Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い   作:ガチャガチャクツワムシ

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VSタイム先生

クラベル校長たちとの話し合いから2日後。いよいよ『学校最強大会』の開催日を迎えた。

大会の組み合わせを発表する前に、クラベル校長から全校生徒へ向けて重大なアナウンスがなされた。先日起こったブルーベリー学園およびアカデミー襲撃事件について、その脅威の裏に潜んでいた「別の世界のポケモン」の危険性を正しく周知するため、今回の優勝者および準優勝者には、大会の最後に特別な相手とのスペシャルマッチを行ってもらうという。

突如明かされたサプライズに生徒たちはどよめきと驚きの声を上げたが、ざわめきが収まると、いよいよトーナメントの組み合わせが大型モニターに映し出された。

栄えある初戦、ショウの対戦相手としてフィールドに現れたのは、数学担当のタイム先生だった。

「タイム先生かぁ……。これは最初からフルパワーで飛ばしていかないとキツい相手だな……!」

「ふふっ、手加減なしでお願いしますね?」

苦笑いを浮かべるショウに対し、タイム先生は穏やかな笑みを崩さない。両者がそれぞれのポジションに就き、バトルの開始が告げられた。

「行くぞ、ラグラージ!!」

「ラァグゥッ!」

「では、私もまいります。バサギリさん、お願いしますね!」

「グラッシャ!」

ショウが繰り出したのはラグラージ、対するタイム先生は険しい両腕の石斧が特徴的なまさかりポケモン・バサギリをチョイスした。

「ラグラージ、速攻でいくぞ! 【アクアブレイク】!!」

「ラァグゥッ!」

ラグラージは素早く距離を詰め、濁流を纏った強力な拳でバサギリへと殴りかかる。

「バサギリさん、負けずに【岩石アックス】で迎え撃って!」

「グラッシャアッ!」

バサギリは両腕の重い石斧を凄まじい勢いで振り回し、ラグラージの拳へと真っ向から叩きつけた。激しい衝撃波が弾け飛び、両者は互いの力に押し返されるように大きく距離を引き離した。

「畳みかけるぞ、そのまま【地震】だ!」

「ラグッ!!」

ラグラージが強靭な両腕を地面へ叩きつけ、広範囲にわたる凄まじい衝撃波を走らせる。

「跳ね返して! 【ストーンエッジ】!!」

「グラッシャ!」

しかしタイム先生の的確な指示を受け、バサギリは地面から突き出した鋭い石の刃を壁のように利用し、地震の衝撃波を完全に相殺・防御してみせた。

「っ……なら、これならどうだ! ラグラージ、【濁流】!!」

「ラグゥゥッ!!」

ラグラージが巻き起こした大波が、フィールドを一気に飲み込んでバサギリを呑み込む。激流に抗いきれず、バサギリはたまらず戦闘不能となった。

「お見事ですね。ですが、次はこの子です。ルガルガンさん、お願いします!」

「ウォォンッ!」

タイム先生が続いて繰り出したのは、夕暮れのような毛並みが美しい黄昏のルガルガンだった。

「ルガルガンか……! スピード勝負ではこっちが分が悪い、広範囲の技で封じるぞ! もう一度【濁流】だ!!」

「ラグゥッ!」

再び大波を発生させるラグラージに対し、ルガルガンは驚異的な俊敏性を見せる。

「ルガルガンさん、足場を利用して! 【岩雪崩】の岩を足場に回避して!」

「ウォォォン!!」

ルガルガンは放たれた岩の欠片を巧みに踏み台にし、大波の奔流を鮮やかに飛び越えて回避してみせた。

「速いな……! ならば、ラグラージ、【アクアブレイク】!」

「ラグゥゥッ!!」

今度は水流を全身に纏ったラグラージが垂直に跳躍し、空中からルガルガンへと急降下突撃を敢行。そのまま地面へと叩きつけた。

「とどめだ、そのまま【アームハンマー】!!」

「ラァァグッ!!」

落下の勢いをそのまま乗せた重いハンマーブローがルガルガンを捉え、地面に深く沈み込ませた。ルガルガンはそのまま両目を渦巻きにして倒れ伏した。

『ルガルガン、戦闘不能!』

「流石ですね、お見事です。ですが、私の切り札はここからですよ。お願いしますね、イシヘンジンさん!」

「ヘンジッ!」

タイム先生が最後に取り出したのは、巨石が円状に並んだような巨体のきょせきポケモン・イシヘンジンだった。

そしてタイム先生は胸元に輝くテラスタルオーブを掲げ、一気にエネルギーを解放した。

「相変わらず隙がないですね……! なら、こちらも全力でいかせてもらいますよ、テラスタル!」

眩い光に包まれたイシヘンジンが頭上に巨大な岩のジュエルを戴き、いわタイプへと姿を変えた。テラスタルの輝きを纏う最強の布陣を前に、会場の熱気は最高潮へと達していくのだった。

「一旦休んでくれ、ラグラージ。お疲れさん! さぁ、次はお前の番だ、行け、フシギバナ!」

「バナァッ!」

ショウが次なる相棒として繰り出したのは、風格漂う堂々たる姿のフシギバナだった。しかし、場に出た瞬間、先ほどのバサギリが仕掛けた【ステルスロック】の岩礫が鋭く突き刺さり、フシギバナは微かにダメージを受けてしまう。

