お気に率 5位
思わず2度見どころか5度見しました。多分すぐに更新されて埋もれるかもですが。
こんな小説を見てくれてありがとうございますm(_ _)m
今回短めですが、どうぞ
リムル=テンペストが魔王へ加入、
ーー神聖法皇国ルベリオスーー
神として信仰されているルミナスの部屋にて、法皇役として表に立っているルイ・バレンタインと西方聖教会の聖騎士団長を務める十大聖人の一人、【神の右手】と称されるヒナタ・サカグチの姿がある。
三人が話すのは
「【神敵(しんてき)】と決まった訳ではないし、あのリムルも政治的な取引には応じよう。西側諸国の奴らには、うまく誤魔化しておけ」
「承知しました」
「ルミナス様、こちらも一応耳に入れておいたほうが良いかと」
ソファーに寝そべったまま決定事項を口にしてるルミナスへと意見するルイ。
「なんじゃ?ルイ」
「ジュラの大森林への侵攻した神聖騎士たちの一部から、極わずかですが無視できない情報が。無論、その騎士たちは既に魔王の手で倒されてしまいましたが…」
「良い、言え」
あの暴風竜の復活の裏に何かある、その小さな情報を聞こうと珍しく前のめり気味なルミナス。ヒナタも少し聞き耳を立ててしまう。
「はっ。かの国は魔物たちの国であることには間違いないようですが、その中に『四方印結界が全く効かない魔物の老人がいた』ということです」
「ほう………あの結界が効かぬとのぅ」
ルイからの言葉に興味が湧くルミナスと眉を動かすヒナタ。四方印結界は単体で発動可能なヒナタの
複数人の術者も特殊な装置を使ってようやく使える品物だが、魔素を力としてる魔物からしたらそれだけでも脅威。それが全く聞かなかった魔物が、あの国にいる。
それだけでもかなりの脅威となる、そう思うヒナタは無意識に拳に力を込めてしまう。
「しかし、その老人は恐らくはその街の住民でない可能性があります。住民たちの反応から、そう読み取れたと……だけ。裏付けるものが無い為、判断ばできかねますが」
「よいよい。それだけでも十分じゃ。少なくとも、あの森には、あのスライム以外にも無視できぬのがおる……それだけじゃ」
手をひらひらと揺らして、真っ赤なワインの入った杯を手にして飲み干していくルミナス。空になった杯をテーブルに置いてから立ち上がる。
「兎に角、じゃ。リムルたちの件は暫くは自重はしておれ。ヒナタも良いな?」
「……善処いたします」
少し遺恨が残ってそうな返答の仕方に、ルミナスは軽くため息を吐きつつその場を去る。
ヒナタも、要件が済んだので神殿を後にする。帰り道の道中、頭の中で思考を止めないヒナタ。
(私とリムルとの衝突もあの東の商人からの情報によるもの……もし、これが何かしらの思惑とするなら………私は利用されたってことね)
「むやみに人を信じるものじゃないわね……自らの目で見極めさせてもらうわ、リムル=テンペスト」
ルイからの新たなる情報である老人に関しては、大きな情報もない為対策しようがないが、リムルに関してはやりようはいくらでもある。そう思いながら帰路へとついていくヒナタである。
◇◇◇◇
ーー魔国連邦テンペストーー
公式に魔王となり、オクタグラムに名を連ねることになったリムル。ファルムス王国の一件と、魔王クレイマンとの戦いの終息を迎え始めていた。
各地での引き継ぎ等を終えた幹部たちが帰還し、大会議室で話し合いを行っていた。
「え?挨拶に来るの?新しく移り住む者たちだけじゃなく、既に住んでる者たちも?」
正式に魔王となった事で、支配領域がジュラの大森林全域になったのを話すと困惑してる幹部たちより聞かされて疑問に思うリムル。
「はい。リムル様が正式に魔王になられましたので、挨拶に来ないものは叛意ありと受け取られてしまうでしょうから」
「今までリムル様が盟主として認識されていたのはあくまでもドライアドが築いてきた地盤の領域のみ。それが全域となると、川向こうに住んでた者たちからしますと……」
