目を開けるといつもと感覚が違うのに気づく。右手を握っては開いて、握っては開いてを繰り返し違和感の正体を確かめていると
「おはよう」
フェイトかと声のする方を見る。しかし昨日見たフェイトより小さい。付けてるリボンがフェイトのものと違うのに気づく。水色...
「...アリシアか?」
「あ、分かる?」
フェイトが見せない無邪気な笑顔を俺に見せる
こちらに走り寄って布団に潜り込んできた
「ここはどこだ?」
「夢の中...レイの心が1番安心する場所って言ったら分かるかな?」
夢の中だから負傷したはずの右手が治って...いや、元々怪我なんてしてないんだろう。この世界では
死人と話してる時点でおかしい話だし。この体だからコソ起きている出来事と言えよう
「アリシアの魂は今どこに?」
1番気になることを聞く
「むぅ...」
「なんだよ?」
頬を膨らませているアリシアにどうすればいいか困る。
「お姉ちゃんって呼んでよ」
「別に呼び方なんてどうでも「お姉ちゃん!」...お姉ちゃん...」
「はーい、いい子いい子」
頭を撫でられ、アリシアは俺をあやしてくる。イラッときてしまうが堪える。4年間、兄妹生活に耐えてきたんだ。これくらい耐えられる
「...もう一度聞くぞお姉ちゃん。お姉ちゃんの魂は?」
嫌々お姉ちゃんと呼びながら尋ねる。するとアリシアは真面目な顔をして答えてくれた
「2人の中...かな。もう私の体には入ってないよ」
「...つまり魂が二分して俺とフェイトの中にあるのか...ってそれじゃアルハザードに行けたとしてもッ」
「うん。私は生き返らないね。ママが2人を創った時には既に...」
ママ...ママね。やっぱり違うのか、俺の記憶にアリシアがある通り、恐らくフェイトの記憶にもアリシアがあるんだろう。それが浅いか深いかの違いで
「レイにお願いがあるの」
「なんだ?」
「ママを止めて欲しいの」
黙って聞く。確かにこのままじゃ俺たちは管理局に捕まるのが目に見えている。それじゃなくても既に犯罪を犯しているプレシアだ
俺とフェイトがいる事で逃れようのない罪にもなっている
「俺が言って止まるような人じゃないぞ?」
「そうじゃないの...」
だったらと聞こうとしたその時、アリシアの身体が透けてきてるのに気づく
「そろそろ時間だね...お姉ちゃんはいつまでもレイとフェイトの傍にいるから!」
ベッドから降りて、こちらに手を振って消えるアリシア
それを見て俺は考える。俺がすべき事を...何をすべきか
「肝心な事は何も言わなかったな」
姉ながらテキトーである。そういえばフェイトはアリシアと容姿と声以外違うな。身長...は長く生きてるフェイトが高いのは仕方ないか
利き手の違い。プレシアの呼び方。性格
「それを考えたら性別の時点で俺は失敗作だな」
俺は失敗作で、フェイトはニセモノで...
「ハッ、とことんデコボコ兄妹になったな」
自嘲気味に呟く。誰に聞こえる訳もなく、誰もいない自分だけになった空間でだ
「そうだな...まずは管理局から逃れる方法を考えるべきか...あとクソ親を一発ぶん殴って...礼を言う。そこからだな」
とりあえず現実に戻ったら現状把握しないとな...で
「いつになったら目が覚めるんだ?」
誰からも返事が来ず、ただただ時間だけが流れるのであった
サブタイトルを付けるか
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つける
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つけない