Unlimited Possibility 〜プリズマ☆イリヤの世界へ〜   作:神酒ぃ@θ≒シータ

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長らくお待たせしました。
第三話始まります。

…と、その前に…
感想の答えについて、質問は、神秘を最初っから注ぐのはいくらランクが低くても宝具では無理じゃね?ということでした。
答えとしては、誠が創るものは最初っから神秘がある程度含まれていて、プラスα魔力を注ぐ。ランクとしてはC-ぐらいです。という感じになります。

では…どうぞ!


遠坂家の呪い。そして…

side 衛宮 凛

 

 

「ちょっとやり過ぎたかしら?」

 

腰に手を当て、周りの惨状とボロボロになって倒れている誠達を見ながら言う。

 

「やり過ぎだ」

 

そしたら、やや怒った表情をしながら上から見ていたのであろう、士郎が木々の上から下りてきた。

 

「だいたいお前に手加減っていうのはないのか…」

「だぁー‼︎分かってるわよ、ちょっとやり過ぎたっていうことぐらい‼︎」

 

そんな呆れた顔しなくても、私だって今回は、ちょっと本気にやり過ぎたかなって反省してんだから…!

 

「いや。あれはどっからどう見てもちょっとじゃないぞ…三属性の同時魔術とか……普通、死ぬだろ……」

「はいはい。私が悪うございました」

 

…謝ればいいんでしょ、謝れば。

 

「…………」

 

…なによ。その「絶対反省してないだろ」というジト目は。

…まあ、反省はしていないけど。

 

…と、茶番はこのぐらいにして、そろそろ本命に入りますか。

 

「で、士郎。あんたから見て誠と彩虹はどうだった?」

 

私の声が真剣味を帯びると、それを察した士郎の顔も引き締まった。

 

「そうだな…誠は突っ込み過ぎで技術もイマイチ、けどまあ、これは経験の問題でもあるからしょうがないとして…

型はしっかりしているからこのまま磨けばどんどん強くなっていくんじゃないか?

今後の成長に期待だな。

次は、彩虹の方だけど……凛の方が俺よりも分かってるだろ?」

「ん。そうね。彩虹は私と同じだし……まあ、こっちも粗方経験かな〜。あとは…異なる属性の魔術制御ね」

 

彩虹は異なる属性の魔術を実行しようとすると片方が強すぎて、本当の威力を出し切れてないから、今後の訓練はこれを中心的に組み立てていきますか。

 

「よし。考察はこのぐらいにして…帰って飯にしよう!」

 

士郎は場を切り替えるように手をパンッと叩いて、倒れている彩虹を抱えに向かう。

 

「ん。そうね」

 

私もその案に対して特に反論はないので、同じように誠を抱えに向かった。

 

それにしてもお腹空いたな〜。流石に二時間近く動き続けているとね…

 

「ねえ、士郎?」

 

ふと、わたしは聞きたい気分になったから、誠を背中におぶりながら士郎に質問をした。

 

「ん?なんだ?」

「今日の夕ご飯は何?」

「えーと、そうだな…

今日は誠達が疲れていそうだから…せっかくだしすき焼きにでもするか…っていうか何だよ。

いつもはそんなこと聞かないくせに」

 

士郎が凄く意外そうな顔で見てきた。

 

「なんとなくよ」

 

それに対し、私はあっさりした声で返答する。

 

「何だよそれ…」

 

私の答えが意外だったのか予想と違ったのか分からないが、士郎は一瞬驚き、そして、呆れたようなため息をついた。

…べつにいいじゃない…たまには聞いたって…

私だって、時々理由なく聞きたくなる時だってあるのよ。

 

それにしても…すき焼きね〜…

セイバーと誠の口論が起きなきゃ静かで平和なんだけどね…

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

side 衛宮 彩虹

 

 

「しか……まあ、まこ……あやこは強く……たなあ」

「当たり前じゃ………そうじゃな……訓練さ……いる意味が…な…わよ」

 

ん………?何だろう?声が聞こえる。

この声は……お父さんとお母さん?

何を話しているのかな…?

……っていうか私、どうなったっけ……?

