Infinite Stratos:Archetype border 作:ぱらさいと
翌朝、一夏が教室へ入ると、黒板の端に新しい連絡が貼られていた。
代表選出結果の通知だった。セシリアの名前を見つけて足を止める。その下に並んだ名前を、もう一度読んだ。
紙は昨日のうちに印刷されたらしく、角が少し浮いていた。代表・副代表の欄が別々にあり、提出する書類の番号まで書き込まれている。一夏は名前を見間違えたのかと思って目を近づけた。試合が終わってから、誰が勝ったかという話はもう何度もした。ここへ名前が載ると、教室の掃除や授業と同じように、自分へ割り当てられた仕事として見えてくる。
「これ、いつからなんだ?」
近くの生徒へ聞くと、掲示を貼ったのは担任が来る少し前だという。早速おめでとうと言われ、一夏は反射的に礼を返した。お祝いの返事をした直後に提出期限を調べている自分がおかしかった。机の横へ鞄を置いてから、もう一度黒板のところへ戻る。用紙の一番下には、小さく説明会の集合場所が記されていた。
「……セシリア?」
「おはようございます、一夏さん」
当の本人が背後から声を掛けた。いつものように髪を整え、鞄を両手で持っている。試合のあとで見た疲れた顔は、今朝は少し和らいでいた。
「副代表、って書いてある」
「ええ。昨夜、先生から正式な通知をいただきましたわ」
「知ってたのか?」
「試合前に規則をご説明いただいたでしょう。勝者側から代表を一名、敗者が副代表を務める、と」
「いや、聞いてたけどさ。昨日は最後の方、何がなんだか……」
一夏が言い終わる前に、後ろからミーシャが覗いた。
「セシリアが代表になったのは間違いないよ。あとは、織斑先生の判断じゃないかな」
「けど俺、風紀委員って言っても校則丸暗記してないぞ」
「委員会でもそんな人いないと思うよ。あの委員長は別かもしれないけど」
ミーシャはそう言って自分の席へ向かった。反論の余地がない。
セシリアが黒板の紙へ目を戻す。
「まずは、ホームルームでどのように通知されるか。ですわね」
「……そうだな。昨日の試合の記録だって、まだ全部読めてない」
「そちらは放課後でよろしければお手伝いいたしますわ」
セシリアが自分の席へ向かった。一夏は苦笑して鞄を下ろした。
朝のホームルームが始まると、千冬は出席を確かめ、連絡事項を二つ読んだ。
「代表選出戦の結果は掲示した。改めて、一年一組のクラス代表はセシリア・オルコット。副代表は織斑一夏とする」
教室のあちこちから拍手が起きた。一夏もつられて立ち上がりかけ、隣の箒に袖を引かれる。
「まだ呼ばれていない」
「……あ、そっか」
「返事は」
教壇から声が飛んだ。
「はい!」
「はい、ではなく、役目を引き受けるか聞いている」
千冬の問いに教室の空気が少し変わった。セシリアは立ち上がると同時に、一夏の方を見た。試合の勝敗についてなら前の日に十分話したはずなのに、こうして並べられると返事をする順番まで気になるらしい。
一夏は先に頷いた。本人が引き受ける仕事をこちらが決めてやる必要はない。けれど、もし断る理由があれば、後からでも聞くつもりだった。セシリアは胸の前で両手を揃え、口元だけわずかに引き締める。ようやく昨日の試合から、今日の教室へ戻ってきた顔だった。
「引き受けます。よろしくお願いします」
笑い声が混じった。セシリアは席から立ち、短く一礼した。
「責任をもって務めさせていただきますわ」
千冬は二人が座るのを待ってから、もう一枚の紙を上げた。
「続いて校則の確認だ。クラス代表と副代表には、風紀委員会への参加義務がある。両名は放課後、委員会本部へ出向き登録手続きを行なえ」
「……風紀委員会?」
一夏は思わず声に出した。
