ワールドトリガー世界にブルーアーカイブ周年人権キャラをぶち込んでみた 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
衝撃的なデビューの翌日。
早速合同訓練が行われて、おじさん達も参加した。
漫画でも書かれていたけど、障害物走……ほぼパルクールである地形走破訓練、トリオン兵に見つからないように行動する隠密行動訓練、レーダーやマップのやり方を学ぶ探知追跡訓練。
これを各1時間ちょっとずつ行なって、成績が出る。
おじさんが総合順位2位、ヒナちゃんが1位、ミカちゃんが10位って結果だった。
「ミカちゃんは目立つからねー」
「悔しいー」
玉狛支部に戻ってから今日の反省会。
ミカちゃんが10位なのは隠密行動訓練でトリオン兵に捕まってしまったからである。
まぁ捕まってもぶん殴って拘束から脱出していたけど、目立ったことには変わらない。
それで減点されてしまった……というわけである。
ちなみに3位は王子だった。
王子って書くと王族みたいに見えるけど、名字が王子ね。
訓練で偶々会ったけど、早速独特なあだ名が付けられて、おじさんはホッシー、ヒナちゃんはヒーナ、ミカちゃんはミソっちゃん。
「絶対王子君私のこと嫌いでしょ! 美園だからミソって女の子に付けるあだ名じゃないよね!」
「うへ~おじさんベイスターズの暗黒マスコットキャラと同じ何だけど……」
「比較的まともで良かったわ。ゲヘナモップとか名付けられなくて……」
そんな会話をしながら手の甲を全員見せ合う。
今日の訓練で上位10名は100ポイント加算だったぽく、おじさん達のポイントは2100ポイントに増えていた。
「週2回の訓練を毎回出席して上位の成績を取り続けたとして……B級に上がれるのは2ヶ月半……十分に早いけど、せっかくだったらもう少し早くB級に上がりたいよね?」
「そうね……となると明日から個人ランク戦を行っていくわけだけど……」
そう言っていると、ケイちゃんがおじさん達が話している部屋に入ってきた。
「お待たせしました。皆さんの要望通りのトリオン体をいじりましたので換装してもらっていいですか?」
そう、ケイちゃんに取り御大の容姿を少しいじってもらったのである。
実際の生身の肉体とトリオン体に乖離が生じると、違和感を生じる人もいるけど、おじさん達の場合はよりブルーアーカイブの原作に似た容姿に近づけたのである。
例えばおじさんならピンク色の髪にオッドアイの瞳とか。
ヒナちゃんやミカちゃんは原作だと角があったり、大きな翼があったりするけど、流石にそこは再現すると近界民に間違われる可能性があるし、過剰なトリオン体を使っての容姿改造は上層部から目をつけられる可能性が高いので控えた。
でもこれでヒナちゃんの髪色は黒から見慣れた白色に、ミカちゃんもピンク色の髪となった。
「とりあえず髪色と瞳の色を調整しておきました。3人にとってはこれの方が本来の姿に近いでしょう」
「うん、ありがとうねケイちゃん!」
「いえ、私のやるべきことをやっただけです。皆さんは早くB級に上がってくださいね」
「「「はい」はーい」じゃんね☆」
で、新しいトリオン体の体で翌日ボーダー本部に行くと、めっちゃ目立つ。
「わかっていたけど色々言われるよねー」
「しょうがないわ。でもこれがより本来の容姿に近いんだから仕方ないわ」
「うるさい雑音は実力で黙らせようよ☆」
おじさん達3人は個人ランク戦のブースに一緒に入り、中を確認する。
ちょっとした個室になっていて、そこにはモニターとタブレット端末、奥にトリオン体を転送するパネルが置かれていた。
あとベッド。
「えっと昨日合同訓練の後に説明してもらったけど……」
まずタブレットに触れると触れた人のメイントリガーと個人ポイントが表示される。
そしたらその下にズラッと匿名状態で今ブースに居る隊員が表示されるのでそれをタッチするか、マッチングが決まりましたと相手側からオファーがあれば数秒後に仮想マップに転送されて、戦闘が始まる……という流れだ。
3人同じ部屋に来たのは共食いを防ぐため。
1人が戦っている間に別の人が登録しておけば、待ち時間を短縮することができるっていうのもあるけど。
「じゃあおじさんからやるね~」
「サクッと勝ってきなさい」
「頑張ってー☆」
タブレットを操作すると直ぐにマッチングが起こり、転送されると、市街地の一角って感じ。
対戦相手は……うん、原作では見たことある人物じゃないね。
「ピンクの髪の隊員なんていたか?」
「おじさんはおととい正規隊員になった新人なんですよ〜」
「おじさん? まぁいい! そろそろB級に上がれるからサクッと勝たせてもらうぞ」
「お手柔らかに〜」
戦闘?
