フェイトが来てから俺の行動範囲も広まった。ここ時の庭園内の研究室とクソ親の部屋以外は立ち入っていいと言われている
しかし特に移動する必要もないため自室にいるのだが
「♪」
何か上機嫌なフェイト。機嫌がいい理由は分からないが何かと着いてくるのだ
トイレに行く時も、風呂の時も着いてくる。プライベートスペース守ろうぜ?
なんとか説得してトイレに突入してくるのは止めたのだが風呂は未だにやってくる
こんな狭苦しい毎日を贈っていると、ある日フェイトが動物を拾ってきた。魔狼の類か、見ているとその魔狼は苦しそうにしていた。クソ親に相談する気もないし聞くならリニスかと考えてると
「兄さん...この子...助けてあげられないかな...」
幼さ故か助けたいと、そう言ったのだ。知識だけでイケるか少し不安だったが可能性を提示する
「契約すればその魔狼は今犯されてるであろう病気に耐えられる力を手に入れられる」
「じゃあ!「でも」っ...」
「契約するということは、その魔狼の命を自由にできる権利がある訳だ。契約内容ではただ少し寿命が伸びる程度。直ぐに死ぬかもしれない。それでも契約するのか?」
正直毛ほども興味がないが頼られたのだ。後でリニスが何かいいそうだがそれはそれ、どうせ俺はさほど重要な人間でもないしな
だったら好きにさせてもらう
「...うん。助けたい、兄さん...教えて」
「だから兄さんと....はぁ...そのまま手に魔力を込めろ。んで、契約したい内容を伝えるんだ。術式はこっちで組む」
足元にミッド式の魔法陣が浮かび上がる。少し濁った金色。それに重なるように一際輝きの強い金色が浮かび上がる
「兄さんと、私と...ずっと一緒にいて」
本来ならば契約者のみが魔力を消費するはずの術式が急に書きかわり、フェイトだけでなく俺の魔力までも吸い取られる。それも大量に
そのせいで眠気が来て、意識を失った
「....?」
周りを見る。どうやらベッドの上らしい。俺は渡り廊下で気絶したはずだがと身体を起こして見るとフェイトとオレンジ髪の子が一緒に寝ていた
「契約はできたようだな」
そんな事を口にしたら扉が開く
「起きたんですね。フェイトとアルフが凄く心配してましたよ?」
「それは悪ぅござんしたね...アルフ?」
「はい、その魔狼の子です。フェイトが名付けました」
ふーんと見やる。2人とも心配してなのか俺のベッドに腕を枕にして寝ている
「...プレシアが呼んでます。本当は起きたばかりの貴方をプレシアに会わせるつもりはないんですが...」
「そういう命令でもされたか。ま、ちょうどいいわ。この状況からは流石に逃げたかったからな」
そう言ってフェイトとアルフを見る。俺の気持ちが分かったのかリニスは苦笑いしていた
布団から出て扉に手をかけると
「フェイトには適当に運動してるとでも言って誤魔化しといてくれ。騒がれたら面倒だ」
「はい」
長い渡り廊下を歩き、プレシアの部屋の前まで来た。ノック...しなくていいか
扉を開けると空間ディスプレイを睨みつけているプレシアが
「ノックもしないなんて行儀が悪いわね」
「俺とアンタの間柄でそんなモノ必要ないだろ。何の用だ?俺、寝起きでクッソ機嫌が悪いの見て分からないか?」
「あら、それは悪かったわね」
1ミリたりともんな事思っても無いくせにと小声で言う
「アリシアを生き返らせるわよ」
「頭沸いてんのか?死人だぞ?2回も失敗してまだ繰り返すつもりか」
どれだけ精巧に創ろうともクローンはクローン。同一人物ではない
「えぇ、でも今度は失敗しないわ。アルハザード...知ってるはずよね?」
「...失われたってやつか?確かにアンタから見せられた文献に書かれてたがアレは魔力量的にも無理だろ」
「...」
「なんだよ?」
はじめて俺に笑みを向けるプレシア。それは優しい笑みではない。妖しく、禍々しいものを感じ取れた
「"読めた"のね?」
「読めたも何も、あんな丁寧にかかれたのは誰だって読めるにきまってんだろ」
それを聞いてか高笑いしだすプレシア。気味が悪いため俺は
「歳考えろ」
そう言って逃げるように部屋を出ていく
「...出来損ないにも使い道はあるのね。貴方達は...」
最後の方は聞き取れなかった
くすんだ金色って魔力光で出るんですかね?
ちなみに主人公はポニテ男子って事で。ポニテの兄とツインテの妹