Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い   作:ガチャガチャクツワムシ

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VSハルト決着

【ファイナルシャイニングバースト】の超極大爆発を受け、相打ちとなった2体は意識を失いながら真っ逆さまに地面へと激突しかけた。しかし、衝突の寸前で執念で意識を取り戻したSグレイモンBMが間一髪で受け身をとり、衝撃を殺してみせた。

「……よく耐えてくれた。ゆっくり休んでくれ」

満身創痍の相棒を労い、ショウがデジヴァイスへと回収すると、フィールドには最後の対峙――ヘクセブラウモンとメデューバルデュークモンだけが残された。

「ヘクセブラウモン、待たせたな。存分にやるとしよう!」

「オッケー! 暴れるよ!」

ヘクセブラウモンは言葉が終わるか終わらないかのうちに瞬時に氷の剣と槌を生成し、メデューバルデュークモンへ躍りかかった。しかし――。

「【デュナス】で砕いて!」

ハルトの冷静な指示のもと、メデューバルデュークモンは両刃斧の魔槍【デュナス】をひと振り。一撃で氷の剣と槌を粉々に粉砕した。ヘクセブラウモンは間髪入れずに巨大な氷斧を作り出して叩きつけるが、これも【デュナス】の柄で完璧に受け止められてしまう。

「ヘクセブラウモン! 【サモンフロスト】と【オーシャンウェーブ】!」

巨波を巻き起こすと同時に周囲一帯を瞬時に氷結させ、極大の氷塊群を頭上から振り落とすショウ。

「Mデュークモン! 自分の周りに【ゲイルストーム】を展開してから【バーストフレイム】!」

Mデュークモンは凄まじい風と炎を融合させて身に纏い、激しい灼熱の竜巻を形成。迫り来る氷塊群を一瞬で蒸発させて身を守ってみせた。

「継承技の組み合わせでこの威力か!」

「まだまだ行くよ! 【ヘブンズサンダー】! 【パワーエナジー】!」

空から激しい落雷を降らせつつ、無数のエネルギー弾を掃射するハルト。

「【ヘクトエッジブリザード】で防げ!」

ヘクセブラウモンは普段を遥かに凌ぐ密度の氷剣を無数に飛翔させ、降ってくる雷とエネルギー弾を空中でことごとく相殺した。

「嘘……あのショウが押し込まれてる!?」

「不味すぎちゃんじゃないか、これ!?」

攻防を食い入るように見つめるネモとペパーが焦りの声をあげ、アオキも息を呑んで驚愕の表情を浮かべる。ボタンとミモザ先生は胸の前で両手を固く組み、祈るように見守っていた。

「さすがはメデューバルデュークモン。かつて異世界ウィッチェルニーを滅亡の危機から救い、“旋風将”と称えられた伝説の英雄デジモンだ。ショウのヘクセブラウモンであっても一筋縄ではいかないね」

ディルビットモンが冷や汗を拭いながら分析すると、隣のベルスターモンが口元をニヤリと歪めた。

「ただ……ショウの奴、何か企んでいる顔をしているよ」

ベルスターモンが指し示した先では、劣勢にもかかわらず、ショウが口元に不敵な笑みを浮かべていた。

「ヘクセブラウモン、真っ当な力押しじゃ厳しい。いつもので行くぞ! 【フリージングレイ】!」

左肩の竜の顎から、空間すら凍てつかせる極太の冷凍ビームが射出される!

「Mデュークモン! 【バーストフレイム】で押し返して!」

激しい火炎を放って対抗するMデュークモンだったが、極冷のエネルギーが上回り、射出された火炎ごと氷結させて前進する!

「間髪入れずに【コキュートスブレス】!」

直後、ヘクセブラウモンが口から絶対零度の極冷気を吐き出し、Mデュークモンを氷の檻へと閉じ込めんと襲いかかる!

「【ガイアエレメント】、【ディストラクション】、【シャインレーザー】の3重融合で撃ち払って!」

ハルトは複数の属性技を同時に掛け合わせる高度な連携を指示! 溢れ出る三色のエネルギーが爆発的な奔流となり、絶対零度の冷気と正面衝突。相殺の激しい衝撃波が周囲を吹き飛ばした。

「ハハッ……最高だ! 勝負はここからだぞ、ハルト!」

牙を剥くような獰猛な笑みを浮かべ、ショウは最後の一撃に向けて全身の気迫を跳ね上げた

「ヘクセブラウモン! 【セーフティガード】を発動してから【ブレイブトルネード】!」

ショウの鋭い指示に呼応し、ヘクセブラウモンは両腕に鋭利な氷の爪付き手甲を生成すると、身を翻して高速回転しながら彗星のごとく突撃を開始した!

