ワールドトリガー世界にブルーアーカイブ周年人権キャラをぶち込んでみた   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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亡命者 1

 B級ランク戦ラウンド2……マップ選択権はうちの部隊だったので、市街地D……大型ショッピングモールのマップの天候は暴風雨を選択。

 

 これで実質狙撃手は機能不全にすることができたし、悪天候による視界不良で屋外戦は発生しにくくしておいた。

 

 ヒナちゃんの作戦だったけど、室内戦に持ち込むって見せれば、相手はメテオラ爆撃が来ないって勝手に勘違いするって思考誘導を仕掛けた。

 

 案の定明智隊のスナイパー含めて室内に誘い込むことができたので、おじさんはミカちゃんの護衛につきながら、ミカちゃんのメテオラ置き玉を設置しておく。

 

 そして室内戦が始まったのを見計らってショッピングモール周囲のメテオラを一斉に起爆。

 

 それは気化爆弾が落とされたかのような勢いで、キノコ雲が起こり、たちまち8人がベイルアウト。

 

 残った2人も大ダメージを受けていたので、時間差でトリオン量放出過多でベイルアウト……ミカちゃん対策をしていないと何もできずに全滅するっていう強烈な印象を付けることに成功。

 

 まぁ言ってしまうと雨取千佳のメテオラほどの威力が出せないから、置き玉で複数設置して威力を出したってだけだけどね。

 

 外を警戒してない方が悪い……これに尽きる。

 

 玉狛第二はラウンド2で一挙12点を獲得。

 

 ラウンド1の3点を合わせると、15点で9位まで浮上。

 

 日程の関係でおじさん達は次の土曜日はお休みだから、今日水曜日で来週の土曜日まで試合は無い。

 

 優先的に防衛任務入れられると思うけど、これも迅さんの働きによるのが大きいのかな〜。

 

 それに迅さんの未来視によると次のランク戦までに近界民の襲撃があるらしいし……どうなることやら。

 

 

 

 

 

 

 〜??? 視点〜

 

 私は元々日本生まれ、日本育ち……普通の女子大生だったんだけど、ある日気がついたら異世界転生してしまっていましたの。

 

 ブルーアーカイブ……狐坂ワカモの姿で。

 

 ブルーアーカイブについては当日最新だった最終章までやりましたし、大学のサークルでブルーアーカイブの同人誌を描いて売り子をやったりしていたこともありましたが……。

 

(無理無理ですの! 災厄の狐ムーブなんてできませんし! なんですのこの異世界は! 旧日本軍も真っ青な軍事独裁国家じゃありませんの!)

 

 戦争末期の日本並みに食糧事情も悪く、記憶が戻ってからは食べている食事の不味さと言ったら……。

 

 じゃがいもや何かとライ麦を混ぜたゴワゴワしたパンにうっすい塩味のキャベツっぽい何かのスープ……これがほぼ毎食。

 

 日本に住んでいた私は異世界転生するならもっとマシな世界に連れて行ってくださいましって神様を呪うのが日課になっていましたの。

 

 ほぼ毎日畑を世話する幼少期を過ごしたのですが、3年前に徴兵で色々検査されると、このワカモの体はトリオンという特殊な生体エネルギーが人よりも多いらしく、徴兵に合格してしまいましたの。

 

 で、一応食事の量はマシになりましたが、味はひどいものが続くし、訓練で政治犯とか犯罪者を実際に射殺する訓練をやらされたり……まぁ酷いことが多かったですわ。

 

 そして敵国から攻め込まれる防衛任務を辛くも生き延び、逆にこっちが攻め込む番となった時にミデンという世界から人を攫ってこいって任務が私達の小隊に与えられた。

 

 ミデンというのはこっちの世界より文明が遅れている世界らしく、こちらに攻撃できる手段は特になかったり、他国は2年前に大量の人を攫って、その人達のトリオンを使い、一気に国力を増した……ということもあったのだとか。

 

 宇宙船の様な遠征艇に乗り込んで、ミデンの世界に移動してモニター越しにその世界をオペレーターから見せてもらうと……そこには懐かしいすき家やマクドナルド、制服の青山とかの看板が見えたり、私が転生してから生活していた国には無かった電気の明かりが……。

 

 小隊の皆さんはトリオンが無いのにどうやって明かりを灯しているのだろうなとか言っていますが、そんなのは今はどうでもよい。

 

 目の前に日本らしき世界があるってことは上手く行けば亡命することも可能なんじゃないでしょうか? 

