Re.ポケットモンスターSV~電子生命体との出会い 作:ガチャガチャクツワムシ
姿が露になったベルゼブモンは、ショウの相棒であるベルゼブモン(クロスウォーズ)とどこか似てはいたものの、漆黒のライダースーツを全身に纏い、右腕が巨大な銃ではなく通常の腕になっている等、明確な違いが存在した。そして、その身体から放たれる圧倒的な威圧感は、先ほど全体に向けられた選別の気配とは比較にならないほど膨れ上がっていた。
「少しだけ本気を出してやる。……簡単に潰れてくれるなよ?」
ベルゼブモンが無造作に片腕を振り抜くと、空気を鋭く引き裂く巨大な真空波【風牙烈巻迅】が一直線に放たれた!
「なら、今度は!」「俺たちの番だぞ!」
ケイの呼びかけに応じたガラル地方のチャンピオン・ユウリとライバルのホップが、息の合った立ち回りですぐさま手持ちに指示を飛ばす!
「ザシアン! 【巨獣斬】!」
「ザマゼンタ! 【巨獣弾】!」
「「ウウルルゥドォー!」」
ガラルを統べる伝説のポケモン――ザシアンとザマゼンタが躍動し、繰り出された大技で迫り来る【風牙烈巻迅】を力任せに破り捨てながら、一直線に突撃を開始する。それに合わせるように、ユイが連れてきたジョウト地方の猛者たちが畳みかけた!
「僕たちも続こう!」「はい! マツバさん!」「ああ!」
マツバ、ヒビキ、シルバーの3人が一斉に指示を出す!
「ルギア! 【渦潮】で動きを止めろ!」
「ホウオウ! 【ソーラービーム】!」
「キュオオオッ!」「ギュアアァッ!」
ルギアの放った激しい【渦潮】がベルゼブモンの足元を完璧に足止めし、逃げ場を奪う。その隙を逃さず、太陽光を凝縮したホウオウの極大レーザー【ソーラービーム】が直撃の軌道を描く!
「ふん!」
だが、ベルゼブモンは動じない。低く唸ると同時に正拳突きの構えをとり、少し力を込めるように拳を突き出した! 拳の先から猛々しい獅子を象った暗黒の灼熱エネルギー波【紅蓮獣王波】が放たれ、迫り来る【渦潮】と【ソーラービーム】を正面から瞬時に掻き消すと、そのままの勢いで突撃してきたザシアンとザマゼンタをまとめて吹き飛ばした!
ドガンッ――――!!
「嘘……!?」
「ハルト君から事前に強さは聞いていたけれど、ここまででとは……!」
「こんなに圧倒的に強いなんて、罰金だぞ!」
衝撃的な光景に驚愕の声をあげたのは、アオイが呼び寄せたシンオウ地方のヒカリ、ジュン、そしてタワータイクーンのクロツグだ。
「どうした? もう来ないのか?」
不敵に問いかけるベルゼブモンの真背後から、影を縫って2体のポケモンが鋭く躍り出た!
「隙あり! マーシャドー! 【シャドースチール】!」
「ゲッコウガ! 【水手裏剣】!」
「!」「コウガッ!」
それと同時に、頭上と正面から追撃が走る!
「カイリュー! 【破壊光線】!」
「ヘルガー! 【バークアウト】!」
「バウウッ!」「ルガァッ!」
カルム、コルニ、ワタル、カリンの4人が仕掛けた完璧な不意打ち。4体のポケモンの強力な攻撃がベルゼブモンへ綺麗に直撃した――かに見えた。
しかし、ベルゼブモンはダメージなど意に介さず、全身に暗黒の気をみなぎらせると、回し蹴りの要領で鋭い脚技【マーヴェリック】を繰り出し、背後に忍び寄っていたマーシャドーとゲッコウガの2体をまとめてこちら側へ蹴り飛ばしたのだ!