「【ガードチャージ】で防御力を上げて【レイジ・オブ・ワイバーン】で撃ち落として!」

ハルトの咄嗟の指示でメデューバルデュークモンは即座に耐久力を高め、召喚した魔導飛龍を正面から激突させた。しかし、極限まで回転速度を高めた【ブレイブトルネード】の勢いは衰えることなく飛龍を貫通! そのままMデュークモンの装甲へ直接激突し、豪快に吹き飛ばした!

「畳み掛けろ! 次は【フラッシュバンチョーパンチ】!」

吹き飛んだMデュークモンの死角へ一瞬で肉薄したヘクセブラウモンは、極限まで研ぎ澄ませた気合を拳に凝縮させて渾身の正拳突きを叩き込む! 激しい衝撃波により、足元の地面に巨大なクレーターが巻き起こった!

「最後に【ギガブラスター】!」

追撃の手を緩めず、両手を重ね合わせたヘクセブラウモンは超高電圧の熱線を胸元から零距離で放ち、Mデュークモンへ深手を与えた!

「すげぇだろ? 今繰り出した5つの技は、ヘクセブラウモンがこれまで進化を重ねてきた歴代のデジモンたちの必殺技なんだよ! これが俺とこいつが共に歩んできた絆と軌跡の一部なんだ!」

ショウが熱く語りかけると、ハルトは気圧されることなく瞳を輝かせた。

「そうなんだ……本当に凄いね! でも……僕たちだって絶対に負けないよ! 【アタックチャージ】! 【メンタルチャージ】! 【アクセルブースト】!」

能力を底上げする支援スキルを限界まで重ねがけするハルト

「なら、こっちも【アクセルブースト】だ!」

ショウも対抗して即座に攻撃力倍増の指示を出す!

「メデューバルデュークモン! 【ファイナル・クレスト】!!」

「ヘクセブラウモン! 【アブソリュートブラスト】!!」

互いに能力を極限まで高めた両者が、放てる最大級の超必殺技を解き放つ! 絶対零度の吹雪と魔導の極大光線が真ん中で正面衝突し、空間を激しく歪ませながら拮抗する。しかし、元々のステータス向上を重ねていたMデュークモンの光線が、徐々にヘクセブラウモンの冷気を押し戻し始めた!

ショウは躊躇うことなくポケットから【テラスタルオーブ】を掲げ持ち、叫んだ!

「十闘士の力を目覚めさせろ! テラスタル――――ッ!!」

眩い結晶の光がヘクセブラウモンの全身を包み込み、頭上に輝くテラスタル宝石が顕現する! テラスタルを果たしたことで冷気の質量と出力が跳ね上がり、押し込まれていた【アブソリュートブラスト】が再び真っ向から互角の押し合いへと押し戻した!

(……ダメだ、僕のメデューバルデュークモンはデジメモリの再現データだからテラスタルはできない……! なら、先生から教え込まれたアレで押し切るしかない!)

ハルトは覚悟を決めると、全身から眩いオーラを噴出させた。彼の身体から溢れ出た凄まじい密度の【デジソウル】が、濁流となってMデュークモンの体内へと流れ込んでいく! それにより【ファイナル・クレスト】の出力がさらに爆発的な跳ね上がりを見せ、ヘクセブラウモンの冷気を再びジリジリと押し返し始めた!

「おいおい……無茶しやがって! なら、こっちだって負けていられるかよ!!」

負けじとショウも全身の気迫を解放し、眩く燃え盛る【デジソウル】を爆発させた! ショウから放たれた熱い絆のエネルギーがヘクセブラウモンへとなだれ込み、【アブソリュートブラスト】の威力がどこまでも跳ね上がっていく!

「「うおおおおおおおぉぉぉぉっ――――!!!!」」

2人のテイマーが限界を超えて全身のデジソウルを注ぎ込み、極大のエネルギーが膨れ上がる。しかし、長年の死線を潜り抜けてきたショウのデジソウルの強度がハルトのそれを徐々に圧倒し始めた!

絶対零度の光線が【ファイナル・クレスト】を正面から圧倒し、押し破り――そのままメデューバルデュークモンを氷塊の中へと呑み込み、粉々に打ち砕いた!

「俺たちの……勝ちだぁぁぁぁぁっ――――!!!!」

ショウは天に向かって勝利の雄叫びをあげ、テラスタルを纏ったヘクセブラウモンも力強く右腕を掲げた。

「やっぱり……ショウは……強いなぁ……」

洗脳の毒が抜け、穏やかな笑みを浮かべたハルトは、全ての力を使い果たしたようにその場にふっと倒れ込んだのだった。

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