 

私は、ぼんやりする意識の中で記憶を引っ張りだしてみる。

 

…ああ、そうだった。お母さんのあの地獄の様な魔術の嵐を受けて倒れたんだっけ。

お兄ちゃん大丈夫かな…?

氷の魔術をモロに食らってたような…

 

ふぁ〜…っと。もうどうでもいいや…

さっきから続いている、この規則正しい揺れが気持ち良くて…何だか眠くなってきちゃったな…

 

…ああ、そうか。

私、お父さんにおんぶされているんだ。

この体に伝わってくる、包みこむような優しい暖かさはお父さんに違いない。

 

…何だか……安心するな…

 

「あっ……」

「ん?どう……の?」

 

お父さんがいきなり止まったので、ゆりかごのような揺れも同時に止み、眠りの底に沈んでいた私の意識はすこしだけ覚醒した。

 

……何?後もうちょっとで寝れるところだったのに…

 

「ヤバい…」

 

ヤバい…?ヤバいって何が?

…っていうか、なんでお父さんは体が小刻みに揺れてるの?

 

「セイバーに……れてい……どら焼き………てくる…忘れた…」

 

…あ〜、なるほど…ほとんど聞こえなかったけど、「セイバー」と、「どら焼き」の二語からだいたい分かった。

そりゃあ、お父さんの体が小刻みに震えるわけだ。

 

「凛は……に帰って、……の準備たの…!」

「はいはい……ってるわよ。セイバー……適当な……でも言っ……くから」

「サンキュー」

 

二人の会話が終わり、そして再び、私を眠りに誘う揺れがくる。

 

お父さんは私を起こさないように気遣っているのだろうけど、走っているので規則正しいけど少し激しい揺れだった。

でも、この揺れは私を眠らせるのには十分過ぎた。

 

…だめ。もう限界…

 

私は、そこで考えることをやめ、その心地よさに身を委ねてまた眠りについたーーー

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ん……」

 

目を開け、しばらくして、ぼんやりしていた視界が晴れてきたら、木の木目が見えるいつも通りの見慣れた我が家であろう、天井が見えた。

 

体を起こして周りを見渡してみると、案の定、勉強机にぬいぐるみなどが置いてある自分の部屋だった。

その事に安心し、もう一回布団に倒れこむ。ボフッといって埃が舞うが布団の柔らかさに免じて許す事にする。

そして、しばらく布団のモフモフ感を堪能していると、お腹が鳴った。

 

そういえば、昼から何も食べてないもんね…さすがにお腹空いちゃったな…

 

このまま眠りたいという気持ちがよぎり、食欲と睡眠とが格闘していたが、結果、食欲が勝ち部屋の外へ。

 

部屋の扉を開け廊下に出たら、反対側の部屋からちょうど同じように扉を開けたお兄ちゃんとばったり合った。

 

「お」

「あ…お兄ちゃん」

「ん?どした?」

「その……怪我…大丈夫?」

 

お母さんが治療してくれたから大丈夫だと思ったけど、一応聞いておきたかった。

 

「筋肉痛なみたいなものはあるけど、大丈夫だぞ」

「そっか…よかった」

 

よかった〜。…余計な心配だったかな?

 

「それより彩虹。さっき母さんが言ってt…『グゥ〜』……………とりあえず、ご飯食べるか」

「クスクス…そうだね」

 

お兄ちゃんが聞いて来たことは気になったけど、私もお腹空いたので素直に従う。

 

「じゃ、彩虹。先行ってるから」

 

待ってよ、お兄ちゃん。それ絶対語尾足りてないよ…

正しくは「先行って、ご飯を食べてるから」でしょ。

今、まさに、走り出してるじゃん…

 

でも…

今日は…セイバーさんとお兄ちゃんに全部(大皿に盛られている唐揚げとか)取られるわけにはいかないから…‼︎

…と、心の中で決意しお兄ちゃんを走って追いかけたーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ズビシッーー

 

私の頭にお母さんのチョップが入る。

 

「「いたい…」」

 

隣を見るとお兄ちゃんも同じようにやられていた。

 

「家の中で、廊下を全力疾走しちゃダメでしょ」

 

それは分かってたけど……

ほら…ねえ…人間、欲求には勝てないよね。

 

「ほらほら、顔に出てるわよ。

絶対あんた開き直ってるでしょ」

 

バレたか…

もう…お母さん鋭すぎ!