「フシギバナさんですね。ならばこちらも一気にいきますよ! イシヘンジンさん、【ヘビーボンバー】です!」

「ヘンジッ!!」

タイム先生の指示を受け、巨石の巨体が全体重を乗せて激しい勢いで突撃してくる。

「フシギバナ、迎撃だ! 【エナジーボール】!!」

「バナァッ!」

フシギバナが即座に放った鮮やかな緑のエネルギー弾は、凄まじい速度で直進し、突撃してきたイシヘンジンを真正面から捉えた。次の瞬間、圧倒的な威力に押し潰されるように、イシヘンジンは一撃で戦闘不能となって倒れ込んだ。

「まさか一撃でとは……。しっかりと育て上げられていますね。ですが、こちらも引けを取りませんよ。お願いしますね、カジリガメさん!」

「ガメェッ!」

タイム先生が続いて送り出したのは、強力な牙を持つ頼もしいかみつきポケモン・カジリガメだった。

「よし、ここから一気にラストスパートをかけるぞ! フシギバナ、メガ進化だ!!」

ショウがキーストーンを掲げて叫ぶと、眩い虹色の光がフシギバナを包み込み、背中の巨大な花がさらに亜種のように大きく開花した。パルデアではまだ珍しい「メガ進化」の圧倒的な姿に、観戦していた生徒たちからどよめきと驚嘆の声が巻き起こる。

「フシギバナ、【エナジーボール】!」

「バナァァッ!!」

メガ進化のブーストを得てさらに巨大化したエネルギー弾が放たれるが、

「カジリガメさん、【まもる】で防いで!」

「ガメェッ!」

カジリガメは瞬時に頑丈な防御壁を展開し、その猛攻を綺麗に受け止めてみせた。

「防がれたか……なら、これならどうだ! 【ヘドロ爆弾】!!」

「バナァッ!」

メガフシギバナが背中の大輪から無数の紫色のヘドロを豪雨の如く打ち上げ、フィールド全体へと降り注がせる。

「これは避けきれませんね……ですが負けません! カジリガメさん、【氷のキバ】で飛び込んで!」

「ガメェッ!!」

毒の雨を全身に浴びながらもカジリガメは凄まじい執念で首を伸ばし、凍てつく牙でメガフシギバナの腕に噛みついた。しかし――。

「ふっ、甘い! メガフシギバナの特性は【厚い脂肪】! 炎と氷の技は受けるダメージが半分になるんですよ!」

「バナッ!」

カジリガメの猛烈な一撃も、特性による高い耐久性の前にはダメージが大きく軽減されてしまう。

「反撃の【ギガドレイン】だ、一気に吸い尽くせ!」

「バナァァッ!!」

至近距離から放たれた強烈な生命吸収の光がカジリガメの体力を一気に奪い取り、そのままメガフシギバナの体力を全快近くまで回復させた。耐えきれなくなったカジリガメは力なく地面へと崩れ落ちる。

『カジリガメ、戦闘不能!』

「お見事です……ですが、まだまだいきますよ! お願いしますね、セキタンザンさん!」

「タンッ!!」

タイム先生が次に繰り出したのは、燃え盛る炭を身に纏うせきたんポケモン・セキタンザンだった。

「セキタンザンさん、押し潰しなさい! 【ヒートスタンプ】です!」

「タンザンッ!」

炎を全身に纏った巨大なセキタンザンが豪快に跳び上がり、メガフシギバナを押し潰そうと真上から重く落下してくる。

「効かないぜ! そのまま受け止めて――【大地の力】!!」

「バナァッ!!」

重圧をそのままいなしたメガフシギバナは、地面へ直接強力なエネルギーの奔流を叩きつけた。いわ・ほのおタイプを持つセキタンザンにとって致命傷となる地面技の4倍弱点が綺麗に直撃し、セキタンザンはそのまま派手に吹き飛んで戦闘不能となった。

「これで残り1匹……!」

「ふふ、ですがここからが本番です! がんばってくださいね、キョジオーンさん!」

「ジオッ!」

タイム先生が最後に繰り出したのは、荒々しい岩塩の巨体を持つがんえんポケモン・キョジオーンだった。

「キョジオーンさん、もっと角張っていきましょうか!」

タイム先生が鮮やかにテラスタルオーブを掲げると、キョジオーンは眩い光を放ちながら、いわタイプへとテラスタルを遂げた。

「いいわね、最高に楽しいわ! 岩の力を魅せつけてやりましょう、キョジオーンさん! 【ストーンエッジ】!!」

「ジオォォッ!!」

無数の尖った巨大な岩の刃が、恐ろしい勢いでメガフシギバナへと迫る。

「負けるなフシギバナ、最大出力の【エナジーボール】で全て撃ち抜け!!」

「バナァァァ——ッ!!!」

メガフシギバナが放った極太の緑色のエネルギー球が、迫り来る無数の岩の刃【ストーンエッジ】を次々と粉々に粉砕しながら、凄まじい勢いでキョジオーンへと直撃した!

ドゴォォォンッ!!

凄まじい砂煙が晴れたとき、キョジオーンはテラスタルを強制解除された状態で、両目を渦巻きにして倒れていた。

『キョジオーン、戦闘不能! したがって、勝者——ショウ選手!!』

「あらまぁ……計算が少し狂ってしまいましたね。お見事でした、ショウさん!」

タイム先生は爽やかに微笑みながらキョジオーンをボールに戻し、激闘を制したショウへと拍手を送るのだった

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