ワールドトリガー世界にブルーアーカイブ周年人権キャラをぶち込んでみた 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
ボーダーのランク戦は前に言ったように2月から4月、6月から8月、10月から12月の3ヶ月間行われるのが常だけど、ボーダーの日程の関係で期間が短縮されたりもする。
もちろん事前通告が行くけど、今回ボーダーとしては早急にA級たり得る部隊が欲しいと考えているらしく、8月上旬にはランク戦を締め切るという通達が届いており、その中で新たな試みとしてランク戦の実況解説をモニター室で行うというのが決められた。
元々モニター室ではランク戦をリアルタイムで観賞できていたのだが、そこに実況解説がつく感じ。
その初試合は武富ちゃんが説明をしてからケイちゃん、ヒナちゃん、ミカちゃんの3人に実際行なってもらって、観客の反応を伺った。
すると午前の部の評判が良かったお陰でおじさんと武富ちゃんが実況解説をする午後の部は観客席が満員に。
ランク戦の部隊も影浦隊、二宮隊、佐伯隊の上位組の好カード。
期待している人は多い。
「ボーダーの皆さんこんばんは。試験運用をしているランク戦実況解説を聞きにこんなにも人が集まってもらって発案した甲斐があります。私は武富桜子。今回実況を担当します。解説はB級部隊玉狛第二所属で実況解説実現に多大な貢献をしてもらいました小鳥遊ほしの隊員」
「よろしくね〜」
「そしてもう一人、小鳥遊隊員に解説者として呼んでもらった開発室所属寺島雷蔵チーフです」
「よろしく」
「ちなみにお二人はどのような接点があっての人選でしょうか? 小鳥遊隊員聞いても?」
「うへ~、おじさんと寺島さんとの関係は麻雀仲間。暇な時に諏訪さんと一緒に麻雀するんだ〜。寺島さんは諏訪さんと同じ年って繋がりがあったり〜」
「いや~ホシノ麻雀思ったよりも強いの。よく諏訪さんと相席する堤君から点棒を毟り取ってるよね」
「うへ~そうだっけ? ちなみに今回寺島さんを呼んだのは元々A級隊員だったからってのもあるし、おじさんがよく使っているレイガストの開発者で、レイガストの開発経緯が射手や銃手に負けないトリガーを作るっていうことだったから寺島さんなら色々なトリガーの事情も詳しいし、戦闘解説もできるんじゃないかって思ってね〜」
「なるほど」
「ちなみに俺が賭け麻雀で負けた時に1つ言うことを聞く権利を交渉されて解説することになったから」
「ちなみに寺島さんが呼べなかったら実況解説設置でお世話になった沢村さんが乗り気だったから呼ぼうと思ったんだけど、彼女は最終戦の実況解説で呼ぶので……」
「はい、経緯が説明されたところで、C級部隊も多い為、B級ランク戦についての解説を寺島チーフにお願いしてもよろしいでしょうか」
「はいよ」
寺島さんが説明を始めるが、要約すると三つ巴か四つ巴のバトルロワイヤル。
B級は上位、中位、下位と3つのグループに分かれていて、その中で複数部隊で点取り合戦を行う。
点の取り方は至ってシンプル。
相手を倒せば1点、部隊が最後に生存すれば2点。
複数部隊が残って時間切れだった場合は生存点は発生しない。
今シーズンからB級ランク戦上位2部隊はA級昇格の試験を受ける権利を得られることになっている。
「こんな感じかな」
「寺島チーフありがとうございます。それでは現在のB級ランク戦の順位を見ていきましょう」
武富ちゃんがパソコンを操作すると、モニターに現在の順位が表示された。
1位風間隊
2位東隊
3位二宮隊
4位嵐山隊
5位影浦隊
6位佐伯隊
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「ポイント的には風間隊が圧倒的ですね」
「そうだね〜、2位の東隊が残り2試合で10点取って、風間隊の獲得点が0点だった場合のみ順位が入れ替わるけど、1位の風間隊は揺るぎないね」
「逆に2位から5位までは最終戦でひっくり返る可能性が残ってますので二宮隊と影浦隊は佐伯隊からいかに点数を稼ぐかが鍵になってきそうです」
ちなみに佐伯隊というのは草壁隊の前身の部隊である。
隊員は隊長の佐伯君(エスクード2枚差しの変態)。
将来銃手1位になる里見君(今の実力は正直B級中位クラス)。
無口なスナイパー宇野君(身体精密操作のサイドエフェクトのお陰で狙撃手なのに走り撃ちして当ててくる変態)。
それにオペレーターを加えた部隊だけど、現状はB級中位のチーム。