「ダメージは軽微のようね……」「そのようだな」「不意打ちの気配すら完全に見切られていたか……」
飛ばされた相棒を受け止めつつ、コルニ、カルム、ワタル、カリンは冷や汗を拭って状況を分析する。
「お仕舞いか?なら次は、こっちの番だ」
ベルゼブモンが低く呟くと同時に、周囲のポケモンたちの足元に禍々しい紫の魔法陣【ガイアマジッカー】が瞬時に展開! 逃げ場を封じられたポケモンたちに向かい、ベルゼブモンは片手に強烈な電撃を纏わせ、勢いよく振り下ろした。
空から凄まじい雷雲が立ち込め、頭上から落雷【ミョルニルサンダー】が突き刺さると同時に、足元の魔法陣から高出力の光線が打ち上がり、激しい爆炎と黒煙が周囲一帯を完全に覆い隠した!
ドオォォォォンッ――――!!
「安心しろ。……威力は殺してある」
煙の向こうからベルゼブモンが静かに告げた。
やがて風が吹き、煙が晴れ渡ると――そこには、異様な光景が広がっていた。
剣と盾の姿をしたギルガルド、強靭な鋼鉄体を持つレジスチル、ザマゼンタ、そして他のポケモンの数倍の体躯を誇る白い巨人・レジギガスが、自らの巨体と防御力を盾にして身を挺し、他の仲間たちを完璧に庇い切っていたのだ!
「ほう……。なかなか根性のある奴らが揃ってるじゃねぇか」
防御に特化した伝説や剛腕のポケモンたちのタフネスを目の当たりにし、ベルゼブモンは口元を凶暴な笑みで吊り上げた。
「なら……もう少し本気を出してやっても良さそうだな」
しかしベルゼブモンの容赦のない全方位攻撃【ガイアマジッカー】と【ミョルニルサンダー】を受け止め、仲間たちを守り抜いたレジギガス、レジスチル、ザマゼンタ、ギルガルドの4体は、その凄まじい威力の前に耐え切れず戦闘不能となりその場に倒れ伏した。生き残ったポケモンたちも、漏れ出た衝撃波で少なからずダメージを負っている。
「ダイマックスしたレジギガスがダメージの大部分を請け負ってくれたとはいえ……防御に特化したポケモンたちをあっさりと一撃で戦闘不能にするなんて……!」
ギルガルドのパートナーであるカロス四天王ガンピが、冷や汗を流しながら驚愕の声を漏らす。その横で、ハルトは激闘の隙を突いて手元のデジヴァイスでベルゼブモンの詳細ステータスを必死に解析していた。しかし、表示画面に映し出された文字列を見た瞬間、ハルトは目を見開いた。
「全部エラー表示って……どういうこと!?」
「なに……!? エラーだって!?」
ケイやキリヤたちが混乱して叫ぶ中、ベルゼブモンは二丁拳銃を弄びながら嘲笑うように口を開いた。
「簡単なことだ。俺は『ベルゼブモン』という種族の中でも、デジタルワールドそのものに認められ……【暴食】の因子を受け継いだ真の存在だからだ」
「世界に認められた……?、因子……?」
「そうだ。俺は生まれた瞬間から今日に至るまで、ありとあらゆる強力なデジモン共と戦い、そのデータを食らい続けてきた。その果てに【暴食の魔王】としての因子がデジコアに発現し、世界システムから『七大魔王』として定義されたのさ。世界に称号を認められた存在は、ステータスそのものに爆発的なブーストがかかるんだよ」
説明を終えたベルゼブモンの頭上に、突如として巨大な影が射した。
空を切り裂いて舞い降りてきたのは、鋭い二本の牙を持つ四足歩行の古代獅子型デジモン――サーベルレオモン。その背からは、アリサと共に3人の男女が素早く飛び降りて着地した。
「ハルトさん! お待たせしました!」
「アリサ! それに……っ!」
アリサと共に姿を現したのは、パシオの各地で被害状況を確認していたシンオウチャンピオン・シロナ、カロスチャンピオン・カルネ、そしてガラルチャンピオン・ダンデの3人だった!