「織斑は一度訪ねているだろう」
「ありますけど。前は相談というか、面談で」
「今日は委員として行け。詳細は向こうで説明される」
千冬は次の連絡へ進んだ。一夏が隣を見ると、箒はすでに必要な時刻をノートへ書いている。
「……今日、剣道部の見学は行けそうにないな」
「先に連絡しておけ。向こうも待つだろう」
「そうする」
予定を書き直すと、セシリアから短い連絡が届いた。放課後は一緒に行きましょう、という文だった。一夏は了解と返した。
授業が終わり、二人で本部のある階へ向かった。
セシリアは道順を前もって確かめていたが、一夏が間違えずに角を曲がると少し意外そうにした。
「こちらへは慣れていらっしゃるんですのね」
「前に来たからな。……結構、緊張したけど」
「面談があったのでしたわね」
「うん。ペトラ先輩が、ちゃんと話を聞いてくれた」
廊下の奥には「風紀委員会本部」と書かれた表示があった。その隣に庶務、総務、渉外、会計、書記の各窓口が並んでいる。
一夏がノックすると、聞き覚えのある声が返った。
「どうぞ」
扉を開けると、長机を囲む四人が顔を上げた。奥にペトラ、その横に初めて見る上級生。反対側にはレオナと、書類を整えている少女がいた。
「織斑さん。先日はお疲れさまでした」
ペトラが椅子を引いた。
「今日は面談ではなく、正式な加入手続きですね。お二人とも、こちらへ」
「よろしくお願いします」
「セシリア・オルコットです。お世話になりますわ」
レオナが机の向こうから手を上げた。
「一夏くんは二度目だね。今日は勧誘の整理じゃないよ。仕事を頼まれる方」
「やっぱり、そうなりますか」
レオナは書類を横へ寄せて椅子を指した。一夏とセシリアが座ると、机の上には当番表の空欄と連絡経路を記した図が広げられる。
「代表の名前があるから、つい全部持って帰りたくなるだろうけどさ。まず仕事をしたい人に届くようにしてくれればいいよ」
「全部?」
「忘れ物の連絡、出席確認、見学の導線。人数の多い日は一人で抱えたら昼休みがなくなる」
説明しながら、レオナは一夏の前の紙へ小さな丸をつけた。問い合わせる窓口は一つに見えて、必要な返事をする担当はそれぞれいる。セシリアはすぐに端末を出し、担当と連絡先を一覧へまとめ始めた。一夏も後に続いたが、順番を間違えて二度同じ欄を開いてしまう。見かねた書記局長の上級生が紙を一枚ずつ渡してくれた。
「もちろん。誰かがやらないと終わらないから」
ペトラが軽く咳払いすると、レオナは笑って椅子へ戻った。
「まず私から改めて。二年一組、ペトラ・ノヴァク。総務局長を務めています。平時は委員長と呼ばれていますが、正式な役職名ではありません」
その隣にいた少女が、集めた用紙を机へ置いた。
「三年の風雪弥子です。渉外局長を務めています。みんなからは副会長って呼ばれていますが、正式にそういう役職があるわけではないんだな」
「総務と、渉外ですの?」
セシリアが尋ねた。
「はい。総務は委員会全体の運営を、渉外は教員や他の委員会、学園外との連絡や調整を担当します。委員長と副委員長を置かないのが、当委員会の運営規程です」
弥子は壁の組織図を指した。四人分の枠は、総務、渉外、会計、書記と分かれている。
「総務局長、渉外局長、会計局長、書記局長が各一名。それで執行の四役。会長、副会長というのは便宜的な呼び名です」
「では、仕事の指示はどなたから?」
「内容によります。委員会全体の運営はペトラ、他部署や外部との連絡は私。会計ならレオナ、議事録や文書なら珊瑚です。決裁の範囲も分けていますから、一人へ全部出せば済むわけではありません」
「分かりましたわ」
セシリアが頷いた。説明に感心している顔だった。
