Unlimited Possibility 〜プリズマ☆イリヤの世界へ〜 作:神酒ぃ@θ≒シータ
この作品は、士郎と凛の子供がプリズマ☆イリヤの世界で大暴れする小説です。
そこまでは流石に行きませんけど…
楽しんで頂けたら幸いです。
では、どうぞ!
第一話 プロローグ
ーーーあの冬木市第五次聖杯戦争から10年以上の月日が経とうとしていたーー
此処は常に他者を寄せ付けない極寒の土地、ロシア。
普段、この土地では雪が降っているが今は晴れていて満天の星が輝いている。
今日、この白銀の世界には珍しく、客がいた。
その客は外国人だろうか?身長が高く、白髪で、鍛えた背中からは赤い騎士を連想させる。
客である赤い騎士は殺気を漂わせながら、目的地へと雪原の上を一歩一歩確実に歩いていたーーー
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side 衛宮 士郎
空に満天の星が輝いている中、俺は雪の上を疾走している。
「フッ…‼︎」
そこから跳躍し、俺は奴に切りつける。
が、そんな分かりきっている攻撃を無防備に食らうほど簡単な相手ではない。
当然の事ながら、奴は避ける。
……流石だ、避けるにしても最低限の回避しかしていない。
そして、すぐに奴は後ろに下がりながら、十発以上の氷の魔術で反撃をしてきた。
俺はそれを難なく両手に握っている剣で弾く。
…一発一発が強力だから時間が掛かるな…
その間に、奴は次の魔術の準備をしていた。
「チッ……‼︎」
気付かれない様に慎重に隠していたのだろうか、巨大な魔法陣が3つ程浮かび上がっていた。
…あれを受けるのはマズい。
あれが直撃したら、俺は消し炭決定だ。
俺は両手に持つ剣を破棄し、あれを止めるべく武具を探す。
…しかし、あの盾、投擲武器は鉄壁だが魔術はどうだ?
ーーー時間が無い…か…
「I am the bone of my sword.(体は剣で出来ている。)」
「“熾天覆う七つの円環”ーーー‼︎(ロー・アイアスーーー‼︎)」
グッ……‼︎
やはりあのぐらい巨大な魔術だと完全には受け切れなかったか。
……まあいい。止められたことに変わりはない。
奴はその魔術に余程自信を持っていたのか、もしくは、自分のとっておきが止められてショックなのかは知りかねるが、硬直している。
その隙を見逃さずに、俺は黒鍵をすばやく投影し奴に投擲した。
奴は直前でそれに気づき慌てて避ける。
さっきまでの様子とは一転して、避けるにしてもゴロゴロと地面を転がっている。
奴にとって黒鍵は脅威だから仕方がない部分もあるが…動揺が丸見えだぞ。
悪いが、決めさせてもらう。
奴は無様に避けて反撃しようと俺の方を向いたが……もう遅い。
…矢《イメージ》はもう既にお前に狙いを付けている…
「――――I am the bone of my sword.《我が骨子は捻れ狂う。》」
「―――“偽・螺旋剣”《カラド・ボルク》」
そして、奴に当たる瞬間ーー
「壊れた幻想《ブロークン・ファンタズム》」
矢を爆発させ、奴を完全に消滅させた。
「フー………やっと終わったな」
ゆっくりと息を吐き出して、俺は緊張した肩をほぐす。
…しかし、やっぱり慣れないな死徒狩りは…
いくら、凛のパシr…資金集めで数回行っているにしても…な…
二回目の奴なんか凄い強かった思い出がある。
何度死にそうになったことか…
……そう思っていたら、目に汗が出てきた。
悲しくなんかないぞ…!
……たぶん…メイビー…
……まあ、それは置いといて。
早く後始末をして、とっとと帰るか。
妻の凛、息子の誠と娘の彩虹(あやか)がいる我が家に………
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side 衛宮 凛
衛宮邸の自分の部屋で、私は机の上で6時間もあるものと格闘をしていた。しかしそれも、後5秒で終わる。
「………………終わった〜!」
はぁ〜…。疲れた〜。
ずっと同じ体勢をしていたから、辛いったらありゃしない。背中を伸ばし、肩をポキポキ鳴らす。
よっし。やっとこれで、第二魔法の研究がひと段落ついた。
後は、再現実験だけね。長かったわ〜。
…あれ、そう言えば今何時だっけ?
