Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い   作:ガチャガチャクツワムシ

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VSハルト2

「……随分とアタッカー重視のメンバーにしましたね」

アリサがフィールドを覗き込みながらポツリと漏らすと、ペパーが不思議そうに尋ねた。

「え、そうなのか……?」

「ショウさんは普段、オールラウンダー、サポーター、アタッカーと、役割を特化して育てたデジモンをバランスよく1体ずつ編成する戦闘スタイルなんです。ラセンモンの現在の育成傾向は私にも未知数ですが、ジャスティモンとベルゼブモンXWことブラックセラフィモンは超攻撃型のアタッカー育成をされていた個体ですので、そう判断しました」

「なるほどな……」

納得したように頷く一同を余所に、アリサは徐々に顔を歪め始めた。

「あの……皆さん……そろそろ私の足が……痺れの限界なのですが……」

情けない声で懇願するアリサだったが、彼女の腰のデジヴァイスが怪しく光ると、勝手にベルスターモンとディルビットモンがリアライズされた!

「反省が全く足りないから、ショウが戻るまで正座を続けな!」

「(コクコク)」

ベルスターモンにあっさりと切り捨てられ、ディルビットモンも腕を組んで深く頷く。

「そんな~(*´・ω・)」

絶望的な表情を浮かべながら、アリサは再びシクシクと正座を継続させられることとなった。

一方、ピッチ中央でショウはベルゼブモンXWへ静かに視線を向けた。

「ブラ……いや、ベルゼブモン。生まれたばかりだが……戦えるか?」

「……問題ない」

言葉短く頼もしく応える相棒。デジヴァイスでステータスを確認したショウは、数値に異常がないことを確かめると一気に攻勢へ出た!

「なら実戦での試運転だ! ベルゼブモン! 【デス・ザ・キャノン】! ジャスティモン! 【ブリッツアーム】! ラセンモン! 【クオリアライズブラスト】!」

「こっちも負けないよ! ボルトバウタモン! 【クオーツィオーネ】! ライジンモン! 【エレクトロマグナム】! ラセンモン:激昂モード! 【スパイラル・ヘル】!」

両テイマーから怒涛の攻撃指示が飛ぶ! ボルトバウタモンの2丁魔拳銃【アーラ・ディ・ポロ】から放たれた弾丸と、ベルゼブモンXWの右腕【ベレンヘーナSDX】から繰り出された極太の砲撃が正面衝突! 凄まじい爆炎とともに相殺された。他2体もそれぞれ酷似した性質を持つ技を激突させ、一歩も引かない互角の押し合いが続く。

「このままじゃ埒が明かない……! 先生に教わったこれを試させてもらうよ!」

ハルトはデジヴァイスに新たなデジメモリを力強くセットすると、ライジンモンへ照射! デジクロス効果によってライジンモンの左腕が変化し、刻まれた文字が「神」から「風」へと変わり強力な【クリティカルアーム】が装着された!

「デジクロスか……! ジャスティモン! 【クリティカルアーム】へチェンジして対応しろ!」

ジャスティモンも即座にパーツを切り替えて迎撃に向かう。その乱戦の最中、ラセンモン:激昂モードが野獣のような咆哮とともに疾走し、ショウのラセンモンへ肉薄して【プレデターズバイト】を噛み付かせようと襲いかかった!

「甘い! 【ジャイロスマッシュ】でかち上げろ!」

相手の踏み込みを見切ったラセンモンが猛烈なアッパーカットを炸裂させ、激昂モードのあごを打ち抜いて上空高くへと吹き飛ばす!

「これでトドメだ! 【スパイラルヴァニッシュ】!!」

空中へ逃さないよう、全身の螺旋刺を頭上に集約させて巨大な一骨のドリルを形成! 凄まじい回転とともに上空の激昂モードへ突撃する! 吹き飛ばされた激昂モードも必死の抵抗を試み、最大必殺技【デスペレイトボルテックス】の漆黒の竜巻を撃ち出して迎撃しようとするが――。

「俺たちを……舐めるなぁぁぁっ!!」

轟音とともに【デスペレイトボルテックス】を正面から砕き割り、極大のドリルが激昂モードの胴体を容赦なく貫通! 激しい爆発とともに、ラセンモン:激昂モードは力尽きて地面へと墜落していった

