き出したりはしないんだけどね〜」
「そういう、ヒナちゃんとホシノちゃんも両方全国に行けるタイム出しているし……でもこの世界って本当に平和だよね~」
「そうね、平和そのものね……不気味なくらい」
「おじさん的には好きなキャラクターに近い容姿に成れて、平和に過ごせるならありがたいんだけどね〜ちょっと退屈なのはわからなくはないけど……」
初顔合わせはそんな感じに、全国大会でも私達で入賞したり、しながら全国有望な選手として雑誌に紹介されたりして、勉強や体を鍛えたりしてのんびり過ごしていると、中2のある日にいきなりニュースで戦場が映し出された。
お隣の県にある三門市にゲートが出現。
そこからネイバーと呼ばれる異世界の兵が送り込まれてきたのである。
「ぶふー! この世界ワールドトリガーの世界じゃん!」
ニュースを見て、映像で見られるネイバーの独特なシルエット……それは前世でジャンプという漫画雑誌で将来看板を担えると言われながらも、漫画家の先生の病状が悪化してしまい、月刊に切り替わったワールドトリガーという漫画の世界だとこの時私は理解したのである。
直ぐに私はヒナちゃんとミカちゃんの2人に連絡を取り、喫茶店で落ち合う事に決めた。
「久しぶり〜2ヶ月ぶりくらい?」
「ええ、そうね。今回集まった理由は三門市のことでしょ」
「ごめんねおじさんの要望で集まってもらって」
飲み物とお菓子を注文する。
おじさんは適当にショートケーキを、ミカちゃんはキャラクターに引っ張られて好きなロールケーキ、ヒナちゃんはイチゴのショートケーキを注文していた。
「2人はワールドトリガーって作品をどれぐらい知識あるの?」
質問してみると、ミカちゃんはアニメ1期の途中までをぼんやり。
ヒナちゃんはアニメ3期のランク戦最後まで。
私は漫画30巻までと、アニメを大まかに読んでいたり。
ただワールドトリガー読者のワ民って言われるくらいまで詳しくは知らないけど、大まかな流れは知っていた。
「じゃあおじさんが大まかなワールドトリガーの流れを教えるね」
ワールドトリガーの作品は主要キャラクターの死人が出ないSF作品って感じで、トリオンという便利な物質を見えない臓器からエネルギーを取り出してそれを物質化することで色々な武器や身体能力を強化したりすることができたり……。
このトリオンを物質化する為の道具をトリガーと言う。
「そこら辺はわかるよ〜、ワールドトリガーの作品の流れについて教えてほしいんだけど?」
「認識の共有は大切よ。私の認識でも同じだわ」
「まぁトリオンという物質を使って色々できる世界ってことだってことを覚えていれば良いんじゃない?」
認識の共有を行い、じゃあワールドトリガーの作品の主人公の流れはどうなのかというと、複数人の主人公が織りなす物語と言わないといけない。
三雲修がネイバーである空閑遊真と出会う1話から物語が始まり、三雲修が関わりを持っていたネイバーに狙われる体質を持つ雨取千佳という子の3人とチームを組んで、三門市に拠点を持つネイバー対策の組織であるボーダーに入って、A級の部隊を目指す物語……いやA級になってネイバーのいる異世界に遠征して、友達を取り戻す為に動いたり、各々理由で異世界を目指す……というところで終わっていた。
「へぇ……1期のアニメの途中だとネイバーの白い頭の空閑遊真君がボーダーの隊員に襲われるところまでしか知らないんだけど」
ミカはだいぶ序盤でリタイアしてしまったらしい。
アニメはドラゴンボール形式のアニメ特有の引き延ばしが多かったからね……。
2期と3期はそこら辺が改善してクール制のアニメに変わったんだけど。
「ああ、もうちょっと長生きしていれば1期のリブートバージョンが見れたんだけど……」
「1期作り直しになるんだ」
「引き延ばし凄かったからね。ワールドトリガーは漫画の方が見やすいって多くの人が言われていたし……」
ジュースを飲みながら、ワールドトリガーの世界の基礎知識を2人に叩き込んでいく。
「とりあえず物語に関わりたかったらボーダーって組織に入らないといけないのはわかったよ☆」
しかし、ネックになるのが……年齢である。
普通の親であれば三門市のネイバーによる侵攻を自衛隊でもボロ負けしたのに、撃退する事に成功した民間軍事会社組織であるネイバーに少年兵として入れたいというのは居ない。
しかもトリオンというのが厄介で、トリオン器官という臓器が身体の成長と同じ感じで成長するので、20歳前後で殆どの成長が止まってしまうので、大人からボーダーを目指すっていうのは駄目なのである。
やるならなるべく早く……それこそできるのであれば入隊募集が来たらすぐにでも入りたいって気持ちが強い。
が、親を説得できる材料が現状無いので、やるとしたら高校進学の時に三門市近くの学校に進学するか、県外にスカウトでやってくる人に運良く拾われるか……そのどちらかである。
「学校の先生からも現状陸上で推薦取れるから無理して行く必要はないだろうからね☆」
「私もワールドトリガーの世界に空崎ヒナとして転生したのであれば、ボーダーに入って活躍したい気持ちはあるわ」
「だよね~おじさんもある……ただトリオンで戦闘体で活動できる量のトリオンがおじさん達にそもそもあるかどうかだよね~」
そもそもがわからない。
私達は今回では結論が出せずに、とりあえず高校進学で三門市近くの学校に進学できるように親を説得するミッションが始まるのであった。
「ん? ボーダーに興味があるのか? ほしのは?」
「あ、お父さん」
ここはブルーアーカイブの世界では無いので、私にも勿論両親がいる。
で、お父さんは重工で働いているそこそこの人で、自衛隊にも装備を卸したりしている。
そんな自衛隊の装備が全く歯が立たずにネイバーにボコボコにされるのを見て、結構絶望し、それを撃破したボーダーに強い興味を持って、技術について交流を持とうとしたらしいが、軍事転用を見透かされて、頓挫した経緯があった。
「ほしの、ボーダーの技術をなんとかして国防に繋げることはできないか?」
「お父さん、流石に1学生じゃ無理じゃないかな。それこそ幹部にならないと」
「そうか……もし……もしだ、お父さんがボーダーに入って欲しいって言ったらどうする?」
「え? いいの?」
「普通の親だったら猛反対するところなのだろうが、国防に関わっていて、ボーダーが異世界からのゲートの誘導をしているらしいが、もし他の場所でゲートが開いて、異世界人がやってきたら? 自衛できる手段を持っていたほうが逆にその本人にとっては安全なんじゃないかって思ってな……」
なるほど……その考え方もあるのか……。
「まぁボーダーという組織がどういう組織かもっと分かってからだな。ほしのがそうだな〜高校に進学してからならボーダーに入ってもお父さんは反対しないよ」
「わかった。ちゃんと進学できるように勉強頑張ります!」
「うん、頑張れよ」