 

「ミデンには最近防衛の組織ができたと噂を聞いたが」

 

「隊長、最近って本当にここ1年、2年の話でしょ……それで今まで文明後進国だったミデンがうちの攻撃を退けるとは思いませんよ」

 

「だよな〜。300……いや、500人はトリオン量の多い人物を攫いたい。そうすればうちの国も少しは余裕が出るでしょうしね」

 

「責任重大だな……ワカモ? どうした? 体調でも悪いのか?」

 

 隊長に顔を覗かれたが、私は慌てて大丈夫だと返答をする。

 

「体調が悪いんだったらベッドで寝ておけ……作戦が開始したらお前も貴重な戦力だからな。うちはトリオン兵は捕獲用に多く当ててるから護衛の戦力は少ないし」

 

「そうそう、ワカモちゃん今はゆっくり眠ってなよ」

 

「そうするわね……」

 

 私は船員室のベッドに横になる。

 

 潜水艦とかの本当に棺桶みたいな狭いベッド。

 

 私物の持ち込みはもちろん許可されていないし、トリオン体の換装を解いて、質の悪い毛布をかけて壁で顔を隠しながら横になる。

 

(どうする……どうやって日本……だと思われる世界に亡命する? なんか隊長とかは日本にも防衛組織がある……みたいなことを言っていたけど、そこに匿ってもらう?)

 

 しかし、今私に亡命を許してもらえるような手土産は無い。

 

 しかもこっちは侵略者側だ。

 

 前に侵略を受けて死者も大勢出たって言っていたし、その防衛組織が悪感情を持っている可能性もある。

 

(いや、何か恐れる必要はある? せっかく日本に帰れる可能性が目の前にあるんだよ……なりふり構っている必要は無くない?)

 

 日本の倫理観だったら亡命を求めれば少なくとも話は聞こうとするはずである。

 

 ソ連から北海道に戦闘機に乗って亡命した事件とかもあったし……。

 

(やる……絶対に日本に帰る。死ぬなら日本のご飯を食べてから死にたい)

 

 私は心を落ち着かせた後に、隊長に今回の作戦について説明を改めて聞く。

 

 ミデンの防衛部隊のせいか知らないが、一定の時間その世界に降りる為のゲートが開くことができない時間があるらしく、その時間を避けて、攻撃を行うとのこと。

 

「何度か先行偵察を小型トリオン兵に行なってもらった後に、本格的な侵攻を行う。ワカモ。お前の活躍期待しているぞ」

 

「はい!」

 

 私はオペレーターの子を手伝うふりをしながら情報を集めていくのであった。

 

 

 

 

 

 

「あれ? ワカモちゃんどうしたの?」

 

「ごめんなさい」

 

 皆が寝ている朝がた。

 

 夜番で船を監視していたオペレーターの子を布で口元を覆い、首を絞めて気絶させると、私は転送ボタンを起動してミデンへのワープを試みる。

 

「よし……よしよしよし!」

 

 船内に警報が響き渡るが、私は既に転送をほぼ終えており、ミデンへと足を踏み入れるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「太陽がちゃんとある。コンクリートの建物……トリオンで作られていない民家……ああ、日本だ……日本に帰ってこれた」

 

 私は即座にトリオン体を解除する。

 

 トリオン体でいると部隊のメンバーから捕捉される可能性が高いし、ミデン……いや、日本の防衛組織もトリオン反応で敵かどうかを捕捉しているのであればトリオン体を解除してしまったほうが良い。

 

 それにワカモの体とはいえ、別に耳や尻尾が生えているわけではなく、あくまで似ているってだけ。

 

 というか本来敵地でトリオン体を解除するっていうの自殺行為である。

 

 まぁ私の容姿は日本人に近い……東アジア系の顔立ちなので、服装さえどうにかすれば、人混みに紛れることは容易だろう。

 

「たぶん……あれが防衛組織の建物ですわよね?」

 

 日本にあのような巨大な箱型の建物があるとは聞いたり見たことは無い。

 

 それにここらへんには日本の面影があるけど、人の気配がしない。

 

「まるで被災地みたいな……ここにいると他の人達も来てしまいますから、なるべく身を隠しながら警察か……防衛組織の人と接触しませんと」

 

 私は街を走りながら基地らしき建物からも距離をとるのであった。

 

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