シュナとベニマルから詳しく説明をされ、それに頭を抱えそうになるリムル。現在スライム状態なので抱える頭はないのだが。
これから色んな種族たちがひっきりなしに挨拶に来るとなると非常に面倒と思っていたら一つ妙案を思いつくリムル。
「ならさ……いっその事、まとめて来てもらうぜ?」
「………と、言いますと?」
リムルの提案に代表して問うリグルド。それに答えるリムル。
「ほら、ここ最近ずっと緊張しっぱなしな日々だったじゃん。たまには息抜きしてもいいと思ってさ。実はミリムからのお願いもあるし、何より新しい住民の獲得にも狙おうと思ってな。オレのお披露目も兼ねた、一つ盛大なお祭りをしようぜ」
リムルの提案に大いに賛成をする幹部たち。こうして、お披露目と挨拶も兼ねた開国祭をする事に。
色々な意見とかをしていく内に、各国の首脳も招待してのお祭りにしていくことになっていく。
シュナたちが持ってきたおやつを口にしつつ休憩をしていた時にふと思い出す。
「そういやベニマル。前に話してくれた、住民たちを助けてくれたあのおじいさんについて何か分かったか?」
リムルが口にしたのは、西側の市場で住民たちを助けてファルムス兵を倒し、更にはシオンたちの蘇生にも大いに役立った例の結界を張ったという老人についてであった。色々あったが、そろそろお礼もしないとと思っていたところである。
ベニマルは、飲んでいたお茶を置き、困ったような表情をしながら頭を掻く。
「実はリムル、そのご老人なのですが………全く分からないのです。」
「え?分からないの?」
返ってきた言葉に思わずキョトンとしてしまうリムル。その言葉にソウエイが話す。
「ベニマルから話しを聞き、分身を使い近隣の各国を探らせたのですが、そのような特徴の亜人の姿は確認できませんでした。」
「私たちでも、トレイニーさんや他のドライアドと樹人族(トレント)さんたちにも聞いてみたのですが、今までそのような種族は見たことないと」
シュナからも告げられて、うーんと考えてしまうリムル。
(ソウエイの探索にも引っかからず、ジュラの大森林を管理してきてたトレイニーさんたちも知らないのかぁ。もしかして、オレと同じような転生者ってこと無いか?)
リムルの思った疑問に答えるのは『大賢者』から『知恵之王』へと進化したラファエルである。
【解。その可能性は高いと推測できます。魔王へ進化する際に張られていた例の結界は、この世界の結界とは法則が全く異なるモノでした。】
シオンたちの魂を霧散させずにいた複合結界とは異なる未知な結界。ラファエルの解析でもやはり別の術式のようで、再現はかなり難しいとの事。
【更に、個体名ベニマルとシュナからの提示された人物の特徴、『エルフ似の耳』『四本手の指』『ワイバーン種に似た趾足性の両脚』から検索をしましたが、これらに部分一致する種族はいますが、完全一致する種族は確認できませんでした。】
(うわぁ……マジかぁ)
チートとも言えるラファエルの解析でも見つからない事に内心驚いてしまうリムル。こうなると本格的な捜索しないと見つからないと思ってしまう。
「もしこのジュラの大森林とかに住んでいるとなれば挨拶来るかもしれません。その時にお礼を言うのは如何でしょう?」
シュナからの言葉にそうか!と思い手を叩くリムル。こんなお祭りとかになるならそうなるんだから。
「そうだよな!その時はシオンたちを救ってくれたお礼として盛大にお祭りを楽しんでもらおうぜ!」
「はい、リムル様!私もしっかりお礼を言いたいですから!」
あの日、事切れかけた自身を救うだけでなく、折れた角と腹部の傷を巻いてくれた事にしっかりとお礼をしたかったシオン。開国祭の時には是が非でもお礼をしようと気合を入れる。
「お会いした時には、私の気合の入った料理をたっぷり振る舞いましょう!」
(いや、それは相手を逆に殺しにかかってるからね!?シオンさん!?)
