結局寝れなかったな……ふわぁ
コンコン
ん?
コンコンコンコン
うちには呼び鈴があるから扉なんて叩く必要ないのになぁ……
「はぁーい、今いきます」
扉を開けた。
……誰もいない?
閉めた。
気のせいか。
コンコン
はい?
扉を開けた。
やはり誰もいない
閉めた。
ドンドン
そんなに強く叩かなくても。
扉を開けた
「誰かいるんですか?」
やっぱり誰もいない
「閉めないで!」
声?
「姿見せてくださいよ」
「ここよ!」
しかし、誰もいない?
「下よ!」
あ、……いた。
「おはようございます」
「何で気づかないのよ!」
確かに姿が見えてからはどうして気づかなかったのか不思議なくらいだ。
「ち、小さいから?」
「あんたがね」
「そこまで変わらないけどね……」
あ、どうしよう。言い訳が見つからない。
「てかなんで外を見るときに上ばかり見てたの?わざとなのそれ!」
「……いや、そういう訳じゃないんだけどね」
初対面の人にどうしてここまで言われなきゃならないのだろうか?
「初対面じゃないわよ?」
心読まれた!?
「ま、その事はおいおい説明するとして、今日からここに泊めて!」
……はい?
「だから泊めてって言ってるの!いや、何て返事が帰ってこようとここに泊まるのは決定事項なんだけどね」
「What's?」
「その方が効率がいいからよ!」
「なんの?」
「とにかく私は眠いの。早く家の中に入れて!」
玄関でぎゃぁぎゃぁ騒いでたのかこいつ迷惑なやつだなぁ
「お邪魔します!」
「かってに入んなし!」
「そしておやすみ」
どうしよう。この粗大ごみ。とりあえず学校に行くか……
「いってきます……」
家の中からなんとなく「いってらっしゃい」と聞こえたような気がしなくもない
とりあえず、学校に……
「おはよー……」
「暗いな、何かあったのか?」
「猫よりひどいことが……」
とりあえず、話してみた。すると、なぜだか周りに痛い目を向けられた。何だか急に悪いことをしてるきがしてならなくなった。
「帰るよ……」
「遠藤、どこに行くんだ?今からホームルームだぞ?」
「体調が優れないので帰ります。」
「そうか、気を付けてな」
こんな感じで帰っていいのだろう…………あっ?
帰ってもくつろげねぇーんだ……
あぁ……
とりあえず、保健室で寝よ。
おやすみなさい
「おい」
うるさいなぁ
「おい、遠藤」
静かにしてくれ
「ここはお前の家じゃないぞ、遠藤」
知ってるよ、寝かせてくれよ……
「じゃぁ、またあとで来るぞ」
ほっといてくれよ。
「さすがに目を覚ませ、遠藤」
ん?
「起きたか遠藤」
「先生」
「なんだ?」
「家に帰りたくありません」
「そうか、じゃ、気をつけてかえるんだぞ」
「だから、家に帰りたくありません」
「そうは言ってももう下校時間だ、気をつけて帰れよ」
先生はどんだけ僕を家に返したいんだよ……
もういいよ、帰るよ……
帰らないけど帰るよ……
「じゃぁね先生。」
ただいまぁ……
「おかえり、美女が出迎えてんだからもう少し嬉しそうにしなさいよ」
「そうだぞ、ただいまくらい言えないのか?篤」
話が噛み合ってないような?てか、今12時回ってるのに何でこんなに明るいんだろうこの人達……
達っ!?
「えっ?先生?」
「どうやらお前は忘れているようだが私達は家族だ」
えぇぇぇ!?
驚いたどころの騒ぎではないのですよ。こんな大事なこと忘れてるなんてあり得ませんよ、はい。
「表札見て気づかなかったのか?」
「表札ですか?」
とりあえず、見てこよう。表札は、うん。遠藤ってなってる。それ以外は何も書かれていない。
「遠藤って書いてました。」
「え?吉本じゃなくて、遠藤 ?」
吉本って先生の名前だよね。吉本かのんって名前だったと思う。
「はい。遠藤でした。」
「キョーコ!ちょっと……」
なんかひそひそ話してる。なんだろう?ちょっとトイレに行ってこよう。長くなりそうだし。
なんなんだろうなぁ、どうして家に二人がいるんだろう?昨日まではいなかったのに。
それについても聞いてみないとな。戻りますか。
「遠藤篤くん、私達をここに泊めてください、お願いします」
何があった!?
とりあえず、いいんだけどね。
「いいですよ。その代わり」
「その代わり?」
「家賃を落としていってもらいます」
「長期的!?」
「1日750円、食費光熱費は割り勘です。」
「ぇ。」
「嘘です。」
「そ、そう」
この人達いつまで泊まっているつもりだろう。数日ならいいんだけどなぁ。
「今日、前住んでた部屋を売り払っちゃっていく場所ないんだ。だから、一時よろしくね。」
「そう、よろしくー」
え?今なんて?