レオナは自分の番を待たずに名乗った。
「改めまして、二年のレオナ・ブランペアニア。会計局長ね。備品の購入、活動費、立て替え精算。オカネ関連は全部こっち」
「レオナ先輩には、この前助けてもらいました」
「そうそう。今日はもう紙の山を抱えてないね」
「前の分は全部返しました」
「優秀優秀」
最後の一人がニコリと大きく笑った。
黒髪にベージュのアクセントが一房。制服のアレンジ具合ではペトラと同程度に原形を留めていないが、こちらはロリータ・ファッションを意識してか、両腕の袖やスカートにボリュームがある。絵本の登場人物のようだった。
委員長と副会長はオースドックスのままだから余計に目立つ。
「二年の九十九髪珊瑚と申します。書記局長のお役目を拝しております。議事録と通知文、提出物の保管を担当します。書類の名前が分からなければ、そのまま持ってきてください。書き損じは直せますけど、消えてしまった書類は探せませんから」
「……気をつけます」
一夏が答えると、珊瑚は小さく頷いた。
「では、織斑さんとオルコットさんも、改めて」
ペトラに促され、一夏は椅子から立った。
「一年一組の織斑一夏です。クラス代表になりました。まだ知らないことばかりですけど、ちゃんと覚えます。よろしくお願いします」
「同じく一年一組、副代表のセシリア・オルコットです。英国代表候補生でもありますが、こちらでは一人の委員として必要な務めを果たしますわ」
弥子が二人の名前を控えた。
「先日の試合は映像記録で拝見しました」
ペトラは二人の反応を待つように、手元の資料を閉じた。
セシリアは落ち着いていた。対して一夏は掌に汗が滲んだ。
「……見ていたんですか」
一夏が思わず身を乗り出す。二人で迫ったつもりが届かなかった時間を、先輩にも見られていたのだ。
「ええ。新一年生のデビュー戦ですから」
簡潔な返答だった。
「ご心配なく。一般公開のデータベースです」
無表情につけ加える。ほかの三人はそれぞれ苦笑した。この委員長は終始こんな調子らしく、こちらで冗談と組まなければいけないのだ。
ペトラが組織図の下へ別の書類を重ねた。
「新入生の配属について説明します。一年生は入った時点で正式な局員にはなりません。二学期の文化祭終了後に、それまでの勤務状況とクラス対抗戦の成績を踏まえ、所属局を決定します」
「四月のクラス対抗戦も、ですか」
「はい。代表としての判断、連絡の取り方、協力の仕方も見ます。操縦技術はあくまで参考程度です」
ペトラは庶務局の欄を示した。
「それまでは庶務局で通常業務です。補助的な巡回、落とし物の記録、行事の案内、相談の受付、掲示物の確認。危険がある現場へ一年生だけで向かわせることはありません」
「クラス代表の仕事と、両方やるんですね」
一夏が聞いた。
「はい。そのためにも、授業を犠牲にして仕事を増やしてはいけません。出席できない日は早めに伝えること。副代表も同じです」
「分かりました」
「実習のときは、どなたに連絡すればよろしいでしょうか」
セシリアが訊ねると、珊瑚が当番表を渡した。
「原則は庶務局の窓口へ。緊急時だけは教員にも直接知らせてください。申請した用事を忘れても、誰かに黙って代わってもらうのはなしです」
「そういうとこ、ゲームみたいに一人で全部やる必要ないからね」
レオナが言った。
「レオナ、その例えを始めると話が長くなります」
ペトラが答えた。
「一回しか言ってないって」
「その一回がいーっつも長いんだよ」
弥子が笑う。セシリアもつられて口元を緩めた。
登録作業自体は難しくなかった。所属欄に暫定と表示されていることを確かめ、連絡先と授業予定を登録する。一夏の端末には前の面談で使った認証が残っていたので、必要な項目だけを更新した。セシリアも手続きを終える。