「被害の確認と救助を行っている途中で出会いまして、急遽ご一緒していただきました!」
「話には聞いていたけれど……これはとんでもないプレッシャーね」
「一瞬でも気を抜けば、持っていかれるわね……!」
「ああ! 全力でいくぞ!」
凄まじい圧迫感に表情を引き締めた3人は、迷わず自身のバディであるギラティナ、ケルディオ、ムゲンダイナを繰り出すと 同時に、アリサもデジヴァイスを掲げてガンドラモン、マグナキッドモン、そしてディルビットモンをリアライズさせた。
異次元の戦力が一気に集結した光景を見回し、ベルゼブモンは深いため息をついた。
「チッ……テイマーユニオンの連中がでしゃばってきたか。……なら、生温いお遊びはここまでだ」
吐き捨てるのとほぼ同時――乾いた銃声が響き渡った!
「ッ――!?」
超反応で手持ちの双剣【モラルタ】と【ベガルタ】を交差させて防ごうとしたディルビットモンだったが、ベルゼブモンが解き放った魔弾は瞬時に双剣を粉砕し、そのまま腹部に巨大な風穴を開けた。さらに間髪入れずに放たれた追撃が、マグナキッドモンの両足を容赦なく撃ち抜いて破壊する!
「くっ……ガンドラモン! 少しでも時間を稼いでください! 皆さんは、自分たちが放てる最大級の攻撃のチャージをお願いします!」
アリサの悲痛な叫びに応え、両足を失ったマグナキッドモンが残された腕から必死にプラズマ弾を乱射! ディルビットモンも残された全エネルギーを注ぎ込んで【ボルジャーグ】を放ち、ベルゼブモンの意識を一瞬だけ逸らした!
その隙を逃さず、城塞の如き超巨体を持つガンドラモンが、巨体からは信じられないほどの爆発的なスピードで急肉薄! 巨大な足でベルゼブモンを地面に叩きつけてねじ伏せると、超至近距離から全身の全砲門を一斉射撃する必殺技――【プラッツェンクロイツ】を叩き込んだ!
「舐めるんじゃねぇぞぉぉぉッ!!」
ゼロ距離での集中砲火を受けながらも、ベルゼブモンは狂気の咆哮とともに力任せにガンドラモンを吹き飛ばすと、漆黒の爪を鋭く閃かせた!
「――【ダークネスクロウ】!!」
凶悪な鉤爪の一撃がガンドラモンの両腕を強烈に切り裂く!
壊滅的な打撃を受けたアリサの3体のデジモンたちは、消滅寸前のギリギリのタイミングでアリサのデジヴァイスへと緊急回収された。しかし、彼らが命懸けで稼いだ数秒の隙は、決して無駄にはならなかった!
「今だ! 全員で叩き込むぞっ!!」
ハルトの叫びとともに、シロナのギラティナ、カルネのケルディオ、ダンデのムゲンダイナ、そしてハルトやケイたち生き残ったトレーナーとポケモンたちが、絆の限界を超えた渾身の【バディーズ技】と最強技を一斉に解き放った!
天を突く極大のエネルギーの奔流が、ベルゼブモンを呑み込まんと一直線に押し寄せる――!
「ハハッ……ハハハハハッ!! ――【デススリンガー】!!」
だが、ベルゼブモンは死の直前に暴虐の笑みを浮かべると、その姿が一瞬で変貌を遂げた! 背中に漆黒の羽が生え揃い、右腕には巨大なブラスターが一体化した真の姿――ベルゼブモン:ブラストモードへと超進化!