…いや…私が分かりやすいだけ…?

 

「遠坂たるもの常に優雅たれ。と教えているのだけど…なんで聞いてくれないのかしら…?」

「まあまあ、良いじゃないか。優しい子に育ったんだから。お父さんはそれだけで十分だよ。」

「あんたがそんなんだから、こうなったのよ‼︎」

「理不尽過ぎるだろ…⁉︎」

 

あーあ、言い争いが始まっちゃった。

…まあ、言い争いと言ってもお母さんが一方的にギャーギャー言って、お父さんが適当に受け流すといった形式だけど。

 

そして、しばらくその言い争いを傍観していると…

 

「じゃあ、彩虹はどうしてお母さんみたいになるのがやなの?」

 

と、この空気に耐えかねたのか、お兄ちゃんが私に質問をしてきた。

 

「うーん…そうだね…

まず、それを日常からやっていると疲れちゃうと思うんだよね…」

「う…!」(1HIT!!)

「後は…

私のことが、気になっている人とか好きな人に、素の自分がばれた時にショックが大きいと思うし…」

「ぐ…!」(2HIT!!)

「そして何より…結婚出来なさそう…」

「ぐはぁ…‼︎」(3HIT!!…KO!!)

「…彩虹もう止めてあげてくれ…」

 

あ…お父さん。

どうしたの?…私の肩を掴んで。

っていうか、いつの間に言い争い終わってたの…?

あれ…?しかも、お母さんに至っては胸を押さえて倒れてる…

お父さんも側に寄って、「大丈夫だぞ、凛。ちゃんと、俺と結婚出来たじゃないか」

とかなんとか言って、肩を優しく叩いてるし…

お兄ちゃんに至っては、後ずさりしてる。

私、なんかした…?

 

 

「…………」

「…………」

 

…気まずい…

でも、間違いなくこの雰囲気を作ったの私だし…どうしよう…

 

「まあ、とにかく飯にしよう」

 

さすがに、この空気に耐えられなかったのか、お父さんが無理やり話題変えた。

 

「ん、そうだね…お母さんには悪いけど、腹減ってるから」

「お父さん、今日の夕食は何?」

 

お兄ちゃんも私も察して、その流れに乗る。

 

「おう、今日は誠達が疲れて、外も寒いからすき焼きだぞ!」

「「おお〜!」」

「士郎、さすがです。ところで、どら焼きは…」

「もちろん、買ってあるぞ」

 

わっ、セイバーさん…いつからいたの?

いつものことだから、今更驚かないけど、急に現れたらビックリするよ…

 

「私を放って置いといて、何先に食べようとしてんのよ…!

もう、いいわ…みんながその気なら、私にだって考えがあるんだから…!」

 

いきなり復活したお母さんは、一人勝手に「いただきます」と言って、すき焼きを凄い勢いで食べ始めた。

 

すごい…!人間ってあんなに早く卵を混ぜられるんだね…じゃない…‼︎

ああ…私が食べる予定だったお肉ちゃんたちが…

 

すでに、お母さんが「やけ食いやー!」とか言って、すき焼きの三分の一をかっさらっていた。

 

むむ…こうしてはいられない!

 

私も急いで卵を混ぜ、箸を持ち準備を完了させる。そして、戦場(食卓)に挑んだーーー

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

凛がフライングをした時の誠とセイバー達は…(後、士郎を含む。)

 

 

「な…‼︎抜け駆けとは卑怯ですよ、凛‼︎ぐぬぬ…こうなったら私も…⁉︎」

 

ここで、セイバーは重要なことに気づく。

自分の分の箸や卵がないことに。

 

「士郎…‼︎何故、私の分の装備(注:箸など)がないのですが…‼︎」

「あ…すまんセイバー。たまたま置き忘れていたみたいだ」

「…‼︎」

「え…⁉︎セイバーさんの装備(注:箸など)がないだと…⁉︎

…今がチャンスだ!」

 

いつも争奪戦に負けている誠はいまが好機だと感じ、野菜や肉などを取っているスピードを上げた。

それに比例し、すき焼きの中身はどんどん減っていく。

この状況に食いしん…いや、騎士王様のプライドが黙っていられる訳もなく…

 

「兵糧攻めとはやりますね…

こうなったら、最終手段です!

