リニスが亡くなった...と、言うのも魔法生物で、契約によって繋ぎ止められていた命。フェイトの教育を終えた事によってクソ親との契約が切れ消えるように亡くなった。
俺はその一部始終を見ていたが、やはり堪えるものがある
一応は俺も人の子である。心があって、感情がある証拠
亡くなる直前にリニスから頼み事があった。
兄としてフェイトを見てあげてくれ...と
兄か。いつもいつも俺はフェイトに兄さんと呼ばれる度に兄さんと呼ぶなと言ってきた。それは今でも変わらないし、変えるつもりは無い。だからリニスには悪いが兄としてじゃなく、テスタロッサとして接しよう。暴力は振るうつもりが無いからそこは心配しないでとリニスの墓に花と一緒に贈った。フェイトとアルフも毎日のように墓参りしていたが、流石に精神的ダメージがあるのか部屋に籠ってる時間が多い。少しぐらいはショックを和らげる為にフェイトの部屋に向かう
「フェイト、少し話がある」
扉をノックして返事を待つ。暫くして扉が開いてフェイトが出てくる
「兄さん...どうしたの?」
泣いていたのか、目が赤い
「あー、いや、リニスに変わって俺が魔法や雑学を教えようと思ってな」
これが俺の最大限の譲歩だ。兄ではなく、家族としてと、話を切り出したのはいいがフェイトが震えているのに気づく。風邪だろうかとおでこに手を当てようとしたその時
「兄さんまで居なくなるのは嫌だ!」
「へ?」
えっと、どういう事だ?と、考えを巡らせてると
「兄さん...ずっと...ずっと一緒にいて...お願い...だから」
フェイトに抱きつかれる。体が僅かに震えているのに気づくと、泣いているのが分かる
鼻をすする音も聞こえるし...っと、奥から睨んでいるアルフが
「居なくならないし、俺はリニスと違って普通の...普通?まぁ人間だからフェイトと同じくらいの寿命だ。だから気にするな」
「本当に居なくならない?」
「ああ、居なくなる理由がないからな」
「...約束」
「ん、約束だ」
そう言った後、今度は動かなくなったフェイト。いや、寝息が聞こえる
騒ぎ疲れたのか
「アルフ、手を貸してくれ」
「あたしは寝る。一人で頑張れ〜」
「ご主人様運ぶぐらいしろよ...」
呆れながらも身体強化の魔法をかけてフェイトをベッドまで運ぶ。起きたあと俺がいないと騒ぎ出しそうなので今日だけは同じ部屋で寝ることにする
翌日、一日中ひっついて離れなくなったフェイトにどうしたものかと悩むこととなった