ぺるそなびより   作:そのへんのネコちゃん

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お待たせしました、戦闘回です。サブタイトルは日常回はのんのんびより風、戦闘回はOf The TV で分けようかなと思います。


Of The TV #1 この力、誰が為に

2015年5月4日(月)夜

 

携帯の時刻は23時55分を示している、日付が変わるまであと5分だ…

 

マヨナカテレビ…4年前に八十稲羽で流行った雨の降る日の24時に1人で電源のついていないテレビを見ることで運命の人が映るといううわさ…その実態はテレビの中の世界に落とされた人たちの影が映り、そのままにしておくと自らの影に殺されてしまうという恐ろしいものだった。

 

“霧”と“神隠し”…この噂もテレビの世界に関係するのだろうか…

 

――――――――――――――――――――――――――

2015年5月5日(火)

 

0:00分、真っ暗な部屋の中、テレビに砂嵐が走る。そして映像が変わり、鮮明に2人の姿が見える。

 

マヨナカテレビに映ったのはれんげと楓だった。映像が終わった後、俺はすぐ陽介に電話をかけた。

 

「陽介、お前も見たな」

 

「あぁ、しかも鮮明に映ってるってことは完全にテレビの中に入れられちまったってわけだ」

 

「今日のうちに助け出すぞ」

 

――――――――――――――――――――――――――

朝

 

おじさんは家を出ようとしている、いつもより出る時間が早い。

 

「こんな朝早くにどうしたんだ?」

 

「ああ、昨日から宮内さんとこの末っ子と駄菓子屋の店主がそろって行方知らずになってしまったらしくてな…ったく…じいさんやばあさんも行方不明によくなるから最近は人捜しばかりだ…」

 

おじいさんおばあさんはただの散歩でいなくなってしまっただけだろうが、れんげたちの捜索願いは既に出ているようだ、早く陽介の家に向かうか…

 

花村宅

 

「悠、来たか。さっきクマがテレビん中覗いたが、昨日のマヨナカテレビに映っているのは間違いなくれんげちゃんと楓ちゃんだ」

 

「やはりな、さっきおじさんに聞いたら昨日から行方知らずだそうだ」

 

「センセイ、もうテレビに入るクマ?」

 

「ああ、お前たちも準備は出来ているな、行くぞ」

 

――――――――――――――――――――――――――

異世界 花村宅前

 

「テレビの中に入るのも3年ぶりか」

 

「いてて…着地ミスって若干ケツが割れた…」

 

「ヨースケ、オシリは元々割れてるクマよ」

 

「生まれたときから分かってるっての…」

 

どうやら旭丘そっくりの空間のようだ。霧に覆われてているが、見慣れた景色が広がっている。

 

「妙だな…」

 

「悠の言う通りだな、今までみたいな感じじゃない、旭丘が丸ごと異世界になっちまったみたいだ。本来はテレビに入れられた人の心を写した空間ができるはず、でもそれっぽいものはなにもないな」

 

「とにかくレンちゃんとカエデちゃんを助けに行くクマ!着いてくるクマ!」

 

俺達はメガネを掛け、異世界を進むことにした。

 

――――――――――――――――――――――――――

異世界 宮内家前

 

「やっと見つけたクマ!」

 

「駄菓子屋!ゆうにぃたちが助けに来たん!起きるん!」

 

れんげは無事だが、楓は反応がない。意識を失っているようだ…

 

「クマ!さっさと戻るぞ!」

 

「ダメクマ!“シャドウ”がたくさん来るクマ!」

 

「クソッ!ここまで一体も出て来ないと思ったら、まるで誘き出されているみたいだ…」

 

シャドウ、人の心の闇から生まれた怪物、俺達の敵だ。既にあちこちから現れた無数のシャドウが俺達を包囲している、2人を連れて逃げることはできなさそうだ…

 

「なんなんこいつら!?妖怪なん!?」

 

「ここでやるしかないな。陽介、クマ、構えろ!」

 

「「おう!」」

 

 

     「「「   ペルソナ!!   」」」

 

ペルソナカードを砕き、もう一人の俺達、イザナギとジライヤとキントキドウジが現れる。

 

「ゆうにぃたちも妖怪出してるん…」

 

――――――――――――――――――――――――――

シャドウの大群を数百は蹴散らしているはずだが勢いは収まりそうにない、俺達が戦えなくなるまで襲いかかるつもりなのか…?

