遅れてすいません。
あれからしばらくの間はなにもなかった。
なにもなかった。ってのは少し違うけど、まぁかわりないからいいか。
「昨日の台風すごかったな」
「ですね、隣のお店壊滅状態ですし……」
「いや、それじゃなくて」
「じゃぁ、隣の店長が流されてったこと?」
「それでもない。」
「じゃぁなに?」
「これだよ。」
と言って差し出してきたものがあった。それはなんなんだろうか?
「これは、妖精だよ。」
「え?」
「妖精だよ、こう見えても妖精だよ、誰がなんと言おうと妖精だよ」
こんな形容しがたい何が妖精だって!?その証拠はなんだ!
「これだよ。」
それはこの前見つけた、キーホルダーっぽい妖精。だったっけ?うん、あってるはず。そうだったはず。
「自信無さすぎ。それよりもこれ見て。ほら、なんか動き出した!」
えっ?さすがにそれはないと思ってたのになぁ。早くこの茶番終わんないかな。なんか両方から糸みたいの出てるし。もうね、そんな子供騙しには騙されないよ流石に……
「お主、今馬鹿にしたな!許さぬ!許さぬぞ!」
「えっ?しゃべった……」
「当たり前じゃ。生き物はどんな形であれ喋るのだからな!」
そんなこと知らないよぉ……
まぁ、もうこの世界がfictionだと言われても驚かない自信はあったんだけど、こればかりはやっぱりなれるものじゃないね……
けど、作者も変なことするよね。形容し難い何かだって……
何考えてんだろうね?
「とりあえずお主はその独り言をやめよ!」
ん?
「まさか気づい「ちょっと妖精さん!」」
また内緒話ですか?よくないよ!
こんなやり取りどれだけ続くんだろう?
「そういうことなら従おう」
「何があったの?」
「さぁな」
「教えてよ」
「ダメだ」
まただ。またダメって言われた。内緒話っていくない。孤立感感じる……
あぁ、今日もいい天気になったなぁ……
まだ近くに台風いるせいで雨降ってるけどいい天気だよ……
世の中これぐらいでいいのさ、風か吹き荒れ、雨がバケツをひっくり返したように降っているのが一番さ。
今日はもう寝よう。味方なんていないのだから……
そう言えばバイト代っていくらなんだろ?
もうね、お金さえ貰えたらいい方だよね。
そのまま篤は自分の部屋に閉じ籠った。
それから数日部屋からは物音ひとつ聞こえてこなかった。さすがにその事実に気付かないほど二人は篤に興味がないことはなかった訳ではない。むしろ、いつも迷惑をかけている分大切にしているふしは十分にあった。
そして今回は謝るまでに少し勇気がいったために少しの間放置してしまったのだ。
しかしそれが裏目に出た。心配になったため篤の部屋に入ってみると、中には何もなかったのだ。あれだけたくさんあった家具や日用品は部屋から消え去り、篤さえいなくなっていると来た。
「キャトルミューティレーションか?」
「「そんなはずない!」」
「じゃあなんだと言うのだ?」
「そんなこと知らない」
「そうだ、あいつはい家に帰ったんだ。そうに決まってる。私たちに黙ってどこかに行くはずない。そんなに信頼がないわけない。」
かのんは現実逃避をするようにぶつぶつと呟き始めた。それは不安になる自分の心を支えるためであり、なにもしてないと言う今の状況を少しは否定しようとしているためのものであった。
やはり短いですか?