珊瑚が受領の印をつけ、二人へ控えを返した。
控えの片隅にある日付は、今日一日だけのものだった。一夏が次の当番表を尋ねると、珊瑚は未確定の欄を指した。
「そちらは各クラスの正代表、副代表が決まり次第です。まだ一組だけですから。しばらく先になりますな」
「分かりました。先に空き時間を送ります」
「何卒、よろしくお願いします」
書類を見ていたセシリアも頷いた。彼女は自分の空き時間を迷いなく書き込む。一夏は一つずつ思い出しながら入力し、実習の予備時間を忘れていたことに気づいた。レオナは急かさず、そこだけあとで訂正できると説明する。こうして返してくれる人間がいるなら、覚えていないことを覚えているふりをしなくて済む。
「巡回業務の本格化は二学期以降です。今学期は校内の構造を記憶してもらいます」
「頑張ります」
一夏は紙を鞄へ入れた。そこでレオナが、机の端に残っていた自己紹介票を指した。
「あ、まだ趣味の欄が空いてる。仕事の書類じゃないけど、当番が一緒になったとき話しやすいから、よかったら書いてって」
「趣味、ですか」
一夏がペンを持ち直す。
「先輩方のも聞いてよろしいですの?」
「もちろん。私は音楽鑑賞です」
ペトラが答えた。
「放課後に流している場合が大半です。一曲聴き終えることは珍しいですが」
「ペトラの休憩中に仕事を増やすのは誰でしょーねぇ」
「あなたも急ぎの案件なら送ってくるでしょう」
弥子が目を細める。くりくりとした、大きな目だ。表情の変化が分かりやすい。
「私は主に食器集めかな? 緑茶が好きでねえ。気に入ったデザインを見つけるとついつい買っちゃうんだけど、たまーに値段が……切子細工のグラスとか……」
弥子の隣で珊瑚が激しく頷いていた。
「昔の技術で作ったデザインとか、珍しいのが多いですよね」
「でしょうでしょう? 作りが丁寧なものは見ていて飽きません」
「私はゲーム!」
レオナが手を上げた。
「対戦もやるし、一人でちまちま進めるのも好き。あと、ゲームの棚の整理は得意だけど、会計の棚はそれ以上にちゃんとやってるからね」
「そこは自慢してください」
ペトラが言うと、レオナは当然という顔で頷いた。
「私は美術館を回ります」
珊瑚が続けた。
「旅行先でも、展示の予定を先に調べるんです。小さな企画展の方が、思いがけない作品に出会うこともありますから。食器蒐集もなかなかに沼っておりまして……」
「書類の並べ方が、なんだか展示室みたいですわね」
セシリアに言われ、珊瑚は一度机へ目を落とした。
「それは褒め言葉として受け取っておきます」
ペトラの前に二人の用紙が戻った。
「一夏さんは?」
「料理と、アニメを見ることです。料理は最近ようやく自分でも作るようになって。まだ人に出せるかは分からないですけど」
「作ってくれるなら食べるよ」
一夏が顔を上げると、レオナはもう自己紹介票の別の欄を眺めていた。料理と書いた自分の欄だけで話が終わると思っていたのに、ペトラからも何を作れるのかと尋ねられる。
「最近は、切るだけでも意外と難しいって分かりました」
「手順管理は重要です。調味料の分量によっても加熱時間に影響しますし」
ペトラの返事はやけに実務的だった。セシリアが英国菓子の話を始めかけ、一夏はその前に誰が洗い物をするのか考えてしまう。風紀委員会の本部で初めて交わした日常の話が、意外にも家事の段取りへつながった。
レオナが言う。
「委員長はアレじゃん。工場の管理責任者じゃん」
ペトラも含め全員が笑った。
「オルコットさんは?」
セシリアがペン先を止めた。
「趣味と申しましても、これというものは……。強いて言えば、自動車でしょうか」