右腕のブラスターから放たれた極大の破壊波動【デススリンガー】が、トレーナーたちの総力を挙げた決死のバディーズ技群を正面から真っ向に激突し、爆音とともに綺麗に相殺してみせたのだった。
総勢10体以上のポケモンのバディーズ技群を、その圧倒的な破壊波動【デススリンガー】で真っ向から相殺させてみせたベルゼブモンBM(ブラストモード)。その規格外すぎる強さに、シロナやダンデ、各地方の猛者たちが言葉を失い硬直する中、アリサだけは冷静に凛とした声を響かせた。
「……さすがは七大魔王の一角、暴食の魔王ベルゼブモンですね。ですが……そもそも何故、協定を無視してまでこの世界に現れたのですか?」
アリサに静かに問いかけられたベルゼブモンBMは、右腕のブラスターを冷却しながらがさも当然のように、飄々と口を開いた。
「あぁん? そりゃあ、コキュートスの俺様の支配領域に、見覚えのない変なリングが突然浮かんできたからな。どこかに繋がるゲートだって分かっちまった以上、せっかくお召し上がりのお招きを受けたんだ。行かなきゃ向こうに失礼だろ?」
「……そんな個人的な思いつきで、ユニオンとの協定をあっさり無視したんですか!?」
呆れた表情を隠そうともせず、思わず声を張り上げるアリサ。
「ケッ、お堅い小娘だぜ。……まあ、この世界の連中相手のお遊びもそろそろ飽きてきたところだ。さっさとてめえの本当のパートナーを出しな!」
全身から立ち上る凄まじい威圧とともに要求するベルゼブモンBMに応じ、アリサはデジヴァイスを強く掲げてベルスターモンXをリアライズさせた。
リアライズしたベルスターモンXに対し、ベルゼブモンBMは右腕のブラスターをスッと解除すると、愛用の二丁拳銃【ベレンヘーナ】をぬかりなく手元へ引き抜く。相手の真意と意図を一瞬で理解したベルスターモンXもまた、腰の愛銃【リゾロデマート】のグリップに指をかけた。
まるで西部劇のガンマンが死線を挟んで正対するかのように、互いの視線が交錯する。ベルスターモンXが鋭い声で短く叫んだ。
「アリサ!」
「――了解です!」
アリサもその意図を瞬時に察し、迷わず両者の真ん中へ足を踏み入れると、手元にあった空のモンスターボールを高く空中へ放り投げた。
ボールが宙を舞い、頂点に達した――その瞬間!!
「「!!」」
カチッ……ドカンッ!!
閃光と共に放たれたのは、ベルゼブモンBMの【ダブルインパクト】と、ベルスターモンXの【フライバレット・セグンド】!
目にも留まらない神速の射撃が空中で交錯し、全員が固唾を飲み込んで見守る中、射抜かれたモンスターボールがカラン……と地面へ落ちて転がった。
「ふふ、アタイの勝ちだね!」
「……フン、そのようだな」
愛銃を滑らかにホルダーへ収めながら勝利を宣言するベルスターモンXに対し、ベルゼブモンBMも不敵に鼻を鳴らして銃を収めた。
「え~っと……? 今の、一体どういうこと……?」
展開の早さに理解が追いつかないハルトたちに対し、アリサを乗せていたサーベルレオモンが標的にされたモンスターボールを静かに咥え上げ、ハルトの手元へと渡した。
「よく見てみるといい。ベルゼブモンの持っている【ベレンヘーナ】の銃口の口径なら、弾丸が当たればこのボールは跡形もなく破砕されているはずだ。だが、落ちてきたボールは一部が削れているだけで原型を留めている……。つまり、ベルスターモンの弾丸の方がほんの僅かに早くボールを撃ち抜き、ベルゼブモンの弾道を弾き飛ばして着弾を削るにとどめたということだ」
サーベルレオモンの分かりやすい解説を聞き、一同が「なるほど……!」と深く納得していたその時――。
「おーい! みんな大丈夫かー!?」
遠くから叫び声が聞こえ、振り返るとキリヤが3人の男女を伴って慌ただしく走ってきた。
「ごめん! ライナー王子を探すのに時間がかかっちゃって……!」