相手が射手でアステロイドっていう直線的に動く弾丸みたいなトリガーで攻撃してきたのでレイガストでガード。
そのまま距離を詰めて、斬。
体真っ二つになって対戦終了。
直ぐに控え室に戻されて、手の甲を覗くと、1戦で150ポイント近くを獲得。
たぶんさっきの相手が3500ポイント持っていた格上判定だったからより多くポイントを確保できたってのがあるかもしれない。
「おつかれー☆今ヒナちゃんがマッチングして入れ替わりで転送されたよ〜」
「ミカちゃん、狙うなら格上がいいよ。ポイントが美味しい」
「お、じゃあ私も3000点超えの人でやろうかなー」
そうこうしていると、直ぐにヒナちゃんが戻ってきて対戦相手がジャクソンだったらしい。
ジャクソンというのは王子君が若村隊員に付けたあだ名で、若(ジャク)村(ソン)ということで、前世のネットではこっちがメインで浸透していたっけ。
ヒナちゃんが若村君を覚えていたことに驚きである。
「結果は聞くまでもないかー」
「相手の銃撃を避けてから、距離を取って居そうな場所に満遍なく弾ばらまいたら蜂の巣になってたわ」
「うへ~御愁傷様だね」
「お、私もマッチングしたよ☆いってくるじゃんね☆」
ミカちゃんがマッチングして、20秒後に戻ってきた。
「はや!」
「メテオラ投げたら終わりだからね……これはちょっと対戦相手には申し訳ないかもな……」
「とりあえず一通りローテーションしながら回ってみようか」
「そうだね。今日中に3000ポイントくらいはなりたいなぁ」
「いけるんじゃないかしら……とりあえず休憩挟みながら連戦しましょうか」
「「おー」☆」
ラウンジで隊員達がざわついていた。
個人ランク戦のブース前には大型モニターと試合内容が映し出されている為、暇な隊員だったりC級の訓練生からB級に上がったら青田買いしようと思っている人達、ただ強者を求めて戦いを眺めている人など色々な人が集まって見ていた。
「第三ブースに籠もっているピンクや白髪の女子達強すぎねぇか?」
「ほら、入隊時の試験で10秒切っていた新隊員」
「ああ、なるほど」
ホシノ達は連勝記録を続けており、それを止めようとC級上位の隊員が挑んでは返り討ちに遭うっていうのが続いており、今ブースに行くと彼女達にポイントを献上する事になると尻込みする隊員が相次いでいた。
「技術的に目を見張るのはレイガスト使いの女だけだな」
「他の2人はトリオン量のゴリ押し……ありゃB級に上がったら一旦壁にぶち当たるタイプと見た」
評論家っぽいことをしているB級隊員もちらほら。
ただ常に勝ち続ける彼女達を見て、しっかり評価している人もいた。
東春秋。
過去にA級1位を率いていたことや、狙撃手というポジションの開拓などボーダーに計り知れない影響を与えた人物である。
彼はラウンジのモニターから彼女達の戦いを見て、一件ゴリ押しで勝っているように見えるが、細かい動き……相手の攻撃をちゃんと避けたり、障害物に身を隠し、相手の場所を把握してから攻撃を行なっていたり、ホシノの様に防御向きのレイガストを使って弧月やスコーピオンの相手に打ち勝つ技量は新人では頭3つくらい抜き出ていると判断した。
(彼女達に戦術や指揮能力を叩き込めればボーダーに取って大きな力になるんじゃないだろうか)
そんなことを思いながらも、彼女達が壁に躓いた時にアドバイスができるかどうかを見極めていくのだった。