「車?」
レオナが顔を上げた。
「運転するの?」
「屋敷の庭ですわ。正式に免許を取得したわけではございませんから。運転も好きですけれど、車そのものにも関心があります。とりわけイギリスの国産車には目がありませんわ」
そこからの返事は、それまでよりずっと早かった。
「アストンマーティンの端正な造形、ジャガーの長いボンネットの線。ロータスは小さく軽く作ることの意味を、きちんと走りで示してくれます。モーガンのように昔ながらの製法を残している会社にも、独特の魅力がありますの」
「……詳しいんだな」
一夏は思わず顔を上げた。紅茶の銘柄を聞いたときとは別の勢いだった。
「詳しいと言えるほどではありません。ただ、車ごとに目指しているものが違うでしょう? 快適に長い距離を走る車もあれば、曲がる楽しさのために、余計なものを削ぎ落とした車もあります。同じ英国車という言葉で片づけるのは勿体ないですわ」
「でも、イギリスの車って壊れやすいってよく言わない?」
レオナが何気なく尋ねた。
セシリアの指が止まった。
「……どの年代の、どの車種のお話でしょうか」
「へ?」
「製造年代によっても、保守の方法によっても事情は異なります。一部の車の不具合を、英国で作られた自動車すべての性質のように語られては困りますわ。そもそも、電装系の話をなさっているのか、駆動系の話をなさっているのかも分かりませんし」
言葉は丁寧だったが、頬へわずかに赤みが差していた。
「ご、ごめん。なんかそういう話を聞いたことあったから」
「いいえ。ご存じないのであれば、わたくしがご説明いたします」
「説明って、どのくらい?」
「まず、英国の自動車産業の歴史から──」
「セシリア、先輩が困ってる」
一夏が声を掛けた。セシリアはそこでようやく周りを見た。
「……失礼。少々、熱が入りましたわ」
「少々じゃないと思うけど」
レオナは笑い、両手を上げた。
「でも面白いね。今度写真とか見せてよ。詳しくないから、最初は一台だけでお願い」
「もちろんですわ。でしたら、どこからご紹介すべきかしら」
「一台だって」
今度は珊瑚も笑った。弥子が書類を二人の方へ戻した。
「英国車の話は次の休憩時間にしましょう。自己紹介の欄、まだ空いていますから」
セシリアは気を取り直し、丁寧な字で「自動車」と記入した。一夏も自分の用紙を見直す。アニメ鑑賞の文字は、書き終わってみると少し幼く見えたが、消す理由はなかった。
廊下へ出ると、もう夕方の光が差していた。
「一夏さん、先ほどは口を挟んでいただいて助かりましたわ」
「俺、ああいうセシリア初めて見た」
「……みっともなかったでしょうか」
「いや。好きなものの話って、あんなふうになるんだなって」
セシリアは少し考えた。相手が好きな料理の話を始めると、細かなところまで聞いてくるのを思い出した。
「一夏さんも、料理のことなら長くお話しになるでしょう?」
「そうかもな。でも車のことは俺、全然分からないぞ」
「でしたら今度、写真をお見せしますわ。まず一台だけ」
「……レオナ先輩にもそう言ってたな」
二人で笑った。一夏は当番表の届く先をもう一度確かめ、鞄へ端末を戻す。明日から代表の仕事に風紀委員の仕事まで加わる。それでも今日は、相手に頼めることが一つ増えた。
本部では、残された四人が自己紹介票をファイルへ綴じていた。
「いい子たちでしたね」
弥子が言うと、レオナが頷いた。
「車の講義は不意打ちだったけど」
「次は何か、話を切る合図を決めておきましょう」
珊瑚が書類を棚へ戻す。
ペトラは二人分増えた当番調整の紙を見て、机の端へ置いた。
「……新入生が増えるのは素直に嬉しいのですが。どうして仕事まで同じ数だけ増えるのでしょうね」