ソノタノミカタ   作:nissy

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今回は文の形式を少し変えてみました。

前の方がよければ報告ください。

主人公の呟きは()のなかです


14話

海の家の開店準備、これにはもう慣れたものだ。 それもそのはず、この海の家を始めてすでに1ヶ月が経とうとしているのだから。

そんなある日のこと、開店前に誰かがやって来た。サーファーかな?彼らは朝早くからいるし。

 

「ここがfairyか。うん、きれいなお店だな。」

 

「あ、あの?うちに何か用ですか?」

 

(あの人トイレ借りたいのかな?)

男は一度頭を傾げた。

 

「そうじゃない。店長はいるか?ちょっと用事がある」

 

(店長?そういえば店長って先生でいいのかな?それともキョーコさん?さて?どうしよう?とりあえず聞いてこよ……)

「少し待っててください」

 

篤は海の家の奥へと入っていった。

 

「あいつなんだったんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生かキョーコさん、どちらかのお客さんです。多分。」

 

曖昧な説明だった。しかし、二人は何かを悟ったかのように声を合わせてこういった。

 

「今日はもう閉店だ。」

 

二人はその言葉と共に部屋を後にした。

(かっこいいかも)

 

 

 

 

 

カウンター席に座って待っていた例の男は一人で七並べをしていた。

 

「なぁ、話しかけるの止めねぇか?」

 

「何言ってんの?宣戦布告のチャンスなんだよ、ここは少し気味悪いぐらい我慢しなきゃ」

 

(少しどころじゃないよね……。てか、どうしてトランプ持ってたんだろ?)

 

ヒソヒソと話している間、男は全く集中を乱さずに七並べをしていた。

 

「あ、あの?何かご用ですか?」

 

キョーコさんは話しかけた。

(一応ここを取り仕切っているから店長はキョーコさんになるのかな?)

 

「海の家fairyは前からあった海の家と違いますよね?」

 

「そうですね、前からあった海の家はこの前の台風で結構な被害を受けたみたいで……」

 

助けなかった、いや、助けられなかった。それは事実である。そして、その瞬間を嬉々として眺めていたのも事実である。どうしてだって?それは頭に来てたからに決まってる。

 

 

「ま、あの人がどうなろうと僕には関係のないことです。けれど、あの海の家はなくなっては困るのです。」

 

(どうしてだろう?何か大切なものでもあったのかな?例えば……妖精?…………ダメだ、最近はこの人たちといるから毒されてる気がする。)

 

男ははっとしたように驚きこちらに目を向ける。しかしそれは一瞬で元の位置に目線を戻し話を続けた。

 

「あそこには大切なものがいくつもあったのです。それを見つけなければ私の命が危ないのです。どうか人助けだと思って、助けてくれませんか?」

 

そういって出してきた三枚の写真には、キーホルダーと形容しがたい何かと、白い箱が写っていた。

それを見た先生は何かをひらめいたみたいにこう呟いた。

 

「もちろん、お金はもらえるのですよね?」

 

単なる確認だと思いたいが、先生は貯金箱を取り出していた。

 

「今は小銭ぐらいしか持っていませんがこれでよければ。」

 

(多分先に払って後にはひけないようにしたいのだろう。しかしどうして小銭なのか……)

 

男は小銭を貯金箱にいれながらこちらをにらんだ。

 

(あの人怖い。なにもして何のににらまれた……)

 

そして気づけば、男はいつの間にか消えていた。




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