奇妙なことに俺に色んな教材が買い与えられた。最初はドッキリかと思ったが数週間もすればそれが当たり前の事のようにリニスは勉学に励んでいる俺を褒めた。
褒められるのに慣れてない俺はどうにも歯がゆい気持ちのまま読書を続け、片手間で魔法式の編み方を一から十までやっているとフェイトとアルフが興味深そうに見ていた
2人は邪魔してはいけないと思っているのか遠くで俺の仕草を真似てる
やがて我慢が効かなくなったのか、アルフがコチラにやって来て尋ねてきた
「なぁ、レイはずっと同じ魔法式編んでるけど、意味があるのかい?」
「あ、アルフ!」
ズカズカと聞きに来たアルフは、よく言えば主人思い。悪く言えばもう少し聞き方を覚えてほしい。その聞き方だと俺が馬鹿に聞こえる
「別に聞きに来るなとは言ってないからいい。聞きに来いとも言ってないが...んで意味があるのか...だったか。んじゃ2人に問題だ。さっきまでやってた魔法式は分かるか?」
「「え?」」
2人が顔を見合せて色々な顔を見せる。フェイトは頑張って出さないとって考えを巡らせてるのが顔に出てる
対してアルフはと言うと
「さぁ?」
「少しは考えろよ...で、フェイト。考えついたか?」
「え、えっと...兄さんのしてたのは基礎の魔法、魔力操作で...えっと」
「んな焦んなくていい」
アルフは俺とフェイトを交互に見て、フェイトはゆっくり深呼吸をして口を開く
「た、多分だけど...魔力弾の制御を...えっと、上手くできるように?」
「そうだな。基礎を学べば魔力量も少しは増える。急に増えはしないがそれを年々にやっていけばな。こうして魔力弾でくるくるとだ。そしてその魔力量を制御するにはさっきまでやっていた魔力操作。ま、呼吸と同じだ。乱れた呼吸じゃ力出ないだろ?」
なるほどとフェイトは頷く。アルフは...本能で聞いてるな?まぁ感覚に任せるのが一番手っ取り早いのは確かだがそれの説明は俺には分からん
「皆さん、ご飯ですよ」
「あ、リニス!」
「うん。兄さん、行こ?」
俺の袖をクイッと引っ張るフェイト。姉と同じ顔ってので違和感があり咄嗟に
「だから俺を兄さんと呼ぶな」
そう言って読んでいた本を閉じ、立ち上がる。なおも袖を掴んで離さないフェイトに呆れながらもアルフとリニスを追い食堂に
「兄さん...ずっと...一緒にいてね」
フェイトはまだ兄さんと呼ぶ。
感覚が麻痺してたからか違和感には気づけなかった
それはそうとアルフの汚い食べ方に物申したいのを抑えつつ食事をした