「えっと、一ヶ月ぐらいお世話になります。」
「ふつつかものですがよろしくお願いします」
嫁入りなのか、これ……
とりあえず、休ませてください。
今日は土曜日。惰眠を貪るためにある曜日。それに今日は起きたくない理由が家の中にある。
とりあえず、寝よう。まだ7:00だから、まだ寝てよう。
「おきろー」
なにか聞こえたような気がするが気にするか。僕は寝るんだ!
「おきろーー」
なんか焦げ臭いが寝るんだ!もう何があっても寝るんだ!
「かじだぞーおきろー」
ん?火事?何で火事?何で焦げくさ……
はっ?はっ??
「何やってんだァー!!」
家がなくなるのはいいけど。いやよくないけど、よくないんだけど怪我とかがなければなんとかなるし。いや、なんとかはなんないけど怪我とかなければ。
とりあえず、急げ!
「だ、大丈夫か!」
「何慌ててんだ?」
火事??じゃない。……火事じゃない?え?
「騙されてやんのw」
……うん。
「おいチビ」
「なに?」
「とりあえず、お前は出ていけ。」
「うん。」
……………… 即答かよ。
そうか、こいつ素直なんだなぁ。いや、抵抗しろよ。
「キョーコ。お前はいい加減自分の立場を考えろ。」
「はい。かのんさん、ごめんなさい」
ん?
「ごめんごめんこっちの話」
もうこれだから起きたくなかったんだ。
とりあえず、落ち着いた。家の中は落ち着いた。
いろいろと話さなきゃいけないことがありますよね。うん。
まずはどうしてここに二人が来た理由。
そして、二人の関係。
先生の言ってた妖精のこと。
これぐらいか。
「私達がここに来たの理由については、この世界で繰り広げられている争奪戦について話さなきゃいけませんね。この世界には妖精と呼ばれる歴史の一部を正確に記憶している小さな存在がいる。それは過去のことにについて記録を正確に残せない人間にとってはとても貴重な存在だ。それはわかってもらえると思う。しかしその中からいくつかの未来についての記録が残されている個体が見つかった。それから、調査していくと次々と未来のことを記録している個体が見つかった。そうなれば、欲のあるものは未来を知りもうけたいそう思い妖精の乱獲を始めるものが現れ始めた。最初は少数だったそういう人物が、いつのまにか多くの人になってきた。そうなってくると次は個々の争いが始まる。一対一では分が悪いものは、仲間を読んでくる。そうなるといつのまにかいくつかのグループが生まれてくる。そのグループも互いにぶつかり合うことにより戦力差が生まれてくる。しかし、グループが大きくなり、組織が複雑になってくる頃にいつの間にか戦力は均衡してくる。それは、多くの人と妖精の犠牲があった上で成り立った偽りの平和。」
……ん?
「そして、この世界についての情報を記された妖精があらわれるとまた状況が変わった。それは要請には不思議な力があり、それを引き出すには妖精から情報を引き出さないという条件が必要だった。それに妖精は平和を好み、争いを嫌う。そんな情報が出てきたもんだから世界は大混乱するわけさ。それだけなら収集がついたかもしれない混乱はもう一つの情報によって人々をまた争いへと誘った。」
えっと、正直よくわかんない。理解できない。
「その情報とは世界がひとつではなく、いくつもあるというもの。そして、いままで世界だと思っていたものが時空という一つの縛りであり、時空同士を行き来する方法があるというもの。これは争いを嫌う妖精によってもたらされた。そして、その妖精は時空を行き来する方法をその時空中に振り撒いた。」
…………
「かいつまんで説明するなら別の世界の争いが他の世界に飛び火してって今がその最中ってこと。」
「僕は巻き込まれたのですか?」
「はい。そうなりますね」
「勝手に話を進めないで!これからが盛り上がるところだったのにぃ」
「話が長すぎるのよ。」
「……」
「で、私達の関係は出遅れた小さね巻き返しを狙っているグループのリーダーと下っ端」
「そのグループって二人だけなんですか?」
「そうよ」
「それもう、絶望的じゃないですか?」
「そうよ」
「妖精についてはわかりました。」
「で、私達の仲間になってくれる?」
「何言ってるんですか?なるわけないじゃないですか。何なんですか。僕に期待しないでください。」
「普通にそうですよね。こんななんかロマンチストな上司とはいたくないですよね……」
「誰がよ!」
大変そう……
「わかりますか?」
「大変そうですね。」
「もう辛くて辛くて」
それからはキョーコの愚痴が続いていった。
その愚痴は終わることはなかった。