全然意識してなかった。
時計は……おっ、丁度いい時間ーーー
「お母さ〜ん、ご飯出来たよ〜」
「分かったー、すぐ行く」
ナイスタイミング。
流石、我が娘。
今日の夕飯はなにかしら?
悔しいけど、彩虹が作る料理も士郎には届かないけど、十分美味しいのよね…
嬉しい事なんだけねと、色々考えながら居間に向うーーーー
居間に着くと、既に息子の誠が座布団に座っていた。
「お疲れ、母さん。なんか達成感で満ち溢れているよ」
「開口一番それかい…」
…思わずツッコミを入れてしまった。
「まあ…何でかって言うと、第二魔法の研究がひと段落付いたのよ」
「「えっ、それ本当?」」
私が上機嫌に達成感で満ち溢れている理由を話すと、誠といつの間にか座っていたエプロン姿の彩虹は、共に身を乗り出してきた。
「ええ、後は再現実験だけかな」
(流石双子、息ぴったりね…)
内心、そう思いながら返答する。
そしたら、子供達は凄いだの、やったーだの言っているが、私は別の所に興味が向いていた。
「それにしても、今日の夕食は豪華ね。
ケーキなんかもあるし…なんかのお祝い?」
「えっ、お母さん…今日は私達の誕生日だよ?」
………あっちゃ〜。
すっかり忘れてた…
「そうだった……
ごめん……すっかり忘れてた…
なんか手伝った方がいい?」
「大丈夫だよ。殆ど用意したから、後は食べるだけ」
むむ……意外と用意周到ね…
食卓を見渡してみても他にやる事がなさそうなので、渋々、私は誠達と反対側の座布団に座った。
でも…
「そっか〜。もう誠と彩虹は10歳になるのか〜」
もう誠と彩虹と産んで10年か〜。早いな〜。
「なんだよ、今更…」
「いや〜、もうそのぐらい経つのか〜と思って」
「(小声)おばさんみたいだな…」
んー。なんか息子が面白いこと言っている気がするな〜…
「お・し・お・き」しますか…
「ん?
なんか言った、誠?」
生意気な息子の頬を引っ張りながら言う。
「しゃにしゅるんやよ、はあさん(なにするんだよ、母さん)」
おお〜、伸びる伸びる。
面白いわね、これ。
…そう言えば、誠と彩虹が10歳っていうことは、私と士郎は今年で34……
うん。考えない様にしよう。カットよ、カット!
「母さん、もう止めてあげて…」
「ん、そうね。これ以上やったら、可哀想だし…」
彩虹の悲痛な声でのお願いにより、私は誠の頬から手を離した。
「バチン」という音付きで。
「絶対思って無いだろ…」
頬を摩りながら誠が言う。
「なに?もう一回、やられt…「ただいま〜」」
……帰って来たわね。
誠はあいつに感謝しなさいよ。
side 衛宮士郎
3週間振りの我が家に帰り、戸を開ける。
「ただいま〜」
と、言ってしばらくしたら、奥からトテトテと彩虹と何故か頬が赤い誠がやって来て、遅れて満足気な顔をした凛が来た。
…誠は凛にやられたな。
「「お帰り、お父さん」」
「お帰り、士郎」
「ただいま。彩虹、誠。
そして、凛」
今更だけど、あいさつって素晴らしい。
帰って来たという実感が湧く。
「お父さん、お土産は?」
「はい、これ」
持っていたお土産を彩虹に渡す。
「なにこれ?」
「なんか、英語?で書いてある…
母さん、なんて書いてあるの?」
「えーっと英語じゃ無くてロシア語ね。
……士郎。あんたマトリョーシカしかなんて買って来たの?」
「「まとりょーしかってなに?」」
「ああ、マトリョーシカっていうのは…「マトリョーシカっていうのはね、胴体部分が……ほら、こんな風に上下に分かれてその中にまた同じ人形が入っているのよ。」
「……わっ。本当だ〜」
「おもしろー」
……凛。せっかく来た数少ない父親のチャンスを奪わないでくれ…。
まあいいか、子供達は嬉々した声を上げて人形をいじりながら楽しんでいるようだし。どうやら喜んでくれたみたいだ。
…よかった〜。喜んでくれるか自信なかったんだよな。
ああ、そうだ。それと……
「はい。これ」
凛に懐から取り出したあるものを渡す。
「?なにこれ?」
「まあ、開けてみなって」
「?」
おお、見事に疑問に思ってらっしゃる。確かに凛へ贈りものなんてあんまりしてないからな…
7年前ぐらいまで、俺はバゼットと一緒に中東の戦地に赴いていたし、帰って来てからは凛が第二魔法の研究に没頭してたから、入れ違いでお互い忙しかったもんな…
今までを振り返っている間に凛はプレゼントを開けて、中身を見ようとしていた。
side 衛宮 凛
「はい。これ」
と言って、士郎が渡してきたのはペンケースのような縦に長い包装紙で包まれた箱だった。
「?なにこれ?」
「まあ、開けてみなって」
「?」
正直これがなんなのかよく分からなかった。士郎が私にプレゼントくれる事なんて殆どなかったし…どういう風の吹き回しなのかしら?