ユニークスキルで確かに美味しくなったシオンの料理。しかしその料理の見た目の壊滅さに駄目だろうと焦るリムル。
「そういやディアブロ。ファルムスに対する計画の状況は?」
祭りのことだけでなく、しっかり仕事もしないとと思い、ファルムスの件を任せているディアブロに聞くリムル。
「はいリムル様。予定は計画通りに進んでいます、内乱が起こるのも時間はそうかからないかと……ただ一つだけ。」
少し考える素振りを見せるディアブロ。
「報告はもう少し先にしようかと思いましたが、レイヒムがまだ帰還していません」
レイヒム。ファルムス王国にいる教会の大司祭で、西方聖教会の本拠地へと出頭命令で行った人物。今だ帰還してない事にちょっと不安になるリムル。
「手の者が本拠地に到着したのを確認はしております。恐らく内部でいざこざがあるのでしょう」
「殺されてはいない………よな?」
「そこはご安心ください。私のスキルでそれは対象が死ぬとすぐに感知できますので」
「そっか、それなら良いけど。あ、[アレ]も持たせてみたか?」
リムルが聞くのはレイヒムに持たせるように渡したメッセージ入りの水晶球の他にもう一つ、それはカナタが配置させてた大地の結晶である。
置かれていたそれらを回収してから、リムルや他の者たちでも解析とかしたが、特に何てこともない綺麗な白い結晶というだけに終わった。しかしなんか持たせたら何か起こるかもと思い、ディアブロに頼んでいたのだ。
「はい、そちらもつつがなく。特に何も変化とかはありませんでしたが……」
「そっかぁ…。なんかあるかなぁって思ったんだけど、やっぱそのおじいさんでないと駄目かなぁ」
リムルは知らなかった。その結晶を渡したことで一人の運命を救ったことに。
こうして、リムルたちは老人………カナタの捜索をしつつ、開国祭に向けての準備とかを進め始める。
◇◇◇◇◇
各国の情勢が著しく動いてる中、ジュラの大森林の奥地にある丘陵区の東屋で住んでいるカナタは………
「ふむ、今回も中々良い出来になってきておるな」
至って平穏に、のんびりと実った野菜とかを収穫をしていた。手にしたトマトを眺めてから籠へと入れて次のトマトを収穫をしていく。
「………はむっ」
「これ、つまみ食いするでないわい。後、それ土だらけでないか」
収穫を手伝っていた少女は引っこ抜いた大根をじっくり眺める。見るからにみずみずしく実った大ぶりな大根、それをじっくり眺めてから横向きに持って……土とかついてようとお構いなしに食べる。それを注意しながら取り上げるカナタ。
周囲が騒がしくしていってる中で、この東屋だけは平穏な時が流れていく。
しかし、カナタは知らない。これから起きる出来事によって、大きく変わっていってしまうことを。それを知るのは…………恐らく白いドレスの少女のみ。その金色の瞳は何を捉えているか……。
ちなみにつまみ食いされた大根は、しっかり洗われスティック状に切られ、そのままポリポリとカナタと少女が休憩のおやつ代わりの感覚で食べられた。
(なんか忘れとるような…………あ、大地の結晶を回収し忘れとった)
封に使われていた結晶、何気に忘れられてた。そこらにあった為、その感覚がそのままで起きた見落としである。
ようやく気づいた。東屋って壁とかない休憩所な感じの建物だと………んな馬鹿な(知識不足)Σ( ̄ロ ̄lll)ガビーン
なんか小ぢんまりしたのだし、名前の響きが良かったのでつい……この作品だけ限定で東屋=時代劇とかで出てくる一軒家みたいな家と思ってください。(切実な願い)