加古隊が風間隊にボコボコにされて中位に落ちたので繰り上がりで上位に上がってしまった感じ。
原作でも戦ってる姿は知らないので、結構おじさん気になっていたり……。
マップ選択権は対戦部隊で一番順位が低い部隊になるので、今回は佐伯隊が選べる。
「佐伯隊が選んだのは工業地区やや狭く、障害物の多いマップになります。マップ選択の意図を寺島チーフ聞いてもよろしいでしょうか」
「そうだね。恐らく二宮と北添の射撃を警戒してだろう」
二宮さんと影浦隊の北添さんは両方トリオン量が多く、ひらけたマップだとトリオン量の暴力で永遠と遠方から射撃される可能性が高いので、障害物が多い工業地帯なら上手く近づいて攻撃できるんじゃないかってことだと思うと寺島さんは言う。
10分間のマップ選択から作戦タイムが設けられた後に、転送が開始される。
転送はマップにランダムで飛ばされるため、転送運によっては酷いことになるのだが、今回酷い位置に飛ばされたのか里見君。
二宮さんと辻ちゃん、影浦さん、北添さんの4人に囲まれる場所に転送されてしまった。
バッグワーム着て逃げようとするが、辻ちゃんが早速捕捉。
そこに影浦隊長も突っ込んでゴチャついてくる。
そこを二宮さんが両手をアステロイドのフルアタックで援護射撃をし、北添さんも到着。
その乱戦状態の場所に佐伯隊の他2人が救援に向かうけど、宇野君が待ち伏せしていた犬飼君に捕まって……という序盤から盤面が動きまくる展開。
「これは里見は運がなかったな……」
寺島さんが呟いた瞬間に二宮さんに穴だらけにされて里見君がベイルアウト。
ほぼ何もできなかった形だけど、今の里見君に上位陣をどうにかできる実力が足りてなかったのでしゃーない。
宇野君と犬飼君の狙撃手対銃手の対決は両方移動しながら撃てる宇野君に軍配が上がったものの、宇野君は犬飼君に片腕を持っていかれて、狙撃銃を撃てなくなってしまったため、自発的にベイルアウト。
中盤で二宮隊1点、佐伯隊1点、影浦隊0点で試合が動いていく。
中盤は影浦隊長が辻ちゃんを倒し、二宮隊長が北添さんを倒して一進一退。
終盤は引き分け狙いに切り替えた佐伯君だったけど、二宮さんの追撃を振り切った影浦隊長に捕まり、ダブルレイガストで防戦ながら耐えていたけど、二宮さんも追いついて、片方のレイガストを割られたところを影浦隊長が点数をもぎ取る。
ただ次の行動に移る時に二宮さんのフルアタックが決まって影浦隊長もベイルアウト。
結果二宮隊5点(生存点2点)、影浦隊2点、佐伯隊1点で二宮隊が3位の座をキープ。
佐伯隊、影浦隊は点数が伸びずに順位を1つずつダウンして佐伯隊は中位落ち。
「最後に総評と映りましょう。今回の試合内容を見て勝敗を分けたのはズバリ何でしょうか?」
「おじさんからいいかな?」
「小鳥遊隊員どうぞ」
「ズバリエースの差。二宮隊と影浦隊はそれぞれ隊長が点取り屋として機能していたのに対して佐伯隊は対応が後手後手に回ったのが痛かったね〜」
「ホシノに補足として中盤佐伯が駒として浮いてしまった。里見はあの状態だと助からないから、宇野と合流して犬飼に対応していれば宇野は落ちなくて済んだと思う。宇野は今試合唯一の狙撃手だから、佐伯はダブルレイガストで防御力があるんだし、二宮や影浦を少しでも時間稼ぎができれば宇野が倒していた可能性が出てくる。勝てない試合じゃなかったと俺は思った」
「なるほど……二宮隊長と影浦隊長の最後の戦いがありましたが、その勝敗を分けたのは」
「まぁ射程の差だ。影浦はサイドエフェクトのお陰で防御も上手いんだが、二宮がフルアタックの飽和攻撃をしたら流石に守りきれなくて今回の結果になった。影浦は難しい展開だったけど最後に2点取ったのは流石だと思うよ」
寺島さんのおかげで実況解説も盛り上がり、ランク戦は大盛況で幕を下ろした。
その様子を見ていた他のオペレーター達も自分達も実況解説したいって武富ちゃんに募集が相次いだし、見ていた東隊長からも実況解説で作戦立案能力や戦術の言語化ができるようになり、見ている隊員の糧になると太鼓判を押し、忍田本部長も最終戦の様子を見てからになるけど、実況解説を本格運用していったほうが良いと認めてくれた。
ちなみに武富ちゃんは実況解説の音声データを資料として保存を名目に資料室でデータを聞く姿が良く目撃されるようになるのだった。
それは武富ちゃんが自分の部隊を持つまで続くことになる。
あとデータの一部はオペレーターの育成の為に使われたりもするのだった。