士郎…!貴方のものを貸してもらいます!」

 

そう言って、セイバーはちゃっかり士郎の食器を勝手に奪って戦場へ乗り込んでいった。

 

でもセイバー…兵糧攻めとは言わな…いや言うか。精神的な意味で…

 

そう一人で結論づけながら士郎は自分の食器を改めて取りに台所へ向かった。

もちろん後ろには、カオスになっている空間が展開していたが…

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

side 衛宮 士郎

 

 

「よし。準備完了っと」

 

冬の冷気に、凛の声が響く。

 

おっ。凛の準備が終わったようだ。

時刻は午前1時55分を少し過ぎたあたり。普段なら眠りの底にいる頃だから、何も聞かされない誠達は何をするか疑問に思っているだろう。

 

「お兄ちゃん、何が始まるか知ってる?」

「いや、俺も…聞いてない」

 

この様子だと、誠は薄々気づいてるみたいだな…

 

「はい!注目!

これからあんた達に見せるのは彩虹にも目指してもらう事になる第二魔法の一部よ」

「えっ…⁉︎私も目指さなきゃだめなの?」

「当たり前でしょうが‼︎

…ったく…何のために魔術を教えていると思ってるのよ…」

「えと…身を守る為…⁇」

「根源を目指すため…‼︎

あんた、講義で何を聞いていたのよ…」

 

ハハッ…賑やかだな…

でも…そろそろ熱が入り過ぎている凛に気づかせてやらなくちゃな。

 

「凛、そろそろ時間だぞ」

「ふえっ…⁉︎

…やば‼︎急いで行わなきゃ!」

 

おお…焦ってる焦ってる。

聖杯戦争での失敗が身に染みて分かっているんだな…

 

などと、しみじみ思っていると、突如魔術の発動を感じた。

 

ーードクンッ!

 

「凛…‼︎」

「分かってる…‼︎」

 

まずい…!

これはやな予感がする…

まずは魔力の発現地を特定するべきだな。

 

解析の魔術を急いで使い、発現地を探す。

 

……見つけた!

しかし、その場所が宝石剣からという、あり得ないところからだった。

 

あれは、術者が魔力を送らないと発動しない代物のはずじゃ…

 

ーーーこの一瞬の躊躇いが命取りになる。

 

宝石剣が強い光を発し始めたのだ。

 

大量の魔力を発している…加えてこの光…これはまるで…

凛が宝石剣を使う時と一緒じゃないか…

 

確証は無いが直感が一緒だと告げていた。

 

「わ…⁉︎」

「きゃ…⁉︎」

 

発動の余波がおれたちを襲う。

 

しかし、このままだと、何処かに飛ばされる確率の方がが高いだろう。

こうなったら、今、最も重要なことは宝石剣を壊す事より子供達を守ることだ。

 

「凛‼︎誠達を…‼︎」

「了解…!」

 

「士郎、凛‼︎何事ですか⁉︎」

 

只ならぬ魔力の発動を感じたのだろう。セイバーが完全装備でやって来た。

 

…よし。セイバーが来たな。

だが、もうどう足掻いても今、この状況を打破する事は出来ないだろう。

なら、伝えておくべき事がある。

 

「セイバー‼︎そっちの事は任せたぞ‼︎」

 

ーーーだからこっちは任せろ

 

と、言いたかったが、それは叶わず虹色にも見える白い光に包まれたーーー

 




更新をもうちょっと早くしたい…

…と、そんなことより、次回の事について。
次回は誠が大活躍?になる予定です。

ゆるりと、ご期待下さい。(=゚ω゚)ノ
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