 

「なあ、あいつら集まってないか?」

 

「デッカイシャドウが来るクマ!」

 

攻撃の手が止まったと思えばこれか、どうやらトドメを刺しにいくようだ…

 

「的が大きくなったな、一斉に仕掛けるぞ」

 

しかし敵が狙っていたの俺達ではなかった。大型シャドウの攻撃はれんげたちの方に飛んでいく。

 

「しまった!アイツの狙いは楓ちゃんたちか!」

 

「間に合わないクマ!」

 

「クソッ!れんげ!」

 

「駄菓子屋はうちが守るん!」

 

!?れんげは正拳突きの構えをしている。そして、れんげの前には11番のタロットカード『剛毅(ごうき)』のカードが現れ、正拳突きでそれを壊した。

 

「ペルソナ!」

 

信じられん…自らの影と向き合うどころか、影すら出ないはずの小学1年生のれんげがペルソナの召喚をしている…

 

「「「えぇ!?」」」

 

白い兎の獣人のような姿をしたペルソナが拳で敵の攻撃を弾く。

 

「ありえねぇ!1年生がペルソナなんて!」

 

「クマにもワケワカメ…」

 

「だがあのペルソナの攻撃でシャドウの体勢が崩れた、総攻撃を仕掛けるぞ!」

 

俺達は魔法攻撃や物理スキルをひたすら当て続けた、そろそろ倒せるはずだ。

 

「トドメはうちが刺すん!イナバ!」カッ

 

イナバは敵を殴り空中に打ち上げた、何をするつもりだ?

 

「そすんさー!」

 

れんげは「そすんさー」と叫びながら謎のポーズをとり、イナバは打ち上げたシャドウに向かって飛び上がった。

 

「んなああああああ!!!」

 

イナバはシャドウに向かって凄まじい速度の手刀で無数に突いて倒してしまった、これがそすんさーなのだろうか、どのみち訳がわからない…

 

「なんなんだよこれ…」

 

「そっとしておこう…」

 

「いや、そっとしておくのはダメだろ…」

 

「駄菓子屋…うちが守ったの…ん…」

 

れんげは膝をついて座り込んでしまった。

 

「レンちゃんだいじょぶクマ!?」

 

「うち疲れたん…ゆうにぃおんぶしてほしいん…」

 

「早くテレビから出てれんげの家に連れて行こう」

 

――――――――――――――――――――――――――

夕方 宮内家

 

「うぅ…」

 

布団で横にさせておいた楓が目を覚ましたようだ…れんげは楓のそばで眠っている。

 

「楓、大丈夫か?」

 

「鳴上先生…」

 

「鳴上先生たちが山の中で倒れてるの見つけたってさ、なんでそんなとこにいたん?」

 

「先輩…うっ…よく思い出せないです…」

 

「気を失ってたからねぇ…わからなくなるのも仕方ないかぁ…」

 

「れんげ…」

 

「れんちょんも『妖怪から駄菓子屋を守るん』ってずっと楓のそばにいたみたいでさ、後でお礼しときな」

 

「そうっすか…」

 

楓は安心したのか微笑んでいる、でもその目には涙が少し浮かんでいた…

 

「楓、嬉しそうだな」

 

「鳴上先生にはそんなふうに見えるのか?嬉しくなんかないですよ。でも、こいつが私を守ってくれるなんて、れんげもすっかり大きくなったんですかね…」

 

「ああ、間違いなくな…」

 

今回はここまで




ペルソナ紹介
ペルソナ名 イナバ   召喚者 宮内れんげ        対応アルカナ XI剛毅

属性相性 得意属性 物理 火炎   耐性 火炎     弱点 氷結 
必殺 そすんす

白兎の獣人の姿をしたペルソナ。神話『因幡の白兎』においてオオクニヌシとヤガミヒメが結ばれるきっかけにもなったため、縁結びの神として出雲大社に祀られている。本来イナバは地名であるが、楓に読んでもらった絵本を気に入っているのか、れんげのイメージからこのペルソナの姿が作り出されたようだ。ペルソナの能力としては兎ながらの瞬発力とパワーを兼ね備えており、初速なら陽介のジライヤ以上のスピードを出すことができる。また、必殺として謎の格闘技「そすんす」を繰り出すことができる。

自身のペルソナに対するコメント
「かわいいウサギさんなんなー、あとでニンジンあげるん!」
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