キリヤが連れてきたのは、この人工島パシオの主であるライナー王子と、その側近であるドリバル、チェッタの3人だった。
「なんという恐ろしい圧だ……!」
「最初に島全体を襲った気配より遥かに強いですよ!」
「ですが……どうやら戦闘は既に終わっているようですね」
状況を把握しようと口々に騒ぎ立てる3人を、ベルゼブモンBMは冷ややかな一瞥で見下ろした。
「……チッ、漸く来たか」
そう低く呟くと、ベルゼブモンBMはベルスターモンXたちを意にも留めず、悠然とした足取りでキリヤやライナー王子たちの元へ近づいていく。威圧感に気圧されたライナーたちは咄嗟に身構えようとしたものの、その眼光に射抜かれ、金縛りに遭ったかのように身動きが取れなくなった。
ベルゼブモンBMはライナーたちの傍らにいたフーパを見下ろすと、暗黒の魔力を指先に集め、呪文のような言葉を低く唱えた。
「\sim\&\mathcal{W}\sim\text{☆}\square――」
複雑な紫の魔法陣の模様が空中に浮かび上がり、それがフーパの小さな身体へと取り憑くように吸い込まれて消えた。
「くっ……フーパに
何をしたんだ!!」
声を荒らげて怒りを露わにするライナーに対し、ベルゼブモンBMは心底興味なさそうに肩をすくめた。
「何、そのチビから、俺様がこの世界に潜り行けた時のリングの力と同質のものを感じたんでな。今後、俺様たちの支配領域であるコキュートスにこんな不愉快な穴を開けられねぇよう、プロテクトのプログラミングを引っ掛けといてやっただけだ」
要件は済んだとばかりに4人からあっさりと離れたベルゼブモンBMは、BMを解くと足元の地面に向けて一発の魔弾を撃ち抜いた。直後、漆黒の煙の中から荒々しい超大型バイク――愛車【ベヒーモス】が重低音を響かせて出現した。
「おい、小娘! さっさと向こうへのゲートを開きな」
ベヒーモスのシートに深く腰掛け、アリサへ命令を下すベルゼブモン。アリサが溜め息をつきながらデジヴァイスでデジタルゲートを開くと、ベヒーモスは地響きのような爆音を吐き出しながら、ゲートの向こう側へと姿を消していった。
「……えぇと、一体どういうことだったの……?」
呆然としたハルトがポツリと疑問を口にすると、アリサは心底困り果てたようなしかめっ面で頭を振った。
「恐らくですが……彼なりに、自分たち七大魔王という脅威の存在感をこの世界に知らしめつつ、二度と自領域を荒らされないよう釘を刺しに来たんじゃないでしょうか」
「そんな理不尽なありかよ……!」
アリサの推測に思わず誰かがツッコミを入れる中、サーベルレオモンが静かに喉を鳴らした。
「……何はともあれ、奴が本当に自分の支配領域へと大人しく戻ったのか、ユニオン側に至急確認に向かうぞ」
「はい……そういうわけですのでハルトさん、それに皆さん。私はこれから調査と報告に向かわなければなりませんので、ここで失礼しますね」
アリサは深い溜め息をもう一度吐き出すと、サーベルレオモン跨がると自身が開いたゲートの中へと足早に消えていったのだった。
「……ねぇ、とりあえず全員でポケモンセンターに行かない……?」
誰かが疲労困憊の声でぽつりと提案すると、満身創痍のトレーナーとポケモンたちは、ただただ無言で深く頷き合うのだった。
【その頃のパルデア・ショウ サイド】
「ウオオオオオッ!! 落ちねぇ! 全然落ちねぇぇぇッ!!」
ゴシゴシゴシゴシッ――!!
「ちょっとショウ! まだウ○チの臭いが全然取れてないんだから、全員綺麗に洗い終わるまで絶対にこっちへ近づかないでね!!」
タワシを手に絶叫しながら全身を猛烈に洗い流すショウと3体のデジモン。それに対しての絶対防衛ラインを敷いて冷たく言い放つ他のパートナーの叫び声が、ファーム島の空にどこまでも空しく響き渡っていたのだった。