…でも、少し興味があるわね。
疑問と好奇心が半々になりながら、包装紙を取って箱を開ける。
しかし、中身を見た時、驚きで言葉が出なかった。
「ーーーーーっ!」
箱に入っていたのは宝石が付いたネックレス。しかし、ただのネックレスではなかった。
ネックレスについている宝石は聖杯戦争に士郎の蘇生に使ったルビーの宝石には劣るが充分大きいルビーだった。
しかも、自分で削って磨いたのだろうか…それが分かる箇所が何個もある。
「結構頑張って削ったんだけど中々に難しくてな…ちょっと変なとこがあるだろうけど、…どうかな?」
「…………その……ありがと」
頬をポリポリと掻きながら不安そうに聞いている士郎に対して、私はこの言葉しか思いつかなかった。
文句をいれば、「もっと綺麗に磨けたんじゃないの?」などと言えたかもしれない。
が、それ以上に、素直に嬉しかった。
頑張って私のためにこのプレゼントを作ってくれたのだ。それだけで、私は充分に嬉しいし、幸せだ。
…でも、やられたまま終わる私じゃない。
「次に私があげるプレゼントで、あんたを絶対驚かしてやるんだから!」
「ああ、楽しみにしてる」
そう言った士郎の表情は、何故か去り際に見せたあいつ(アーチャー)を幻想させた。
その後、お互い沈黙していたからだろうか、気まずい雰囲気になりそうになったが、そこである人物が介入してきた。
「士郎。お帰りなさい。
いつもの時間に彩虹が道場に呼びに来ないので何かあったのかと思って来ました。」
私のサーバントの騎士王のことセイバーである。
聖杯戦争から10年以上たった今でも、英霊なので若々しいままだ。分かっているのだけど、少し恨めしい…
「ただいま、セイバー。今、そっちに行こうと思ってたんだ。これを渡そうと思って」
士郎がバックから取り出したのは粗方予想内の、少し大きめのライオンのぬいぐるみだった。
それを見た瞬間、セイバーの目が輝く。
「ありがとうございます士郎‼︎感謝します‼︎」
ぬいぐるみを士郎から受け取り、すぐに、ぎゅーーと抱きしめた。
「セイバーさんって、ほんとライオンに目がないよね!」
「そうだな〜」
あんた、子供達にもライオン大好きの認識がつかれちゃってるじゃない…。騎士王の威厳は何処行ったんだか…
しかも、それを入れたらあんたの部屋のぬいぐるみの数が15を超えるんじゃない?10を超えた辺りから、もう数えてないけど。
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その後、誠と彩虹の誕生日パーティーをして、士郎が彩虹の料理を褒めたり、誠が取っておいた肉をセイバーが横取りして口論になったりと、
その日の、衛宮邸は賑やかな夜となった。
いかがでしたか?
第一話、衛宮邸の日常の方が良かったですかね?
まあ、それはともかく、これからも更新して行くのでゆるりとご期待下さいo(`ω´ )o