2015年4月28日(火)午前
みんなは自習で数学のドリルに取り組んでいる。終わったら提出して休み時間にするそうだ。
「問題集できた!」
早速れんげが終わらせたようだ。一穂さんの妹なのもあるか、計算が早い。
「あー、この問題全然わからん…」
1人夏海はシャーペンを転がしている…
「姉ちゃんこの問題わかる?わかるなら代わりにやってくれない?」
「なんでだよ…」
「なら悠兄代わりにやってよぉ」
「駄目だ、基礎がわかっていなかったら教えても全部わかるわけではないし、たまには自分の力でやるのも大切だ」
「ゆうにぃできたん!」
「お、もうできたか。流石れんげだ」
「やすむんじゃーい!」
「ダメだ、全然わからん。このままでは休み時間が終わってしまう…ウチ終わった…終わってるから休み時間にしよう…ちゅーわけで休みに入ってもよろしいですか?」
なんたる暴挙だ、夏海。
「何言ってんの、君は。まぁ、自分で終わってる人間と認めるなら止めないけど…そこらへんは自分で考えて行動してください」
夏海はロッカーに向かい、ボールを取り出した。
「誰かボール遊びに行きませんか?」
「あい!」
「なーんも考えてなかったなぁ」
やはり夏海は終わってる人間と認めていた、それでいいのか、夏海…
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休み時間
れんげと夏海はボール遊びから戻ってきた、そして黒板消しをドアに挟んでいる。どうやら一穂さんに仕掛けるようだ。
しかし黒板消しトラップに掛かったのは小鞠だった。
「なにしてんのこまちゃん、かず姉に仕掛ける予定だった黒板消しトラップに引っかかっちゃって」
「きれいに黒板消し乗せてるのん」
「頭真っ白だよ、こまちゃん」
「こまちゃん言うな!」
ツッコむとこはそこではない!
「私はお前の姉だし、ここでは一番年上だぞ!ちゃんとお姉さんって言え!」
「わかったから落ち着きなさいチョップー」
「お姉さんに謝れ!ついでに黒板消しのことも謝ってひれ伏せ!」
「百歩譲って姉には見えん」
黒板消しはついでなのか…仕方ない、小鞠の頭に付いたチョークの粉を取るか。
「小鞠、チョークの粉取るぞ」
「こまちゃん先輩のは私が取ります!」
「こまちゃん言うな!」
!?蛍が謎に食いついてくる。女の子どうしだし、蛍に譲ることにした。
蛍は小鞠のチョークの粉を取ろうとしているのだろうか、頭を撫でているようにしか見えない…
「ウチんとこのこまちゃんにチョーク練り込まないで!」
「誤解です!」
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2015年5月4日(月)
今日はみどりの日でお休みだ、久しぶりに駄菓子屋に向かうか…
「いらっしゃい、鳴上先生」
「お、悠も来たか!」
「センセイもお休みクマ?」
楓と陽介とクマのお出迎えのようだ。今日は楽しい1日になりそうだ…
4人でしばらく雑談をしたあとに客が2人やってくる、小鞠と…蛍だろうか、リップやおしゃれをしてもはや別人のようだ、しかもハイカラなメガネをかけている。
「いらっしゃい」
「こんにちは!」
しかし小鞠は蛍に対して初めて合った人のように接している、無理もないだろう…面白くなりそうだし、小鞠には蛍であることを黙っておこう…
「ホタちゃん?そんなにオシャレしちゃってキュートクマねぇ」
「やべ!俺、一瞬大学生とかにしか見えなかったけど最近引っ越してきた蛍ちゃんか!」
「え!?蛍なの!?」
しまった、蛍のことを知っているご近所さんはもう2人いることを忘れていた…
「小鞠先輩、かき氷おごりますよ」
「いいの?おねがい!」
「宇治抹茶金時5つで」
あんこも入っているやつで1個700円、太っ腹だな。というか、俺達全員分おごるつもりなのか?流石に申し訳ない。
「3500円か、俺が払おう」
「鳴上先生ありがとうございます。でも自分の分と小鞠先輩の分は私が払います」
やけに小鞠にこだわるな、蛍…本人がそれで満足ならいいか…
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夕方
蛍たちは先に帰って行った。入れ替わるようにれんげが駄菓子屋にやってくる。
「ゆうにぃとようにぃとクマさんもいるん!」
「陽介、クマ、お前たちもれんげの知り合いだったのか」
「クマたちはこの店の常連クマ!ついでにコマちゃんやナッちゃんやスグルもここで知り合ったクマ!」
この村の人脈を全体的に広げられそうな駄菓子屋は一体なんなんだ…
「駄菓子屋、これ読んでほしいん」
れんげは絵本を取り出した、『いなばのしろうさぎ』か…因幡に向かうために白兎がワニたちを騙した上にそれがバレて皮を剥がれた白兎を八十神たちがイジメるという因果応報であるが兎が気の毒になるような話だが、最後は大黒様(オオクニヌシ)が助言をしてくれて白兎は元の姿に戻ることができ、優しい大黒様は八上比売と結ばれたという、「良いことをしたら良いことが返り、悪いことをしたら悪いことが返る」という教訓を教えてくれる名作だ。
「それ前も読んだろ?」
「駄菓子屋、ダメなん…?」
「ダメではないが、まだ客もいるし、後でな」
「ありがとなん!」
れんげは楓を姉である一穂さんよりも懐いているようだ。
「れんげと仲が良いんだな、楓」
「あぁ、こいつが赤ん坊の頃からの付き合いでな、何度も面倒見ているうちに懐いてしまって、そのときは先輩は大学通うために東京に行ってて、なんやかんや先輩よりも一緒にいる時間が長いんですよ」
れんげにとっても楓にとっても家族のような存在か、俺と菜々子のようだな…
楓がれんげと過ごす時間は大切なものだろう、俺達も家に帰ることにした…
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帰り道
雨が振り始めた、俺達にとって雨は事件の始まりを告げる合図のようなものだ、どのみち良い気分にはなれない…
「やべ、天気予報忘れてた!明日の朝まで降るんだったな」
次の日まで降る雨、もしかしたら“アレ”が映るかもしれない…
「陽介、クマ、話さないといけないことがある。」
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「駄菓子屋…」
「れんげ、何があっても私がお前を守るからな!」
「クソッ、なんなんだこの“霧”!
To be cotinued…
次回 Of The TV #1 この力、誰が為に