「あね、うえ?」
「マルス、無事に着いていたのね。」
祖国から遠く離れた異国の地で、二度と会えぬかもと思っていた姉弟が再会した。
その再会に最も寄与したであろう男は涙ながらに再会を喜ぶ姉弟を見守っていた。
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「ゲレタ殿、でしたな。
申し訳ありません。マルス様に代わって御礼申し上げる。
エリス様を良く此処まで連れて来て下された。」
「感動の再会を邪魔する程野暮ではありませんよ。
エリス様を助けたのはほんの偶然に過ぎませんし。」
ゲレタはエリスを守る時に己のベルトや安全靴を使い、相手を怯ませ得物である斧を奪った。
例え斧の扱いに長じていなくとも、人体の急所が分かっており
尚且つ相手が体勢を崩し、戦意を失ったとなれば話は変わる。
とにかくエリスを助ける為に手段を選ばなかったが、幸いにもマルスと引き合わせる事が出来たと安堵していた。
原作?
んなもん知るかよ。
変化はあって然るべきもの。
事実
そもそも、ガトーという人物を俺は信用しようと欠片にも思わないが
面倒な事に知名度とそれなりの信用はあるというのだから驚きだ。
「⋯いや、其奴自分の弟子の殺し合いすら止められない奴なんだけどね?」
そもそもガーネフの持つ暗黒魔法マフー
相手の行動そのものを封じるというとんでも魔法だが、設定のひとつにガトーが所持していたものでガーネフが奪った。
とのものがある。
で、それの対抗策がラーマン神殿にある星と光のオーブが必要と。
馬鹿かな?
何を思って『相手を一方的に叩ける魔法』を考え、持ったのか?
その管理が杜撰では?
秘宝である二つのオーブを使わねぇと対抗出来ねえとか。しかも素材はマルスに丸投げとかさぁ。
何が
「マルス王子。あれほど二つのオーブが必要と言っていったのに持って来ておらぬか。
ではガーネフを倒す事は不可能じゃ、諦めよ」
だ。
テメェの!
尻拭いを他人にさせんな!!
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話が逸れてしまった。
まぁ幸いにもあのクソジジイと会う事はないだろう。
「ゲレタさん。」
お、もう良いのか?
「はい。それとマルスが御礼を、と。」
「姉上を助けて頂きありがとうございます。
貴方のお陰で姉と再会できました。」
⋯こんな根無し草に丁寧なこと。
気にせんで良いさ。こっちもエリス嬢には助けられた。
彼女が居なければどうにもならんかったからな。
「ゲレタさんはこれからどうするのです?」
⋯考えてもなかったわ。
とにかくタリスへ行く事しか頭になかった。
まぁガルダに戻ってゆっくり考えるさ。
流石に此処でお世話になるのは気が引けるしな。
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姉エリスはゲレタさんの言葉を聞いて表情を曇らせた。
曇らさたと言っても、それを他者に気取られる様な事はしない。
だが、弟であるマルスにはそれが分かるだけ
姉はゲレタさんを頼りにしている。
⋯支えにもなっていたのだろう。
でも、姉はそれを言い出せない。
此処まで連れて来て貰っただけでも破格なのだ。
これ以上を姉が望むのは難しいのだ。
⋯なら
「姉上はゲレタさんと付き合わないのですか?」
後で怒られるとは思うが、それでも姉の心を今度こそ守りたいから。
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「姉上はゲレタさんと付き合わないのですか?」
突然の事にエリスは反応出来なかった。
確かに自分はゲレタに懸想しているのは間違いないし、自覚もある。
だが、どうしてそれを言えるだろうか?
自分の為に何度も危険な目にあわせたのだ。
人を殺すどころか傷付けるのにも慣れているとは思えない。
助けてくれた時も人攫いの死体を呆然と見ていたのを自分は忘れない
⋯忘れてはならないのだ。
そんな人を自分は頼り、そして
ガルダの港で別れる事も出来たのに。
一緒にいたい。
これからは側で見て⋯いえ支えたいとも思う。
けどどうしてそんな自分勝手な事を願えるだろうか?
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何言ってんですかねぇ、この未来の英雄王殿は?
いやまぁ確かにエリスが居たからこそ、楽な方に流れなかったという所はありますよ?
でも、誘い方ってもんがあると思うのですけどぉ!
エリスと話をするのは楽しかったし、彼女の優しい心遣いは少なからず救いになりはしましたけど。
⋯エリス、顔真っ赤やん。
「⋯ゲレタさん。
私の我儘を聞いてくれませんか?」
あ、これ勝てんやつや
決意を秘めたエリスの表情と言葉。ゲレタは内心白旗を掲げるのだった。
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タリス王は何も口を開く事なく事態を見守っていた。
エリス王女がマルス王子に話していた事を考えれば、このゲレタなる人物は悪い人物ではないのだろう。
唯でさえアリティアの者達はマルス王子も含めて精神的疲労が大きい。
何せ生まれ育った祖国を捨てて逃げると言うのはそれ相応の心身への負担を齎すものなのだから。
であればこそ、彼等の心を癒す
寄り添える者は必要であり、エリス王女の慶事は彼らにとっての活力となるのは疑いようもない。
純粋にエリス王女の恋を応援したい気持ちも多分にあったが。
後年タリス王はこう振り返る。
「アレが転機であった」
と
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正直申し訳ない、