「嘘!? なんで押し負けたの!?」

ハルトが信じられないといった様子で叫ぶと、ショウは頼もしい相棒の背中を見つめながら口を開いた。

「ラセンモンは、味方の強い感情や絆を自らの力へと変換する特殊な能力を持っているんだ。……俺たちの今の覚悟と熱量を見れば、当然の結果だろ?」

倒れた激昂モードをデジヴァイスへと戻しながらハルトが「それなら仕方ないのかな……?」と悔しそうに呟くと、ショウは間髪入れずに攻勢を強めた。

「そういうことだ。まだまだどんどん行くぜ! ジャスティモン! 【X-進化】!!」

「なら、僕はライジンモンへさらに追加のデジメモリをスキャン!!」

ショウのデジヴァイスから解き放たれた【X抗体】の光を浴び、ジャスティモンは深紅の装甲を纏ったよりメカニカルで凄絶な姿――ジャスティモンXへと超進化した! 対するハルトもデジクロスをさらに重ね、ライジンモンの身に刻まれた「+」と「-」の文字が「水」と「神」へと変化。背部に2門の大砲【ムゲンキャノン】が装着された!

「ライジンモン! 【ムゲンキャノン】を撃ち尽くせ! さらに両腕を【クリティカルアーム】に変形させて突撃! ボルトバウタモンは【スピエディーニ】で切り裂いて!」

「ジャスティモン! 【ジャスティスXスラッシュ】! ベルゼブモンは【ダークネスクロウ】だ!」

ライジンモン(風水雷形態)が背中から極大のビームを連続掃射しながら両腕のブレードで斬りかかるが、ジャスティモンXは劇的に強化された【クリティカルアーム】から放つ【ジャスティスXスラッシュ】で鋭く交戦! 上空でもボルトバウタモンの魔剣と、ベルゼブモンXWの鋭利な漆黒の爪が激しい火花を散らしていた。

「ジャスティモン! 【ジャスティスXパンチ】! ベルゼブモン! 【デス・ザ・キャノン】と【ナイトメア】の連撃!」

「ライジンモン! 【クリティカルアーム】で殴り返せ! ボルトバウタモン! 【パラズィ・ヴァルツァー】と【ヘルクラッシャー】!」

地上ではジャスティモンXと複合デジクロス体のライジンモンによる地鳴りを轟かせる怒涛の殴り合いが展開され、上空ではボルトバウタモンの【アーラ・ディ・ポロ】とベルゼブモンXWの【ベレンヘーナSDX】による超高速の銃射撃戦が繰り広げられる!

(流石に3体分のデータをデジクロスさせているだけあって、X-進化しているジャスティモンでもパワー負けしそうだ。上空のベルゼブモンは互角……なら、一気に決める!)

ショウは瞬時に戦況を分析し、覚悟を込めて叫んだ!

「ジャスティモン! 昨日の徹夜特訓で完成させたあの技を繰り出すぞ! 【ジャスティスイナズマキッーク】!!」

「うぉぉぉぉぉぉッ!!」

ジャスティモンXが空高くへと急上昇! 右脚の【アクセルレッグ】に真っ赤な稲妻を迸らせ、彗星のごとき超高速でライジンモンへ向けて急降下を開始する!

「ライジンモン! 電撃と風を身体に纏わせて【クリティカルアーム】と【アクセルアーム】で迎え撃て! さらに【ムゲンキャノン】で打ち落とせ――ッ!」

ハルトが迎撃を指示し、ライジンモンが【ムゲンキャノン】のエネルギーを充填して放とうとした、まさにその瞬間――砲身の基部が突然謎の大爆発を起こした!

「えっ……!? なに……砲身が爆発した!?」

「ナイスアシスト! サンキュー、ベルゼブモン!」

目の前で起きたアクシデントに困惑して呆然とするハルトとは対照的に、ショウは上空を見上げてニヤリと笑い、感謝を告げた。上空でボルトバウタモンと交戦していたベルゼブモンXWが、猛烈な乱戦の隙を完璧に突いて愛銃【ベレンヘーナ】で超遠距離から【ムゲンキャノン】のエネルギー収束部をピンポイントで狙撃していたのだ!

エネルギーが暴発し砲身が誘爆を起こしたライジンモンだったが、無事な両腕のブレードとアームを交差させて強引に急降下キックを受け止めようと試みる!

しかし――死角を潰され、体勢の崩れたライジンモンに【ジャスティスイナズマキック】の絶大な破壊力を防ぐ術はなかった。

ドゴォォォォォォンッ――――!!!!

真っ赤な雷光がライジンモンの胴体を真っ二つに蹴り抜き、凄まじい大爆発とともにライジンモンはピッチ上で消滅・消散したのだった。

全身に凄まじい反動の火花を散らしながらジャスティモンXは、強制的に通常のジャスティモンへと戻り、そのまま地面へ膝をついた。

「どうやら【イナズマキック】は、身体への負担が大きすぎたか……よくやった、しばらく休んでくれ」

ショウは相棒を優しく労いながらデジヴァイスの回収光線で労うと、すかさず上空へと視線を走らせた。そこでは、ボルトバウタモンが2つの強力な必殺技を縦横無尽に駆使し、ベルゼブモンXWを相手に圧倒的な優位を築き上げていた。

「くっ……! ベルゼブモン、このデータを取り込め!」

ショウは手元から特殊なデジメモリを引き抜き、すぐさまデジヴァイスを通してベルゼブモンXWへと転送した。

次の瞬間、ベルゼブモンの全身から猛烈な紅蓮の炎が噴き出し、負荷による苦痛で彼の顔が歪む。しかし、その圧倒的な炎のエネルギーは瞬く間に右腕の巨大銃身【ベレンヘーナSDX】へと一点集中した!

「今だ、放て……!! 【グラトニーフレア】!!」

撃ち出されたのは、触れるものすべてを灰燼に帰す異界の爆炎を纏った超高熱のエネルギー弾! その尋常ならざる危険性を本能で察知したハルトは、青ざめながら必死に叫んだ。

「避けきれない……! 【パラズィ・ヴァルツァー】と【クオーツィオーネ】で撃ち落として!」

ボルトバウタモンが2つの必殺技を同時に重ね合わせ、正面から迎撃して相殺を図る。しかし、【グラトニーフレア】の圧倒的な熱量と質量はボルトバウタモンの攻撃を容易く焼き尽くし、そのまま直撃コースへと突進した!

「ぐあっ……!?」

「追撃の手を緩めるな! 最大出力で叩き込め……!! 【セブンス・フルクラスター】――――っ!!」

ショウの容赦ない指示に呼応し、ボロボロに軋む【ベレンヘーナSDX】の銃口の前に禍々しい魔法陣が展開。先ほどを遥かに上回る規格外の極大エネルギー弾が空間を抉るように射出された!

「ボルトバウタモン、回避してっ――!!」

ハルトの必死の制止も虚しく、ショウは冷徹に言い放つ。

「無駄だ! そいつはただの弾丸じゃない、明確な『意志』を持つ地獄の業火だ! 標的を完全に消し去るまで、どこまでも追いかけ回すぜ!」

ショウの言葉通り、発射されたエネルギー弾は軌道を自在に曲げ、逃走を図るボルトバウタモンの背中を執拗に追跡! 避けようとしたボルトバウタモンの全身を呑み込み、猛烈な紅蓮の炎がその巨体を内側から焼き尽くしていく。

「がぁぁぁぁぁっ……!」

断末魔の叫びを残し、ボルトバウタモンの姿は業火の中に消え、完全に消滅した。

それと同時に、限界を超えて酷使されたベルゼブモンXWの【ベレンヘーナSDX】は粉々に砕け散り、彼自身もその場にガクンと両膝をついた。

「……よくやってくれた。本当に、ありがとう……ゆっくり休んでくれ」

熱い信頼を込めて労いの言葉をかけ、ショウはベルゼブモンXWをデジヴァイスへと回収した。そして、視線を正面のハルトへと真っ直ぐに向ける。

「――これで最後だ、ハルト! 最後まで、一番熱く最高に楽しもうぜ……!! リアライズ!!」

ショウが高く掲げたデジヴァイスから眩い3色の光が奔流となって溢れ出し、ドュフトモン、シャイングレイモン、そしてショウの旅の原点である最初のパートナー・ヘクセブラウモンの3体が降り立った!

「うんっ……!! 僕も全力を出し切る! 最後はこの3体で行くよ!!」

ハルトも負けじとデジメモリを次々とスキャンし、最後のパートナーたちを呼び出す。光の中から現れたのは、鋭い長槍を構えた孤高の獣人・アキレウスモン。シャイングレイモンに似ているものの、全身から禍々しい黒き漆黒の炎を纏う破滅の化身・シャイングレイモン:ルインモード(RM)。そして双頭の両刃斧を携えた歴戦の竜騎士・メデューバルデュークモンであった!

「ルインモードが相手なら、こっちも最初から限界突破で行かせてもらう! シャイングレイモン、バースト進化!! そしてデュフトモン、X-進化!!」

ショウがデジヴァイスを力強く握り込むと、シャイングレイモンの巨体が燃え盛る深紅の太陽光に包まれてシャイングレイモン:バーストモード(BM)へと昇華し、ドュフトモンはその神速の鎧をさらに重厚かつマッシブな戦闘形態――ドュフトモンX抗体へと激変させた!

最強と最強がぶつかり合う、すべてを賭けた最終決戦の幕が、今ここに切って落とされた――!

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